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商標拒絶査定不服審判

2025-002527

タカギ

審判番号
2025-002527
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-099340
請求日
2025年02月18日
審決日
2025年07月01日
公報発行日
2025年07月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】株式会社タカギセイコー
  • 【請求人代理人】小川 浩賢
  • 【請求人代理人】石田 治
  • 【請求人代理人】渡邊 望美
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 石塚 文子
分類
T18 .14 -WY (W10) / T18 .17 -WY (W10)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項4号商標法3条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第4号、商標法第3条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023- 99340拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和5年9月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年5月13日付け :拒絶理由通知書 令和6年10月4日 :意見書及び手続補正書の提出 令和6年11月15日付け:拒絶査定 令和7年2月18日 :審判請求書の提出 第2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記第1の手続補正により、第10類「眼科用機械器具」に補正されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、ありふれた氏の一つと認められる「高木」又は「高城」に通じる「TaKaGI」の欧文字をややデザイン化した書体で表してなるところ、そのデザイン化の程度は格別特異なものとまではいえず、いまだ普通に用いられる域を脱しない程度に表示してなるものであるから、本願商標は、単にありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当し、また、提出された証拠によっても、本願商標の「TaKaGI」の文字のみが独立して使用による識別力を獲得したと認めることはできず、本願商標が、同条第2項の要件を具備するものとは認められない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第4 当審の判断 1 商標法第3条第1項第4号該当性について 本願商標は、別掲1のとおり、ややデザイン化された書体で「TaKaGI」の欧文字を横書きしてなるところ、一般に、商品に標章等を使用する際に、使用される文字に様々なデザイン化が行われている現状にあっては、本願商標の構成全体として「TaKaGI」の文字を書したものと容易に認識できるものであって、格別特異なものとはいい得ないものであるから、いまだ普通に用いられる方法の範囲内で表してなるものである。 そして、本願商標からは、「タカギ」の称呼を生じることは明らかであり、「タカギ」の読みを漢字で表した「高木」の語は、「姓氏の一つ。」を表し(出典:広辞苑第七版(岩波書店))、その「高木」姓の者が相当数、存在することも認められる(別掲2参照)。 また、一般の商取引においては、日本人の姓氏を表記する際に、その読みを欧文字で表記することが、広く一般に行われていることは明らかである。 以上からすると、本願商標は、ありふれた氏である「高木」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。 2 商標法第3条第2項に規定する要件を具備するか否かについて (1)請求人の主張及び同人の提出に係る証拠並びに職権による調査によれば、以下の事実が認められる(原審において請求人が提出した資料1ないし資料38は、資料1を甲第1号証のように、甲各号証をそれぞれ読み替え、当審において請求人が提出した資料39ないし資料58は、資料39を甲第39号証のように、甲各号証をそれぞれ読み替える。また、甲各号証の表記に当たっては「甲第○号証」を「甲○」のように簡略して標記する場合がある。)。 ア 請求人は、本願商標を、眼科用機械器具及び当該機械器具の販促用資料(パンフレット等)に付して1992年頃から継続して使用している(甲6~甲12、甲39~甲53)。 イ 本願商標が付された請求人の眼科用機械器具(以下「使用商品」という。)が、全国各地の医療機関等で使用されており、2024年7月時点での使用商品の国内取引先(代理店数)は、711社、エンドユーザー数(クリニックや大学病院等)は9,336である。なお、社団法人日本眼科医会の資料によれば、2010年10月時点の会員(眼科医)の就業施設数は、8,454である(甲13~甲15)。 ウ 国内及び海外における使用商品の売上高は、過去10年間(2014年8月~2024年7月)においても、例えば、2014年8月からの1か年において国内分売上数16,703、同売上高782,598,889円、海外分売上数28,646、同売上高1,592,395,093円であり、2023年8月からの1か年において国内分売上数18,241、同売上高1,520,827,263円、海外分売上数22,957、海外分売上高3,125、847,917円であり、それらの数値は継続的に維持又は伸びている(甲16、甲17)。 エ 請求人は、日本眼科学会総会展示会等の展示会や海外での展示会に継続して出品し、請求人のブースにおいて使用商品を多数展示し、パンフレットの頒布を行っている(甲19~甲27)。 オ 請求人は、「日本の眼科」、「臨床眼科」といった業界誌への広告掲載や、東京都豊島区所在の請求人のショールームにおける製品の展示を行っている(甲28~甲31)。 カ 請求人は、長野県中野市に所在する交流拠点施設のネーミングライツ(命名権)パートナーとなっており、同市が開催したこのパートナー契約の締結式では、本願商標と中野市の名称が多数配置されたパネルが締結式の背景として使用された(甲32)。 キ 使用商品は、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」及びSBC信越放送「グッジョブ信州!」のテレビ番組で報道され、当該番組内で「グローバル・ニッチ・トップ」などと紹介された(甲33、甲34)。 ク 請求人は、経済産業省の「2021年度 はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定され、当該選定を紹介する冊子に使用商品が掲載された(甲35)。 ケ 雑誌Forbes Japanが選定する「Forbes Japan SMALL GIANTS AWARD」にて、請求人は、「アメリカン・エキスプレス特別賞」及び「GLOBAL NICHE賞」を受賞し、当該雑誌にインタビュー記事が掲載された(甲36、甲37)。 コ 請求人は、「スリットランプ」(細隙灯顕微鏡)の市場調査レポートにおいて、全世界における「競合情勢」として、主要企業の一つとして挙げられた(甲55)。 サ 使用商品に関するパンフレットの発注実績は、2021年8月から2024年7月の3年間で8万部超、印刷費用は、約1,000万円を支出している(甲57)。 シ 眼科医療機関と連携して眼科医療の啓蒙活動などを行っている一般社団法人日本眼科医療機器協会において、請求人の歴代の代表取締役社長は、同協会の副会長や常任理事などを務めてきた(甲58)。 (2)前記(1)によれば、請求人は、本願商標を、遅くとも1992年から現在まで継続して使用商品について使用している。そして、使用商品は、我が国及び外国の眼科医や病院等施設の需要者に販売されるとともに、継続的に広告宣伝が行われており、眼科関連の展示会、テレビ番組、専門誌等において紹介されている。 そして、使用商品の売上高及び売上数は、相当程度確認できるものであり、指定商品の取引者、需要者の数や、使用商品である「眼科用機械器具」が頻繁に買い換えるものではないなどの取引の実情を勘案すれば、請求人の業務に係る使用商品の市場シェアは、相当程度高いといい得ることができる。 また、請求人の業務に係る使用商品に関して、経済産業省や経済誌などの眼科分野以外の分野においても、請求人や使用商品が紹介されるなど、請求人及び使用商品が、広い分野においても認識されているといえる。 以上のことからすると、本願商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、眼科用機械器具に関連する分野の取引者、需要者の間において、広く認識されているとみるのが相当である。 また、職権による調査によれば、本願商標と同一の構成からなる商標を、本願の指定商品を取り扱う業界において、請求人以外の者が使用している事実は発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定商品について、請求人により長年にわたり継続的に使用された結果、需要者が、請求人の業務に係る商品を表示する商標として認識するに至ったものとみるのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものというべきである。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当するものの、同条第2項の要件を具備するものであるから、同項の要件を具備するものではないとした原査定は取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2025-002527

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