商標拒絶査定不服審判
2025-004010
ハドートーセキキ、ハドー
- 審判番号
- 2025-004010
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-041339
- 請求日
- 2025年03月12日
- 審決日
- 2025年09月16日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】Biolux株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人Toreru
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 正和
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 吉岡 めぐみ
- 分類
- T18 .272-Z (W10)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-41339拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和6年4月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 9月20日付け:拒絶理由通知書
令和6年 10月30日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年 12月19日付け:拒絶査定
令和7年 3月12日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「波動透析機」の文字を標準文字で表してなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであって、その後、指定商品については、上記第1の手続補正書により、第10類「持ち運びが可能なバイオレゾナンスを目的とする医療用及び治療用機械器具」に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「波動透析機」の文字を標準文字で表してなり、その構成中には「透析機」の文字を含んでなるところ、補正後の指定商品と「透析機」は、同じ「医療用機械器具」という点において関連しているものであって、かつ、「透析機」は、医療用機械器具として一般的なものである。
そうすると、本願商標を「透析機」以外の指定商品に使用するときには、あたかもその商品が「透析機」であるかのように、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
第4 当審の判断
1 本願商標は、「波動透析機」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「波動」の文字は「波。波のような動き。」(広辞苑 第七版 岩波書店)を意味し、「透析機」の文字は、「血液を体外に取り出し、血液中の不要な老廃物や水分を除去して、きれいになった血液を再び体内に戻す機器」(別掲(2)及び別掲(3))の意味を有する語であって、いずれも広く親しまれた語であることから、両語を組み合わせてなると容易に理解できるものである。
そして、別掲(1)のように、我が国における透析患者数は約35万人おり、年々増加していること、当該患者用の透析機の開発等が積極的に行われている実情が認められる。
また、別掲(1)ないし別掲(4)のように、「透析機」は、我が国においては、医療用器械器具を取り扱う事業者に「血液を体外に取り出し、血液中の不要な老廃物や水分を除去して、きれいになった血液を再び体内に戻す機器」を表す語として広く用いられているだけでなく、一般の消費者にも、上記意味合いの商品を直ちに認識させるものであるといえる。
加えて、本願の補正後の指定商品と「透析機」とは、いずれも医療用機械器具(商品)であるところ、一般の需要者は、上記の一般的な意味合いを認識させる「透析機」の表示を頼りに購入することもあり得るものというのが相当である。
以上のとおり、「透析機」の語は、一般の消費者が直ちにその意味合いを認識するものであるところ、「透析機」と本願の補正後の指定商品とは、いずれも医療用機械器具であり、医療行為を必要とする者を対象とした商品という共通性を有することから、本願商標をその指定商品に使用した場合に、それに接した需要者は、それが「透析機」であることを直ちに想起するもの、すなわち、その商品があたかも「透析機」であるかのように、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願の補正後の指定商品は、「人間が持つ周波数を調べ、不調の部位や原因を特定し、その周波数を整えることで、人体を回復させる機器」の用途を有する商品であって、「腎臓が動かなくなった患者から余分な水分や毒素を取り除く装置」の用途を有する「透析機」とは、用途が異なることから、本願商標の構成中に「透析機」の文字を含むとしても、商品の品質について誤認が生じるおそれはない旨主張する。
しかしながら、本願の補正後の指定商品と「透析機」は、「医療用機械器具」の類いであるという点において共通しているものであり、かつ、「透析機」は、上記1のとおり、医療用機械器具として我が国において一般的に知られているものである。
そうすると、そのような一般的な医療用機械器具の名称を含む本願商標を、用途が全く異なる医療用機械器具に使用することは、それに接した需要者が、それが「透析機」であることを直ちに想起するもの、すなわち、その商品があたかも「透析機」であるかのように、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
(2)請求人は、透析機は大型の機器であり、需要者(購入者)及び販売先は主に医療法人等であるのに対し、本願指定商品は、持ち運び可能なポータブルサイズの医療用機械器具であって、需要者(購入者)は主に一般需要者であるから、需要者及び販売部門が異なる旨主張する。
しかしながら、本願商標は、構成中に一般的な医療用機械器具である「透析機」の文字を有し、本願の補正後の指定商品と「透析機」とは、いずれも医療用機械器具の類いであるという点において共通しているものであるから、同一営業主により取り扱われ、需要者も共通することがあり得る商品であるというのが相当である。
(3)請求人は、本願商標は一連一体の造語であり、また、「透析」の文字を含む商標の登録例を挙げ、それらと同様に、本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標の構成中の「波動」の文字と「透析機」の文字は、いずれも広く親しまれた語であることからすれば、通常の理解力を有する者であれば、本願商標は両語を組み合わせてなるものと容易に理解できるものである。
そして、「透析機」の文字は、本願の指定商品を取り扱う分野において、一般的な医療用機械器具の類いであり、「波動」の文字と「透析機」の文字とを一体とみなければならない特段の事情はないものである。
また、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、構成文字(他の文字等)や構成態様が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記1の認定、判断が左右されるものではない。
(4)小括
上記(1)ないし(3)のとおり、「透析機」と本願の補正後の指定商品とは、商品の大きさ等に違いがあるとしても、いずれも医療用機械器具の範ちゅうに属する商品であり、「透析機」が一般的な医療用機械器具であることを踏まえると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質の誤認を生じるものというのが相当である。
したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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