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特許拒絶査定不服審判

2025-000349

清掃用シート及び掃除部材

審判番号
2025-000349
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-183571
請求日
2025年01月10日
審決日
2026年06月22日
公報発行日
2026年09月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】アース製薬株式会社
  • 【請求人代理人】稲葉 良幸
  • 【請求人代理人】大貫 敏史
  • 【請求人代理人】江口 昭彦
  • 【請求人代理人】内藤 和彦
審判長/審判官
  • 審判長 川口 真一
  • 審判官 柿崎 拓
  • 審判官 関口 哲生
分類
P18 .121-WZ (A47L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-183571「清掃用シート及び掃除部材」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月20日出願公開、特開2021- 74540〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 この出願は、令和2年11月2日(優先権主張 令和元年11月5日)の出願であって、令和6年3月18日付けの拒絶理由の通知に対し、令和6年7月23日に意見書及び手続補正書が提出されたが、令和6年10月4日付けで拒絶査定がされ、これに対して令和7年1月10日に拒絶査定不服審判の請求がされたものであり、その後、当審において、令和8年2月27日付けで拒絶理由が通知され、令和8年5月1日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 本願発明 この出願の請求項に係る発明は、令和8年5月1日に提出された手続補正書により補正がされた特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。 「不織布と、前記不織布に含浸された薬液と、を備える清掃用シートであって、 清掃用シートの薬液脱離率が75質量%以上であり、 前記薬液の接触角が、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体に対し60度以下である、エアコン送風口の清掃用シート。」 第3 拒絶の理由 令和8年2月27日付けで当審が通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)のうち、本願発明に対応する請求項1に係る発明に対するものは、概略、次のとおりである。 この出願の請求項1に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である、又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、以下の引用文献1に記載された発明、引用文献2~5に記載されているような一般的な事項、及び引用文献6に記載されているような周知の事項に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開平10-272082号公報 引用文献2:特開2004-313552号公報 引用文献3:特開2004-33239号公報 引用文献4:特開平11-281141号公報 引用文献5:特開平10-99250号公報 引用文献6:特開2010-180361号公報 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献1 (1)引用文献1の記載 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は、当審で付加した。以下、同様である。)。 ア「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス等の被洗浄面を洗浄するための洗浄剤が含浸されて用いられる洗浄剤含浸用物品に関するものであり、更に詳しくは、含浸された洗浄剤の放出量を制御することによって、適正量の洗浄剤を使用の度に放出し優れた洗浄性能を発揮しながら、該洗浄剤の使用効率を高め、より広い面積を洗浄可能とした洗浄剤含浸用物品に関するものである。また、本発明は、上記洗浄剤含浸用物品に洗浄剤が含浸されてなる洗浄剤含浸物品に関する。」 イ「【0007】従って、本発明の目的は、洗浄剤を均一に放出し得ると共にその使用効率を高めることができる洗浄剤含浸用物品を提供することにある。また、本発明の目的は、水を使うことなく広い面積を適正量の洗浄剤によって高性能に洗浄できる洗浄剤含浸用物品を提供することにある。」 