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商標拒絶査定不服審判

2025-003384

オベーションステム、オベーション、ステム

審判番号
2025-003384
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2024-028655
請求日
2025年03月03日
審決日
2025年08月19日
公報発行日
2025年10月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社日本エム・ディ・エム
  • 【請求人代理人】大澤 豊
  • 【請求人代理人】大沼 加寿子
審判長/審判官
  • 審判長 高橋 幸志
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .261-Z (W10) / T18 .262-Z (W10) / T18 .263-Z (W10)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2024- 28655拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和6年3月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年 8月19日付け:拒絶理由通知書 令和6年 9月27日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年11月26日付け:拒絶査定 令和7年 3月 3日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「Ovation Stem」の文字を標準文字で表してなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。 そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第10類「人工股関節大腿骨ステム(人工股関節用部品)」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5614976号商標(以下「引用商標」という。)は、「OVATION」の文字を一列に横書きしてなり、2010年2月22日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成22年8月20日登録出願、第10類「医療用器具,ステント,血管内移植片,人工血管,胸部用ステントグラフト,腹部用ステントグラフト,ステントグラフト供給用器具,血管疾患治療用の医療機械器具,人工材料からなる血管用インプラント,カテーテル・バルブ・医療用ガイドワイヤー・医療用バルーン・シース・ハンドル・シャシーからなる血管用インプラント供給システム,シース導入器具,医療用バルーン,インプラント充填材混合機,インプラント充填材注入器,インプラント充填材注射器,その他の医療用器具の付属品」を指定商品として、同25年9月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標について 本願商標は、「Ovation Stem」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「Ovation」の文字と「Stem」の文字との間には1文字分のスペース(空白)があり、また、それぞれの語頭に当たる「O」及び「S」のみが大文字で表されていることからすると、これは「Ovation」の文字と「Stem」の文字とを結合してなるものと、容易に理解できるものである。 そして、その構成中「Ovation」の文字は、「満場の大かっさい」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)などを意味する成語であって、これが本願の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないというべき事情は見当たらないものである。 他方、同構成中「Stem」の文字は、「茎、幹」(出典:同上)などを意味する成語であるところ、本願の指定商品「人工股関節大腿骨ステム(人工股関節用部品)」との関係においては、原審提示の情報にあるように、その商品の普通名称又は品質を英語で表示したにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものであって、出所識別標識としての称呼及び観念が生じない部分である。 また、「Ovation」の文字と「Stem」の文字との間に、観念的なつながりがあるともいえないことからすると、本願商標は、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものである。 そうすると、本願商標は、その構成中の「Ovation」の文字部分がこれに接する者に強く支配的な印象を与え、当該文字部分を要部として抽出し、それのみを引用商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 したがって、本願商標よりは、その構成文字全体に相応した「オベーションステム」の称呼のほか、「Ovation」の文字部分(以下「本願要部」という。)に相応した「オベーション」の称呼が生じ、また、「満場の大かっさい」の観念が生じるものというのが相当である。 イ 引用商標について 引用商標は、「OVATION」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、本願要部と同様に、「満場の大かっさい」などを意味する英語である。 そうすると、引用商標よりは、その構成文字に相応した「オベーション」の称呼が生じ、また、「満場の大かっさい」ほどの観念が生じるものというのが相当である。 ウ 本願商標と引用商標の類否について 本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、構成全体が相違するものであるが、本願要部と引用商標との比較においては、文字の書体及び語頭の1文字以外が小文字か大文字かという違いはあるものの、「Ovation(OVATION)」のつづり字を共通にするものであるから、相当程度近似した印象を与えるものといえる。 そして、称呼においては、「オベーション」を共通にし、また、観念においては、「満場の大かっさい」を共通にするものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において、本願要部と引用商標の比較では相当程度近似した印象を与えるものであり、また、称呼及び観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。 エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について 本願の指定商品である第10類「人工股関節大腿骨ステム(人工股関節用部品)」は、引用商標の指定商品である第10類「医療用器具,ステント,血管内移植片,人工血管,胸部用ステントグラフト,腹部用ステントグラフト,ステントグラフト供給用器具,血管疾患治療用の医療機械器具,人工材料からなる血管用インプラント,カテーテル・バルブ・医療用ガイドワイヤー・医療用バルーン・シース・ハンドル・シャシーからなる血管用インプラント供給システム,シース導入器具,医療用バルーン,インプラント充填材混合機,インプラント充填材注入器,インプラント充填材注射器,その他の医療用器具の付属品」と、同一又は類似するものである。 オ 小括 上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標は「Ovation」と「Stem」の2つの単語からなるいわゆる結合商標であるが、外観は一連一体にまとまりよく表されており、「オヴェイションステム」の称呼も8音と格別冗長なものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、本願商標の構成に係る「Stem」の語が「股関節ステム」を理解させるものであるとしても、殊更に「Stem」の文字部分を省略して、「Ovation」の文字部分のみに着目し、当該文字部分により生じる称呼のみをもって取引に当たるとはいい難いものであり、むしろ構成文字全体をもって一体不可分ものとして認識、把握され、取引されるとみるのが自然であって、さらに、本願商標の指定商品を取り扱う医療業界、医療機器製造業界においては、商品等の取り扱いは慎重を要するものであるから商品名等をむやみに省略することはないことから、本願商標は、その構成文字に相応して「オヴェイションステム」の称呼のみを生ずると判断するのが相当である旨主張する。 しかしながら、上記(1)アのとおり、本願商標は、その外観上、「Ovation」の文字と「Stem」の文字とを結合してなるものと、容易に理解できるものである上、それらの文字が観念的に結合しているものともいえず、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものである。 また、その構成中の「Stem」の文字が、本願の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないものであって、出所識別標識としての称呼及び観念が生じない部分といえるものであることからすれば、本願商標からその構成中の「Ovation」の文字部分を要部として抽出し、それのみを引用商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 イ 請求人は、「Ovation Hip」の文字からなる登録第6014386号商標が引用商標と併存して登録を認められている事実や、指定商品との関係において自他商品の識別標識としての機能が無い若しくは極めて弱い語との組み合わせからなる結合商標が登録を認められたとする事例(審決例)を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。 しかしながら、商標の類否の判断は、出願された商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断すべきものであり、また、請求人の挙げた登録例及び審決例は、いずれも商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、これら過去の登録例及び審決例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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