商標拒絶査定不服審判
2025-000594
ミルフィーユロース
- 審判番号
- 2025-000594
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-081818
- 請求日
- 2025年01月16日
- 審決日
- 2025年10月29日
- 公報発行日
- 2026年01月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社晃商
- 【請求人代理人】古谷 栄男
- 【請求人代理人】松下 正
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .13 -Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-81818拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年7月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年10月25日付け:拒絶理由通知書
令和6年11月15日 :意見書及び手続補正書の提出
令和6年12月 4日付け:拒絶査定
令和7年 1月16日 :審判請求書の提出
令和7年 7月17日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「ミルフィーユロース」の文字を標準文字で表してなり、第43類「焼き肉(牛肉に限る)の提供」を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、原審における上記1の手続補正書により、第43類「薄切り3枚ロース牛肉を重ねたあぶり焼き肉の提供」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「ミルフィーユロース」の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中の「ミルフィーユ」の文字は、「パイ皮を重ね、その間にクリームなどを挟んだ菓子。」の意味を、「ロース」の文字は、「ローストに適する、牛や豚の肩・背の柔らかい上等な肉。」の意味を有する語である。また、本願の指定役務を取り扱う業界において、例えば、何層かに重ねた肉を「ミルフィーユ肉」というように、何層かに重ねた食品を「ミルフィーユ○○」(○○には食品名が入る。)と称して使用している実情がうかがえ、その中には、「ミルフィーユロース○○」と称した料理等が提供されている例も見受けられる。そうすると、本願商標は、全体として、「何層かに重ねたロース肉」又は「何層かに重ねて作ったロース肉を使用した料理」ほどの意味合いを生じるものである。そのため、本願商標を、その指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該役務が「何層かに重ねたロース肉を主とする焼肉(牛肉に限る)の提供」又は「何層かに重ねて作ったロース肉を使用した焼肉(牛肉に限る)の提供」であること、すなわち、役務の質を表示したものとして、認識するものとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和7年7月17日付けで通知した審尋により、別掲1及び別掲2のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「ミルフィーユロース」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ミルフィーユ」の文字は、「フランスの菓子の一つ。何層かのパイ生地に、カスタード‐クリームや果物などを挟んだもの。」(株式会社岩波書店 広辞苑第7版)及び「魚,肉,野菜などの薄切りを何枚か重ねて別の素材をはさんだ料理」(株式会社白水社 新フランス料理用語辞典「mille-feuille」の項)の意味を有する語であり、「ロース」の文字は、「ローストに適する牛・豚・羊の肩から腰部にかけての部位。」の意味を有する語である(株式会社岩波書店 広辞苑第7版)。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、別掲1のとおり、何枚か重ねた薄切り肉を焼いて食べる料理が提供されており、そのような料理の名称や説明等として、「ミルフィーユ」の文字が使用されている実情が見受けられる。
また、同業界において、別掲2のとおり、何枚か重ねた薄切りのロース肉を焼いて食べる料理が「ミルフィーユロース」と称されている実情も見受けられる。
そうすると、本願商標は、「ミルフィーユ」及び「ロース」の意味や、上記の取引の実情から、「何枚か重ねた薄切りのロース肉」ほどの意味合いを容易に理解させるものといえる。
してみれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「何枚か重ねた薄切りのロース肉」のあぶり焼き肉の提供であること、すなわち、役務の質を表示したものとして認識するにすぎないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、焼き肉を取り扱う業界において、薄い肉を層状にして焼くことは一般的ではないから、本願商標に接する需要者は、そのような料理を想定することができない旨主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、本願の指定役務を取り扱う業界において、「ミルフィーユ」又は「ミルフィーユロース」と称して、何枚か重ねた薄切り肉を焼いて食べる料理が提供されている実情が見受けられることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「何枚か重ねた薄切りのロース肉」ほどの意味合いを認識するものとみるのが相当である。
したがって、請求人の主張を採用することはできない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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