ウ「【0012】図1に示す洗浄剤含浸用物品100は、シート状の形態をしており、シート状の洗浄剤保持層(以下、単に「保持層」という)101と、該保持層101の上下面に配設され、該保持層101を上下から挟持しているシート状の洗浄剤徐放層102a,102b(以下、これらの洗浄剤徐放層を単に「徐放層」という)とを備えたサンドイッチ構造をしている。一方、図2に示す洗浄剤含浸用物品100も同様にシート状の形態をしており、シート状の保持層101と、該保持層101の上下面に配設され、該保持層101を上下から挟持している徐放層102a,102bと、該保持層101の左右両側面部に配設され、該保持層101を左右から挟持している徐放層102c,102dとを備えている。該徐放層102a,102b,102c,102dは一枚のシートから構成されており、上記保持層101を挟み込んでいる。」 エ「【0015】上記保持層が、疎水性繊維を主体として形成された繊維集合体からなる場合、該繊維集合体としては、湿式及び乾式不織布、織布、編布等を用いることができ、特に不織布を用いることが加工性及びコストの点から好ましい。尚、本明細書において「疎水性繊維を主体として形成された」とは、保持層が全体として疎水性を示すことをいう。上記疎水性繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ナイロン等のポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維や、これらの繊維の混合物等が挙げられる。また、これらの物質を成分とする芯鞘型繊維やサイド-バイ-サイド型繊維等の複合繊維を用いることもできる。また、表面を疎水化処理した親水性繊維を疎水性繊維として使用することも可能である。上記繊維集合体として不織布を用いる場合、該不織布は、その製造方法に特に制限はなく、疎水性繊維とパルプとから抄紙方式で製造される湿式不織布の他、例えば、自己接着または接着繊維で結合させたサーマルボンド不織布(例えばエアースルー不織布、エアーレイド不織布、ヒートロールボンド不織布)、繊維ウエブを接着剤で結合させたケミカルボンド不織布、特殊針でウエブをニードリングして交絡させたニードルパンチ不織布、高圧水流で繊維を絡み合わせたスパンレース不織布、ノーバインディングの超極細繊維を用いたメルトブローン不織布、紡糸直結で、主に自己接着で結合させたスパンボンド不織布、フラッシュ紡糸不織布等の乾式不織布を用いることができる。上記不織布の具体例としては、PP-PEの芯鞘型複合繊維からなるエアースルー不織布、PPからなるスパンボンド不織布、及びそれらのエンボス加工布ならびにエアーレイド不織布等が挙げられる。」 オ「【0020】次に、上記徐放層について説明すると、該徐放層は、上記保持層から放出された洗浄剤を、被洗浄面に徐々に且つほとんど全て放出し得る作用を有するものであり、斯かる作用を発現させるために上記保持層よりも高密度の材料から形成されている。上記材料としては、親水性材料、例えば親水性繊維を主体として形成された繊維集合体が挙げられる。上記徐放層は、その構成物質のすべてが親水性物質であることは必要とされない。従って、該徐放層が全体として親水性を示す限り、疎水性物質が用いられていてもよい。好ましくは、上記徐放層においては、その構成物質のうち、疎水性物質の重量比が該徐放層全体の重量の7割以下である。また、「親水性繊維を主体として形成された」とは、徐放層が親水性を示すことをいう。また、上記材料としては、繊維径10μm以下の疎水性の極細繊維を主体として形成された繊維集合体等も挙げられる。この場合、「疎水性繊維を主体として形成された」とは、徐放層が全体として疎水性を示すことをいい、親水性材料の重量比は該徐放層全体の重量の3割以下であることが好ましい。」 カ「【0022】上記親水性繊維を主体として形成された繊維集合体として紙を用いる場合は、パルプから抄紙方式で製造される湿式パルプシートの他、抄紙後、バインダーを用いて湿潤強度を高めた湿式バインダーシートや、解繊・積層されたパルプ繊維をバインダーで接着し、シート状に形成した乾式パルプシート等、いずれのものも使用できる。また、上記親水性繊維を主体として形成された繊維集合体として不織布を用いる場合は、コットンやパルプ等のセルロース繊維を単独又は混合して製造した様々な不織布(湿式不織布の他、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチ、スパンレース等の乾式不織布)を使用することができる。」 キ「【0030】本発明の洗浄剤含浸用物品に洗浄剤が含浸されて用いられると、該洗浄剤の被洗浄面への放出量が制御され、該被洗浄面へ該洗浄剤が均一な量で放出されると共に、該洗浄剤の大部分が放出される。その結果、該洗浄剤の使用効率が極めて高くなる。以下、この使用効率を下記式(1)で定義する「放出率」という。 