商標拒絶査定不服審判
2025-011040
クレーマーデータベース、クレーマー
- 審判番号
- 2025-011040
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-088605
- 請求日
- 2025年07月15日
- 審決日
- 2025年12月10日
- 公報発行日
- 2026年01月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】香川 希理
- 【請求人代理人】山下 滋之
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .13 -WY (W3542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-88605拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年8月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 2月14日付け:拒絶理由通知書
令和7年 3月21日 :意見書の提出
令和7年 5月 7日付け:拒絶査定
令和7年 7月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「クレーマーデータベース」の文字を横書きしてなり、第35類及び第42類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「クレーマーデータベース」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるものである。
そして、「データベース」の文字は、「コンピューターで、関連し合うデータを収集・整理して、検索や更新を効率化したファイル。DB。データバンク」の意味を有する語であり、「データバンク」とは「広範囲のデータを収集・整理・保管し、利用者に必要な情報を即時に提供するシステム。また、それを扱う事業。」の意味を有する語であり、様々なジャンルのデータベースが構築されている実情がある。
また、「クレーマー」の文字は、「商品の欠陥、客への対応の仕方などについてしつこく苦情を言う人。」の意味を有する語として広く知られていることからすると、本願商標は、全体として、「クレーマーに関するデータベース(広範囲のデータを収集・整理・保管し、利用者に必要な情報を即時に提供するシステム。また、それを扱う事業。)」ほどの意味合いを容易に理解させるものであることに加え、クレーマーの情報に関するデータベースが構築されている実情が認められる。
そのため、本願商標を、その指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、「クレーマーの情報に関するデータベースの構築」のように、当該役務が「クレーマーに関するデータベースに係る役務」であること、すなわち、役務の質・用途を表示したものとして認識するものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、「クレーマーデータベース」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の「クレーマー」の文字は、「企業に対して常習的に苦情を訴える人。」(株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)の意味を有する語であり、また、「データベース」の文字は、「系統的に整理・管理された情報の集まり。特にコンピューターで、さまざまな情報検索に高速に対応できるように大量のデータを統一的に管理したファイル。また、そのファイルを管理するシステム。」(前掲書)の意味を有する語であり、いずれも我が国において親しまれている語である。
そして、両語は、これを結合して特定の意味を有する成語となるものではなく、また、各語の意味を踏まえれば、本願商標の構成全体として「クレーマーに関するデータベース」ほどの意味合いが理解され得るものであるとしても、その意味合いは漠然としており、役務の質を具体的に表示、記述しているとはいい難いものである。
そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「クレーマーデータベース」又はこれに類する文字が、役務の具体的な質等を表示するものとして取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示するものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章とはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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