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商標異議申立

2024-900142

アオスケン

審判番号
2024-900142
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-063012
登録番号
6802212
請求日
2024年07月16日
審決日
2025年03月13日
公報発行日
2025年08月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】田 志鵬
  • 【異議申立人】▲楊▼ 晃文
  • 【異議申立人代理人】李 じゅん
審判長/審判官
  • 審判長 高橋 幸志
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T1651.18 -Y (W01) / T1651.22 -Y (W01) / T1651.222-Y (W01)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項、商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第19号、商標法第43条の2、商標法第43条の3第4項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6802212号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6802212号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6802212号商標(以下「本件商標」という。)は、「AOSKEN」の文字を標準文字により表してなり、第1類「コンタクト接着剤,建築工業用接着材,タイル用接着剤,工業用のり及び接着剤,被覆用及び密封用の工業用接着剤,工業用粘着性剤,合板製造用接着剤,床用タイル用接着剤,ホットメルト接着剤,工業用接着剤,装飾的な舗装材用の接着剤,セメント工業品用接着剤,エポキシ樹脂,未加工エポキシ樹脂,未加工の人工樹脂,接着剤用のエポキシ樹脂,未加工合成樹脂,未加工人造樹脂,パウダー状・液状又はペースト状の原料としての未加工人造樹脂,紫外線硬化性ポリマー樹脂」を指定商品として、令和5年6月8日に登録出願、同6年4月5日に登録査定され、同年5月8日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当するとして引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「AOSKEN」の欧文字からなり、申立人の業務に係る商品(接着剤、レジン液、エポキシ樹脂関連製品)を表示するものとして、需要者(手芸愛好者)の間に広く認識されているというものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第3条第1項柱書に違反し、また、同法第4条第1項第7号及び同項第19号に該当し、同法第43条の2第1号により登録されるべきではないものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲1号証ないし甲第5号証(枝番号を含む。証拠の表記に当たっては、甲第○号証を甲○と省略し、枝番号を表す場合は甲○―○と表記する。また、枝番号を全て含む場合は枝番号を省略する。)を提出した。 1 商標法第4条第1項第7号について (1)申立人は、2021年3月15日に標準文字「AOSKEN」(第20類)を出願し、商標登録第6451216号の商標権を保持している(甲3-1)。 「AOSKEN」は、上記出願をする際に、申立人が創作した造語であり、「AOSKEN」等は辞書に掲載されておらず(甲3-2)、その他申立人を示す語以外に使用されている事実もない。「AOSKEN」は、日本人にとって馴染みがなく、造語でかつ極めて特徴的なものである。 (2)申立人は、日本アマゾン「AOSKEN UV Resin直営店-221ショップ」において(甲1-3)、2022年3月14日から「AOSKEN」ブランドの「レジン液」(以下「AOSKEN商品」という場合がある。)を販売してきた(甲1-2)。 (3)本件商標出願人は、一自然人でありながら、2023年6月初旬から8月初旬にかけて、短期かつ集中的に、日本特許庁に対して、日本アマゾンの「UVレジン液売り上げランキング」に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る他人の未登録商標である「AOSKEN」、「花の車」、「FreeFly」、「モヤカ」、「Ymiko」、「JieMinya」を集中的に抜け駆け出願した(甲2-0)。そのうち、2023年6月8日に、「AOSKEN」と「花の車」(甲2-1)、同年7月5日及び6日にかけて、「FreeFly」(甲2-2)、「モヤカ」(甲2-4)、「SKYGOO」(甲2-3)、2023年8月1日に「ymiko」(甲2-5)、同年8月9日に「JieMinya」(甲2-6)を出願した。 日本アマゾンのUVレジン液ランキング(2023/08/16)において、AOSKEN(ランキング 第1位)、FreeFly(ランキング 第2位)、モヤカ(ランキング 第7位)、花の車(ランキング 第11位ほか)、JieMinya(ランキング第18位ほか)、Ymiko(ランキング第30位)である(甲4-1)。 