商標拒絶査定不服審判
2025-001159
ケーエーノミカタ、ミカタ
- 審判番号
- 2025-001159
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-112737
- 請求日
- 2025年01月27日
- 審決日
- 2025年06月11日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社経営のミカタ
- 【請求人代理人】木村 薫
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-Z (W42) / T18 .262-Z (W42) / T18 .263-Z (W42)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-112737拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和5年10月11日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年5月17日付け :拒絶理由通知書
令和6年7月30日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年10月18日付け:拒絶査定
令和7年1月27日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第35類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、最終的に、第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,税理士事務所又は税理士法人のウェブサイトの作成又は保守,ウェブサイトの設計に関する助言,税理士事務所又は税理士法人のウェブサイトの設計に関する助言,検索エンジンの提供,コンピュータープラットフォームの開発,コンピュータシステムの設計,コンピュータセキュリティに関する指導及び助言,コンピュータソフトウェアの設計,コンピュータソフトウェアの保守,コンピュータソフトウェアの設計・作成・保守に関する助言,コンピュータプログラムのインストール,ソフトウェア制作におけるコンピュータソフトウェアの開発,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,ウェブサーバーの貸与,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),クラウドコンピューティング,コンピュータサイトのホスティング(ウェブサイト),コンピュータソフトウェアの貸与,コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供(PaaS),電子データの保存用記憶領域の貸与」とされた。
第3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第6288389号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品及び指定役務 第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,洗濯用柔軟剤,動物用消臭剤,口臭用消臭剤」及び第41類「技芸・スポーツまたは知識の教授,セミナーの企画・運営または開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画、放送番組、広告用のものを除く)」
登録出願日 令和元年6月24日
設定登録日 令和2年9月4日
2 登録第6320887号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 MIKATA(標準文字)
指定商品及び指定役務 第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,洗濯用柔軟剤,動物用消臭剤,口臭用消臭剤」及び第41類「技芸・スポーツまたは知識の教授,セミナーの企画・運営または開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画、放送番組、広告用のものを除く)」
登録出願日 令和元年6月10日
設定登録日 令和2年11月26日
3 登録第6544960号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 「ミカタ」の片仮名及び「MIKATA」の欧文字を二段に書してなるもの
指定役務 第35類「税務書類の作成,財務書類の作成」及び第36類「税務相談,税務代理,課税額の査定,関税に関する手続きの代行」
登録出願日 令和3年12月3日
設定登録日 令和4年4月14日
4 登録第6560355号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成 「ミカタ」の文字及び「MIKATA」の文字を二段に書してなるもの
指定役務 第45類「登記又は供託に関する手続の代理,訴訟(法律)事務,裁判外紛争解決,仲裁,調停,入国管理に関する法律業務,社会保険に関する手続の代理,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,法的書類の作成(法律業務),契約の交渉に関する法律業務(他人のためのこと),ライセンスに関する法的な管理,コンピュータソフトウェアの利用に関する契約の代理又は媒介,法律的事項に関する弁護,法規制遵守のための監査,法令遵守のための監査,法律的事項の監視,法律的事項に関する研究,後見」
登録出願日 令和3年12月3日
設定登録日 令和4年5月24日
5 登録第6656629号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
指定役務 第35類「税務書類の作成,財務書類の作成」及び第36類「税務相談,税務代理,課税額の査定,関税に関する手続きの代行」
登録出願日 令和4年6月2日
設定登録日 令和4年12月26日
6 登録第6656630号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
