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商標異議申立

2024-900256

キビスイート

審判番号
2024-900256
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2024-038318
登録番号
6848927
請求日
2024年12月09日
審決日
2025年04月15日
公報発行日
2025年06月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】DM三井製糖株式会社
  • 【異議申立人】ウェルネオシュガー 株式会社
  • 【異議申立人代理人】笹野 拓馬
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 高橋 幸志
分類
T1651.261-Y (W30) / T1651.262-Y (W30) / T1651.263-Y (W30) / T1651.271-Y (W30)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第2項、商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第10条第1項、商標法第43条の2
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6848927号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6848927号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件件登録第6848927号商標(以下、「本件商標」という。)は、「きびスイート」の文字を標準文字で表してなり、令和6年4月10日に登録出願、第30類「砂糖,甘味料(天然のもの),料理用人工甘味料」を指定商品として同年9月10日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立てにおいて引用する商標は、以下の3件であり、いずれも、その商標権は、現に有効に存続しているものである(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。 (1)登録第2716969号商標(以下「引用商標1」という。)は、「きび」の文字からなり、昭和60年3月6日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とし、商標法第3条第2項の適用を受けて、平成8年10月31日に設定登録され、その後、同19年3月22日に指定商品を第30類「原材料が砂糖きびである砂糖」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第5016254号商標(以下「引用商標2」という。)は、「きび」の文字を標準文字で表してなり、平成17年9月21日に登録出願された商願2005-88220を原出願とする、商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同18年6月21日に登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,茶,コーヒー及びココア,氷,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同19年1月5日に設定登録されたものである。 (3)登録第4078557号商標(以下「引用商標3」という。)は、「きび砂糖」の文字を別掲のとおりの構成で書してなるものであり、平成5年1月14日に登録出願、第30類「甘蔗糖」を指定商品として、商標法第3条第2項の適用を受けて、同9年11月7日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出した(以下、証拠の表記に当たっては、甲各号証を「甲○」と記載し、枝番号は省略して記載する。)。 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標について 本件商標は、平仮名の「きび」と片仮名の「スイート」を組み合わせ、標準文字により横書きしてなるものである。 イ 引用商標について 引用商標1は、平仮名の「きび」を横書きしてなり、引用商標2は、平仮名の「きび」を標準文字により表してなり、引用商標3は、平仮名の「きび」と漢字の「砂糖」を組み合わせて横書きしてなるものである。 ウ 引用商標の周知著名性について 引用商標は、申立人が、1984年の商品販売当時から現在までの約40年の長きにわたり、「原料がサトウキビである砂糖」、つまり、「甘蔗糖(サトウキビ糖)」に使用しており、引用商標を付した商品は、「甘蔗糖」のジャンルの代名詞のように広く一般に親しまれ、多くの需要者に愛される商品になっていると自負するものであって、申立人が所有する代表的な商標である。 また、引用商標1及び引用商標3は、審査の過程において、一旦は識別力を有さないと判断されたものの、当該商標を付した商品に関して、1984年の発売以降、POP広告やサンプルの配布、メディア宣伝などの広報を積極的に展開したことで一躍人気商品となり、当該商標が需要者の間に広く認知されていることを立証することによって、使用の結果、申立人の業務に係る商品であると需要者が認識することができるに至ったと判断され、商標法第3条第2項の適用を受けた上で登録されたものであって、その登録時に当該引用商標が周知・著名性を有していたことは明らかである。 