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商標異議申立

2024-900088

プアボール、プア

審判番号
2024-900088
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-089587
登録番号
6781783
請求日
2024年04月18日
審決日
2024年12月23日
公報発行日
2025年03月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社システムスタイル
  • 【異議申立人】佐野 彰
  • 【異議申立人代理人】新池 義明
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 馬場 秀敏
分類
T1652.261-Y (W28) / T1652.262-Y (W28) / T1652.263-Y (W28)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6781783号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6781783号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6781783号商標(以下「本件商標」という。)は、「プアボール」の文字を標準文字により表してなり、令和5年8月10日に登録出願、第28類「運動用具,おもちゃ」を指定商品として、同6年1月19日に登録査定され、同年2月26日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録第6683514号商標(以下「引用商標」という。)は、「プワボール」の文字を標準文字により表してなり、令和5年1月18日に登録出願、第28類「野球ボール」を指定商品として、同年3月23日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、その指定商品中、第28類「運動用具」(以下「申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。 (1)本件商標及び引用商標について 本件商標は、「プアボール」の片仮名を横書きしてなり、引用商標は、「プワボール」の片仮名を横書きしてなるものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標と引用商標を対比すると、いずれも5音(長音を含む。)からなり、そのうち、第2番目の音が「ア」であるか「ワ」であるかの違いのみであり、ほかは同一である。そして、「ア」と「ワ」の音については、いずれもア行の音であるため、時と場所を異にして、両商標が聴取され、聴覚されるときに聴者に与える称呼の全体的印象から、互いに相紛れるおそれがあるため、両商標の称呼は類似しているといえる(甲3)。 次に、商標の外観については、いずれも同じ5つの数からなる片仮名で構成され、その4つが同一であり、違う1つも2番目という目立たない位置にあるため、時と場所を異にして観る需要者・取引者は両商標の外観について混同を生ずるおそれがある。したがって、両商標の外観は類似している。 両商標は、いずれも広辞苑(第6版)に掲載されていない言葉、すなわち造語であり、特定の観念が生じないから、観念について比較することはできない。 したがって、本件商標は、引用商標との関係で、商標の観念は比較することができないものの、称呼及び外観が類似し、商標全体として出所の混同を生じるおそれがあるので類似するということができる。 イ また、引用商標の指定商品は「野球ボール」であるため、本件商標をその指定商品「運動用具」あるいはそれに含まれる商品「野球ボール」について使用すると出所の混同を生じるおそれがある。 ウ 以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。 (3)まとめ 前記したとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、前記1のとおり、「プアボール」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「プアボール」の称呼を生じること明らかである。 また、当該文字は、その全体で辞書等に特定の意味を有する語として載録されている事実は認められないから、特定の観念を生じるとまではいえないものの、申立てに係る指定商品との関係において、構成中の「ボール」の文字が「まり、球。」(出典:「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」株式会社三省堂)の意味を有する語を表したものと無理なく理解されるものであるから、本件商標に接する需要者、取引者をして、上記「ボール」の語と「貧弱なさま」の意味を有する語である「プア」(出典:「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」株式会社三省堂)の文字とを組み合わせたものという程度は想起し、認識するものということができる。 イ 引用商標について 引用商標は、前記2のとおり、「プワボール」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「プワボール」の称呼を生じること明らかである。 また、当該文字は、その全体で辞書等に特定の意味を有する語として載録されている事実は認められないから、特定の観念を生じるはいえないものであり、申立てに係る指定商品との関係において、構成中の「ボール」の文字が「まり、球。」(前掲書)の意味を有する語を表したものと無理なく理解されるものであるとしても、「プワ」の文字は、特定の意味合いを有する語として親しまれている事情は認められない。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標は、「プアボール」の文字を表してなるのに対し、引用商標は、「プワボール」の文字を表してなるものであり、2文字目において「ア」と「ワ」の差異を有するものであって、短い文字構成におけるこの差異は、視覚上、小さくないものであるといえ、外観上判然と区別できるものである。 次に、観念についてみるに、引用商標からは特定の観念を生じないのに対し、本件商標からは「貧弱なさま」の意味を有する「プア」と「ボール」の各語を組み合わせたものという程度は想起し、認識するものということができるから、両商標は、観念上相紛れるおそれのないものである。 そして、称呼においては、本件商標から生じる「プアボール」の称呼と引用商標から生じる「プワボール」の称呼とは、2音目において「ア」と「ワ」の差異を有するものであるところ、「ア」の音は、口を広く開いて発せられるのに対し、「ワ」の音は、両唇を近寄せて発せられることから、その調音の位置や方法を異にするものであり、前記ア及びイのとおり、両商標の後半部が「ボール」の語を表したものと無理なく理解されるものであることも相まって、前半部の異なる音がより明瞭に称呼されるといえるから、比較的短い音数からなる両商標にあっては、上記の差異が両称呼全体に及ぼす影響は小さくなく、それぞれを一連に称呼しても、その音調、音感が異なり、両称呼は相紛れるおそれはないものである。 してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において判然と区別できるもので、観念及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 エ 小括 以上のとおり本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、申立てに係る指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似する商品であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでなく、申立てに係る指定商品についての登録は、同法第4条第1項の規定に違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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