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商標異議申立

2024-900215

メラーキュウテイ、メラールキュウテイ、メラー、メラール

審判番号
2024-900215
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-128070
登録番号
6830418
請求日
2024年10月12日
審決日
2025年04月15日
公報発行日
2025年11月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】シェンツェン・シュエメイ・ティー・ハウス・カンパニー・リミテッド
  • 【異議申立人】呉志和
  • 【異議申立人代理人】岡田 陽之介
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 杉本 克治
分類
T1651.25 -Y (W09) / T1651.271-Y (W09) / T1651.222-Y (W09)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項第19号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6830418号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6830418号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6830418号商標(以下「本件商標」という。)は、「MELARQT」の文字を標準文字で表してなり、令和5年11月17日に登録出願、第9類「サバイバルブランケット,望遠鏡,電池,インターホン,イヤホン,遠隔制御装置,ヘッドホーン,身体装着式携帯情報端末,監視用コンピュータプログラム,コンピュータ用キーボード,電子書籍リーダー,マウス(コンピュータ周辺機器),USBフラッシュドライブ,ラップトップ型コンピューター専用バッグ,X線防護装置(医療用のものを除く。),防じんマスク,眼鏡,扉用のぞき穴(拡大レンズ),録音装置,扉用電気式ベル」を指定商品として、同6年7月4日に登録査定され、同年8月2日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標登録に係る登録異議の申立ての理由において引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「MELARQT」の欧文字からなり、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者に広く認識され、周知著名であると主張するものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証(枝番号を含む。)を提出した。 以下、証拠の表記に当たっては、例えば「甲第1号証」を「甲1」のように簡略して記載し、枝番号を全て表示する場合は枝番号を省略して記載する。 1 商標法第4条第1項第10号について (1)申立人と、ほか2名について 申立人は、日本国特許庁の商標登録第6459716号の商標登録に係る「MELARQT」商標のほか、IPオーストラリアの商標番号2181547号、アメリカ合衆国特許商標庁の登録番号7491447号、6756923号の商標登録に係る「MELARQT」商標の現所有者である(甲1~甲5)。 申立人の「MELARQT」商標に関する事業の関係者である呉宏威(Wu,Hongwei)(以下「呉氏」という。)は、欧州連合知的財産庁の登録番号018832422号、018224835号、英国知的財産庁の商標番号UK00918224835号、UK00003874158号の商標登録に係る「MELARQT」商標の現所有者である(甲1、甲6~甲9)。 申立人の「MELARQT」商標に関する事業の関係者である楊成斌(Yang Chengbin)(以下「楊氏」という。)は、Amazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaの運営責任者であり、当該ウェブストアで「MELARQT」商標を使用してコンピュータキーボード用保護カバー等の商品の小売又は卸売の業務を行っている(甲1、甲10)。 申立人、事業の関係者である呉氏及び楊氏は、同じ企業に属し、利害を共有しており、互いの商標を知っており、認識している(甲1)。 (2)申立人の事業関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標の周知性について 申立人の事業の関係者である楊氏は、Amazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaで2021年3月15日から3年7月以上にわたって「MELARQT」商標を使用してコンピュータキーボード用保護カバーを販売しており(甲10の1、甲10の2)、その間、少なくとも2022年11月3日から2023年5月1日までの約6か月間だけでも9件の受注、出荷をしており(甲10の6)、それ以降もさらに受注、出荷があったと推測される。 申立人の事業の関係者がAmazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaで2021年3月15日から「MELARQT」商標を使用してコンピュータキーボード用保護カバーを販売した結果、「MELARQT」商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、当該関係者の業務に係るコンピュータキーボード用保護カバーを表示するものとして日本国内の需要者の間に広く認識されていたと推測される。 (3)本件商標と申立人の事業の関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標との類否について 本件商標と、申立人の事業の関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標とは、いずれも文字のみで構成され、外観上同一であり、また、いずれも「メラーキューティー」といった称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、同一の商標である。 また、本件商標に係る指定商品中、「身体装着式携帯情報端末,監視用コンピュータプログラム,コンピュータ用キーボード,電子書籍リーダー,マウス(コンピュータ周辺機器),USBフラッシュドライブ,ラップトップ型コンピューター専用バッグ」は、コンピュータキーボード用保護カバーに類似する。 (4)英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標の周知性について 申立人の事業の関係者が所有する英国商標番号UK00003874158号、欧州連合登録番号018832422号の商標登録に係る指定商品と類似する商品、例えばノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン用ホルダー、液晶ディスプレイ、ローカルエリアネットワーク(LAN)用アクセス無線中継器、ラジオ受信機、アンテナ、監視カメラ設置用マウント等といった電気機械器具類に属する商品が、本件商標の登録出願前からAmazon.co.uk(英国)、Amazon.de(ドイツ)、Amazon.com.be(ベルギー)、Amazon.it(イタリア)等の複数の国において、「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)を使用して種々販売されている(甲11の13~16、甲12の12~16、甲13の13、甲13の14、甲14の7)。 このように「MELARQT」商標を使用して当該商品が販売された結果、当該「MELARQT」商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていたと推測される。 (5)本件商標と、英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標との類否について 本件商標と、英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)とは、いずれも文字のみで構成され、外観上、同一又は実質同一であり、また、いずれも「メラーキューティー」といった称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、同一又は実質同一の商標である。 また、本件商標に係る指定商品中、「身体装着式携帯情報端末,監視用コンピュータプログラム,コンピュータ用キーボード,電子書籍リーダー,マウス(コンピュータ周辺機器),USBフラッシュドライブ,ラップトップ型コンピューター専用バッグ」は、当該「MELARQT」商標が使用されている商品、例えばノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン用ホルダー、液晶ディスプレイ、ローカルエリアネットワーク(LAN)用アクセス無線中継器、ラジオ受信機、アンテナ、監視カメラ設置用マウント等といった電気機械器具類に属する商品に類似する。 (6)小括 上記(2)及び(3)によれば、本件商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係るコンピュータキーボード用保護カバーを表示するものとして日本国内の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標と同一であり、また、本件商標に係る指定商品中、「身体装着式携帯情報端末,監視用コンピュータプログラム,コンピュータ用キーボード,電子書籍リーダー,マウス(コンピュータ周辺機器),USBフラッシュドライブ,ラップトップ型コンピューター専用バッグ」は、コンピュータキーボード用保護カバーに類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。 また、上記(4)及び(5)によれば、本件商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)と同一又は実質同一であり、また、本件商標に係る指定商品中、「身体装着式携帯情報端末,監視用コンピュータプログラム,コンピュータ用キーボード,電子書籍リーダー,マウス(コンピュータ周辺機器),USBフラッシュドライブ,ラップトップ型コンピューター専用バッグ」は、当該「MELARQT」商標が使用されている商品、例えばノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン用ホルダー、液晶ディスプレイ、ローカルエリアネットワーク(LAN)用アクセス無線中継器、ラジオ受信機、アンテナ、監視カメラ設置用マウント等といった電気機械器具類に属する商品に類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)申立人と、ほか2名について 上記1(1)と同じ。 (2)英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標の周知性について 申立人の事業の関係者が所有する英国商標番号UK00003874158号、欧州連合登録番号018832422号の商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品、例えば、おもちゃ、運動用具、ゲーム用具、化粧品、台所用品、電気機械器具類等に属する商品が、本件商標の登録出願前からAmazon.co.uk(英国)、Amazon.de(ドイツ)、Amazon.com.be(ベルギー)、Amazon.it(イタリア)等において、「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)を使用して種々販売されている(甲11~甲14)。 このように「MELARQT」商標を使用して当該商品が種々販売された結果、当該「MELARQT」商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識され、周知著名となっていたと推測される。 (3)本件商標と、英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標との類否について 本件商標と、英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)とは、いずれも文字のみで構成され、外観上、同一又は実質同一であり、また、いずれも「メラーキューティー」といった称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、同一又は実質同一の商標である。 (4)小括 以上によれば、本件商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識され、周知著名となっていた「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)と同一又は実質同一であり、それゆえ本件商標をその指定商品に使用すれば、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務と出所の混同を生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。 3 商標法第4条第1項第19号について (1)申立人と、ほか2名について 上記1(1)と同じ。 (2)申立人の事業関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標の周知性について 上記1(2)と同じ。 (3)英国及び欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標の周知性について 上記2(2)と同じ。 (4)本件商標と、申立人の事業の関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標、及び英国・欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標との類否について 本件商標と、申立人の事業の関係者が日本国内で使用する「MELARQT」商標、及び英国・欧州連合諸国で使用されている「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)とは、いずれも文字のみで構成され、外観上、同一又は実質同一であり、また、いずれも「メラーキューティー」といった称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、同一又は実質同一の商標である。 (5)不正の目的について 上述のとおり、本件商標は、申立人の事業の関係者がAmazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaを通じて本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品を表示するものとして日本国内の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標と同一であり、また、Amazon.co.uk(英国)、Amazon.de(ドイツ)、Amazon.com.be(ベルギー)、Amazon.it(イタリア)等を通じて本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)とも同一又は実質同一である。 また、当該「MELARQT」商標は、辞書等に掲載されていない造語よりなる商標である。 このことから、本件商標は、当該「MELARQT」商標が我が国で登録されていないことを奇貨として不正の目的をもって出願したもの、あるいは日本国内、英国及び欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていた当該「MELARQT」商標の業務上の信用にフリーライドする不正の目的をもって出願したものその他不正の目的をもって出願したものであると推測される。 (6)小括 以上によれば、本件商標は、本件商標の登録出願時及び設定登録時には申立人の事業の関係者の業務に係る商品を表示するものとして日本国内の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標と同一であり、また、本件商標の登録出願時及び設定登録時には、申立人の事業の関係者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして英国や欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていた「MELARQT」商標(「Melarqt」商標を含む。)とも同一又は実質同一であり、それゆえ当該「MELARQT」商標が我が国で登録されていないことを奇貨として不正の目的をもって出願したもの、あるいは日本国内、英国及び欧州連合諸国といった複数の国の需要者の間に広く認識されていた当該「MELARQT」商標の業務上の信用にフリーライドする不正の目的をもって出願したものその他不正の目的をもって出願したものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知性について 申立人提出の証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。 (1)申立人と、ほか2名について ア 申立人は、日本国特許庁の商標登録第6459716号の商標登録に係る「MELARQT」商標のほか、IPオーストラリア、アメリカ合衆国特許商標庁の商標登録に係る複数の「MELARQT」商標の現所有者である(甲1~甲5)。 イ 申立人の「MELARQT」商標に関する事業の関係者である呉氏は、欧州連合知的財産庁及び英国知的財産庁の商標登録に係る複数の「MELARQT」商標の現所有者である(甲1、甲6~甲9)。 ウ 申立人の「MELARQT」商標に関する事業の関係者である楊氏は、Amazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaの運営責任者であり、当該ウェブストアで「MELARQT」商標を使用してコンピュータキーボード用保護カバー等の商品(以下「申立人商品」)を販売している(甲1、甲10)。 エ 上記3名(以下「申立人ら」という。)は、同じ企業に属し、利害を共有している(申立人の主張)。 (2)申立人の事業関係者が使用する「MELARQT」商標の周知性について 申立人の事業の関係者である楊氏は、Amazon.co.jp内のウェブストアFngpinianhaで2021年3月15日から「MELARQT」商標を使用してコンピュータキーボード用保護カバーを販売しており(甲10の1及び2)、2022年11月3日から2023年5月1日までの約6か月間の受注、出荷件数は9件であった(甲10の6)。 (3)以上によれば、申立人の事業の関係者が、引用商標を使用して申立人商品「コンピュータキーボード用保護カバー」を販売していることはうかがえるものの、当該商品の受注、出荷件数は、約6か月間で9件と僅かであり、また、申立人らが諸外国において複数の「MELARQT」商標を所有しているとしても、当該事実は、引用商標の周知性を直接的に裏付けるものではなく、さらに、引用商標を使用した申立人商品の我が国及び外国における売上高、市場シェアなどの販売実績、広告宣伝の方法、規模、広告宣伝費など、その事実を客観的に把握することができる証拠は何ら提出されていないから、引用商標が我が国及び外国の需要者の間にどの程度認識されているのか把握し、評価することができない。 してみると、申立人提出の証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人又は申立人の事業の関係者(以下「申立人ら」という。)の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国の需要者の間で広く認識されていたものと認めることはできない。 2 商標法第4条第1項第10号該当性について (1)引用商標の周知性 上記1(3)のとおり、引用商標は、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。 (2)本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標の構成は、上記第1及び第2のとおり、「MELARQT」の文字つづりを同じくすることから、外観において紛らわしく、また、称呼においては、「メラーキューティー」の称呼を共通にするものであり、観念においては、いずれも特定の観念を生じないから比較することができない。 したがって、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観において紛らわしく、称呼を共通にする類似の商標である。 (3)小括 上記(2)のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似の商標であるが、上記(1)のとおり、引用商標は、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから、本件商標の指定商品と申立人商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用商標の周知性について 上記1(3)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間で広く認識されていたものと認めることはできない。 (2)本件商標と引用商標の類似性の程度について 上記2(2)のとおり、本件商標と引用商標は、構成文字のつづり及び称呼を共通にするから、同一又は類似の商標であり、その類似性の程度は高いといえる。 (3)混同のおそれ 上記(2)のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似の商標であり、その類似性の程度は高いといえるものの、上記(1)のとおり、引用商標は、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人ら)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 (4)小括 以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 4 商標法第4条第1項第19号該当性について (1)上記2(2)のとおり、本件商標と引用商標とは、同一又は類似の商標であるが、上記1(3)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国の需要者の間で広く認識されていたものと認められないものであり、また、上記3(3)のとおり、本件商標は、取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させることのないものである。 そうすると、本件商標は、引用商標の周知性にフリーライドするなど不正の目的をもって使用をするものと認めることはできない。 (2)以上のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似の商標であるとしても、引用商標は我が国又は外国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、さらに、本件商標は、不正の目的をもって使用をするものと認められないものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 5 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反して登録されたものとはいえず、ほかに同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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