【0031】 【数1】 [図:0001438846000001.jpg] 【0032】更に詳細には、上記保持層は上記徐放層よりも密度が低くバルキー性が高いため大量の洗浄剤を保持することができ、しかも疎水性であるため外圧等が加わることによって該洗浄剤を容易に上記徐放層へ放出することができる。その結果、上記洗浄剤の放出率を高めることができる。一方、上記徐放層は上記保持層よりも高密度であるため、該保持層から放出された上記洗浄剤が被洗浄面へ一度に放出されることが抑制される。即ち、上記洗浄剤は上記被洗浄面へ一度に大量に放出されることがなく、徐々に放出される。特に、上記徐放層を、親水性繊維を主体とした形成された繊維集合体又は繊維径10μm以下の疎水性の極細繊維を主体として形成された繊維集合体から構成することにより、繊維の極性ないしは毛細管力の作用によって洗浄剤を吸収することが可能となるので、これによっても、洗浄剤は一度に大量に放出されることがなく、徐々に放出される。このように、本発明の洗浄剤含浸用物品においては、洗浄剤が含浸されて用いられる場合に、洗浄剤の適正な量の徐放性と高い放出率とが両立したものとなっている。」 ク「【0047】上記洗浄剤Aが上記洗浄剤含浸用物品に含浸されてなる洗浄剤含浸物品は、特に、硬質表面の洗浄に効果的である。即ち、該洗浄剤含浸物品を、ガラス、自動車のボディ、自動車の内装、鏡、タイル、バスタブ、シンク、食器棚等の家具、及び家電製品等の硬質表面の洗浄に用いた場合には、乾拭き後に該硬質表面に拭きむらが残らないので、二度拭き等の手間を省くことができる。」 ケ「【0065】<洗浄剤の放出性(放出率及び放出の均一性)の評価>0.53m2のフラットで且つ透明なソーダ石灰板ガラスの片面を、1枚の洗浄剤含浸シート(24cm×27cmの洗浄剤含浸シートを6つ折りにして使用)で1回拭き、該洗浄剤含浸シートの重量減少量を測定することでガラス面への1回あたりの洗浄剤放出量(g/m2-ガラス面)を求めた。同様の操作を新しいガラス面に対して、6つ折りの洗浄剤含浸シートの新たな面を用いて次々と繰り返した後、該洗浄剤含浸シート中の洗浄剤がガラス面に放出されなくなった時点で、洗浄剤総放出量を求め、上記(1)式から洗浄剤放出率を求めた。一方、ガラス1枚当りへの平均洗浄剤放出量(g/m2-ガラス)を求めるのと同時に、清掃できたガラス枚数とガラス1枚当たりへの洗浄剤放出量(g/m2-ガラス)とをx-yプロットし、最小二乗法によって求めた近似線の傾きから、洗浄剤放出の均一性を評価した(傾きが0に近づくほど、放出の均一性が高いことを意味する)。 【0066】 【表1】 [図:0001438846000002.jpg] 」 コ 図1として、次の事項が図示されている。 [図:0001438846000003.jpg] サ 前記ウ、エ、オ、カの記載によると、シート状の形態をしている洗浄剤含浸用物品100が、洗浄剤保持層101と洗浄剤徐放層102a、102bとを備えており、洗浄剤保持層101は、疎水性繊維を主体として形成された不織布からなり、洗浄剤徐放層102a、102bは、親水性繊維を主体として形成された不織布からなり、前記洗浄剤保持層101の上下面に配設されている態様が把握できる。 シ 前記クの記載によると、洗浄剤Aが洗浄剤含浸用物品に含浸されてなる洗浄剤含浸物品が、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられることが把握できるから、洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品は、前記サに示した洗浄剤含浸用物品100と、該洗浄剤含浸用物品100に含浸された洗浄剤Aを備えるものであり、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられるものといえる。 ス 前記キの記載によると、洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品は、洗浄剤Aの適正な量の徐放性と高い放出率とが両立したものであり、式(1)で定義される「放出率」といわれる、洗浄剤Aの使用効率が極めて高いものであることが把握できる。 (2)引用発明 引用文献1の前記(1)ア~スによると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「疎水性繊維を主体として形成された不織布からなる洗浄剤保持層101と、親水性繊維を主体として形成された不織布からなり、前記洗浄剤保持層101の上下面に配設されている洗浄剤徐放層102a、102bとを備えたシート状の形態をしている洗浄剤含浸用物品100と、前記洗浄剤含浸用物品100に含浸された洗浄剤Aを備えた、前記洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品であって、 前記洗浄剤Aの適正な量の徐放性と高い放出率とが両立したものであり、下記式(1)で定義される「放出率」といわれる、前記洗浄剤Aの使用効率が極めて高いものであり、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられる前記洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品。 