商標異議申立
2024-900247
アアルテイヒャク、アアルテイイチゼロゼロ、アアルテイイチムゲンダイ、アアルテイイチ
- 審判番号
- 2024-900247
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2024-002965
- 登録番号
- 6848596
- 請求日
- 2024年11月27日
- 審決日
- 2025年06月13日
- 公報発行日
- 2025年07月25日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】向創股▲ふん▼有限公司
- 【権利者代理人】TRY国際弁理士法人
- 【異議申立人】ソール・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
- 【異議申立人代理人】弁理士法人深見特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 正和
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 吉岡 めぐみ
- 分類
- T1651.261-Y (W09) / T1651.262-Y (W09) / T1651.263-Y (W09) / T1651.271-Y (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6848596号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6848596号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6848596号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年1月15日に登録出願、第9類「眼鏡,運動用ゴーグル,サングラス,眼鏡用容器,眼鏡用レンズ,眼鏡用枠,ペット用サングラス」を指定商品として、同年9月3日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
なお、以下(1)ないし(4)の登録商標をまとめて「引用商標」という場合がある。
(1)国際登録第1322708号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
国際商標登録出願日:2016年(平成28年)5月31日
設定登録日:2017年(平成29年)9月29日
指定商品 :第9類「Sunglasses; goggles for sports; motorcycle goggles; motorcycle helmet visors; cases for eyeglasses and sunglasses; bags specially adapted for protective helmets; bicycle helmets; motor cycle helmets; crash helmets; removable lenses made of plastic films adapted for use with sports goggles and motorcycle helmet; lens protector films made of plastic adapted for use with sports goggles and motorcycle helmet visors.」及び第25類「Beanies; gloves; hats; jackets; shirts; sweatshirts; t-shirts.」
(2)国際登録第1217231号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
国際商標登録出願日:2014年(平成26年)7月16日
設定登録日:2015年(平成27年)3月20日
指定商品 :第9類「Goggles for sports; motorcycle goggles.」
(3)国際登録第1452238号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
国際商標登録出願日:2018年(平成30年)12月31日
設定登録日:2020年(令和2年)5月15日
指定商品 :第9類「Eyewear, namely, sunglasses, goggles for sports, and replacement lenses.」
(4)国際登録第1215574号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
国際商標登録出願日:2014年(平成26年)5月22日
設定登録日:2015年(平成27年)3月20日
指定商品:第25類「Beanies; gloves; hats; jackets; shirts; sweatshirts; t-shirts.」
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである旨申し立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証を提出した。
1 申立人及び申立人の使用する商標について
申立人は、1982年に米国カリフォルニア州サンディエゴで、モトクロスの車体に施すグラフィックを保護するためのフィルムメーカーとして創設され、2012年に、高い機能性等を備えたモトクロス用ゴーグルの発売を開始した。
その後、ロードバイクで世界選手権連覇の世界王者ピーター・サガンが、申立人の商品をレースで着用したことにより、「100%」は、申立人のサングラス・ゴーグルブランドとして著名となった。
さらに、申立人の商品は、R.ジョンソンやD.ベイリー.J.オマラをはじめ多くのトップライダーに愛用され、米国でNo.1のシェアを誇るようになった。
