商標拒絶査定不服審判
2025-008825
ギンザカガリ、カガリ
- 審判番号
- 2025-008825
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-037680
- 請求日
- 2025年06月06日
- 審決日
- 2026年03月30日
- 公報発行日
- 2026年04月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】岩田 真理
- 【請求人代理人】植村 貴昭
- 審判長/審判官
- 審判長 板谷 玲子
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .261-WY (W43) / T18 .262-WY (W43) / T18 .263-WY (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 37680拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年4月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年11月8日付け:拒絶理由通知書
令和6年12月16日 :意見書の提出
令和7年3月31日付け:拒絶査定
令和7年6月6日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供,ラーメンの提供,ラーメンを主とする飲食物の提供」を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4940485号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、「かがり」の文字を横書きしてなり、平成17年9月21日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同18年3月31日に設定登録され、その後、平成28年2月23日及び令和7年10月7日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「銀座」の文字を小さく毛筆体で縦書きし、その下に「篝」の文字を顕著に大きく毛筆体で書し、「篝」の文字の右側に「かがり」の文字を小さく毛筆体で縦書きし、下段に小さく「Ginza-KAGARI」の欧文字を配した構成よりなるものである。
そして、本願商標の構成中、「銀座」及び「Ginza」の文字部分は、「東京都中央区の繁華街。」(「広辞苑 第七版」岩波書店)を意味する語として一般に知られている語であることから、需要者、取引者は、指定役務の提供場所を表したものと容易に理解、認識するとみるのが相当であって、本願商標の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといえる。
他方、「篝」の文字は、特徴のある書体をもって表されており、当該文字の近傍に小さく配された「かがり」及び「KAGARI」の文字は、その読みの特定のために付されていると無理なく理解できるものである。そして、「篝」の文字は、「薪を入れ、篝火を焚くのに用いる鉄製の籠。」(前掲書)の意味を有する語であるところ、本願商標の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識として機能を果たし得るものであって、当該文字部分が、看者に強く支配的な印象を与えるものといえることから、これが要部(以下「本願商標の要部」ということがある。)として把握され得るといえる。
そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ギンザカガリ」の称呼を生じるほか、本願商標の要部に相応して「カガリ」の称呼を生じ、「薪を入れ、篝火を焚くのに用いる鉄製の籠。」の観念を生じ得るものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「かがり」の文字を横書きしてなるところ、引用商標は、その構成文字に相応して「カガリ」の称呼を生じるものであり、「薪を入れ、篝火を焚くのに用いる鉄製の籠。」(篝)及び「糸や紐でからげて縫うこと。」(縢り)の2つの観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標を比較するに、本願商標は特徴のある書体で表された「篝」の漢字が強く支配的な印象を与えるところ、外観において、全体の構成態様が異なり、また、引用商標には、本願商標の要部として特徴的な「篝」の漢字及び欧文字部分を有しないという点において判然と区別し得るものである。
称呼については、本願商標と引用商標は、「カガリ」の称呼を共通にするといえる。
観念については、本願商標は、「薪を入れ、篝火を焚くのに用いる鉄製の籠。」の観念を生じるのに対し、引用商標は、「薪を入れ、篝火を焚くのに用いる鉄製の籠。」及び「糸や紐でからげて縫うこと。」の2つの観念を生じるため、両者は異なる観念を生じる場合がある。
加えて、本願商標は構成中に一連に書された「Ginza-KAGARI」の欧文字を有するものであり、本願商標について、一体となって請求人の店舗を表すものとして使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において判然と区別し得るものであり、また、称呼において「カガリ」の称呼を共通にする場合があるとしても、その共通性は外観上の差異を凌駕するほど大きな影響を与えるものとはいえず、さらに、観念において異なる観念を生じる場合があるから、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定役務と同一又は類似する役務について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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