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商標異議申立

2024-900254

ルミファイ

審判番号
2024-900254
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2024-009033
登録番号
6847492
請求日
2024年12月03日
審決日
2025年09月22日
公報発行日
2025年10月31日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】アイ・セラピーズ・エル・エル・シー
  • 【権利者代理人】藤田 隆
  • 【異議申立人】バウシュ アンド ロム インコーポレイテッド
  • 【異議申立人代理人】▲吉▼田 和彦
  • 【異議申立人代理人】中村 稔
  • 【異議申立人代理人】田中 伸一郎
  • 【異議申立人代理人】藤倉 大作
  • 【異議申立人代理人】相良 由里子
  • 【異議申立人代理人】石戸 孝
  • 【異議申立人代理人】川上 春花
  • 【異議申立人】ボシュロム アイルランド リミテッド
  • 【異議申立人代理人】▲吉▼田 和彦
  • 【異議申立人代理人】中村 稔
  • 【異議申立人代理人】田中 伸一郎
  • 【異議申立人代理人】藤倉 大作
  • 【異議申立人代理人】相良 由里子
  • 【異議申立人代理人】石戸 孝
  • 【異議申立人代理人】川上 春花
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 目黒 潤
分類
T1651.222-Y (W05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項19号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第19号
データ出所
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登録第6847492号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6847492号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6847492号商標(以下「本件商標」という。)は、「ルミファイ」の片仮名からなり、令和6年1月31日に登録出願、第5類「医療用点眼薬,点眼薬,眼科用薬剤」を指定商品として、同年9月4日に登録査定、同月25日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議の申立てにおいて、本件商標が商標法第4条第1項第19号に該当するとして引用する商標は、「LUMIFY」(以下「引用商標」という。)の欧文字からなり、申立人である「バウシュ アンド ロム インコーポレーテッド(以下「Bausch&Lomb Incorporated」という。)」及び「ボッシュロム アイルランド リミテッド(以下「Bausch+Lomb Ireland Limited」という。)」並びに申立人外の「Bausch Health Companies Inc.」(以下、これらをまとめて、「申立人等」という。)の業務に係る商品「点眼薬」等について使用し、外国の需要者の間に広く認識されているとするものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第50号証を提出した。 1 商標法第4条第1項第19号該当性について (1)本件商標が、申立人(事業グループ)の業務に係る商品を表示して外国における需要者に広く認識されている(以下「周知」という。)商標である「LUMIFY」と類似する商標であることについて ア 申立人について 申立人である「Bausch&Lomb Incorporated」及び「Bausch+Lomb Ireland Limited」は、カナダのケベック州ラヴァルに本社を置く多角的製薬会社で、消化器病学、神経学、皮膚科、眼科などの分野で製品を世界100以上の国に提供する「Bausch Health Companies Inc.」の子会社であり(甲2~甲4)、「Bausch&Lomb Incorporated」は、1853年にニューヨーク州ロチェスターで設立され、1971年に世界で初めてソフトコンタクトレンズを製品化したアイケアのリーディングカンパニーであり(甲5、甲6)、「Bausch+Lomb Ireland Limited」は、アイルランドのウォーターフォードに拠点を置く「Bausch& Lomb Incorporated」の子会社であり、主にコンタクトレンズやその他の眼科用製品の製造を行っている(甲7)。 申立人等の事業グループ「Bausch+Lomb(ボシュロム)」(以下「ボシュロム」という。)は、光学機器の製造から始まり、コンタクトレンズや眼科用製品など、多様化するユーザーのニーズに合わせた様々な製品を開発してきた。1971年には世界で初めてソフトコンタクトレンズを製品化し、その後、1980年代後半にディスポーザブル(使い捨て)コンタクトレンズやソフトレンズ用コールド消毒ケア用品などを製造し、世界のコンタクトレンズ市場をリードしてきた。さらに、1990年代には、眼科用医薬品分野に参入し、白内障手術や屈折矯正手術関係の機器を扱うサージカル部門を設立し、眼科医療のプロフェッショナル分野でのポジションを固め、現在、世界100以上の国においてビジネスを展開する世界の総合アイケアカンパニーである(甲6)。 