商標拒絶査定不服審判
2025-000270
オトナエンニチ、オトナ、エンニチ
- 審判番号
- 2025-000270
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-129920
- 請求日
- 2025年01月09日
- 審決日
- 2025年09月18日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社バナナ
- 【請求人代理人】曾我 道治
- 【請求人代理人】鈴木 昇
- 【請求人代理人】吉元 梨江子
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .13 -Z (W4143) / T18 .272-Z (W4143)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-129920拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和5年11月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年7月17日付け:拒絶理由通知書
令和6年8月30日 :意見書の提出
令和6年10月8日付け:拒絶査定
令和7年1月9日 :審判請求書の提出
令和7年7月1日付け :審尋
第2 本願商標
本願商標は、「大人縁日」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,娯楽の提供,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),文化的イベントの企画・運営又は開催」及び第43類「飲食物の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「大人縁日」の文字を標準文字で表してなるものであり、全体として「大人の縁日」の意味合いを生じる。
そして、本願商標の指定役務を扱う業界において、大人の縁日が広く行われ、「大人縁日」「おとな縁日」の語が一般に使用されている実情が見受けられる。
そのため、本願商標をその指定役務中、例えば「大人の縁日に関する娯楽の提供」等に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、役務の質を表示したものと容易に認識するというのが相当である。
また、上記認定によれば、本願商標をその指定役務中、上記以外の役務に使用するときは、役務の質に誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、「役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」及び「役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」に当たるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
第4 当審における審尋
当審において、令和7年7月1日付けの審尋により、請求人に対し、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
第5 上記審尋に対する請求人の意見
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答していない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「大人縁日」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「大人」の文字は「成人」の意味を、また、「縁日」の文字は「ある神仏の降誕・示現など、特別の縁があるとして祭典・供養を行う日」の意味を有する語(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)であるから、これらを結合した「大人縁日」の文字全体としては、「成人のある神仏の降誕・示現など、特別の縁があるとして祭典・供養を行う日」程の意味合いを認識させるものである。
そして、別掲のとおり、「大人縁日」(「大人」の文字は平仮名又は片仮名で表記されたものも含む。)の文字は「大人向けの縁日」又は「大人も楽しめる縁日」程の意味合いで、一般に使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用するときは、これに接する需要者は、「「大人向けの縁日」又は「大人も楽しめる縁日」に関する役務」、すなわち「「大人のための縁日」に関する役務」であるという、単に役務の質を表示するものと理解するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ない商標と判断するのが相当である。
また、本願商標をその指定役務中、上記以外の役務に使用するときは、役務の質に誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4項第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「おとな縁日」の文字、あるいは「大人縁日」の文字の使用例は散見されるものの、これら文字より想起・連想できる意味合いはいずれも漠然としており、かつ、これらの文字を使用するうえで、それぞれの企画者が「大人縁日」あるいは「おとな縁日」の役務内容として意図しているものは、どれ一つ同じではない旨述べるとともに、本願商標は、指定役務の具体的な質や内容を理解、認識させる用語ではなく、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまる一種の造語というべきである旨を主張している。
しかしながら、本願商標が、これを構成する各語の語義並びに、別掲のとおりの取引の実情を踏まえれば、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する需要者は、「「大人向けの縁日」又は「大人も楽しめる縁日」に関する役務」、すなわち「「大人のための縁日」に関する役務」であるという、単に役務の質を表示するものと理解するにとどまるものであることは、上記1のとおりである。
(2)請求人は、過去に本願商標と同一の商標の商標登録があったことを挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能しうるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであって、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本件判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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