式(1) [図:0001438846000004.jpg] 」 2 引用文献2 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は湿式の清掃用シートに関する。本発明の清掃用シートは手清掃又はモップタイプの清掃具に装着され、清掃対象面に存する綿埃、土埃、皮脂汚れ、水性汚れなどの捕集および除去に好適に用いられる。」 (2)「【0037】 清掃用シート1は、これを直接手で持って、またはモップタイプの清掃具に装着されて、清掃対象面、特に硬質表面の清掃に好適に用いられる。清掃対象面としては、床、畳、天井、住居内外の壁、屋根、浴室内の壁/タイル/床/ドア/浴槽/洗面器等の浴室用備品、台所の壁/床/流し周り/レンジ周り/換気扇、食器棚、箪笥、テーブル、机、椅子、本棚、鏡等の家具、冷蔵庫、テレビ、パソコン、ステレオ、エアコン、電子レンジ、洗濯機、乾燥機、照明器具等の電化製品、住居の窓、ドア、家具の戸、自動車のウィンドウ等に使用されているガラス、網戸、トイレの床、壁、ドア、便器、便座、食器、調理器具、自動車、自転車、オートバイ等の塗装表面、プラスティック製表面、自動車のホイール、エクステリア、玄関周り、テラス、塀、フェンス、門周りなどが挙げられる。特に、過剰に濡らしたくない部位、例えば、畳、住居内の壁、食器棚、箪笥、机、椅子、本棚、鏡等の家具、テレビ、パソコン、ステレオ、照明器具等の電化製品、住居の窓、ドア、家具の戸等のガラスに付着した綿埃、土埃、皮脂汚れ及び水性汚れの捕集除去に好適に用いられる。」 3 引用文献3 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献3には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は湿式の清掃用シートに関する。本発明の清掃用シートは手清掃又はモップタイプの清掃具に装着され、清掃対象面に存する綿埃、土埃、皮脂汚れ、水性汚れなどの捕集および除去に好適に用いられる。」 (2)「【0031】 ウエットシート1は、これを直接手で持って、またはモップタイプの清掃具に装着されて、清掃対象面、特に硬質表面の清掃に好適に用いられる。清掃対象面としては、床、畳、天井、住居内外の壁、屋根、浴室内の壁/タイル/床/ドア/浴槽/洗面器等の浴室用備品、台所の壁/床/流し周り/レンジ周り/換気扇、食器棚、箪笥、テーブル、机、椅子、本棚、鏡等の家具、冷蔵庫、テレビ、パソコン、ステレオ、エアコン、電子レンジ、洗濯機、乾燥機、照明器具等の電化製品、住居の窓、ドア、家具の戸、自動車のウィンドウ等に使用されているガラス、網戸、トイレの床、壁、ドア、便器、便座、食器、調理器具、自動車、自転車、オートバイ等の塗装表面、プラスティック製表面、自動車のホイール、エクステリア、玄関周り、テラス、塀、フェンス、門周りなどが挙げられる。特に、過剰に濡らしたくない部位、例えば、畳、住居内の壁、食器棚、箪笥、机、椅子、本棚、鏡等の家具、テレビ、パソコン、ステレオ、照明器具等の電化製品、住居の窓、ドア、家具の戸等のガラスに付着した綿埃、土埃、皮脂汚れ及び水性汚れの捕集除去に好適に用いられる。」 4 引用文献4 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献4には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の風向変更装置に係わり、より詳細には、連結板の取付けの構成に関する。」 (2)「【0014】 【発明の実施の形態】図1乃至図5にて示す本発明の実施例により、本発明の実施の形態について説明する。図1の空気調和機の全体構成図に示すように、空気調和機1の空調空気の吹出口2には、ABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)等の合成樹脂で作製した風向を左右や上下に変更するための複数の平行な風向板3が設けられ、図2の要部分解図に示すように、複数の前記風向板3は両端を回動軸4にて吹出口2に軸支し、図3の要部斜視図に示すように、前記風向板3の一端には頭付ピン5が一体に設けられ、頭部6を備えた前記頭付ピン5の軸部7を、両側にリブ9を設けたABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)等の合成樹脂で作製した連結板8の切欠溝10へ嵌合し、前記連結板8を、前記軸部7が挿通する溝部11を備えたPP(ポリプロピレン)等の弾性変形し易い合成樹脂を押し出し成形して作製した四角筒体12へ嵌合することにより、複数の前記風向板3は連結され、同風向板3のいずれか一つを手で傾動すると連動して全ての風向板3が傾動する。」 (3)図1として、次の事項が図示されている。 [図:0001438846000005.jpg] 5 引用文献5 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献5には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、対象物の表面を拭浄し、乾燥することによって、その表面に優れた抗菌性と持続的な抗菌性を付与し得る、対物又は対人用湿潤ワイパーに関する。」 (2)「【0038】実施例と比較例で作製した湿潤ワイパーの性能を下記の試験に供し、その品質を評価した。 ・・・(中略)・・・ 【0041】「抗菌持続性」 サンプル板の作製 ステンレス板(SUS316)、ABS樹脂板及び軟質PVCシートからなる大きさが100mm×100mmの3種類の試験板を用意した。次に、紙製キッチンタオル(商品名:ネピアキッチンタオル、新王子製紙社製)に75%エタノールを含浸させ、このタオルで各試験板の表面を拭い、殺菌、清浄し、乾燥した後、更にイオン交換水を含ませた紙製キッチンタオルで清拭し、室内に72時間放置し乾燥した。その後、実施例と比較例で得られた湿潤ワイパーを用いて各試験板を4回往復清拭し、室温で1時間乾燥したものを抗菌持続性試験(拭い取り回数0回)のサンプル板とする。各サンプル板表面を、イオン交換水を含浸した紙製キッチンタオルを用いて、1回拭い、これを抗菌持続性試験の拭い取り回数1回のサンプル板とし、次いで順次同様にして1回目の拭い取りの後に1時間の乾燥時間を設け2回拭い、拭い取り回数2回のサンプル板とし、同様にして拭い取り回数7回までのサンプル板を用意した。それぞれ拭い取りの間に1時間の乾燥時間を設けた。」 (3)「【0044】 【表1】 [図:0001438846000006.jpg] 【0045】 【表2】 [図:0001438846000007.jpg] 」 6 引用文献6 当審拒絶理由で引用された、この出願の優先日前に頒布された刊行物である、前記引用文献6には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 本発明は、マウスガード用スプレー式洗浄剤製品に関し、更に詳しくは、競技中や運動中に使用されるマウスガードや睡眠時に装着されるナイトガード等の顎口腔系を保護するためのマウスガードを洗浄するためのマウスガード用スプレー式洗浄剤製品に関する。」 (2)「【0028】 本発明において、前記洗浄剤組成物5は、その殺菌、洗浄力を確保しつつ、液切れを良好にして使用感を向上させるために、マウスガード10の材質に対する接触角および起泡性を特定の範囲とするのがよい。マウスガード10の素材は柔軟性と弾性力を示す樹脂であり、このような樹脂に対する接触角および起泡性を特定することで、使用時においてマウスガード10を振り動かすだけで確実にマウスガード10に付着した洗浄剤組成物5を除去することができる。尚、本発明の洗浄剤組成物が適用されるマウスガードの材質は、上述したごとく、エチレンビニルアセテート樹脂(EVA樹脂)、ポリオレフィン系樹脂、シリコン樹脂(ミラブル型、液状型)、天然ゴム、スチレン系樹脂等が挙げられ、マウスガードはこれらを単独であるいは2種以上を混合して形成される。特に、エチレンビニルアセテート樹脂(EVA樹脂)、ポリオレフィン系樹脂が好適に使用される。 【0029】 前記洗浄剤組成物5のマウスガード10の材質に対する接触角は、45度~85度であり、好ましくは50度~65度である。洗浄剤組成物がマウスガードの材質に対してこの範囲の接触角を持つことによって、マウスガードに付着した洗浄剤組成物を除去しやすくすることができる。この接触角が45度未満の場合、洗浄剤組成物のマウスガードの表面を構成する材質に対する濡れ性が増大するため、マウスガードを振っただけでは洗浄剤組成物を除去しきれない。また、接触角が85度を超えると、マウスガードの汚れを十分に除菌、洗浄できない。」 7 引用文献A この出願の優先日前に頒布された刊行物である特開平11-188001号公報(以下「引用文献A」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、掃き掃除或いは拭き掃除を行うための清掃具に関する。」 (2)「【0004】更に、清掃具本体と柄とが干渉することから、ブラシの先端が手元側へ向くようには構成されておらず、たとえ構成できたとしても、清掃具本体の傾斜角度を固定出来ないので、手の届かない家具等の上面や、傾斜状に配置される照明機器の傘の上面、ブラインドの各羽根板、エアコンの空調エア吹出口の各羽根板などの掃き掃除には、清掃具本体の姿勢が安定しないので清掃し難い。