商標異議申立
2024-900184
ゼロ
- 審判番号
- 2024-900184
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-116152
- 登録番号
- 6822935
- 請求日
- 2024年09月11日
- 審決日
- 2025年04月10日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】青山商事株式会社
- 【異議申立人】▲塗▼▲麗▼▲芸▼
- 【異議申立人代理人】坪内 康治
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 高橋 幸志
- 分類
- T1652.261-Y (W25) / T1652.262-Y (W25) / T1652.263-Y (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6822935号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6822935号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6822935号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和4年10月11日に登録出願、第14類「キーホルダー,貴金属製靴飾り」、第18類「かばん類,袋物,傘」,第25類「被服(保温用サポーター,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,マフラー,耳覆いを除く。),ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同6年6月13日に登録査定、同年7月11日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議の申立ての理由において引用する登録第6487281号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、令和3年4月14日に登録出願、第25類「ズボン,スカート,新生児用被服,コート,メリヤス下着、メリヤス靴下,水泳着,手袋(被服),ネクタイ,帽子,革製ベルト,履物,登山靴」を指定商品として、同年12月16日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その指定商品中、第25類「全指定商品」(以下「申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 引用商標は、1文字目と4文字目が普通のアルファベット文字「Z」、「O」である。2文字目は普通の「E」から縦棒を省き、3文字目が普通の「R」から縦棒を省いた図形であるが、デザイン化の程度がそれほど大きくない。
被服関係の消費者・需要者が引用商標を何秒か見る間に、縦棒の省略に気づき、「E」、「R」の飾り文字であることがわかり、さらに、前後の「Z」、「O」と合わせて、良く知られた「ZERO」の外観つづり及び「ゼロ」の称呼、「零」の観念が想起される。
引用商標の称呼について、J-PlatPatのデータベースにおいても「ゼロ」の称呼が割り振られており、「ZERO」の外観つづり及び「ゼロ」の称呼、「零」の観念が想起されることに客観性がある。
2 被服関係の消費者・需要者が引用商標を何秒か見る間に、縦棒の省略に気づき、「E」、「R」の飾り文字であることがわかると、「ZERO」の外観つづりの記憶への定着がよくなるので、持続性のある自他商品識別力を発揮する。
3 本件商標は、普通の英文字ZEROを円で囲んだ結合商標であり、円の図形はきわめてありふれた単純図形であり、識別力は発揮し得ず、文字部分が商標の主要部である。当該文字は普通の字体であり、一目で「ZERO」の外観つづり及び「ゼロ」の称呼、「零」の観念が想起させる。
すなわち、引用商標と本件商標の主要部は、称呼と観念が共通であり、外観つづりが類似しており、全体として類似商標である。また、引用商標の第25類の指定商品と本件商標の第25類の指定商品は、ほとんどが共通しており、抵触する関係にある。
4 本件商標と引用商標とは、「ゼロ」の称呼、観念を共通にし、外観つづりも似た類似の商標であり、また、その指定商品(指定役務)も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標登録は商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、ありふれた輪郭である円内に「ZERO」の欧文字を横書きしてなるところ、「ZERO」の文字は「零」等の意味を有する英語(新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典 株式会社研究社)であり、当該文字に相応し、「ゼロ」の称呼及び「零」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおりの構成からなり、その構成中の左端に「Z」の欧文字とおぼしきもの、その右横に横棒を三段に等しい間隔で並べたもの、その右横に二つの曲線を組み合わせたもの、さらにその右横に肉厚の線で円の図形を描いてなるものを配置しており、これらが結合した構成全体で特定の文字や事物等を表したとは認識し得ない図形というのが相当であり、直ちに特定の称呼及び観念を生じるとはいえないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標を比較すると、両商標は、それぞれ別掲1及び別掲2のとおりの構成からなるところ、その外観については、明らかに相違するものであり、判然と区別し得るものである。
また、本件商標から「ゼロ」の称呼及び「零」の観念を生じるが、引用商標から称呼及び観念を生じないことから、両商標は、称呼及び観念において相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において区別し得るもので、称呼及び観念おいて相紛れないことから、両商標は、相紛れるおそれはない非類似の商標というのが相当である。
その他、本願商標と引用商標が類似する事情も見いだすことはできない。
(4)申立人の主張
申立人は、引用商標ついて、「被服関係の消費者・需要者が引用商標を何秒か見る間に、縦棒の省略に気づき、「E」、「R」の飾り文字であることがわかり、さらに、前後の「Z」、「O」と合わせて、良く知られた「ZERO」の外観つづり及び「ゼロ」の称呼、「零」の観念が想起される」旨主張する。
しかしながら、申立人は、欧文字の左側部分の縦棒を省略して特定の文字を表すデザイン手法が、引用商標の指定商品の分野で普通に用いられていることを何ら立証していない。また、このようなデザイン手法が一般的である事情を見いだすことができない。
そうすると、引用商標は、これに接する者が、その中央に表された図形部分について、「E」及び「R」の文字であることを認識するとはいい難いことから、「ZERO」の文字を図案化したものではなく、構成全体をもって、特定の称呼及び観念を生じない図形を表してなるものというのが相当である。
(5)小括
上記(1)ないし(4)のとおり、本件商標は、引用商標と非類似の商標であるから、申立てに係る指定商品が引用商標に係る指定商品と同一又は類似であるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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