さらに、当該商標の使用態様は、1984年の販売当時から約40年が経過した今日においても、本質的に変わっておらず、使用が継続され、需要者の健康志向等の強まりも相まって、申立人の「きび砂糖」関連の商品は、直近8年(2017年1月~2024年12月)の期間を見ても、その売上重量は年々増加し、それに比例して売上金額も伸び続けている。 2019年2月13日付の日本経済新聞に掲載された記事「2018年「日経POSセレクション売上No.1」決定」では、申立人の商品「きび砂糖750g」が、「平成を通じて分類内売り上げNo.1の主な商品」として紹介されており、日本経済新聞社が全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどから収集するPOS(販売時点情報管理)データベースサービスに基づくランキングレポート(2024年1月~2024年12月まで)では、例えば、申立人の商品「きび砂糖 粉末タイプ 750g」は、「砂糖・甘味料」のジャンルにおいて第2位、「サトウビキ糖」のジャンルに至っては第1位を獲得しており、2020年からは連続して「日経POSセレクションロングセラー」にも選出され、当該商品は、ロングセラー商品としてその人気が維持されている。 これらのことから、「砂糖」「甘蔗糖」の商品分野において、引用商標が現在も自他商品識別機能を有し、当該分野の需要者の間に全国的に知られているものであることは明らかである(甲5~甲8)。 エ 本件商標と引用商標の対比 (ア)指定商品の同一又は類似について 本件商標の指定商品は、「砂糖,甘味料(天然のもの),料理用人工甘味料」」であり、引用商標1の指定商品「原材料が砂糖きびである砂糖」、引用商標2の指定商品中の「調味料」、及び引用商標3の指定商品「甘蔗糖」と抵触するものであって、両商標の指定商品は同一又は類似するものである。 (イ)本件商標と引用商標との類似性について 本件商標は、前半部「きび」と後半部「スイート」を区切らずに横一連に「きびスイート」と書してなるものであるが、「きび」は平仮名、「スイート」は片仮名で構成され、文字の種類が全く異なるものである。また、後半部の「スイート」は、英語「SWEET」の読み仮名であって、その語義において、「甘い、うまい」等の意味を有する非常に親しまれている語であり、本件商標の指定商品のみならず、広く食品全般にわたって商品の品質を表示するものとして普通に使用されている実情があるばかりでなく、「スイート」の語を、ある標章の語尾や下段に組み合わせることによって、商品の甘さやうまさなど商品の品質を誇称する表示として普通に使用されている事実もあることから、「スイート」は、自他商品の識別機能を有していないか、極めて弱いものである。 インターネットで検索してみるに、例えば、「砂糖」に関する商品において、商品名を「パラチニット/スイート」とする商品や、「Stebia Sweet/ステビアスイート」とする商品、「エリスリトールスイート」とする商品、「レアシュガースイート」とする商品、「LOHAStevia Sweet」する商品等が散見されることからもそのことは明らかである(甲9~甲13)。 一方、前半部の「きび」の部分は、上述のとおり、引用商標は周知著名性を獲得した商標として広く需要者の間に認識されており、このことから、「きび」は識別力を有するものである。 これらを勘案すれば、「きびスイート」と横一連に書した構成であっても、その前半部と後半部の間には、主従の関係もしくは軽重の顕著な差があり、本件商標を全体として一つの一体不可分のものと認識するものではなく、本件商標に接する取引者・需要者は、その構成文字の後半部の「スイート」の文字の部分を、上記の実情より、商品が優れているものであることを誇称的に表した商品の品質を表示する部分と捉え、本件商標における自他商品の識別機能としての機能を果たす部分は、前半部の「きび」の文字にあると容易に認識するものであって、本件商標からは「キビスイート」の称呼のほかに、単に「キビ」の称呼も生ずるものである。 対する引用商標は、その構成から、引用商標1及び引用商標2は「キビ」の称呼、引用商標3においては、後半部の「砂糖」の部分が商品名を示す品質表示語であることから、「キビサトー」のほかに、「キビ」との称呼も生じることは明らかである。 上記により、本件商標の要部である前半の「きび」は、引用商標1及び引用商標2、並びに引用商標3の要部と同一であり、そこから生じる「キビ」の称呼も引用商標の称呼と共通することから、本件商標と引用商標とは類似する商標である。 また、本件商標は、広く知られた引用商標を包含しており、既成語の一部を成すものでもないので、審査基準を適用すべき典型的な事例であると思料する。 本件商標と引用商標は、上記より、称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、指定商品も相抵触するものである。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第15号について 引用商標の周知・著名性については、前述より明らかである。 