この様なことから、通常、壁面や天井或いは家具等の上部は、ハタキ等を用いて清掃しているが、部屋に埃が充満するとともに綺麗に清掃できないという問題があった。 【0005】本発明の目的は、手の届かない部位や傾斜部位を効率的に掃き掃除或いは拭き掃除可能な清掃具を提供することである。」 8 引用文献B この出願の優先日前に頒布された刊行物である特開2004-69165号公報(以下「引用文献B」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、室内機と室外機とから構成される空気調和機に係り、特に、室内機における風向案内装置の改良に関する。」 (2)「【0003】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、冷房運転や除湿運転を行うと、乾燥化した熱交換空気が吹出し口から吹出され、暖房運転は乾燥した気象条件が多い冬季に運転される。いずれにしても、吹出し口周辺は湿度が低下して静電気が発生し易い。 したがって、長期の使用に亘ると風向案内装置は静電気の影響で塵埃が付着して汚れが目立ち、非衛生的となる。そのため、使用者側が吹出し口周辺の風向案内装置を容易に清掃できるような構成とすることが望ましい。」 (3)「【0005】 したがって、この種の風向案内装置を備えた室内機では、ルーバーの汚れが目立っても室内機本体から取外しすることができず、そのままの状態で清掃具を差込んで清掃するしかない。当然、清掃し難く、完全に塵埃を除去することは不可能である。 特に、水平ルーバーの場合は吹出し口の開口端側に取付けられているので比較的容易に清掃できるが、左右ルーバーの場合はこの奥側に取付けられているので、たとえ水平ルーバーを取外しできても、左右ルーバーをその位置で完全清掃するには極めて困難である。」 第5 対比・判断 1 対比 以下、本願発明と引用発明とを対比する。 (1)引用発明の「疎水性繊維を主体として形成された不織布からなる洗浄剤保持層101と、親水性繊維を主体として形成された不織布からなり、前記洗浄剤保持層101の上下面に配設されている洗浄剤徐放層102a、102bとを備えたシート状の形態をしている洗浄剤含浸用物品100」は、不織布からなる層が積層されたものであるから、本願発明の「不織布」に相当する。また、引用発明の「洗浄剤A」は、本願発明の「薬液」に相当するから、引用発明の「前記洗浄剤含浸用物品100に含浸された洗浄剤A」は、本願発明の「前記不織布に含浸された薬液」に相当する。そして、引用発明の「前記洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品」は、洗浄剤含浸用物品100がシート状の形態をしていることを踏まえると、シート状の形態をしているといえ、また、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられるから、本願発明の「清掃用シート」に相当するとともに、本願発明の「エアコン送風口の清掃用シート」と、家電製品の清掃用シートである点で共通する。 (2)そうすると、本願発明と引用発明とは、 「不織布と、前記不織布に含浸された薬液と、を備える清掃用シートである、家電製品の清掃用シート。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点1> 本願発明は、「清掃用シートの薬液脱離率が75質量%以上であ」るのに対し、引用発明は、「前記洗浄剤Aが含浸されてなる洗浄剤含浸物品」が「前記洗浄剤Aの適正な量の徐放性と高い放出率とが両立したものであり、下記式(1)で定義される「放出率」といわれる、前記洗浄剤Aの使用効率が極めて高いものであ」るものの、薬液脱離率が75質量%以上であるか明らかでない点。 <相違点2> 本願発明は、「前記薬液の接触角が、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体に対し60度以下である」、「エアコン送風口の」清掃用シートであるのに対し、引用発明は、洗浄剤Aの接触角が明らかでなく、また、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられるものであるものの、エアコン送風口の清掃用であるか明らかでない点。 2 判断 (1)相違点について 以下、<相違点1>、<相違点2>について検討する。 ア <相違点1>について (ア)まず、引用発明の「放出率」は、前記第4 1(1)キ及びケの記載を踏まえると、6つ折りにした洗浄剤含浸シート(洗浄剤含浸物品)でガラス面を拭いた際の1回あたりの洗浄剤放出量を求め、これを新しいガラス面に対して、6つ折りの洗浄剤含浸シート(洗浄剤含浸物品)の新たな面を用いながら繰り返し、洗浄剤含浸シート(洗浄剤含浸物品)中の洗浄剤(洗浄剤A)がガラス面に放出されなくなった時点で、洗浄剤総放出量を求め、これを引用発明の式(1)の「放出された洗浄剤の総重量」とすることにより、「含浸された洗浄剤の初期重量」に対する割合として求められるものと解される。