また、2024年には、約7兆1644億6140万円($4.791 Billion)の売上高を記録するなど、ボシュロムは、世界中で最もよく知られ、また高い評価を受けているヘルスケアブランドのひとつである(甲8)。 なお、日本においては、ボシュロム・ジャパン株式会社を通じて、コンタクトレンズ、レンズケア製品、眼科用探薬品、眼内レンズ、その他眼科用手術機器など高品質なアイヘルス製品を幅広く取り扱っている(甲9、甲10)。 イ 申立人等の商標「LUMIFY」の使用態様及び使用期間 商標「LUMIFY」は、申立人等が提供するアイヘルスと美容をサポートする製品ラインであり、具体的には点眼薬、クレンジング、アイクリームやまつ毛及び眉毛美容液の商品を「LUMIFY」ブランドとして展開している(甲13~甲18)。 「LUMIFY」ブランドは、2017年に米国食品医薬品局(FDA)において承認を得た後、2018年にアメリカで充血除去点眼薬を発売した(甲5、甲14、甲19、甲20)。さらに、2023年には、アイケア製品ラインの「LUMIFY EYE ILLUMINATIONS」を展開した(甲15~甲18、甲21)。2024年4月に、「LUMIFY」の防腐剤フリーの点眼薬が米国食品医薬品局(FDA)の承認を得たため、2025年初頭に販売を予定している(甲20)。 なお、「LUMIFY」の充血除去点眼薬は、眼充血の治療のために低用量のブリモニジン酒石酸塩0.025%を配合した世界初で唯一の市販点眼薬であり、Glamour誌の「The Best Beauty Innovators of 2022」をはじめ、12以上の賞を受賞し、眼科医が推奨する充血除去点眼薬ブランド第1位であり、約90%の医師が推奨している(甲20)。 さらに、2020年には、卓越した売上と成長が評価され、「スーパースター」部門において「U.S.BASES Top25 Breakthrough Innovations List」にも選ばれている(甲22)。 これらのことから、「LUMIFY」は、アイケア分野において、アメリカをはじめとする海外において高い人気と知名度を誇っていることは明らかである。 ウ 申立人等の商標「LUMIFY」の使用地域及び販売状況(売上高) 申立人等は、アメリカ、カナダ、ギリシャ、UAE、ヨルダン、レバノン、サウジアラビア、韓国で「LUMIFY」の点眼薬を販売している。 申立人らは、大手ECサイトにて「LUMIFY」ブランドの商品を販売し(甲23~甲27)、「LUMIFY」を含む商標を韓国、スイス、台湾、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、アメリカ、ウルグアイ、ベネズエラなど40以上の国及び地域で商標出願及び登録をしている(甲28、甲29。)。 前記のとおり、ボシュロムの2024年の売上高は、約7兆1644億6140万円($4.791 Billion)であるが、そのうち、「LUMIFY」ブランドの売上高は約2840億6900万円($190M)であり、ボシュロムが展開する製品ラインにおいて、売上高第9位を誇っている(甲8、甲30)。なお、ボシュロムの2023年の売上高は、約6兆2003億4300万円($4.146 Billion)であり、そのうち、「LUMIFY」ブランドの売上高は約2482億5300万円($166M)である(甲31、甲32)。ボシュロムの2022年の売上高は、約5兆6350億4400万円($3.768 Billion)であり、そのうち、「LUMIFY」ブランドの売上高は約1958億9740万円($131M)である(甲33)。これらの点からも、「LUMIFY」が本件商標の出願日である令和6年1月31日前から、アイケア分野において、世界規模で広く一般に知られるに至っていることは明らかである。 エ 広告宣伝等 申立人等は、インターネットなどの各種媒体等を活用して広告宣伝を行っている(甲34~甲39)。 さらに、SNSでも公式アカウントを設置して積極的に情報発信を行っており、若年層に人気のSNSであるインスタグラムにおいては1.9万人以上のフォロワーを抱えており(甲40)、TikTokにおいては、#LUMIFYEyeDance Challengeが「Business Intelligence Group(BIG)」の2022年広報・マーケティング優秀賞(年間最優秀外部キャンペーン賞)を受賞し(甲41)、TikTokにおいて、#LUMIFYEyeDanceのハッシュタグで約2000万回再生された。 さらに、ドラックストアの陳列にも力を入れ、「The National Association of Chain Drug Stores(全米チェーンドラッグストア協会)」から2018年トータル・ストア・エキスポのヘルスケア・一般用医薬品(OTC)部門で「Product Showcase Winner(製品ショーケース受賞者)」に選ばれた(甲42)。 また、数多くのアメリカの有名人が「LUMIFY」を公的に支持しており(甲43~甲47)、これらのことから、アメリカをはじめとする海外において、「LUMIFY」がアイケア分野において、高い人気と知名度を誇っていることがうかがえる。 以上のとおり、「LUMIFY」は、アメリカをはじめとする海外において高い人気及び知名度を誇る申立人等のアイケア製品として、本件商標の出願日である令和6年1月31日のはるか前から、外国の需要者に広く認識されている商標というべきである。 オ 本件商標が引用商標に類似することについて 本件商標は、「ルミファイ」の片仮名を横書きした商標であり、これは、引用商標「LUMIFY」を片仮名で表したものにすぎず、称呼上類似する商標である。 (2)本件商標権者が本件商標を不正の目的をもって使用するものであることについて ア 一以上の外国において周知な商標と同一又は極めて類似するものであること及びその周知な商標が造語よりなるものであること 特許庁商標審査基準によれば、不正の目的をもって使用するものと推認する場合として、「一以上の外国において周知な商標と同一又は極めて類似するものである」及び「その周知な商標が造語よりなるものであること」とされている。 前記(1)とおり、「LUMIFY」は、アメリカをはじめとする海外において、申立人等のアイケア製品として、本件商標の出願日である令和6年1月31日のはるか前から、外国の需要者に広く認識されている商標であり、また、本件商標「ルミファイ」は、「LUMIFY」を片仮名で表したものにすぎず、極めて類似しており、さらに、「LUMIFY」は、辞書等に掲載されておらず、特定の意味を有しない造語である。 したがって、本件商標は、一以上の外国において周知な商標と極めて類似するものであって、かつ造語よりなるものであるから、本件商標が申立人等の周知な商標を不正の目的をもって使用するものと推認される。 加えて、以下のとおり、本件商標権者と申立人等との関係において、本件商標権者が不正の目的を有することは明確である。 イ 本件商標権者が不正の目的を有すること 本件商標権者と申立人等との関係、本件商標権者の不正の目的について述べると以下のとおりである。 本件商標権者である「アイ・セラピーズ・エル・エル・シー(Eye Therapies LLC)」は、アメリカのカリフォルニア州に本社を持つ眼科用医薬品を開発している会社であり、眼の充血を治療するための技術を提供しており、眼科製品の開発を支援している(甲48、甲49)。そして、本件商標権者の眼の充血を治療するための技術は、前記記載の眼充血の治療のために低用量のブリモニジン酒石酸塩0.025%を配合した世界初で唯一の市販点眼薬である申立人等の「LUMIFY」の充血除去点眼薬に提供された技術であり、これは本件商標権者が申立人等にライセンスしたものである(甲50)。 前記ライセンス関係から、本件商標権者が、申立人等の周知商標「LUMIFY」を知らなかったとは到底考えられず、さらに、前記のとおり、本件商標の出願日である令和6年1月31日の時点で、「LUMIFY」がアメリカをはじめとする外国において周知であることが客観的に明らかであるため、本件商標権者はそのことを知った上で出願したものであり、加えて、「LUMIFY」の充血除去点眼槃は世界初で唯一の市販点眼薬であることからも、不正の利益を得る目的及び損害を加える目的で本件商標権者が出願したことは明らかである。 また、前記記載のとおり、申立人等は40か国以上の国において、「LUMIFY」について商標登録出願・登録をしている中、本件商標権者が、申立人等がいまだ出願・登録されていない日本にあえて出願をしたことは客観的に明らかであり、不正の利益を得る目的及び損害を加える目的で出願されたといえるものである。 なお、本件商標権者が日本において出願することについて、申立人等は一切知らされておらず、これは非常に悪意のある行為であり、取引上の信義則に反する目的のもとに出願されたものである。 そうすると、本件商標は不正の目的をもって使用するものに該当するから、商標法第4条第1項第19号に該当する。 2 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するので、その登録は同法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知性について (1)申立人の主張及び同人の提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。 ア 「LUMIFY」(ブリモニジン酒石酸塩点眼液0.025%)は、市販点眼薬であり、2017年12月に米国食品医薬品局(FDA)に承認を得た後(甲19)、2018年にアメリカで発売を開始し(甲5)、その後、2024年4月に「LUMIFY」の防腐剤フリーの点眼薬が米国食品医薬品局(FDA)の承認を得た(甲20)。 イ 1972年に申立人等の日本法人として「ボシュロム・ジャパン株式会社」(以下「ボシュロム日本法人」という。)が設立され、該日本法人は、コンタクトレンズ、レンズケア用品及び健康食品、眼内レンズ、眼科手術用機器、眼科用医薬品の製造、輸入及び販売を行っているところ(甲9~甲12)、我が国において引用商標を使用した点眼薬を販売等を行っていることを確認できる証拠の提出はない。 ウ 申立人等のウェブサイトには、「医師が推奨するNo.1の赤み解消剤点眼液ブランドであり、医師の推奨の約90%を占めています。」及び「「2022年のベストビューティーイノベーター」賞を含む12以上の賞を受賞しています。」の記載があり(甲20)、また、2020年に「BASES Top 25 Breakthrough Innovations List」に選出された旨の記載がある(甲22)。 エ 引用商標を表示した点眼薬は、amazonのウェブサイトで販売されており、「初回利用可能日」として、本件商標の登録出願日前の日付である2018年(平成30年)3月29日の表示があり(甲23)、本件商標の登録出願後も、複数のECサイトにおいて引用商標を表示した点眼薬が販売されている(甲24~甲27)。 オ 申立人等は、「LUMIFY」又は当該文字を含む商標を、韓国、スイス、台湾、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、アメリカ、ウルグアイ、ベネズエラなど40以上の国及び地域で商標出願及び登録をしている(甲28、甲29)。 