商標拒絶査定不服審判
2025-000676
アスリートカステラ、アスリートカステッラ、アスリート
- 審判番号
- 2025-000676
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-049520
- 請求日
- 2025年01月17日
- 審決日
- 2025年08月12日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社須崎屋
- 【請求人代理人】有吉 修一朗
- 【請求人代理人】森田 靖之
- 【請求人代理人】遠藤 聡子
- 審判長/審判官
- 審判長 高橋 幸志
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 49520拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年5月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 7月 2日付け:拒絶理由通知書
令和6年 8月 9日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年10月18日付け:拒絶査定
令和7年 1月17日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「アスリートカステラ」の片仮名と、「ATHLETE CASTELLA」の欧文字を、上下二段に横書きしてなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第30類「カステラ,カステラ生地を用いた菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),カステラ生地を用いたパン,カステラ生地を用いたサンドイッチ」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「アスリートカステラ」の文字と、その欧文字表記と認められる「ATHLETE CASTELLA」の文字を上下二段に横書きしてなるものであるところ、その構成は、普通に用いられる方法の域を脱しない程度の態様で表してなるものである。
そして、本願商標の構成中、「アスリート(ATHLETE)」の文字は、「運動選手。」の意味を有する語であり、「カステラ(CASTELLA)」の文字は、「小麦粉・鶏卵・砂糖などをまぜて焼いた菓子。」の意味を有する語である。
そして、本願の指定商品を含む食品分野において、運動選手向けの食品であることをうたった商品が取り引きされている実情があり、そのような商品に「アスリート○○」(○○は商品名)の文字が使用されている実情があって、また、同分野において、運動選手向けのカステラが取り引きされている実情もある。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「運動選手向けのカステラ」又はそれに関連する商品であること、すなわち、商品の品質、原材料を表示したものと理解するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「アスリートカステラ」の片仮名と、「ATHLETE CASTELLA」の欧文字を、ゴシック体様の書体で、上下二段に横書きしてなるもので、普通に用いられる方法で表してなるものである。
ここで、本願商標を構成する文字について検討すると、上段の「アスリートカステラ」の構成中「カステラ」の文字は、「小麦粉に卵と砂糖・水飴などをまぜて焼いた菓子。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を指称するもので、上記2のとおり本願の指定商品が「カステラ」又は「カステラ生地を用いた」商品であることからすれば、「アスリートカステラ」の文字は、「運動選手。」を意味する「アスリート」の文字(出典:同上)と、商品の普通名称又は原材料名を表したものといえる「カステラ」の文字を結合しなるものと、容易に理解できるものである。また、下段の欧文字部分「ATHLETE CASTELLA」は、「アスリートカステラ」に相応する欧文字を表してなるといえる。
そして、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野において、「運動選手向け」の商品が製造、販売され、そのような商品が、「アスリート」の文字と当該商品の普通名称を表す文字(○○)とを結合した「アスリート○○」としばしば称されている実情、及び、同分野において、「運動選手向けのカステラ」が製造、販売されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、それより「運動選手向けのカステラ」ほどの意味合いを容易に認識し、その商品が「運動選手向けのカステラ」又は「運動選手向けのカステラ生地を使用した商品」であるという、その商品の品質、原材料を表示したものと理解するというのが相当であるから、本願商標は、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標から「運動選手向けのカステラ」ほどの意味内容が生じたとしても、「運動選手向けのカステラ」といった意味内容については、商品の品質等を直接的に表示したものとして直ちに理解されるものとはいえない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「運動選手向け」の商品が製造、販売され、そのような商品が、「アスリート」の文字と当該商品の普通名称を表す文字(○○)とを結合した「アスリート○○」としばしば称されている実情、及び、同分野において、「運動選手向けのカステラ」が製造、販売されている実情が認められることからすれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それより「運動選手向けのカステラ」ほどの意味合いを容易に認識し、その商品が「運動選手向けのカステラ」又は「運動選手向けのカステラ生地を使用した商品」であるという、その商品の品質、原材料を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
イ 請求人は、「アスリート(ATHELETE、Athelete)」の文字と商品の普通名称を表す文字とを結合したと考えられる文字からなる商標に係る、過去の登録例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、指定商品の分野が本願と異なるものが多く含まれる上、いずれも商標の構成態様が本願商標とは異なり、判断時期も異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、これら過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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