さらに、AOSKEN商品は、2023年6月3日時点において、日本アマゾンホビー売れ筋ランキングにおいて、ランキング10位(甲4-2)、日本アマゾン手芸・画材売れ筋ランキングにおいてランキング3位であった(甲4-3)。 また、2023年5月31日時点において、日本アマゾンホビー売れ筋ランキングにおいて、AOSKEN商品はランキング8位(甲4-4)、同月21日時点において、花の車商品はランキング15位(甲4-5)、同年6月24日時点において、FreeFly商品はランキング21位であった(甲4-6)。 これらの商標、「AOSKEN」、「花の車」、「FreeFly」、「モヤカ」、「Ymiko」、「JieMinya」は、いずれも、造語でかつ極めて特徴的なものであり、本件商標出願人が偶然に、これらに想到した可能性は全くないと考えられる。 さらには、「Ymiko」は、「深▲セン▼市開陽星信息科技有限公司」が2023年7月27日に出願(甲2-5-2)、「JieMinya」は、「深▲セン▼市▲傑▼敏雅▲電▼子有限公司」が同月27日に出願(甲2-6-2)した後の、公開公報未発行の期間中に出願したものである。この点からも、本件商標出願人は日本アマゾンランキングにある商標を収集的に出願したことが分かり、偶然に、これらの商標に想到した可能性は全くないことが伺える。 本件商標出願人は、一起業しようとする者(もしくは事業者)として、通常の正常な目的による出願ならば、自分用(自社用)に一つのブランド名を商標登録出願すれば足り、その出願時期における、日本アマゾンの【UV レジン液ランキング】に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る認知度の高い他人の未登録商標(甲4-1)を、短期間で、集中的に、網羅的に、複数抜け駆け登録する目的は、自らが権利化した後に、当該商品分野から他者の販売を排除する、もしくは他者に高額で商標を買い取らせ、または他者に高額ライセンスを強要するといった意図による、悪意あるものと合理的に懐疑し、理解せざるを得ない。 (4)申立人による販売実績 上記のように、申立人は、2022年3月14日から、日本アマゾン「AOSKEN UV Resin直営店-221ショップ」(甲1-2、3)にて、「レジン液」関連商品を販売していた。また、以下アないしオのとおり、本件商標の出願前日(2023年6月7日)までに、日本アマゾンにおいて、AOSKEN商品のページビュー数があり、AOSKEN商品が販売されていた実績がある。 ア B09VGZPTXY [レジン液-UV/LED対応 レジン液 ・・・]は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年3月14日より(甲5-1)、需要者(手芸愛好者)の間では広く知られ、少なくとも25.5万回以上のページビューがあり、少なくとも16,419件の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2)。 2023年6月3日時点において日本アマゾンホビー売れ筋ランキング第10位、手芸・画材売れ筋ランキング第3位のヒット商品であった(甲4-2、3)。 イ B0B74JJW8X [レジン液-UV/LED対応 レジン液 ・・・]は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年7月20日(甲5-3)より、需要者(手芸愛好者)の間では広く知られ、少なくとも7.6万回以上のページビューがあり、少なくとも3,465個の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2)。 ウ BOBPLJ9XNG [AOSKEN レジン液・・・]は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年11月27日より(甲5-3)、需要者(手芸愛好者)の間では広く知られ、少なくとも2.0万回以上のページビューがあり、少なくとも1,172個の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2)。 エ BOBVZLLC5J [レジン液-UV/LED対応 レジン液・・・]は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年7月20日より(甲5-3)、需要者(手芸愛好者)の間では広く知られ、少なくとも0.5万回以上のページビューがあり、少なくとも465個の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2)。 オ B09VGYX4N9 [AOSKEN レジン液・・・]は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年3月14日より(甲5-3)、需要者(手芸愛好者)の間では広く知られ、少なくとも4.8万回以上のページビューがあり、少なくとも1,092個の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2)。 そのため、「A0SKEN」という未登録商標は、他人の業務に係る商品(接着剤、レジン液、エポキシ樹脂関連製品)を表示するものとして、本件商標の出願日(2023年6月8日)において、需要者(手芸愛好者)の間に広く認識されている商標である。 上記で説明したとおり、本件商標出願は、日本アマゾンの【UVレジン液ランキング】に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る認知度の高い他人の未登録商標を、不当に抜け駆け出願したものであり、ある商標をその指定商品について登録し、これを排他的に使用することが、当該商標をなす用語等につき当該商標出願人よりもより密接な関係を有する者等の利益を害し、剽窃的行為であると考えられる。