指定役務 第45類「登記又は供託に関する手続の代理,訴訟(法律)事務,裁判外紛争解決,仲裁,調停,入国管理に関する法律業務,社会保険に関する手続の代理,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,法的書類の作成(法律業務),契約の交渉に関する法律業務(他人のためのこと),ライセンスに関する法的な管理,コンピュータソフトウェアの利用に関する契約の代理又は媒介,法律的事項に関する弁護,法規制遵守のための監査,法令遵守のための監査,法律的事項の監視,法律的事項に関する研究,後見」
登録出願日 令和4年6月2日
設定登録日 令和4年12月26日
7 登録第6741560号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成 「ミカタ」の片仮名及び「MIKATA」の欧文字を二段に書してなるもの
指定役務 第35類「経営の診断又は経営に関する助言,事業に関する指導及び助言,事業に関する情報の提供,事業の管理及び組織に関する指導及び助言,人事管理に関する指導及び助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,広告業,マーケティング,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,広告用具の貸与,広告場所の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,求人情報の提供」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータシステムの設計,コンピュータソフトウェアの設計,コンピュータソフトウェアの設計・作成・保守に関する助言,ウェブサイトの設計に関する助言,他人のためのウェブサイトの作成及び保守,インターネットセキュリティに関する指導及び助言,電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供(PaaS),クラウドコンピューティング,コンピュータソフトウェアの貸与,電子計算機の貸与,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,コンピュータシステムの分析,コンピュータ技術に関する助言,情報技術(IT)に関する助言,科学に関する研究」
登録出願日 令和4年6月2日
設定登録日 令和5年10月3日
以下、引用商標4、引用商標6及び引用商標7をまとめて「引用商標」という。
第4 当審の判断
1 本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5について
本願の指定商品及び指定役務は、前記第2のとおり補正された結果、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務はすべて削除されたものと認められる。
その結果、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5の指定商品及び指定役務と類似しないものになった。
したがって、本願商標が、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消した。
2 本願商標と引用商標について
(1)商標法第4条第1項第11号について
商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、商品及び役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような役務に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品及び役務の取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27日判決参照)。
また、複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していると認められる場合においては、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して類否を判断することは、原則として許されないが、その場合であっても、商標の構成部分の一部が取引者又は需要者に対し、商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じない場合などには、商標の構成部分の一部だけを取り出して、他人の商標と比較し、その類否を判断することが許されるものと解される(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日判決、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日判決、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日判決参照)。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、山を表したと思しきピンク色の図形(以下「山図形」という。)と、黄緑色で4本の竹が生えている様子を表したと思しき黄緑色の図形(以下「竹図形」という。)を組み合わせた図形(以下、これらをまとめて「本願図形部分」という。)の内部にはピンク色の「ミカタ」の片仮名を横書きし、本願図形部分の下には、黒色の「株式会社経営のミカタ」の文字を横書きしてなるものである。
そして、本願図形部分は、竹図形と山図形を組み合わせてなるものであり、これらは重なるように配され外観上まとまりよく一体的に看取されるものであるものの、本願図形部分全体としては、特定の事物を表したもの、又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
また、本願商標の構成中、「ミカタ」の文字は、「見る方法」の意味を有する「見方」の語や「自分の方の仲間」の意味を有する「味方」の語(いずれも「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を片仮名表記したものと容易に理解されるものであり、当該文字は役務の質等を表示するものでもないから、自他役務の識別標識としての機能を十分に発揮し得るものといえる。
さらに、「株式会社経営のミカタ」の文字については、その構成中の「株式会社」の文字は「資本金が株式という均等な形式に分割され、出資者すなわち株主が組織する有限責任会社。」の意味を有する語(前掲書)であるから、「株式会社経営のミカタ」の文字全体としては「「株式会社経営のミカタ」という名称の株式会社」程の意味合いを認識させるものであり、当該文字は役務の質等を表示するものでもないから、自他役務の識別標識としての機能を十分に発揮し得るものといえる。
