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商標異議申立

2024-900081

カッポーカドヤ、カッポー、カドヤ

審判番号
2024-900081
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-090067
登録番号
6774644
請求日
2024年04月08日
審決日
2024年12月25日
公報発行日
2025年06月27日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】株式会社割烹かどや
  • 【権利者代理人】笠原 英俊
  • 【異議申立人】かどや製油 株式会社
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人タナベ・パートナーズ国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 大森 友子
  • 審判官 小俣 克巳
分類
T1651.251-ZC (W29) / T1651.252-ZC (W29) / T1651.253-ZC (W29) / T1651.261-ZC (W29) / T1651.262-ZC (W29) / T1651.263-ZC (W29) / T1651.271-ZC (W29)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の2第1号、商標法第43条の3第4項
データ出所
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登録第6774644号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6774644号商標の指定商品中、第29類「食用油脂」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6774644号商標(以下「本件商標」という。)は、「割烹かどや」の文字を標準文字で表してなり、令和5年8月11日に登録出願、第29類「ままかり(サッパ)の酢漬け,酢漬け魚介類,くんせい魚介類,かす漬け魚介類,しょうゆ漬け魚介類,す干し魚介類,ぬか漬け魚介類,みそ漬け魚介類,みりん漬け魚介類,わさび漬け魚介類,オイル漬け魚介類,乾燥魚介類,保存加工した食用魚介類,冷凍魚介類,加熱調理した魚介類,塩干し魚介類,塩辛魚介類,煮干し魚介類,主に魚介類からなるあらかじめ包装済みの惣菜,肉類又は魚介類を主材とする惣菜,魚介類の天ぷら・フライ・から揚げ,魚介類の刺身,魚介類の缶詰および瓶詰,魚介類を主材とするおせち料理の詰め合わせ,魚介類を主材料とするスープ,魚を主原料とするパン塗布用パテ,魚を主原料とする半固形状のパテ,魚を主原料とする半固形状の加工水産物,魚のペースト,魚を主原料とするペースト,水産物のつくだに,水産物の缶詰,水産物の瓶詰,魚のムース,保存加工をした魚,加工水産物,肉製品,菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,即席カレー,即席シチュー,即席スープ,即席みそ汁,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,たいみそ,きんざんじみそ,豆」を指定商品として、同6年1月22日に登録査定、同月30日に設定登録されたものである。 第2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「かどや」又は「KADOYA」の文字を含む48件の登録商標を引用しているが、当合議体では以下のとおりの登録商標を引用する。当該商標権は、いずれも現に有効に存続している。以下、これらをまとめて「引用商標」という。 1 登録第4217710号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の態様:別掲1のとおり 登録出願日:平成9年2月28日 設定登録日:平成10年12月4日 指定商品:第29類「ごま油」 2 登録第4217711号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の態様:別掲2のとおり 登録出願日:平成9年2月28日 設定登録日:平成10年12月4日 指定商品:第29類「ごま油」 3 登録第4217712号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の態様:別掲3のとおり 登録出願日:平成9年2月28日 設定登録日:平成10年12月4日 指定商品:第29類「ごま油」 4 登録第5124095号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の態様:別掲4のとおり 登録出願日:平成19年10月19日 設定登録日:平成20年3月28日 指定商品:第29類「食用油脂」及び第30類「すりごま」 5 登録第5858196号商標(以下「引用商標5」という。) 商標の態様:別掲5のとおり 登録出願日:平成27年12月18日 設定登録日:平成28年6月10日 指定商品:第29類「食用油脂」 6 登録第6690238号商標(以下「引用商標6」という。) 商標の態様:別掲6のとおり 登録出願日:平成4年9月26日 設定登録日:平成5年4月17日 指定商品・役務:第29類「ごま油,食用油脂,乳製品,食肉,卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,食用たんぱく」並びに第30類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務 7 登録第6707453号商標(以下「引用商標7」という。) 