商標異議申立
2024-900249
エアリス、アイリス、エアイズ
- 審判番号
- 2024-900249
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2024-011489
- 登録番号
- 6846032
- 請求日
- 2024年11月29日
- 審決日
- 2025年05月13日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】エイピア プライベイト リミテッド
- 【権利者代理人】弁理士法人服部国際特許事務所
- 【異議申立人】カール・ツァイス・マイクロスコピー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
- 【異議申立人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【異議申立人代理人】森田 拓
- 【異議申立人代理人】松永 章吾
- 【異議申立人代理人】前川 純一
- 【異議申立人代理人】山崎 和香子
- 【異議申立人代理人】前川 砂織
- 【異議申立人代理人】大倉 桂子
- 【異議申立人代理人】岡野 真未子
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T1651.261-Y (W42) / T1651.262-Y (W42) / T1651.263-Y (W42) / T1651.264-Y (W42)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第43条の2第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6846032号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6846032号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6846032号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年2月6日に登録出願、第42類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、同年7月30日に登録査定され、同年9月19日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第1566263号商標(以下「引用商標」という。)は、「arivis」の欧文字を横書きしてなり、2020年(令和2年)6月9日に国際商標登録出願、第9類、第42類及び第45類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2023年(令和5年)12月8日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
ア 申立ての根拠
本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、本件商標は商標法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきである。
イ 具体的理由
本件商標と引用商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標であり、本件商標の指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務のうち第42類の役務と類似であるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ア)本件商標と引用商標の構成
本件商標は「AIRIS」の英文字をデザイン化した文字を横書きに書してなり、その構成に呼応して「アイリス」の称呼を生じ、「(眼球の)虹彩、植物のアヤメ」の観念が生じる。
引用商標は「arivis」の英文字を横書きに書してなり、その構成に呼応して「アリビス」の称呼が生じ、特段の観念を生じない造語として理解されるものである。
(イ)本件商標と引用商標の類否
本件商標から生じる称呼「アイリス」と、引用商標から生じる称呼「アリビス」は、語頭の「ア」及び語尾の「ス」が共通し、2音目の「イ」と「リ」、3音目の「リ」と「ビ」も母音iを共通にする音である。
よって、本件商標及び引用商標をそれぞれ一連に称呼した場合、全体の語調及び語感が極めて近似したものとなり、時と場所を異にする離隔的観察により両商標を対比した場合には、両商標から生じる称呼は互いに紛れるおそれのある類似の商標である。
そして、本件商標と引用商標の外観を比較すると、大文字と小文字の相違はあるものの、本件商標を構成する5文字の英文字「A」「I」「R」「I」「S」は全て引用商標を構成する文字と共通するものである。
よって、本件商標と引用商標は外観において類似する商標である。
また、本件商標からは「(眼球の)虹彩、植物のアヤメ」の観念が生じるのに対し、引用商標からは特段の観念を生じないから、両商標は観念において対比することのできない商標である。
(ウ)本件商標の指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務
本件商標の指定役務の類似群コードは「42N03 42P02 42Q02 42Q99 42X11」であるところ、これらの類似群コードは全て引用商標の第42類の指定役務にも該当するから、本件商標の指定役務と引用商標の第42類の指定役務が類似することは明らかである。
(エ)小括
したがって、本件商標と引用商標は称呼及び外観において類似し観念において対比できない商標であり、指定役務も類似するから、本件商標は引用商標との関係で商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
ウ むすび
以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するにもかかわらず商標登録されたものであるから、その登録は、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、「AIRIS」の欧文字をデザイン化して表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録されている成語ではなく、直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、一種の造語として認識される。そして、欧文字からなる造語は、通常、我が国において親しまれたローマ字又は英語の読みに倣って発音されることから、当該文字より「アイリス」の称呼を生じ得るものであり、特定の観念は生じない。
(2)引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「arivis」の欧文字を横書きにしてなるところ、当該文字は、辞書等に載録されている成語ではなく、直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、一種の造語として認識される。そして、欧文字からなる造語は、通常、我が国において親しまれたローマ字又は英語の読みに倣って発音されるものであるから、当該文字より「アリビス」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標の類否を検討すると、外観においては、本件商標は別掲1のとおり、デザイン化された文字構成からなり、それら各文字が引用商標の構成する文字に含まれているとしても、デザイン化された「AIRIS」の文字と「arivis」の文字とは、その態様において相違する。さらに、本件商標と引用商標を構成する文字の並び方、「v」の文字の有無及び5文字と6文字という構成文字数においても差異を有することからすると、デザイン化の有無及びそれ以外の差異が、比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さくなく、外観上容易に区別し得る。
次に、本件商標から生じる「アイリス」の称呼と、引用商標から生じる「アリビス」の称呼を比較すると、両者は2音目と3音目において、「イ」と「リ」及び「リ」と「ビ」の音の差異を有するものであり、それぞれの音は、母音(i)の音を共通にするものの、両者は4音といった短い音構成からなることからすると、2音目と3音目の差異が両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはないから、容易に聴別し得る。
さらに、観念においては、両商標はいずれも特定の観念を生じないから、比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は互いに紛れるおそれのない非類似の商標である。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務中、第42類の指定役務が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものと認めることはできない。
(4)むすび
以上のことから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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