商標拒絶査定不服審判
2025-000117
メッセルシールドキ、メッセルシールド
- 審判番号
- 2025-000117
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-071565
- 請求日
- 2025年01月06日
- 審決日
- 2025年04月15日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社トーメック
- 【請求人代理人】前田 健壱
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .13 -WY (W07)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第2項、商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-71565拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年6月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年12月11日付け:拒絶理由通知書
令和6年 2月22日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年 5月16日付け:通知書
令和6年 6月26日 :意見書の提出
令和6年10月 1日付け:拒絶査定
令和7年 1月 6日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「メッセルシールド機」の文字を標準文字で表してなり、第7類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第7類「管渠埋設工事に用いられる土木機械器具及びその部品及び附属品,管渠埋設工事に用いられる油圧式土木機械器具」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「メッセルシールド機」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、出願人等の特定の工法の管渠埋設機械の名称として使用されている場合があるとしても、「メッセルを備え作業時の土砂の崩落を防ぐ機能を有する掘削機械」といった土木機械器具の一種(機械の種類)を指称するもの、すなわち、商品の品質、特性を表示記述するものとして使用されていることを踏まえると、単に商品の品質を表示したものと認識されるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第2項について
出願人等(「オープンピット工法協会」の会員)が全国各地で491件の「メッセルシールド機(土木機械器具)」を用いた「管渠埋設工事」を行なったことがうかがえるものの、「オープンピット工法協会」の会員ではなく出願人自身による使用実績に係る証拠、オープンピット工法ではなく「メッセルシールド機」が出願人の業務に係る商品であることを認識させるものとなった商標であることの証拠等が提出されていない。また、出願人の主張する販売数量や売上高が事実であるとしても、そのうち、どの程度、本願商標と同一の商標が付された商品が占めているかは不明であり、さらに、本願商品を取り扱う業界における、他の同種製品や工事の実績が不明であり、本願商標を付した商品の市場全体における占有率の程度を客観的に推し量ることはできないため、出願人が提出した証拠等を全体的に考察したとしても、本願商標が使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っていると認めることはできない。したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しない。
4 当審の判断
本願商標は、上記2のとおり、「メッセルシールド機」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、建設及び土木工事分野の一部の辞書等において、「オープンピット工法」という管渠埋設工法に使用される機器の名称として載録されているものの、請求人の主張及び当審において職権をもって調査したところ、上記「オープンピット工法」は、請求人又は請求人が事務局を務める「オープンピット工法協会」に所属する会員企業(以下「請求人等」という。)により提供されている工法であると認められ、「メッセルシールド機」についても、請求人等により限定的な範囲で使用されている機械であると認められる。
ところで、本願商標構成中の「メッセル」の文字は、「ナイフ(ドイツ語)」の意味を有し、「メッセル(鋼)矢板」ともいわれ、主に本願指定商品を取扱う分野において、当該矢板は、「メッセル工法」という掘削方法で使用されているものである(別掲(1)及び(2))。また、「シールド機」の文字は、「シールド工法」という掘削方法で使用されている掘削機を意味するものであるところ(別掲(3))、本願指定商品を取扱う業界においては、上記の「メッセル工法」と「シールド工法」について、両工法は、異種の工法であり(別掲(4))、また、両工法の組み合わせによる工法が実施されていたり、相互の特長等を活かした研究又は商品開発がされているといった関連性等をうかがわせるような取引の実情も確認できない。また、「メッセル」及び「シールド機」の両語が、商品の品質や機能等の観点から、相互の関連性をうかがわせるような取引の実情もうかがえない。
さらに、「メッセルシールド機」の語自体も、商品の品質等を表示するものとして一般に使用されているものとも認められない。
以上のとおり、本願商標「メッセルシールド機」の文字の使用は、請求人等による限定的な範囲であると認められることに加え、本願商標の構成文字の語義及び上記取引の実情をも併せ考慮すれば、本願商標は、その指定商品との関係においては、商品の品質を表すものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、商標法第3条第2項の要件を具備するか否かについて判断するまでもなく、本願商標が、同条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2025-000117