申立人は、引用商標1ないし引用商標4を所有し、引用商標1を中心に、「ゴーグル、サングラス」等に使用してきた。
申立人は、世界各国にて商標登録を所有し、世界各国で「100%」ブランドのゴーグル、サングラス等を販売している。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、欧文字2字「RT」に、アラビア数字「100」を結合させ、ブロック体の太い斜字で横列に書してなるところ、本件商標中「100」部分は、「RT」部分に比べやや大きく書され、「00」部分はやや図案化され、「100」の文字部分が強く印象づけられる。
よって、本件商標からは、その構成文字より「アールティーワンハンドレッド」又は「アールティーヒャク」の称呼が生じるほか、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本件商標に接する取引者・需要者は、図案化され強く印象づけられる「100」の文字部分に印象をとどめ、これより生ずる「ワンハンドレッド」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないと考えられることから、本件商標からは、「100」の文字部分に相応した「ワンハンドレッド」の称呼をも生じる。
また、「100」の文字部分に相応し、「ワンハンドレッド」の観念が生じる。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は、太い斜字で横書きに表した「100」のアラビア数字及び「%」の記号が、六角形の枠内に配されてなるところ、その構成文字全体から「ワンハンドレッドパーセント」及び「ヒャクパーセント」の称呼が生じる。
また、「100%」の文字は、ゴーグル・サングラスの分野において、申立人の商品として、取引者・需要者の間で「ワンハンドレッド」と呼称されている事実があることから(甲第6号証)、引用商標1からは「ワンハンドレッド」の称呼をも生じる。
また、引用商標1は、その構成文字から、「ある量の全部」を意味する「100パーセント」の観念が生じるほか、申立人の取り扱う商品との関係において、申立人の業務に係るモトクロス用ゴーグル・サングラスの周知著名なブランド名称と認識され得る。
イ 引用商標2及び引用商標4について
引用商標2及び引用商標4は、白色の「100%」の文字が、左上の斜め部分が赤色及び右下の斜め部分が青色に塗られた六角形に重なる構成よりなるところ、これは、申立人の業務に係るモトクロス用ゴーグル・サングラスの周知著名なブランド名称と認識されることから、引用商標2及び引用商標4からは、「ワンハンドレッド」の称呼が生じる。
ウ 引用商標3について
引用商標3は、「100%」、「ULTRA」及び「HD」の文字が、六角形の枠内に配された構成よりなり、「100%」の文字は、小さい六角形の中に書され、これは申立人の著名な引用商標1と同一の態様からなることから、引用商標3からは、「ワンハンドレッドウルトラエッチディ」、「ウルトラエッチディ」及び「ワンハンドレッド」の称呼が生じる。
エ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標1は、共にアラビア数字「100」を有し、5字又は4字の構成文字中3字を共通とし、さらに、黒色の太い斜字のブロック書体を共通とする。
5字又は4字の極めて短い文字構成にあっては、これらの共通性は看者に近似する印象を与えるものであり、両商標は外観において類似する。
同様に、本件商標と引用商標2及び4も外観において類似する。
引用商標3は、本件商標と外観において類似する引用商標1を含んでいることから、本件商標と外観において類似する。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観において類似し、両者は共に「ワンハンドレッド」及び「ヒャク」の称呼を有し、本件商標の「ワンハンドレッド」の観念と、引用商標の「100%(ワンハンドレッド)」の観念は類似するものであることから、それぞれに多少の相違があるとしても、総合的に見れば相紛らわしく、商品の出所について混同を生じるおそれのある類似の商標である。
オ 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との対比
本件商標の指定商品中、第9類「眼鏡,運動用ゴーグル,サングラス,眼鏡用容器,眼鏡用レンズ,眼鏡用枠,ペット用サングラス」は、引用商標1の指定商品である第9類「Sunglasses; goggles for sports; motorcycle goggles; cases for eyeglasses and sunglasses;」、引用商標2の指定商品である第9類「Goggles for sports; motorcycle goggles.」、引用商標3の指定商品である第9類「Eyewear, namely, sunglasses, goggles for sports, and replacement lenses.」と同一又は類似する商品である。
したがって、本件商標は引用商標と類似する商標であって、引用商標1ないし引用商標3の指定商品は、同一又は類似するから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標の周知性について
上記1のとおり、申立人の引用商標は、2012年から日本で使用され、日本における競技用バイクや競技用自転車の取引者・需要者の間で、申立人のゴーグル・サングラスのブランドとして周知である(甲第8号証ないし甲第15号証)。
加えて、近年、申立人のブランドである「100%」のゴーグル、サングラス等は、モトクロスにとどまらず、他分野のスポーツにおいても使用され、メジャーリーガーや、世界的に活躍するスノーボーダーが使用し、一般にも知られるようになってきている。