これに対し、本件商標は、「きびスイート」と横一連に書して構成されているものではあるが、既成語ではなく、前半の「きび」の部分は、その出願時前に既に著名性を獲得している申立人の引用商標1及び引用商標2と同一、さらには引用商標3の要部と同一であっで、かつ、そこから生ずる「キビ」の称呼も引用商標と同一である。 一方、後半部分の「スイート」は、飲食料品を扱う業界においては、商品の品質を誇称的に表した商品の品質表示と容易に理解されるものである。「きび」と「スイート」の間には軽重の差があり、各構成部分の結び付きは強いものではないことから、需要者の印象・記憶に残り易い前半部分に構成された「きび」が、本件商標の要部としての機能を果たすのは明らかである。 このような実情を考慮すると、本件商標が指定商品に使用された場合、その商品は、申立人あるいは申立人の関連会社等、少なくとも申立人と何らかの組織的・経済的な関係を有する者の製造に係る商品であると需要者に誤認され、さらには、申立人の重要なブランド商品である「きび砂糖」に関連する商品であるかのような印象を与え、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 4 当審の判断 (1) 引用商標の周知性 ア 申立人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。 (ア)申立人は、1984年12月に、さとうきびを原料とする「きび砂糖」の販売を開始した。また、2017年ないし2024年の申立人の商品カタログに引用商標3を使用した商品が掲載され、現在においても当該商品が販売されている(甲5、甲6)。 (イ)日本経済新聞(2019年2月13日付け)には、「サトウキビ糖」において、引用商標3を使用した「きび砂糖 750g」が、「平成を通じて分類内売上げNo.1の主な商品」として紹介され(甲7)、また、「日経POSセレクション売上No.1ロングセラー2024獲得企業一覧|POSデータ分析は日経POS情報」の表題のウェブサイトには、「2024年ロングセラー獲得企業・商品一覧 2014年~2023年」の「分類名 砂糖・甘味料」において、申立人の「きび砂糖 粉末タイプ 750g」が掲載されている(甲8)。 (ウ)引用商標1及び引用商標3は、商標法第3条第2項の適用を受けて登録された。 イ 「きび」の文字からなる引用商標1及び引用商標2は、「きび」の語が「イネ科の一年生作物。果実は、食用・飼料、また餅菓子・酒などの原料。」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)の意味を有するもので、引用商標1及び引用商標2に係る指定商品との関係では、商品の原材料や品質を表示するにすぎないといえるところ、申立人の提出に係る証拠からは、申立人がその指定商品に「きび」の文字のみからなる商標を単独で取引上使用していることが確認できないことから、引用商標1が商標法第3条第2項の適用を受けて登録されたものであるとしても、申立人の提出した証拠及び同人の主張によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時に至るまで、その周知性が継続していたと認めることはできない。 したがって、引用商標1及び引用商標2は、本件商標の登録出願時及び登録査定時に我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることができない。 そして、引用商標3は、商標法第3条第2項の適用を受け、登録されたものであるところ、40年以上の長期にわたり継続的にサトウキビ糖(甘藷糖)に使用されていることがうかがえ、平成を通じて売上No1商品に選出されていることなどから、引用商標3が登録された以降も継続的に商標が使用され、需要者が申立人の業務に係る商品であることを認識することができるものといえることから、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に広く認識されているものということができる。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性 ア 本件商標 本件商標は、上記1のとおり、「きび」の平仮名と「甘いこと。甘口。」の意味を有する「スイート」の片仮名(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を一連に「きびスイート」と標準文字で表してなるものであり、「き」「び」「ス」「イ」「ー」「ト」の各文字を同じ書体、同じ大きさ及び等しい間隔で一連に横書きしてなるから、それらの文字は、まとまりよく一体に構成されているものであり、その構成文字全体より生じる「キビスイート」の称呼はよどみなく一連に称呼し得るもので、「きびが甘いこと」ほどの観念を生じるものである。 この点、申立人は、本件商標の構成中「スイート」の文字は、「甘い、うまい」等の意味を有する非常に親しまれている語であり、商品の品質を誇称する表示として普通に使用されている事実があるから、自他商品の識別機能を有していないか、極めて弱いものである旨主張する。 確かに、「スイート」の文字が本件商標の指定商品との関係で申立人が主張する事情があることを否定するものではないが、上記したとおり、本件商標は「きびスイート」の文字の商標であり、構成全体で一体不可分のものと看取され、当該文字より生じる「キビスイート」の称呼及び「きびが甘いこと」の観念は、本件商標の指定商品との関係で商品の出所を識別するものとして十分に機能するといえるものであり、ほかに本件商標の構成中の「きび」の文字のみが商品の出所識別標識としての機能を果たす事情を見いだすこともできないことから、申立人の当該主張は採用することができない。 