当該商標の出願の経緯は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標に該当し、社会的相当性を欠くものであり、本件商標出願の登録を認めることは、商標法の予定する秩序に反するものであり、到底容認すべきではない。 2 商標法第3条第1項柱書について 本件商標出願人は、日本アマゾンの【UVレジン液ランキング】に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る認知度の高い他人の未登録商標を、短期間で、集中的に、網羅的に、複数抜け駆け登録する目的は、自らが権利化した後に、当該商品分野から他者の販売を排除する、もしくは他者に高額で商標を買い取らせ、または他者に高額ライセンスを強要するといった、悪意あるものと合理的に懐疑し、理解せざるを得ず、登録査定時において、現に自己の業務に係る商品又は役務に使用をしている商標、あるいは将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標と解することはできない。 そのため、本件商標は、商標法第3条第1項柱書に違反するものであり、登録すべきものではない。 3 商標法第4条第1項第19号について 上記のように、「AOSKEN」という未登録商標は、申立人の業務に係る商品(接着剤、レジン液、エポキシ樹脂関連製品)を表示するものとして、本件商標の出願日(2023年6月8日)において、需要者(手芸愛好者)の間に広く認識されている商標である。 本件商標出願人は、一自然人であって、起業しようとする者(もしくは事業者)として、正常な目的による出願ならば、自分用(自社用)に一つのブランド名を商標出願すれば足りるところ、2023年6月初旬から8月初旬にかけて、集中的に、日本特許庁に対して、日本アマゾンの「UVレジン液売り上げランキング」に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る他人の未登録商標である「AOSKEN」、「花の車」、「FreeFly」、「モヤカ」、「Ymiko」、「JieMinya」を抜け駆け出願した(甲2-0)。 よって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、本件商標権者は、日本アマゾンの【UVレジン液ランキング】に上がっている、UVレジン液の売れ筋商品に係る認知度の高い他人の未登録商標を、短期間で集中的に、網羅的に、複数抜け駆け登録する目的は、自らが権利化した後に、当該商品分野から他者の販売を排除する、もしくは他者に高額で商標を買い取らせ、または他者に高額ライセンスを強要するといった、不正な意図による、悪意あるものと合理的に懐疑し、理解せざるを得ない。そのため、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当し、登録されるべきではない。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知・著名性について 申立人は、「AOSKEN」という未登録商標は、申立人の業務に係る商品(接着剤、レジン液、エポキシ樹脂関連製品)を表示するものとして、本件商標の出願日(2023年6月8日)において、需要者(手芸愛好者)の間に広く認識されている商標である旨主張し、その証拠方法として甲1ないし甲5を提出しているところ、申立人の主張及び同人の提出に係る甲各号証によれば、以下のとおりである。 (1)申立人は、日本アマゾン「AOSKEN UV Resin直営店-221ショップ」において(甲1-3)、2022年3月14日からAOSKEN商品の「レジン液」 を販売してきた(甲1-2)。 (2)AOSKEN商品は、日本アマゾンのUVレジン液売れ筋ランキングで2023年8月16日時点において、ランキング第1位(甲4-1)、日本アマゾンホビー売れ筋ランキングで2023年6月3日時点において、ランキング10位(甲4-2)、同じく日本アマゾン手芸・画材売れ筋ランキングでランキング3位であった(甲4-3)。 また、日本アマゾンホビー売れ筋ランキングで2023年5月31日時点において、AOSKEN商品はランキング8位(甲4-4)であった。 (3)AOSKEN商品は、日本アマゾンでの取り扱い開始日2022年3月14日より(甲5-1)、本件商標の出願日前日である2023年6月7日までに、日本アマゾンにおいて、少なくとも25.5万回以上のページビューがあり、少なくとも16,419件の商品が実際に販売されていた(甲5-1、2及び申立人の主張)。 (4)上記(1)ないし(3)によれば、本件商標の出願日より前に引用商標「AOSKEN」が付された商品「レジン液」が販売されていることがうかがえるものの、当該商品の販売開始日は2022年3月14日であるから、本件商標の出願日の1年程度前にすぎず、また、申立人の商品が、大手通販サイトのホビー売れ筋ランキングにおいて、上位を獲得したことがあるとしても、該商品の売上高や市場シェア、広告宣伝の回数や費用等、その周知性を客観的に把握することができる具体的な証拠は提出されておらず、ページビューについても比較の対象とする同業他社の数値が示されていないから、申立人の業務に係る商品が、どの程度の需要者に知られているかを評価することができない。 したがって、申立人の提出に係る証拠によっては、引用商標が、本件商標の出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることができない。 