商標拒絶査定不服審判
2025-002622
スマートバイブレーションアクチュエーター、スマートバイブレーション、スマート、バイブレーションアクチュエーター、バイブレーション
- 審判番号
- 2025-002622
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-041619
- 請求日
- 2025年02月19日
- 審決日
- 2025年11月18日
- 公報発行日
- 2026年02月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】フォスター電機株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人太陽国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .13 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 41619拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年4月18日の商標登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 7月24日付け:拒絶理由通知書
令和6年 9月30日 :意見書の提出
令和6年11月14日付け:拒絶査定
令和7年 2月19日 :審判請求書の提出
令和7年 8月28日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「Smart Vibration Actuator」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電気通信機械器具の部品及び附属品,電気式リニアアクチュエーター,電気式アクチュエーター,電気通信機械器具」を指定商品として商標登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「Smart Vibration Actuator」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Smart」の文字は「電子機器が組み込まれた。ハイテクであるさま。」の意味を、「Vibration」の文字は「振動」の意味を、「Actuator」の文字は「機械・装置などで、エネルギーの供給を受けて、最終的な機械的仕事に変換する機械要素。」の意味を有する語であるから、全体として「ハイテクな振動アクチュエータ」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願の指定商品を取り扱う分野において、ハイテク技術と組み合わせて用いるアクチュエータについて「スマート」の文字が使用されている実情及び振動を利用する「振動アクチュエータ」が取引されている実情がうかがえることからすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、「ハイテクな振動アクチュエータ、又はそれを搭載した商品」であることを認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものであり、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和7年8月28日付けで通知した審尋により、別掲1から別掲7のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号の趣旨について
商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品の識別力を欠くものであることによるものと解される。
そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号 同年10月21日判決等参照)。
そして、本願商標の取引者、需要者によって、本願商標が、その指定商品に使用された場合に商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるかどうかは、当該商標の構成やその指定商品に関する取引の事情を考慮して判断すべきである(知財高裁令和3年(行ケ)第10113号 同4年1月25日判決参照)。
(2)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「Smart Vibration Actuator」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Smart」の文字(語)は、「賢明な、利口な」ほどの語義を有し、本願の指定商品との関係においては、別掲1のとおり、「(装置・機器などが)情報処理機能をそなえること」、「多機能の」及び「高機能の」ほどの意味合いで、例えば、「smart sensor」及び「smart meter」のように、電子機器の名称として、「smart 〇〇」(〇〇には機器の名称が入る。)の文字(語)が使用されているものである。
そして、本願商標の構成中「Vibration」の文字(語)は、別掲2によれば、「振動」ほどの語義を有し、本願の指定商品との関係においては、「携帯電話の着信時等に振動させる機能」を表すものとしても使用され、「vibration accelerometer」及び「vibration actuator」のように、機器の名称として、「vibration 〇〇」(〇〇には機器の名称が入る。)の文字(語)が使用されているものである。
また、本願商標の構成中「Actuator」の文字(語)は、別掲3のとおり、「作動装置」ほどの意味合いを有し、機械要素の名称を表すものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字及び意味合いから、「Smart」、「Vibration」及び「Actuator」の各文字(語)を組み合わせたものと容易に理解されるものである。
ところで、別掲4によれば、バイブレーション(振動)機能を有する商品や触覚デバイス等について、「アクチュエーター」又は「振動アクチュエーター」が使用されている実情が認められ、また、別掲5によれば、本願の指定商品に関連する分野において、「Vibration Actuator(vibration actuator)」及び「バイブレーションアクチュエーター」と称する商品が紹介されている実情も認められる。
さらに、本願の指定商品に関連する分野においては、別掲6のとおり、「スマートアクチュエーター(スマートアクチュエータ)」の文字(語)が、アクチュエーターの一種を表すものとして使用されている実情が認められ、また、別掲7によれば、「Smart Vibration 〇〇」又は「スマート振動〇〇」(〇〇には機器の名称が入る。)と称する各種の機器が紹介されている実情も認められる。
そうすると、本願商標の構成及び上記取引の実情を踏まえれば、「Smart Vibration Actuator」の文字からなる本願商標を、その指定商品「電気通信機械器具の部品及び附属品,電気式リニアアクチュエーター,電気式アクチュエーター,電気通信機械器具」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該表示が、例えば「スマートアクチュエーター」及び「振動アクチュエーター」のようにアクチュエーターの一種を表したものであること、又は「多機能の振動アクチュエーター」ほどの意味合いを表したものであること、すなわち、商品の品質を表したものとして理解、認識するにとどまるというのが相当である。
また、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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