商標拒絶査定不服審判
2025-005230
レッドベルベット、ベルベット
- 審判番号
- 2025-005230
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-033450
- 請求日
- 2025年04月04日
- 審決日
- 2025年07月01日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社エスエム・エンタテインメント
- 【請求人代理人】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
- 審判長/審判官
- 審判長 高橋 幸志
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W25) / T18 .272-Z (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 33450拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年3月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 9月20日付け:拒絶理由通知書
令和6年11月13日 :意見書の提出
令和7年 1月10日付け:拒絶査定
令和7年 4月 4日 :審判請求書の提出
令和7年 4月11日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「Red Velvet」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服(「水上スポーツ用特殊衣服」を除く。)」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「Red Velvet」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Red」の文字は「赤、赤色」の意味を、「Velvet」の文字は「ビロード、ベルベット:表面に密な柔らかい毛羽のある絹または合成繊維糸の織物」の意味を有するものである。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、「レッドベルベット」の文字が、「赤色のベルベット」ほどの意味合いを表すものとして使用されている実情がある。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「赤色のベルベットを使用した商品」であるということ、すなわち、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「Red Velvet」の文字を標準文字で表してなるところ、これはその構成態様から、「赤い、赤色の」などを意味する「Red」の文字と、「ビロード, ベルベット」などを意味する「Velvet」の文字からなるものであると、容易に理解できるものであり(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)、全体として「赤色のビロード(ベルベット)」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。
そして、本願の指定商品を取り扱う分野においては、原審提示の情報にあるように、「赤色」の「ビロード(ベルベット)」(もと西洋から舶来したパイル織物の一つ。出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を使用した商品が広く製造、販売されており、その商品名などに「Red Velvet」の文字の読みを片仮名で表した「レッドベルベット」の文字が使用されている事例も複数見受けられるものである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が「赤色のビロード(ベルベット)を使用した商品」であるという、その商品の品質、原材料を表示したものと理解するというのが相当であるから、本願商標は、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。
また、本願商標を、その指定商品中、上述の商品以外の商品に使用するときは、それがあたかも「赤色のビロード(ベルベット)を使用した商品」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、著名な女性アイドルグループの名称であって、当該グループの構成員は、請求人が本願商標の登録を受けることについて同意していることから、独占適応性を認めてしかるべきである旨主張する。
そして、請求人は、本願商標が著名なグループ名として認識されるものである以上、それが一般的に品質表示語として使用されているという事情があるとしても、自他商品の出所識別標識として機能するということは十分に考えられるのであって、また、原審提示の情報にあるように、指定商品を取り扱う業界において「赤色のベルベット」の意味で使用されるのは「レッドベルベット」の文字であり、「Red Velvet」の文字は使用されない旨主張する。
しかしながら、「Red Velvet」という名称の女性アイドルグループが存在することは認められるものの、出願された商標が自他商品の識別標識としての機能を有するか否かは、その指定商品との関係で判断されるべきものであって、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「赤色」の「ビロード(ベルベット)」を使用した商品が広く製造、販売されており、その商品名などに「レッドベルベット」の文字が使用されている事例も複数見受けられる。そして、本願商標を構成する「Red」の文字及び「Velvet」の文字は、いずれも平易な英単語であり、その読みや意味も含め、我が国においても広く知られているものであって、本願の指定商品を取り扱う分野において、商品の色や原材料を表示する際に英語が用いられており、「Red Velvet」の欧文字が、「レッドベルベット」の片仮名との関係において、単に文字種を置き換えたにすぎないものであることから、これが「赤色のビロード(ベルベット)」ほどの意味合いにおける「レッドベルベット」とは別異の語であるという印象を、本願の指定商品の取引者、需要者に与えるというべき事情は見当たらないものである。
以上のことからすれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それより「赤色のビロード(ベルベット)」ほどの意味合いを容易に認識し、その商品が「赤色のビロード(ベルベット)を使用した商品」であるという、その商品の品質、原材料を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
イ 請求人は、本願の指定商品と同じ分野において、色彩を表す語と模様又は原材料を表す語とを結合したと考えられる文字からなる商標の登録例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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