商標異議申立
2024-900263
デブレル
- 審判番号
- 2024-900263
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2023-103843
- 登録番号
- 6853464
- 請求日
- 2024年12月19日
- 審決日
- 2025年09月18日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社MOONGIFT
- 【権利者代理人】弁理士法人Toreru
- 【異議申立人】塩田 将司
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T1651.13 -Y (W09414245) / T1651.272-Y (W09414245)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6853464号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6853464号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6853464号商標(以下「本件商標」という。)は、「DevRel」の文字を標準文字で表してなり、令和5年9月15日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,アプリケーションソフトウェア,業務用テレビゲーム機用プログラム,電子出版物,コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),電子計算機用プログラム,携帯情報端末,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」、第41類「翻訳,賞の企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供,セミナー・シンポジウム・会議・講演会・研修会・研究会の企画・手配・運営・開催及びこれらに関する情報の提供,資格検定試験の企画・運営又は実施,オンラインによる映画・画像・映像の提供,資格の認定及び資格の付与,映像の上映,表彰式の企画・運営又は開催,通訳,オンラインによる音楽の提供(ダウンロードできないものに限る。),教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),セミナーの企画・運営又は開催,映画の上映・制作又は配給,オンラインによるゲームの提供,娯楽分野における情報の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),娯楽の提供」、第42類「アプリケーションソフトウェアの貸与,コンピュータソフトウェアの開発の分野に関する情報の提供,ウェブサイトの作成又は保守,コンピュータソフトウェアのバージョンアップに関する情報の提供,技術的課題の研究,ウェブサーバーの貸与,コンピュータ技術に関する助言,電子データの保存用記憶領域の貸与,検索エンジンの提供,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機の貸与,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,受託による新製品の研究開発,デザインの考案,科学に関する研究,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),クラウドコンピューティングを介した仮想コンピュータシステムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」及び第45類「個人のニーズに合わせて手配や情報提供などを行うコンシェルジュの役務,ファッション情報の提供,結婚又は交際を希望する者へのパートナーの紹介,法律的事項に関する研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,オンラインによるソーシャルネットワーキングサービスの提供」を指定商品及び指定役務として、同6年9月27日に登録査定され、同年10月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品,アプリケーションソフトウェア,電子出版物,コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),電子計算機用プログラム,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」、第41類「翻訳,賞の企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供,セミナー・シンポジウム・会議・講演会・研修会・研究会の企画・手配・運営・開催及びこれらに関する情報の提供,資格検定試験の企画・運営又は実施,オンラインによる映画・画像・映像の提供,資格の認定及び資格の付与,映像の上映,表彰式の企画・運営又は開催,通訳,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),セミナーの企画・運営又は開催,映画の上映・制作又は配給,技芸・スポーツ又は知識の教授,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」、第42類「アプリケーションソフトウェアの貸与,コンピュータソフトウェアの開発の分野に関する情報の提供,ウェブサイトの作成又は保守,コンピュータソフトウェアのバージョンアップに関する情報の提供,技術的課題の研究,ウェブサーバーの貸与,コンピュータ技術に関する助言,電子データの保存用記憶領域の貸与,検索エンジンの提供,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機の貸与,デザインの考案,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),クラウドコンピューティングを介した仮想コンピュータシステムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」、及び第45類「オンラインによるソーシャルネットワーキングサービスの提供」(以下「申立商品・役務」という。)について商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(なお、表記にあたっては、「甲○」(「○」部分は数字)のように省略して記載することがある。)を提出した。
(1)エンジニアやプログラマーなどの開発者を取り扱う業界において、「DevRel」の語は、「(主に外部の)エンジニアやプログラマーなどの開発者との関係性・つながりを形成し、開発者に自社の製品やサービスを知ってもらうマーケティング活動(手法)」を表示するものとして普通に使用されている事実がある(甲2~甲6)。
(2)本件商標をその指定商品及び指定役務中、申立商品・役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質又は役務の質を表示した語と認識するに止まるから、当該文字は自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、かつ、上記以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれがある。
以下、証拠の内容について言及する。
ア 甲第2号証においては、「DevRelとは、自社サービスと開発者をつなぐためのマーケティング活動や、それを担う役割を指します。」と記載されており「開発者向けのイベントや勉強会の開催、コミュニティ運営、各種メディアでの情報発信など、さまざまな施策を通じて自社サービスと主に外部の開発者をつなぐマーケティング活動や役割」がある旨の記載がされている。そのため、イベントや勉強会と関連する第41類、コミュニティ運営と関連する第45類との関係においては、一般的に使用されている名称であると考えられる。
また、「DevRel」は、「開発者との関係性・つながり」を意味することから、開発者と関連性の深い第9類、第42類のソフトウェア提供やソフトウェア開発との間でも商品役務の内容を表していると判断されることも否定できない。例えば、「DevRel」というアプリやSaaSがあった場合、「自社サービスと開発者をつなぐためのマーケティングに関するソフトウェア」であると思われる場合も少ないと思われる。
イ 甲第3号証においては、「小さなブログ記事やソーシャルメディアでの発信もDevRelの大事な施策です」との記載や、著名なSNSとDevRelとの関係についても記載されており、第41類、第45類と関りが深い名称であることがわかる。
ウ 甲第4号証においては、ブログといった第41類と関連する分野でDevRelが使用されていることがわかる。
エ 甲第5号証においては、「開発者向けカンファレンスは、DevRelの代表的な施策」であると記載されている。また、「カンファレンスの他にも、勉強会の開催、SNSでのコミュニティー運営、ミートアップやハッカソン、オープンソースの提供など、開発者の関係構築を目的にさまざまな取り組みが行われています」との記載もあり、DevRelが第41類、第45類に加えて、オープンソースと関連する第9類、第42類とも関りがあることが読み取れる。
オ 甲第6号証は、本件商標について通知された拒絶理由通知書の写しである。この拒絶理由では、第16類の指定商品、第35類の指定役務、第41類「動画の制作,図書の貸与,図書及び記録の供覧,書籍の制作,文章の執筆,放送番組の制作,電子出版物の提供,インターネットを利用して行う映像の提供,録音又は録画済み記録媒体の複製」については、識別力が欠如すると判断されている。
しかし、上述している商品及び役務についても、「エンジニアやプログラマーなどの開発者との関係性・つながりを形成し、開発者に自社の製品やサービスを知ってもらうマーケティング活動」に関する商品及び役務であるとして、商品及び役務の内容・質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると判断されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおり「DevRel」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に掲載のないものである。
そして、申立人の提出に係る甲各号証によれば、「DevRel」の文字は、「Developer Relationsの略語で、企業とデザイナー・エンジニアなどの開発者が良好な関係性を構築するための活動」程の意味合いで使用されていることが散見されるものの、本件商標の指定商品及び指定役務の具体的な品質又は質を表示するものとして需要者に認識されるというような証拠も見いだせない上、本件商標の指定商品及び指定役務との関係性も確認できないことからすれば、当該証拠によっては、「DevRel」の文字が、需要者に、どのように看取されるのかを具体的に把握することができない。
また、職権調査によっても、本件商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「DevRel」の文字が、商品の品質等又は役務の質等を直接的に表すものとして、取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実も見当たらないほか、本件商標の指定商品及び指定役務の需要者は、広く一般の消費者をも含む者であるところ、「DevRel」の文字に接する当該需要者が、特定の意味合いを認識するというべき事情も見いだすことはできなかった。
そうすると、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用した場合、これに接する需要者が当該指定商品及び指定役務の具体的な品質等を表すものとして認識するとはいえず、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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