商標の態様:かどや純正ごま油(標準文字) 登録出願日:平成4年9月26日 設定登録日:平成5年6月14日 指定商品・役務:第29類「ごま油,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく,ポテトチップス」並びに第30類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項10号、同項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証(枝番号を含む。以下、枝番号の全てを示すときは、枝番号を省略する。)を提出した。 1 商標法第4条第1項11号について 本件商標のうち、「割烹」の部分は、「食物を調理すること、料理」ほどの意味である(甲10)。 そうであれば、食用油脂その他飲食料品を指定商品とする本件商標において、「割烹」の部分は、顕著性に乏しい部分であり、その要部は「かどや」の部分といえる。 すなわち、本件商標は、単に「かどや」と認識され、「カドヤ」なる称呼が生じる。 一方、引用商標のうち、「ヤマカク/かどや」、「KADOYA」からなる商標は、単に「かどや」と認識され、「カドヤ」なる称呼が生じる。 両商標を比較すれば、称呼を同一にし、両商標は類似し、指定商品においても類似する。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第10号について (1)引用商標ほか27件の先願商標の周知性 申立人は、引用商標ほか27件の商標(甲5)について、本件商標の登録出願前より使用している。 また、申立人は、商標「ヤマカク/かどや」、「かどや」(以下「使用標章」という。)を指定商品「ごま油」について、1858年(安政5年)より約166年にわたり使用している(甲4、甲7-1)。さらに、近年は、「かどや」の商標の下、菓子、さばの缶詰、ちくわ、ポテトチップス等、各種食料品を販売している(甲6)。 申立人は、新聞、テレビCM、雑誌等各種メディアにて「かどや」の商標の下、商品を広告・宣伝し、それらは取引者・需要者の間に広く知られている(甲7)。 また、申立人が開設しているX、Instagram、YouTube、LINE等の公式SNSの登録者数は、数万人を越え、使用標章及び「かどや精油株式会社」等は、取引者、需要者の間に広く知られている(甲8)。 (2)商標及び指定商品の類似について 本件商標の指定商品中、少なくとも「食用油脂」については、申立人の周知・著名な商標「ヤマカク/かどや」、商標「かどや」、商標「かどや製油株式会社」が使用する商品「ごま油」と類似する。 このように、本件商標は、申立人の周知・著名な32件の商標と類似し、31件の商標と指定商品において類似することから、本件商標が「食用油脂」をはじめとする第29類の指定商品に使用された場合、需要者・取引者をして、申立人の上記引用商標と誤認混同を生じ得ることは明らかである。 (3)小括 以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。 3 商標法第4条第1項第15号について (1)混同を生じるおそれについて 上述したように、使用標章は、申立人の商標として周知・著名である。 したがって、商標権者が本件商標を「食用油脂」ほか、第29類の指定商品に使用した場合、食料品業界では、周知・著名な申立人の製造販売にかかるか、或いは何等かの関係がある者により製造販売されているものと、需要者・取引者をして混同を生じる。 (2)小括 以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審における取消理由通知 当審において、商標権者に対して、本件商標は、その指定商品中、第29類「食用油脂」について、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は、同項の規定に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づいて、その登録を取り消すべき旨の取消理由を、令和6年10月24日付けの取消理由通知書で通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。 第5 商標権者の意見 前記第4の取消理由通知に対し、商標権者は、何ら意見を述べていない。 第6 当審の判断 1 申立人の使用する「かどや」の文字の周知・著名性 (1)申立人の主張及び提出された証拠によれば、以下のとおりである。 ア 申立人は、「かどや」の文字(以下「使用標章」という。)を「ごま油」について、1858年(安政5年)より約166年にわたり使用している(甲4、甲7-1、甲7-4、申立人主張)。 イ 平成27年3月10日発行の産経新聞には、いきいき生活のコラムに、「ごま一筋150余年、ごま油販売額“日本一”」の見出し(甲7-3)、同年3月16日発行の朝日新聞夕刊には、同様の見出し(甲7-4)の下、申立人製品について記載され、同ページには、使用標章が付されたごま油の容器等が広告されている。また、平成27年1月19日発行の油業報知新聞油脂版には、使用標章とともに申立人商品について広告されている(甲7-5)。 ウ 2012年6月以降に、「かどやの純正ごま油」及び「かどやのごまセサミン」についてのテレビCMが放映され、その画像には、ごま油の容器とともに使用標章が表示されている(甲7-6~甲7-17)。 エ 読者が選ぶKADOKAWA広告大賞2011には、申立人の純正ごま油がレタスクラブ賞となり、読者コメントが掲載されている(甲7-19、甲7-20)。また、申立人発行の料理本を始め、各種雑誌には、ごま油の容器とともに使用標章が表示されている(甲7-21~甲7-40)。 オ 申立人の2021年4月14日のニュースリリースには、使用標章の下、「健やかごま油」についてのテレビCMが全国で放映開始とされ、その画像及び当該ニュースリリースには、ごま油の容器及び使用標章が表示されている(甲7-43~甲7-45)。 (2)上記(1)によれば、申立人は、使用標章を、申立人の業務に係るごま油について、長年にわたり使用し、新聞、テレビCM、雑誌等各種メディアにて、使用標章の下、商品を広告・宣伝していることから、使用標章(「かどや」の文字)は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたというべきである。 