商標拒絶査定不服審判
2025-010938
コウクン、コークン
- 審判番号
- 2025-010938
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-072526
- 請求日
- 2025年07月11日
- 審決日
- 2026年03月24日
- 公報発行日
- 2026年04月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】プリマハム株式会社
- 【請求人代理人】笹川 拓
- 審判長/審判官
- 審判長 板谷 玲子
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .261-WY (W29) / T18 .262-WY (W29) / T18 .263-WY (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 72526拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年7月4日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年2月10日付け:拒絶理由通知書
令和7年3月17日 :意見書、手続補正書の提出
令和7年5月1日付け :拒絶査定
令和7年7月11日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「こうくん」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第29類、第30類、第35類、第41類、第43類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、最終的に、第29類「肉製品,加工水産物」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6038196号商標(以下「引用商標」という。)は、「香燻ローストサーモン」の文字を標準文字で表してなり、平成29年5月31日に登録出願、第29類「あぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭の加工水産物,鮭の燻製,あぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭のフレーク,あぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭を使用した冷凍加工水産物,あぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭を主材料とする加工水産物,あぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭を主材料とする冷凍加工水産物,保存加工をしたあぶり焼きにしたり蒸し焼きにしたりした鮭」を指定商品として、同30年4月27日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、「こうくん」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「コウクン」の称呼が生じるものである。
また、その構成文字に対応して、「功勲」(「てがら。いさお。勲功。」の意)、「光勲」(「光輝ある勲功。大功。」の意)、「紅裙」(「美人。芸妓。」の意)及び「校訓」(「学校で、訓育上の理念・目標を成文化したもの。」の意)(いずれも「広辞苑 第七版」岩波書店)の4つの成語があるものの、直ちには特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、「香燻ローストサーモン」の文字を標準文字で表してなるところ、引用商標の構成中、「香燻」の文字は、成語としては各種国語辞典に掲載されていないが、これを構成する「香」の漢字は「鼻で嗅いで知る物の気。におい。よいかおり。」(前掲書)、「燻」の漢字は「いぶす。」(「デジタル大辞泉」小学館)を意味することから、引用商標に接した一般の需要者・取引者は、直ちに特定の観念を想起するとはいえないものの、構成文字に相応して「よいかおりでいぶす」ほどの観念を想起するものといえるものである。また、「ロースト」の文字は「肉などをオーブンで、あるいは串に刺して直火であぶり焼きにすること。また、その料理。」(「広辞苑 第七版」岩波書店)、「サーモン」の文字は「鮭」(前掲書)を意味することから、「ローストサーモン」の文字部分は、「あぶり焼きにした鮭」の意味を容易に認識させるものである。
そうすると、引用商標はその構成文字に相応して「コウクンローストサーモン」の称呼が生じ、「よいかおりでいぶすあぶり焼きにした鮭」ほどの観念を想起させるものといえる。
また、引用商標の指定商品との関係を考慮すれば、引用商標に接する需要者、取引者は、その構成中、「香燻」の漢字部分(以下「引用商標の要部」ということがある。)に着目する場合もあるといえるものであり、その場合、「香燻」の文字に相応して「コウクン」の称呼が生じ、「よいかおりでいぶす」ほどの観念を想起するものといえる。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標は、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、両商標は、全体の外観において、文字の種類、文字数等において相違するものであり、本願商標と引用商標の要部との比較においても、平仮名と漢字の相違があり、明確に区別できるものである。
次に、称呼については、その全体においては、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、称呼上、明瞭に聴別できるものであり、本願商標と引用商標の要部との比較においては、両商標とも「コウクン」の称呼が生じることから称呼を共通にするものである。
さらに、観念については、本願商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標からは「よいかおりでいぶすあぶり焼きにした鮭」ほどの観念が生じ、引用商標の要部からは「よいかおりでいぶす」ほどの観念が生じることから、両商標の全体の比較に加え、引用商標の要部との比較においても、両商標は観念上、相紛れない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観及び観念において相紛れず、また、称呼において「コウクン」の称呼を共通にする場合があるとしても、その共通性は外観上及び観念上の差異を凌駕するほど大きな影響を与えるものとはいえないから、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品と類似する商品について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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