商標拒絶査定不服審判
2025-000046
スティンガージイシイ、スティンガー
- 審判番号
- 2025-000046
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-069454
- 請求日
- 2025年01月06日
- 審決日
- 2025年08月05日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】リブ ゴルフ リミテッド
- 【請求人代理人】弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-WY (W2541) / T18 .262-WY (W2541) / T18 .263-WY (W2541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-69454拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年6月22日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年2月26日付け:拒絶理由通知
令和6年5月28日 :意見書の提出
令和6年7月22日付け:手続補正指示書
令和6年8月8日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年9月24日付け:拒絶査定
令和7年1月6日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、第25類「被服,ティーシャツ,ワイシャツ類及びシャツ,タンクトップ,ジャケット,コート,スカーフ,ズボン及びパンツ,ショートパンツ及びショーツ,スカート,スコート,ズボン,セーター,下着,ベルト,スウェットシャツ,帽子,バイザー(帽子),バンダナ,履物,ソックス」及び第41類「プロゴルフのトーナメント・試合・競技会・展示会の手配・企画・主催・実施を内容とする娯楽の提供,ゴルフの分野におけるスポーツニュースの提供,ゴルフ競技に関する情報の提供」とされた。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6632507号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、令和4年4月27日登録出願、第25類「ティーシャツ,被服,帽子,キャップ(帽子),靴類,運動靴,靴下,運動用靴下,スリッパ」、第41類「バドミントンに関する興行の企画・運営又は開催,バドミントンに関する興行場の座席の手配,バドミントンに関する知識の教授,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行場の座席の手配,技芸・スポーツ又は知識の教授」のほか第3類、第9類、第10類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第26類、第28類及び第35類に属する登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月26日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は「STINGER」の欧文字(「S」と「G」の文字は若干デザイン化されている。)を横書きし、その右上に小さな「GC」の欧文字を横書きしてなるところ、「STINGER」の文字は「刺すもの」の意味を有する語(「新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典」株式会社研究社)である。また、「GC」の文字は、「自転車レースのグランドチャンピオンシリーズ」の意味を有する「grand champion」の語や「ゴルフコース」の意味を有する「Golf Course」の語等の略語(「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」株式会社三省堂)であるものの、本願の指定商品及び指定役務との関係において、特定の意味合いを認識させるものとはいえないものである。
そして、本願商標の構成中の「STINGER」の文字は大きく顕著に表されている一方、「GC」の文字は非常に小さく表されていることから、両者は視覚上分離して看取されるものであり、これらは全体として親しまれた意味合いを表したものとはいえず、両者を不可分一体のものとして把握しなければならない事情も見いだせない。
そうすると、本願商標は、「STINGER」の文字と「GC」の文字は、それぞれ分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。さらに、「STINGER」の文字部分は、読みやすい書体で表されるとともに、「S」と「G」の文字はその一部がデザイン化されているから、本願商標の構成において、目をひく部分といえる。
そうすると、本願商標の構成中、「STINGER」の文字部分は、取引者又は需要者に対し商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえる。
してみると、本願商標は、その構成中、「STINGER」の文字部分だけを取り出して、他人の商標と比較し、その類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中、「STINGER」の文字部分の構成文字に相応して「スティンガー」の称呼が生じ、「刺すもの」の観念が生じる。
(2)引用商標
引用商標は、「Stingers」の欧文字(「i」と「g」の文字は若干デザイン化されている。)を筆記体風の書体で右肩上がりになるように横書きし、その右上には、円図形と3つの三角形を組み合わせた赤色の図形(以下「赤色図形」という。)を配し、「S」の文字、「i」の文字及び「ge」の文字から赤色図形へ向かうように、それぞれ三角形を配してなるところ(以下、赤色図形とこれらの三角形を合わせて、「引用図形」という。)、「Stingers」の文字は「刺すもの」の意味を有する「Stinger」(前掲「新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典」)の語の複数形である。また、赤色図形及び引用図形はいずれも特定の事物を表したもの、又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そして、「Stingers」の文字部分と引用図形は、重なり合うことなく、スペースを空けて上下に配されており、図形と文字という構成要素を異にしていることから、両者は視覚的に分離して看取されるものである。
また、「Stingers」の文字と引用図形は、観念的に関連性を有しているものではないし、一連一体となって何らかの称呼が生じるともいえないもので、ほかに両部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだせない。
そうすると、引用商標は、「Stingers」の文字と引用図形は、それぞれ分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。さらに、「Stingers」の文字部分は、読みやすい書体で表されるとともに、「i」と「g」の文字はその一部がデザイン化されているから、引用商標の構成において、目をひく部分といえる。
してみれば、引用商標は、その構成中、「Stingers」の文字部分は、取引者又は需要者に対し商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえる。
以上からすれば、引用商標は、その構成中、「Stingers」の文字部分だけを取り出して、他人の商標と比較し、その類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その構成中、「Stingers」の文字に相応して「スティンガーズ」の称呼が生じ、「刺すものたち」程の観念が生じる。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標を比較すると、「GC」の文字の有無及び引用図形の有無という差異を有するから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであり、また、本願商標の構成中の「STINGER」の文字と、引用商標の構成中の「Stingers」の文字との比較においても、語尾における「s」の文字の有無、大文字のみからなるものか大文字と小文字からなるものかの差異、書体における差異、角度無く横書きされたものか若干角度をつけ右肩上がりになるように横書きされたものかの差異等を有するから、外観上相紛れるおそれはない。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「スティンガー」の称呼と引用商標から生じる「スティンガーズ」の称呼を比較すると、語尾における「ズ」の音の有無という差異を有するところ、いずれも5音又は6音という比較的短い音構成であり、該音の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響は大きいから、称呼上相紛れるおそれはない。
また、観念においては、本願商標から生じる「刺すもの」の観念と引用商標から生じる「刺すものたち」の観念を比較すると、両者は同じ語の単数形か複数形かどうかによって生じる差異を有するのみであるから、観念上近似した印象を与えるものといえる。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において近似した印象を与えるものであるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはないから、両者の外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願の指定商品と引用商標の指定商品を比較するまでもなく、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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