2 商標法第4条第1項第11号該当性 (1)本件商標 本件商標は、上記1のとおり、「割烹かどや」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「かどや」の文字は、上記1(2)のとおり、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く知られているものである。 そうすると、本件商標は、その指定商品中「食用油脂」との関係においては、その構成中「かどや」の文字部分を要部として抽出し(以下「かどや」の文字部分を「本件要部」という場合がある。)、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 したがって、本件商標は、その要部である「かどや」の文字部分から、「カドヤ」の称呼を生じ、「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる。 (2)引用商標 ア 引用商標1ないし引用商標3は、別掲1ないし別掲3のとおり、「かどや」の平仮名をやや太く毛筆で縦書きされたような態様で表し、その左横に「純白ごま油」、「淡泊ごま油」、「貴白ごま油」の文字を縦書きしてなるところ、左右に書された文字の態様が相違していることにより、視覚的に分離して看取されるというべきであり、かつ、「純白ごま油」、「淡泊ごま油」、「貴白ごま油」の文字は「ごま油」との関係では商品の品質等を表す文字であって、自他商品の識別標識としての機能が弱いものである。 さらに、「かどや」の平仮名は、前記1(2)のとおり、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く知られているものであるから、当該「かどや」の文字を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 そうすると、引用商標1ないし引用商標3は、その構成文字中、太く毛筆で縦書きされた「かどや」の平仮名に相応して、「カドヤ」の称呼を生じ、「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる。 イ 引用商標4及び引用商標6は、別掲4及び別掲6のとおり、家紋で使用される山形様の中に「角」の漢字を配した一種の図形部分(以下「図形部分」という。)と、その下又は右横に「かどや」の平仮名を書してなるところ、図形部分と平仮名は、視覚的に分離して看取されるというべきである。また、その構成中「かどや」の平仮名は、上記1(2)のとおり、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く知られているものであるから、その指定商品中「ごま油,食用油脂」との関係においては、当該「かどや」の文字を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 そうすると、引用商標4及び引用商標6は「かどや」の平仮名に相応した「カドヤ」の称呼を生じ、その指定商品中「ごま油,食用油脂」との関係においては、「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる。 ウ 引用商標5は、別掲5のとおり、「KADOYA(「K」を大きく表し、その余の文字は高さが半分程で上方に表されている。)」の欧文字と前記「YA」の欧文字の下に細く小さく「BRAND」の欧文字を書してなるところ、「BRAND」の欧文字は、「KADOYA」の欧文字に比して相当に小さく表されていること、及び「商標。ブランド」等の意味を有するものとして一般に知られており、自他商品の識別標識としての機能は弱いものというべきであるから、当該「KADOYA」の欧文字を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 そうすると、引用商標5は、大きく表された「KADOYA」の欧文字に相応した、「カドヤ」の称呼が生じるところ、当該「カドヤ」の称呼及び引用商標5の指定商品である食用油脂から「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じるとするのが相当である。 エ 引用商標7は、「かどや純正ごま油」の文字を標準文字で表してなるところ、その指定商品中「ごま油」との関係においては、その構成中「純正ごま油」の文字は、「ごま油」の品質を表すものと容易に認識され、自他商品の識別標識としての機能が弱いものといえるから、「かどや」の平仮名部分が自他商品の識別標識としての機能を発揮するものというべきであり、当該「かどや」の平仮名は、上記1(2)のとおり、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く知られているものであるから、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 そうすると、引用商標7は、「かどや」の平仮名に相応した、「カドヤ」の称呼を生じ、その指定商品中「ごま油」との関係においては、「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる。 (以下、引用商標1ないし引用商標4、引用商標6、引用商標7の「かどや」の文字部分を「引用要部」といい、引用商標5「KADOYA」の文字部分を「引用5要部」という場合がある。) (4)本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標は、上記(2)及び(3)のとおりであり、本件商標と引用商標1ないし4、引用商標6及び引用商標7とは、その構成において「かどや」の文字を共通にするとしても、本件商標における「割烹」の文字の有無、引用商標における「かどや」の文字以外の文字部分あるいは、図形部分の有無により明確に区別できるものであり、引用商標5とは構成文字が相違する。 しかしながら、本件要部と引用要部を比較したときには、両者は、「かどや」の平仮名を共通にすることから、外観上近似し、「カドヤ」の称呼及び「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を共通にする。 