商標拒絶査定不服審判
2025-002494
アイテイコミュニケーション、コミュニケーション
- 審判番号
- 2025-002494
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-117044
- 請求日
- 2025年02月18日
- 審決日
- 2025年07月24日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ビズテクニカルサポート株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人スズエ国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .13 -Z (W35) / T18 .16 -Z (W35)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-117044拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和5年10月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年7月2日付け :拒絶理由通知書
令和6年8月19日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年11月14日付け:拒絶査定
令和7年2月18日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和7年4月24日付け :審尋
第2 本願商標
本願商標は、「ITコミュニケーション」の文字を横書きしてなり、第9類、第16類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、上記第1の手続補正書により、最終的に、第35類「消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」とされたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、以下の(1)及び(2)の拒絶の理由をもって、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第3号
本願商標は、「ITコミュニケーション」の文字を横書きに書してなるところ、その構成中「IT」の文字は「コンピュータや通信など情報を扱う工学およびその社会的応用に関する技術の総称。」の意味を表す「情報技術」の略語であると理解でき、「コミュニケーション」の文字は、「社会生活を営む人間の間で行う知覚・感情・思考の伝達」の意味を有する語である。
そして、情報技術(IT)を利用したコミュニケーションを「ITコミュニケーション」と称し、これを内容とする講義やセミナー等が提供されており、情報技術(IT)を利用したコミュニケーションツールとして、各種コンピュータソフトウェアや、アプリ等が提供されている実情も見受けられる。また、知識の教授やセミナー等の開催に際して、関連する書籍や講義映像等の制作や提供が行われており、提供方法においても実際の現物の提供だけでなく、インターネットを通じてこれらの提供が行われている実情があることは経験則上明らかである。
そうすると、本願商標は、その構成全体として「情報技術を利用したコミュニケーション」程の意味合いを、これを見る者に理解、認識させるものといえるから、本願商標をその指定商品及び指定役務中、例えば第9類「携帯情報端末,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル・画像ファイル・映像ファイル,電子出版物」、第16類「印刷物,雑誌,定期刊行物」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,学習方法に関する助言・指導及びこれらに関する情報の提供,教育・教育訓練及び教育方法に関する指導・助言,情報処理技術に関する教育・訓練及びこれらに関する情報の提供,カウンセリング・催眠療法及び心理療法に関する知識の教授,資格の認定・付与,資格検定試験に関する情報の提供,資格検定試験の企画及び実施,セミナーの企画・運営又は開催,インターネットを利用したセミナー・ワークショップ・シンポジウム・講演会の企画・手配・運営・開催及びこれらに関する情報の提供,オンラインによる画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供及びこれらに関する情報の提供,電子出版物の提供,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供,インターネットを利用して行う音楽の提供,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」等に使用しても、これに接する需要者は、「情報技術を利用したコミュニケーションに関する商品」や、「情報技術を利用したコミュニケーションに関する役務」程の意味合いを理解、認識するにすぎず、商品の特徴や品質、役務の特徴や質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号
本願商標は、「ITコミュニケーション」の文字を横書きに書してなるところ、情報技術(IT)を利用したコミュニケーションを「ITコミュニケーション」と称し、これを内容とする講義やセミナー等が提供されており、情報技術(IT)を利用したコミュニケーションツールとして、各種コンピュータソフトウェアや、アプリ等が提供されている実情も見受けられる。そして、知識の教授やセミナー等の開催に際して、関連する書籍や講義映像等の制作や提供が行われており、提供方法においても実際の現物の提供だけでなく、インターネットを通じてこれらの提供が行われている実情があることは経験則上明らかである。
そうすると、本願商標は、その構成全体として「情報技術を利用したコミュニケーション」程の意味合いを、これを見る者に理解、認識させるものといえるから、本願商標をその指定商品又は指定役務中、例えば、第35類の小売等役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「情報技術を利用したコミュニケーションに関する商品の小売」であるといった、小売等役務の対象となる商品の特徴や品質を表したものと理解し、認識するにすぎず、本願商標は、自他商品・自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
第4 当審における審尋
当審において、令和7年4月24日付けの審尋により、請求人に対し、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
第5 上記審尋に対する請求人の意見
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答していない。
第6 当審の判断
本願商標は、「ITコミュニケーション」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「IT」の文字は「情報技術」の意味を、また、「コミュニケーション」の文字は「社会生活を営む人間の間で行う知覚・感情・思考の伝達」の意味を有する語(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)であるから、これらを結合した「ITコミュニケーション」の文字全体としては、「情報技術のコミュニケーション」程の意味合いを認識させるものである。
そして、別掲のとおり、「ITコミュニケーション」の文字は「情報技術を利用したコミュニケーション」程の意味合いで、広く一般に使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定役務「消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」に使用するときは、これに接する需要者は、「情報技術を利用したコミュニケーションを活用して提供される役務」であるという、単に役務の質、提供の手段を表示するもの、又は、役務の特徴を表した宣伝文句の一種を表示するものと理解するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ない商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者に単に役務の質、提供の手段を表示したものと理解される場合には、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、需要者に役務の特徴を表した宣伝文句の一種と理解される場合には、同項第6号に該当する。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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