よって、申立人商標は、日本国内の需要者の間に広く認識され、上記2(2)のとおり、本件商標と申立人商標は、類似の商標である。
(2)混同を生ずるおそれについて
本件商標の商標権者は台湾に在する企業であるところ、日本国内で本件商標を付したサングラスを販売していることが確認できる(甲第16号証)。
商標権者の商品(例えば、甲第16号証)と申立人の商品(例えば、甲第17号証)は、共に、各商標がツル(テンプル)部分に小さく付されており、「100」の字は、一見して申立人のブランドを想起・連想させる。
ゴーグル・サングラスの実際の取引流通の場において、商標権者の商品と申立人の商品との間で出所の混同が生じるおそれが非常に高いことは容易に想定できる。
したがって、商標権者が、本件商標を申立に係る商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者が、引用商標1等を想起又は連想するのは当然であり、本件商標が使用された申立に係る商品が、申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について、混同を生じさせるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 むすび
本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
第4 当審の判断
1 引用商標の周知性について
申立人提出の証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。
(1)申立人は、1982年に、モトクロスの車体に施すグラフィックを保護するためのフィルムメーカーとして、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴで設立され、その後、2012年からは、高い機能性等を備えたモトクロス用ゴーグル等を発売している(甲第8号証)。
(2)世界選手権自転車競技大会ロードレースの三連覇を達成したピーター・サガンが申立人の商品を着用することによって、申立人のブランド「100%」は世に知られるようになった(申立人の主張)。
(3)日本では、ロードレース覇者のピーター・サガン限定モデルが2021年に数量限定で発売された(甲第7号証)。
(4)申立人製品の我が国における販売形態は、株式会社スポーツタカハシ等のウェブサイト(甲第6号証)、株式会社東京ライフのウェブサイト(甲第7号証)、Yahoo!ショッピングのウェブサイト(甲第10号証)、楽天市場のウェブサイト(甲第11号証、甲第17号証)、Amazonのウェブサイト(甲第12号証)等の通販サイトである。
(5)上記(4)のほか、申立人製品は、オートバイ関連情報を発信する「BikeBros.」のウェブサイト(甲第8号証)、DIRTSPORTS等のウェブサイト(甲第9号証)、gooランキングのウェブサイト(甲第13号証)で紹介された。
(6)出願人は、2012年から2020年と、2024年に、我が国の販売企業と商品(オートバイ用のゴーグル等)の取引を行った(甲第14号証、甲第15号証)。
(7)上記より、通販サイトなどにおいて、2012年から、「100%」の文字及び当該文字を含む図形が商品(オートバイ用のゴーグル等)に使用されていることは確認できるものの、申立人提出の証拠には、申立人名等の情報はなく、また、「100」の文字を含む図形が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国における、オートバイ競技関係者等の間で、ある程度知られているとしても、申立人の主張する当該商品の売上高や販売数については、他の同業者のそれと比較して判断することができないため、この売上高や販売数の多寡について確認することができない。
また、引用商標を使用した申立人の業務に係る商品の販売総数量、売上高、市場シェアなどの販売実績、宣伝広告の回数や宣伝広告の額などの広告実績等、引用商標の使用事実を量的に把握することができる具体的な証拠の提出はないから、引用商標について、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
その他、申立人の提出に係る全証拠を総合してみても、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間で、申立人の業務に係る商品として、広く認識されていたと認めるに足りる事実は見いだせない。
したがって、申立人が提出した証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているものと認めることができない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、太字の斜体の書体で横書きした「RT1」の文字と、その右側に、「RT1」の文字と同じ書体で表した「限りなく大きなこと。」の意味を有する「無限大」を表す記号「∞」を配した構成からなるものであるところ(広辞苑 第七版 岩波書店)、全ての文字及び図形が同じ太さ、かつ、斜めに同角度で表されていることに加え、上下の幅をそろえて、バランスよく配置されていることから、その構成全体として、視覚的にまとまりよく一体的に表された印象を与えるものである。
したがって、本件商標は、その構成全体をもって、一体のものとしてのみ認識、把握されるものというべきである。
そして、本件商標の構成中の「∞」は、この記号が「無限大」の説明として辞書に掲載され、さらに、その読み方が「ムゲンダイ」とされていることからすると(広辞苑 第七版 岩波書店)、本件商標からは、「アアルティイチムゲンダイ」の称呼を生じるものである。
