商標拒絶査定不服審判
2025-009003
エスデイジイエスミライトシオータク、エスディージーズミライトシオータク、エスデイジイエスミライトシ、エスディージーズミライトシ、エスデイジイエス、エスディージーズ、ミライトシオータク、ミライトシ
- 審判番号
- 2025-009003
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-047441
- 請求日
- 2025年06月10日
- 審決日
- 2025年08月26日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】大田区
- 【請求人代理人】岩田 敏
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .21 -WY (W163541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-47441拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年5月2日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年12月17日付け:拒絶理由通知書
令和7年 1月20日受付:意見書、手続補正書
令和7年 3月14日付け:拒絶査定
令和7年 6月10日 :審判請求書
令和7年 6月10日受付:手続補正書
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第16類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであって、その後、上記1の原審及び当審における手続補正書により、最終的には、第16類、第35類及び第41類に属する別掲2のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、その構成中に「SDGs」の欧文字を有するところ、これは、2015年9月の国連サミットにおいて加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でより成果を目指す国際的な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称であり、同目標の達成に向けて、日本政府は、「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、政府一体で各種施策に取り組んでいることに加え、地方自治体、企業等も、同目標達成に向けた取組を幅広く進めており、SDGsへの関心は相当程度高まっている。
そして、SDGsロゴ及びアイコンについては、国際連合が一括管理している。
以上のことから、本願商標構成中の「SDGs」の欧文字は、国際連合で採択された国際的な開発目標の略称として広く知られているものであるから、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する著名な標章「SDGs」と同一又は類似する商標とみるのが相当である。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、両翼から尾翼にかけてカラフルな直線を配した左横向きの飛行機の図形と、その右に「SDGs」、「未来都市」、「大田区」の文字を3段に配した構成からなるところ、右方の各文字は、同書同大同間隔に、近接してまとまりよく表されているものである。
そして、構成中の「SDGs未来都市」の文字は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた自治体による取組を公募し、優れた取組を提案する都市を選定し、支援する内閣府による事業の名称として広く知られているものであり、現在、215都市(216自治体)が当該事業に選定されている(「地方創生推進事務局」のウェブサイト(https://www.chisou.go.jp/tiiki/kankyo/teian/2025sdgs_pdf/04_senteitoshisyozaichiichiran.pdf)参照)。また、「SDGs未来都市」に選定された多くの自治体は、別掲3のとおり、「SDGs未来都市」及び「都市名」からなる構成のロゴマークを制定、採用し、当該取組を普及啓発している実情が相当数見受けられる。
また、構成中の「大田区」の文字は、「東京都南東部の区名」(「デジタル大辞泉」小学館参照)を意味するものであり、請求人を指す語である。
そうすると、本願商標の右方にまとまりよく表された「SDGs未来都市大田区」の文字部分は、構成文字全体として、「「SDGs未来都市」に選定された大田区」ほどの意味合いを認識させるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標の構成及び取引の実情を考慮すれば、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「SDGs」の文字部分のみに着目し、これを独立した識別標識として認識するとは言えず、むしろ、本願商標の文字部分全体をもって、上記意味合いを認識、把握するというべきである。
したがって、本願商標よりは、その構成文字に相応して「エスディージーズミライトシオオタク」の称呼のみが生じ、また、「「SDGs未来都市」に選定された大田区」ほどの観念が生じる。
(2)引用標章について
引用標章は、「SDGs」の文字からなり、これは、原審説示のとおり、2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発目標」を表すものとして一般に認識されているものであり、「エスディージーズ」と発音されるものである。
そうすると、引用標章からは、「エスディージーズ」の称呼が生じ、「持続可能な開発目標」の観念が生じる。
(3)本願商標と引用標章の類否について
そこで、本願商標と引用標章を比較するに、外観については、両者は、図形の有無並びに「未来都市」及び「大田区」の文字の有無において差異を有するから、明確に区別し得るものである。
称呼については、両者は、「ミライトシオオタク」の音の有無の差異を有し、音数が明らかに異なるから、明瞭に聴別できるものである。
観念については、本願商標からは、「「SDGs未来都市」に選定された大田区」ほどの観念が生じるのに対して、引用標章からは、「持続可能な開発目標」の観念が生じるから、明らかに相違するものである。
そうすると、両者は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても明確な差異を有するから、外観、称呼及び観念において、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に規定する「公益に関する事業であつて営利を目的としないものを表示する標章であつて著名なものと同一又は類似の商標」とはいえない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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