そして、「株式会社経営のミカタ」の文字とこれ以外の部分は、これらを構成する線の太さや色彩が異なる上、スペースを空けて配されていることから、視覚上分離して看取されるものであることに加え、一連一体となって何らかの観念が生じるともいえないものであって、ほかにこれらを常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだせない。
次に、本願図形部分及び「ミカタ」の文字部分についてみると、「ミカタ」の文字は山図形と同色で表されているものの、中央部に文字として大きく目立つように配されており、また、これらは重なり合うことなくスペースを空けて配されている上、図形と文字という構成要素を異にしていることから、両者は視覚的に分離して看取されるものであることに加え、一連一体となって何らかの観念が生じるともいえないものであって、ほかに両部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだせない。
してみれば、本願図形部分、「ミカタ」の文字部分及び「株式会社経営のミカタ」の文字部分は、そのいずれもが独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。
そうすると、本願商標は、その構成中の「ミカタ」の文字部分だけを取り出して、他の商標と比較し、その類否を判断することが許されるというべきものである。
したがって、本願商標は、その構成中の「ミカタ」の文字部分の構成文字に相応して「ミカタ」の称呼が生じ、「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を生じるものである。
イ 引用商標
(ア)引用商標4及び引用商標7
引用商標4及び引用商標7は、上記第3の4及び7のとおり、「ミカタ」の片仮名及び「MIKATA」の欧文字を二段に書してなるところ、「ミカタ」の文字は、上記2(2)のとおり、「見る方法」の意味を有する「見方」の語や「自分の方の仲間」の意味を有する「味方」の語を片仮名表記したものと容易に理解されるものであり、また、「MIKATA」の文字はそれを欧文字表記したものと容易に理解されるものである。
したがって、引用商標4及び引用商標7は、その構成文字に相応して、「ミカタ」の称呼を生じ、「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を生じるものである。
(イ)引用商標6
引用商標6は、「MIKATA」(「A」の文字は若干デザイン化されている。)の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、「見る方法」の意味を有する「見方」の語や「自分の方の仲間」の意味を有する「味方」の語を欧文字表記したものと容易に理解されるものである。
したがって、引用商標6は、その構成文字に相応して、「ミカタ」の称呼を生じ、「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
ア 本願商標と引用商標4及び引用商標7の類否
本願商標と引用商標4及び引用商標7とは、「株式会社経営のミカタ」の文字及び本願図形部分の有無という差異を有することから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであるが、本願商標の構成中の「ミカタ」の文字部分と引用商標4及び引用商標7の比較においては、「MIKATA」の文字の有無、色彩の有無及び書体の違いという差異はあるものの、引用商標4及び引用商標7の構成において、「MIKATA」の文字は、「ミカタ」の文字を欧文字表記したものと容易に理解されること、また、本願商標の構成中の「ミカタ」の文字と引用商標4及び引用商標7の構成中の「ミカタ」の文字はつづりを同じくするものであることからすれば、これらの外観上の差異が看者に対し、強い印象を与えるとまではいえない。
そして、両者は、ともに「ミカタ」の称呼並びに「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を生じるものであるから、称呼及び観念を共通にするものである。
以上によれば、本願商標の構成中「ミカタ」の文字部分と引用商標4及び引用商標7とは、「ミカタ」の称呼並びに「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を共通にし、外観上の差異も看者に対し強い印象を与えるものではないから、その外観、称呼及び観念が、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標4及び引用商標7は、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
イ 本願商標と引用商標6の類否
本願商標と引用商標6とは、「株式会社経営のミカタ」の文字及び本願図形部分の有無という差異を有することから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであるが、本願商標の構成中の「ミカタ」の文字部分と引用商標6の比較においては、文字種及び文字数の差異、色彩の有無及びデザイン化された構成文字の有無という差異を有するものであるものの、引用商標6はその構成全体として「MIKATA」の文字を表したものと容易に理解できるものであり、両者はいずれも同じ語の文字種の違いであると容易に理解されるものであることからすれば、これらの外観上の差異が看者に対し、強い印象を与えるとまではいえない。
以上によれば、本願商標の構成中「ミカタ」の文字部分と引用商標6は、「ミカタ」の称呼並びに「見る方法」及び「自分の方の仲間」の観念を共通にし、外観上の差異も看者に対し強い印象を与えるものではないから、その外観、称呼及び観念が、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標6は、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務である。
(5)小括
本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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