そして、この「放出率」について、表1(前記第4 1(1)ケ)には、「洗浄剤放出率(%)」として示され、このうち実施例1~5に係る73.1%~76.0%は、比較例1に係る53.6%より高いものである。また、該73.1%~76.0%という数値は、段落【0030】、【0031】(前記第4 1(1)キ)によると、洗浄剤の大部分が放出され、放出率が高いものと解され、その結果、洗浄剤(洗浄剤A)の使用効率を極めて高いものにしているといえる。 (イ)一方、本願発明の「薬液離脱率」は、この出願の明細書の段落【0013】~【0015】によると、清掃シート(清掃用シート)を2000rpmで3分間遠心分離して含浸されていた薬液を除去し、清掃シート(清掃用シート)の質量変化から算出される薬液離脱量から算出されるものである。そして、この「薬液離脱率」について、この出願の明細書の段落【0011】によると、75質量%以上であることで不織布内に含浸された薬液が外部に染み出し、被清掃物の表面汚れを溶解しやすくしているといえる。 (ウ)以上によると、引用発明の「放出率」と、本願発明の「薬液離脱率」は、その算出のための試験方法が異なるものであり、また、前者は、「使用効率」を高くするために調整され、後者は、外部への染み出しによって被清掃物の表面汚れを溶解しやすくするために調整されるものと解されるから、両者を調整する意味合いは完全に一致するものではない。しかしながら、両者は、ともに「含浸された洗浄剤の初期重量」に対する「放出された洗浄剤の総重量」の割合に関するものといえ、洗浄剤Aあるいは薬液の外部への染み出しの程度を表すものである点で共通する。そして、引用発明と本願発明とは、ともにこの染み出しの程度を大きくしようとするものであり、該染み出しによる作用を異なる視点から効果として評価しているにすぎないところ、引用発明において、洗浄剤Aの使用効率を高くすべく、洗浄剤Aの大部分が放出されるように、「放出率」を高くすれば、本願発明でいう「薬液離脱率」も高くなることは明らかであり、洗浄剤Aの染み出しによって被清掃物の表面汚れも溶解しやすくなるといえる。 (エ)ここで、この出願の明細書の記載(特に段落【0011】、【0012】や、【0045】~【0050】の実施例における表1)をみても、「薬液脱離率」が75質量%の近傍にある実施例、比較例が十分に示されておらず、その評価も○、×といった定性的なものにすぎないから、本願発明において、「薬液脱離率」を75質量%以上とすることにより、75質量%未満の場合に比べて、被清掃物の表面汚れが顕著に溶解しやすくなる等の顕著な差異が生じるとは認められない。したがって、「薬液脱離率」を75質量%以上とすることに、臨界的な意義があるとは認められないから、引用発明において、前記したように「放出率」を高くするにあたり、本願発明でいう「薬液脱離率」が75質量%以上となるようなものにすることに格別の困難性はない。この点に関し、引用文献1の表1(前記第4 1(1)ケ)には、「放出率」(洗浄剤放出率)についてではあるが、75%以上のものが示されている(実施例2、5参照)こと、つまり、含浸された洗浄剤Aが75%以上放出されるものが示されていることを踏まえると、本願発明の「薬液脱離率が75質量%以上」であるという数値範囲自体、当業者がその採用をすることが困難といえるような格別な数値範囲とはいえない。 (オ)そうすると、引用発明において、本願発明の前記相違点1に係る発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。 イ <相違点2>について (ア)まず、引用発明は、家電製品等の硬質表面の洗浄に用いられるものであるが、洗浄剤が含浸された清掃シートでエアコンを洗浄すること(例えば、引用文献2の段落【0001】、【0037】(前記第4 2(1)、(2))、引用文献3の段落【0001】、【0031】(前記第4 3(1)、(2))参照)、エアコン送風口を清掃すること(例えば、引用文献Aの段落【0004】(前記第4 7(2))、引用文献Bの段落【0003】(前記第4 8(2))参照)、エアコン送風口の部品をABS樹脂から構成すること(例えば、引用文献4の段落【0014】(前記第4 4(2))参照)、及び清掃シートでABS樹脂からなる対象を清掃すること(例えば、引用文献5の段落【0041】、【0044】(前記第4 5(2)、(3))参照)が、それぞれ一般的な事項であることを踏まえると、引用発明で洗浄する家電製品等の硬質表面として、エアコン送風口のABS樹脂表面は、当然に選択されるものである。 (イ)また、洗浄剤について、洗浄力を向上させ、汚れを十分に落とすために、洗浄対象との接触角を所定値以下に調整することは、この出願の優先日前から周知の事項である(例えば、引用文献6の段落【0028】、【0029】(前記第4 6(2))参照)から、引用発明において、洗浄剤Aの洗浄力を向上させ、汚れを十分に落とすべく、洗浄剤Aの洗浄対象との接触角を所定値以下に調整することは、当業者であれば、容易に想到し得たものである。 (ウ)ここで、引用発明で洗浄する家電製品等の硬質表面を、ABS樹脂表面とすることは前記したとおりであり、また、この出願の明細書の記載(特に段落【0024】、【0025】や、【0045】~【0050】の実施例における表1)をみても、「接触角」が60度の近傍にある実施例、比較例が十分に示されておらず、その評価も○、×といった定性的なものにすぎないから、本願発明において、薬液の接触角を、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)に対し60度以下とすることにより、60度より大きい場合に比べて、固着した汚れが顕著に拭き取りやすくなる等の顕著な差異が生じるとは認められない。したがって、薬液の接触角を、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)に対し60度以下とすることに、臨界的な意義があるとは認められないから、引用発明において、前記したように洗浄剤Aの洗浄対象との接触角を所定値以下に調整するにあたり、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)に対し60度以下となるように調整することに格別の困難性はない。 (エ)そうすると、引用発明において、本願発明の前記相違点2に係る発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。 (2)本願発明の作用効果について 本願発明の相違点1及び相違点2に係る発明特定事項を一体にみても、「薬液脱離率が75質量%以上」の清掃用シートを「エアコン送風口」の清掃シートとすることや、「前記薬液の接触角が、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体に対し60度以下」の清掃用シートを「エアコン送風口」の清掃シートとすることにより、顕著な作用効果が生じるとはいえず、また、「薬液脱離率が75質量%以上」かつ「前記薬液の接触角が、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体に対し60度以下」とすることで、予測困難な相乗効果が生じるともいえないから、本願発明の作用効果は、引用発明、前記一般的な事項及び前記周知の事項から当業者が予測できる範囲のものである。 (3)審判請求人の主張について 審判請求人は、令和8年5月1日に提出した意見書(以下「意見書」という。)の【意見の内容】の3.(2)(2-1)において、この出願の実施例として記載されている実施例1、6及び比較例1、2について、断面が平面である板状のABS樹脂を用いた追加の実験結果を示した上で、「薬剤脱離率が75質量%未満、又は、接触角が60°を超えると、曲面の部材に対する拭き取り結果が著しく低下することを示しており、請求項1に係る発明の薬剤脱離率を75質量%以上とすること、及び、接触角を60°以下とすることが、臨界的な意義を有することを示しております。」と主張している。 しかしながら、本願発明は、清掃用シートが用いられるエアコン送風口の形状について、何ら特定されておらず、エアコン送風口の平面を清掃する際にも用いられるものと解されるから、審判請求人の主張は、この出願の特許請求の範囲の記載に基づくものではない。 さらに、本願発明を曲面の部材に用いた場合の拭き取り効果について検討しても、この出願の明細書の記載等からは、「薬剤脱離率を75質量%以上」とすることや、「薬液の接触角を60度以下」とすることが、曲面の部材に対してどのように作用するかの機序が不明といわざるを得ず、意見書で追加した実験結果をみても、その評価は○、△、×といった定性的なものにすぎないから、本願発明を曲面の部材に用いた場合に、「薬剤脱離率を75質量%以上」とすることや、「薬液の接触角を60度以下」とすることで、これらの数値範囲以外のものと比べて、臨界的な意義があるといえるような顕著な作用効果の差異が生じているとは認められない。 したがって、審判請求人の前記主張は採用できない。 3 まとめ そうすると、本願発明は、引用発明、前記一般的な事項及び前記周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、この出願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2025-000349

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