また、本件商標は、全体として特定の意味を想起させるものではないから、特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標1は、六角形の枠内に、太い斜字で「100%」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字から「ヒャクパーセント」又は「ワンハンドレッドパーセント」の称呼が生じ、その構成文字の語義が「ある量の全部」であることから(広辞苑 第七版 岩波書店)、「ある量の全部」の観念が生じる。
引用商標2及び引用商標4は、左上の四角形部分に赤色を付し、右下の四角形部分に青色を付した六角形中に、白抜きで「100%」の文字を表してなるところ、その構成文字から「ヒャクパーセント」又は「ワンハンドレッドパーセント」の称呼が生じ、引用商標1と同様に、「ある量の全部」の観念が生じる。
引用商標3は、六角形の枠内に、「100%」の文字を小さい六角形中に表し(当該部分は、引用商標1と同一の態様からなる)、その下に、大きく「ULTRA」の文字と「HD」の文字を上下二段に表してなるところ、その構成文字全体から「ヒャクパーセントウルトラエッチディ」又は「ワンハンドレッドパーセントウルトラエッチディ」の称呼が生じるほか、これに接する看者が、太字で大きく表された「ULTRA」の文字と「HD」の文字に着目しうることから、「ウルトラエッチディ」の称呼をも生じ、「HD」の語義が特定できないことから、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、引用商標1は、別掲2のとおりの構成からなり、引用商標2及び引用商標4は、別掲3及び別掲5のとおりの構成からなり、引用商標3は、別掲4のとおりの構成からなるものであるところ、本件商標と引用商標とは、構成文字数及び図形の有無の差異において、明らかに相違するものであるから、本件商標と引用商標の外観は、互いに紛れるおそれはない。
イ 称呼について
本件商標から生じる「アアルティイチムゲンダイ」の称呼と、引用商標1、引用商標2及び引用商標4から生じる「ヒャクパーセント」又は「ワンハンドレッド」の称呼とは相違するから、両商標は、明瞭に聴別し得るものである。
また、本件商標から生じる「アアルティイチムゲンダイ」の称呼と、引用商標3から生じる「ヒャクパーセントウルトラエッチディ」、「ワンハンドレッドパーセントウルトラエッチディ」又は「ウルトラエッチディ」の称呼とは相違するから、両商標は、明瞭に聴別し得るものである。
ウ 観念について
本件商標と引用商標3は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
また、本件商標からは、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標1、引用商標2及び引用商標4からは、「ある量の全部」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念において紛れるおそれはない。
なお、申立人は、本件商標中の無限大を表す記号「∞」を、数字「00」を認識するものであるとした上で、本件商標及び引用商標のいずれの商標も、構成中に「100」の数字を含んでおり、これが要部となり得る旨を主張し、それを前提に、本件商標と引用商標を比較し、両者は、「100」の数字の外観と、「ワンハンドレッド」及び「ヒャク」の称呼を共通にし、「ある量の全部」を意味する「100パーセント」の観念のほか、その周知性から、申立人のブランドを示すものとしての観念を共通にする同一又は類似の商標である旨主張している。
しかしながら、本件商標は、上記(1)のとおり、その構成全体をもって一体のものとして認識・把握されるものである。
また、本件商標中の無限大を表す記号「∞」を、数字「00」と捉えなければならない格別の事情もない。
したがって、本件商標中の無限大を表す記号「∞」を、数字「00」を認識するものであることを前提に、本件商標と引用商標は同一又は類似の商標であるとする申立人の主張は採用できない。
そうすると、本件商標と引用商標3とは,観念において比較できないものであるとしても,外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであり、本件商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標4は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから、本件商標と引用商標が取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に考慮してみれば,両商標は,互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
(4)小括
本件商標と引用商標は、上記(3)のとおり、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品と引用商標1ないし引用商標3の指定商品とが同一又は類似するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
上記1(7)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、また、上記2(3)のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であって、別異の商標というべきものであることからすれば、本件商標は、看者をして引用商標を連想又は想起するものということはできない。
してみると、本件商標は、引用商標の独創性の程度、本件商標と引用商標の指定商品との関連性の程度、需要者の共通性などを考慮しても、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標の指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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