したがって、本件商標は、その構成全体をもって取引に資するものというのが相当であるから、「キビスイート」の称呼及び「きびが甘いこと」の観念を生じるものである。 イ 引用商標 (ア)引用商標1及び引用商標2は、「きび」の文字からなるところ、その構成文字に相応し、「キビ」の称呼及び「イネ科の一年生作物のきび」ほどの観念を生じる。 (イ)引用商標3は、別掲のとおり、「きび」の平仮名を大きく、「砂糖」の漢字をやや小さく、「きび砂糖」と書した構成からなるところ、上記(1)イのとおり、申立人の商品を表すものとして継続的に使用され、需要者が申立人の業務に係る商品であることを認識することができるものと認められることから、その構成文字に相応して「キビザトウ」の称呼を生じ、「きび砂糖と称する申立人のブランド」の観念が生じるといい得るものである。 ウ 本件商標と引用商標の類否 (ア)本件商標と引用商標1及び引用商標2の類否 本件商標と引用商標1及び引用商標2を比較すると、外観においては、本件商標が「きびスイート」の文字からなるのに対し、引用商標1及び引用商標2が「きび」の文字からなるものであり、「スイート」の文字の有無に差異があることから、構成全体が相違し、判然と区別し得るものである。 そして、称呼においては、本件商標から「キビスイート」の称呼を生じるのに対し、引用商標1及び引用商標2からは「キビ」の称呼を生じることから、語頭の「キビ」の音を共通にするものの、それに続く「スイート」の音の有無に差異があり、音数が異なることから、両者をそれぞれ一連に称呼しても語調語感が相違するため、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標から「きびが甘いこと」の観念を生じるのに対し、引用商標1及び引用商標2から「イネ科の一年生作物のきび」ほどの観念を生じることから、明らかに相違するものである。 そうすると、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれはない非類似の商標である。 (イ)本件商標と引用商標3の類否 本件商標と引用商標3を比較すると、外観においては、本件商標が「きびスイート」の文字からなるのに対し、引用商標3が「きび砂糖」の文字からなるものであり、「スイート」及び「砂糖」の文字の差異を有することから、視覚上、明らかに相違するものであり、判然と区別し得るものである。 そして、称呼においては、本件商標が「キビスイート」の称呼を生じるのに対し、引用商標3が「キビザトウ」の称呼を生じ、語頭から2音目の「キビ」の音を共通にするとしても、3音目以降において「スイート」と「ザトウ」の音の差異を有することから、6音と5音の称呼の比較においては、両者をそれぞれ一連に称呼しても語調語感が相違するため、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標が「きびが甘いこと」の観念を生じるのに対し、引用商標3が「きび砂糖と称する申立人のブランド」の観念を生じることから、明らかに相違するものである。 そうすると、本件商標と引用商標3とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれはない非類似の商標である。 エ 小括 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第15号該当性 引用商標1及び引用商標2は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時に我が国の需要者の間に広く認識されているものとえないもので、本件商標とは、上記(2)ウ(ア)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、類似性の程度は低いものである 。 また、引用商標3は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国における需要者の間に広く認識されているといえるものであるものの、本件商標と引用商標3は、上記(2)ウ(イ)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、両商標の構成中の自他商品識別標識としての機能を有しない「きび」の文字が共通するにすぎないことから、類似性の程度は低いものである。 そうすると、本件商標は、本件商標の商標権者がこれを指定商品に使用しても、これに接する需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはない。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標ではないから、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (4)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するものではなく、その登録は、同項に違反してされたものとはいえない。 他に本件商標の登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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