また、本件要部と引用5要部とは、「かどや」の平仮名と「KADOYA」の欧文字で文字種が相違するが、商標の使用においては、商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが一般的に行われている取引の実情があることからすれば、両者の文字種の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。 そして、本件商標と引用商標は、「カドヤ」の称呼及び「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を共通にする。 そうすると、本件商標と引用商標は、本件商標の指定商品中「食用油脂」との関係において、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 (5)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否 本件商標の指定商品中「食用油脂」は、引用商標1ないし引用商標3、引用商標6及び引用商標7の指定商品「ごま油」、引用商標4ないし引用商標6の「食用油脂」とは同一又は類似の商品である。 (6)本件商標の指定商品中「食用油脂」以外の商品について 本件商標は、その指定商品中「食用油脂」以外の商品との関係においては、その構成中「かどや」の平仮名が強く支配的な部分とはいい難いものであって、その構成文字全体が一連一体のものとして看取されるというべきであるから、「カッポウカドヤ」の一連の称呼を生じ、特定の観念は生じないといえる。 そうすると、本件商標と、「カドヤ」の称呼を生じる引用商標とは、称呼上「カッポウ」の音の有無において明らかに相違し、外観において、全体の構成文字に明らかな差異を有し、観念においても、特定の観念が生じない本件商標と「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる引用商標とは明確に区別できるものであるから、本件商標はその指定商品中「食用油脂」以外の商品については、引用商標と非類似の商標と言い得るものである。 (7)小括 以上のとおり、本件商標と引用商標は、本件商標の指定商品中「食用油脂」との関係においては、類似の商標であって、本件商標の指定商品中「食用油脂」は、引用商標の指定商品中「ごま油、食用油脂」と同一又は類似の商品である。 したがって、本件商標は、その指定商品中「食用油脂」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。 しかしながら、本件商標は、本件商標の指定商品中「食用油脂」以外の商品との関係においては、引用商標と非類似の商標であるから、本件商標の指定商品中「食用油脂」以外の商品と引用商標の指定商品が同一又は類似であるとしても、本件商標はその指定商品中「食用油脂」以外の商品については商標法第4条第1項第11号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性 使用標章は、上記1のとおり、申立人の業務に係るごま油を表示するものとして、我が国の需要者等の間に広く知られているものである。 しかしながら、本件商標の指定商品中「食用油脂」以外の商品とごま油とは、その製造部門、原材料において相違する非類似の商品というべきである。 また、本件商標は、「割烹かどや」の文字を表してなるところ、「食用油脂」以外の商品においては、「かどや」の平仮名が強く支配的な部分とはいい難いものであって、その構成文字全体が一連一体のものとして看取されるというべきであるから、「カッポウカドヤ」の一連の称呼を生じ、特定の観念は生じないといえる。 そうすると、本件商標と、「カドヤ」の称呼を生じる使用標章及び引用商標とは、称呼上「カッポウ」の音の有無において明らかに相違し、外観において、全体の構成文字に明らかな差異を有し、観念においても、特定の観念が生じない本件商標と、「申立人の業務に係るごま油のブランド」程の観念を生じる引用商標とは明確に区別できるものであるから、本件商標と引用標章及び引用商標とは別異の商標であって、両者の類似性の程度は低いものである。 以上からすると、本件商標は、本件商標権者がこれを「食用油脂」以外の本件商標の指定商品について使用しても、我が国の需要者をして使用標章及び引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であると誤認し、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標について、出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標は、その指定商品中、「食用油脂」以外の商品については、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当しない。 4 まとめ 以上により、本件商標は、その指定商品中「食用油脂」について、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は、同項の規定に違反してされたものである。 したがって、本件商標の「食用油脂」についての登録は、商標法第43条の2第1号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。 しかしながら、本件商標は、その指定商品中、その余の指定商品については、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当するとはいえず、その登録は同項の規定に違反してされたものとはいえない。 他に、本件商標のその余の指定商品については、商標法同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標のその余の指定商品についての登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-900081

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