2 商標法第4条第1項第19号該当性について 本号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されている。 そうすると、引用商標は、上記1のとおり、他人(申立人)の業務に係る商品を表示するものとして我が国又は外国の需要者の間に広く認識されているものとは認められないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号を適用するための要件を欠くものといわざるを得ない。 また、申立人が提出した証拠からは、本件商標権者が、本件商標を不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用をするものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号所定の他の要件を判断するまでもなく、同号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第7号該当性について 本件商標は、上記第1のとおり、「AOSKEN」の欧文字を横書きしてなるものであり、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではない。 また、本件商標は、これをその指定商品に使用することが社会公共の利益や社会の一般的道徳観念に反するものではなく、さらに、その使用が他の法律によって禁止されているもの、外国の権威や尊厳を損なうおそれがあって、国際信義に反するものでものでもない。 加えて、申立人の主張及び同人の提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標の出願の経緯に社会的妥当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合に該当すると認めるに足る具体的事実は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。 4 商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているかについて 商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標」とは、少なくとも登録査定時において、現に自己の業務に係る商品又は役務に使用している商標、あるいは、将来、自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標と解される(平成24年5月31日知的財産高等裁判所、平成24年(行ケ)第10019号)。 そうすると、本件商標権者が、本件商標の登録査定時において、本件商標を自己の業務に係る指定商品について現に使用していなくとも、将来においてその使用をする意思があれば、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備するといえるところ、申立人が提出する全証拠によっても、本件商標権者が、本件商標の登録査定時において、将来、自己の業務に係る指定商品に本件商標を使用する意思を有していたことを否定するに足りる事実は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものとはいえない。 5 申立人の主張について 申立人は、本件商標出願人が、日本アマゾンのUVレジン液の売れ筋商品に係る認知度の高い他人の未登録商標を、短期間で、集中的に、網羅的に、複数抜け駆け登録する目的は、(1)本件商標出願人よりも密接な関係を有する者等の利益を害し、剽窃的行為であると考えられるから、社会的相当性を欠くものである旨、(2)自らが権利化した後に、当該商品分野から他者の販売を排除する、もしくは他者に高額で商標を買い取らせ、または他者に高額ライセンスを強要するといった、不正な意図による悪意あるものと理解せざるを得ない旨、(3)(2)の目的のため、現に自己の業務に係る商品に使用をしている商標、あるいは将来自己の業務に係る商品に使用する意思のある商標と解することはできない旨主張し、商標法第4条第1項第7号、同項第19号及び同法第3条第1項柱書に該当する旨主張している。 しかし、申立人主張及び申立人提出の甲各号証においては、本件商標の出願の経緯に社会的相当性を欠くものといえるような証拠は見いだせず、また、高額ライセンスを強要するといった事情も見いだせない。さらに、自己の業務に係る指定商品に関する使用意思については、上記4のとおりである。 したがって、本件商標権者が、短期間で、集中的に商標登録出願をしたからといって、本件商標出願が不正な意図による悪意あるものということまではできず、さらに、本件商標を将来においても使用をする意思がないとは直ちにいうことはできない。他に、本件商標権者が本件商標の登録査定時に将来においてさえ本件商標の使用意思を有していないことを具体的に証明しているわけでもない。 よって、上記申立人の主張は、採用することができない。 6 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものではなく、同法第4条第1項第7号及び同項第19号のいずれにも該当するとはいえず、その登録は、同法第3条及び同法第4条第1項の規定に違反してされたものとはいえない。 その他、本件商標の登録が、商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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