カ ボシュロムの2023年の売上高は、約6兆2003億4300万円($4.146 Billion)であり、そのうち、申立人等が点眼薬、クレンジング、アイクリームやまつ毛及び眉毛美容液の商品に「LUMIFY」の文字を使用した「LUMIFY」ブランドの売上高は約2482億5300万円($166M)であり(甲31、甲32)、2022年の売上高は、約5兆6350億4400万円($3.768 Billion)で、そのうち、「LUMIFY」ブランドの売上高は約1958億9740万円($131M)であるところ(甲33)、「LUMIFYブランド」の売上高の詳細はアイケア商品等のすべての「LUMIFY」ブランドの商品の売上高であるのか、「LUMIFY」の文字を使用した点眼薬(後記で定義する申立人商品)」のみの売上げであるのかその詳細は確認できない。 キ InStyle、Who What Wearなどのウェブサイトに2018年6月12日から2023年4月25日にかけて、「LUMIFY」の文字を付した点眼薬が紹介されている(甲34~甲39)。 ク 本件商標の登録出願後の2025年2月28日のインスタグラム「lumify.eyes」のフォロワー数は、1.9万人である(甲40)。 ケ 申立人等のウェブサイトには、#LUMIFYEyeDance Challengeは、「Business Intelligence Group(ビジネスインテリジェンスグループ)」から、2022年の広報およびマーケティングエクセレンスアワードの外部キャンペーンオブザイヤーを受賞し、2018年に、LUMIFYブリモニジン酒石酸塩点眼薬0.025%赤み緩和点眼薬が、全米チェーンドラッグストア協会(NAVDS)のヘルスケアおよび店頭(OTC)カテゴリーで製品ショーケースの受賞者に選ばれた旨の記載がある(甲41、甲42)。 (2)上記(1)アのとおり、申立人等は、2018年に「LUMIFY」の文字を使用した点眼薬(以下「申立人商品」という。)の販売を米国で開始し、また、申立人等の売上高において、「LUMIFY」ブランドの商品の売上高が相当程度あるものといえる。 しかしながら、申立人等は、「LUMIFY」の文字を使用した、申立人商品を含むクレンジング、アイクリームやまつ毛及び眉毛美容液を「LUMIFY」ブランドとして展開しているところ、申立人商品(点眼薬)の売上高、シェアなど取引実績やウェブサイトにおける閲覧数などを裏付ける証左は見いだせないことから、その販売規模や、閲覧数などの多寡を評価、把握できない。 また、申立人等は、SNSで情報発信を行っており、申立人商品がウェブサイトにおいて紹介され、申立人等が、複数の賞を受賞していることがうかがえるが、多くの記事が申立人等のウェブサイトの記載であって、それにより、どの程度注目あるいは報道され、需要者の間で認識されているのかなど、引用商標の周知性を判断する上で、どのように結びつくのかについては、明らかでない。 そして、「LUMIFY」又は当該文字を含む商標が、諸外国で登録されているとしても、諸外国で商標登録された事例が直ちに、我が国又は外国における引用商標の周知著名性に結びつくものではない。 よって、申立人提出の証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人商品を表示するものとして、外国及び我が国の需要者にどの程度認識されているのか把握、評価することができない。 したがって、提出された証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人商品を表示するものとして、外国及び我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 2 商標法第4条第1項第19号該当性について 本件商標と引用商標は、上記第1及び第2のとおりの構成からなるところ、両商標が類似の商標であったとしても、上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、他人(申立人等)の業務に係る商品を表示するものとして、外国又は我が国の需要者等の間に広く認識されている商標とは認めることはできないものである。 そして、申立人は、申立人等の「LUMIFY」の充血除去点眼薬に提供された技術は本件商標権者からライセンスされたものであるから、本件商標権者が引用商標の存在を知らないはずはなく、本件商標の出願日である令和6年1月31日の時点で、「LUMIFY」がアメリカをはじめとする外国において周知であることが客観的に明らかであるため、本件商標権者はそのことを知った上で登録出願したものである旨主張する。 しかしながら、申立人等のウェブサイト(2018年5月7日付)には、「ブリモニジン酒石酸点眼液0.025%製品は、Eye Therapies,Inc.からBausch & Lomb Incorporatedまたはその関連会社にライセンス供与されました。」(甲50:翻訳文)の記載があるところ、当該「ライセンス」の具体的な内容、すなわち、対象物、期間、範囲等の詳細は明らかではない。 また、申立人が提出した証拠からは、本件商標権者が引用商標にただ乗りし、さらに、本件商標を不正の利益を得る目的、他人に損害を与える目的その他不正の目的をもって使用するものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 3 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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