商標拒絶査定不服審判
2025-000416
モモカ、ヒャッコー、ヒャッカ、ヒャクコー、ヒャクカ
- 審判番号
- 2025-000416
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-034739
- 請求日
- 2025年01月11日
- 審決日
- 2025年07月16日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社菜の花
- 【請求人代理人】高橋 浩三
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W03) / T18 .262-WY (W03) / T18 .263-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-34739拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年4月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年10月 2日付け:拒絶理由通知書
令和6年10月22日 :意見書の提出
令和6年11月27日付け:拒絶査定
令和7年 1月11日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「百香」の文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧水,化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,芳香剤」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、登録第5989165号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「百香」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は一般的な辞書に載録がなく、成語とは認められないものであるが、その構成中の「百」の文字は「数の名。10の10倍。多くのもの。種々のもの。」等を、「香」の文字は「におい。よいかおり。」等(いずれも出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語として、広く知られている語であるところ、それぞれの漢字の意味から、本願商標全体として「多くのにおい」ほどの意味合いを想起させるというのが相当である。
また、一般に、漢字2字からなる語は、2字を共に訓読み又は音読みするのが基本であることからすれば、「百香」の文字からは、「モモカ」及び「ヒャッコー」の称呼を生じるものといえる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「モモカ」及び「ヒャッコー」の称呼を生じ、「多くのにおい」ほどの観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「MOMOCA」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は一般的な辞書に載録がなく成語とは認められないものである。
そして、その構成中「CA」の文字部分は、我が国において一般的に用いられているローマ字のつづり方(参考:文化庁「ローマ字のつづり方 第1表・第2表」(https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/roma/honbun.html)ではないが、例えば「ocarina」を「オカリナ」、「cacao」を「カカオ」と 発音することに倣って、「モモカ」の称呼が生じるといえる。
そうすると、「MOMOCA」の文字は、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるというべきものであって、引用商標は、その構成文字に相応して、「モモカ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、本願商標は上記(1)、引用商標は上記(2)の構成からなるところ、外観においては、文字種(漢字と欧文字)と文字数に差異を有し、当該差異が看者に与える影響は、決して小さいものとはいえず、両商標は、外観上、明確に区別し得るものである。なお、商標の使用において、商標の構成文字を同一の称呼の生じる範囲内で、文字種を相互に変換して表記することが一般に行われている取引の実情があるが、上記(2)のとおり、我が国において一般的に用いられているローマ字のつづり方においては、「カ」の音は「ka」とつづられるものであるから、引用商標は、「モモカ」と読む日本語をローマ字表記したものと直ちにいうことはできない。そうすると、引用商標は本願商標を構成する「百香」の文字種を単にローマ字に変換して表記したものとはいえず、別異の商標というのが相当である。
また、称呼においては、本願商標から複数生じ得る称呼のうち、「モモカ」の称呼を共通にするものの、本願商標から生じるその他の称呼である「ヒャッコー」と引用商標から生じる「モモカ」の称呼については、語調、語感等が異なり、両称呼は明瞭に聴別できるものである。
そして、観念においては、本願商標は「多くのにおい」ほどの観念が生じるものであるのに対し、引用商標は特定の観念は生じないものであるから、両者は相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、本願商標から複数生じ得る称呼の一つを共通にするとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであり 、外観においても明確に区別し得るものであり、観念においても相紛れるおそれはないものであるから、両商標が与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、本願商標と引用商標の指定商品が同一又は類似するとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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