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商標異議申立

2024-900024

ゼット

審判番号
2024-900024
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-096717
登録番号
6754930
請求日
2024年01月29日
審決日
2024年08月22日
公報発行日
2024年09月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社Emitas
  • 【権利者代理人】弁理士法人Toreru
  • 【異議申立人】ディーシー コミックス
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人MM&A
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T1651.271-Y (W12)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6754930号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6754930号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6754930号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和5年8月30日に登録出願、第12類「乗物用盗難警報器,乗物用盗難防止装置,乗物用盗難防止警報器」を指定商品として、同年11月10日に登録査定され、同月16日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由におい引用する商標は、以下の1及び2のとおりであり、いずれの商標権も、現に有効に存続しているものである。 1 登録第1568099号商標(以下「引用商標1」という)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和54年8月9日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年2月25日に設定登録され、その後、平成15年4月2日に指定商品を第6類「金属製のバックル」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類」とする指定商品の書換登録がされたものである。 2 登録第1614541号商標(以下「引用商標2」という)は、別掲3のとおりの構成からなり、昭和54年8月9日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年9月29日に設定登録され、その後、平成16年9月8日に指定商品を第16類「紙製幼児用おしめ」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされたものである。 なお、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、以下「引用商標」という。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。 以下、証拠の表記に当たっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載する。 1 具体的理由 本件商標は、上方が丸みをおびた逆五角形のような輪郭の中に、「Z」の欧文字を配置してなるものである。 一方、引用商標は、逆五角形の輪郭の中に、「S」の欧文字を配置してなるものである。 本件商標と引用商標には、上底が直線であるか曲線であるかの違いはあるものの、逆五角形様の輪郭の内側に、その輪郭に沿うように欧文字が配置され、そのため当該欧文字は上部が大きめで下部が小さめに表されているという類似点がある。 また、「Z」の欧文字は、「S」のそれと線対称の図形であるともいえ、その外側の輪郭とも相まって遠目に見ると同じような図形に見える可能性がある。 引用商標は、アメリカンコミックを原作として製作され、1978年にその最初の作品が公開された映画「スーパーマン」の胸に描かれているマークであり(甲4、甲5)、映画「スーパーマン」は世界的に大ヒットし、続編も製作された。 引用商標、すなわち「「スーパーマン」の胸に描かれているマーク」を見れば、誰もが、この映画に何か関連があると考えるのは疑うべくもない。 そして、上記のとおり、本件商標は、引用商標すなわち「スーパーマン」の胸に描かれているマークと類似している。 よって、本件商標をその指定商品に付して使用した場合、それに接した需要者・取引者は、その商品が映画「スーパーマン」に関連していると考え、申立人の業務に係る商品と混同するおそれがある。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用商標の周知性について 申立人は、引用商標はアメリカンコミックを原作として製作され、1978年にその最初の作品が公開された映画「スーパーマン」の胸に描かれているマークであり(甲4、甲5)、当該映画は世界的に大ヒットし、続編も製作されているから、本件商標をその指定商品に付して使用した場合、それに接した需要者・取引者は、その商品が映画「スーパーマン」に関連していると考え、申立人の業務に係る商品と混同するおそれがある旨主張している。 しかしながら、申立人は、申立人の業務に係る商品と混同するおそれがある旨主張するも、具体的な証拠は何ら提出しておらず、引用商標がいかなる商品に使用されているかを明らかにしていない。 また、申立人が使用する商標として需要者の間に広く認識されていたと認め得るような証拠、例えば、引用商標に係る商品の売上高、市場シェアなどの販売実績、宣伝広告の回数や宣伝広告の額、期間などの広告実績等、並びにそれらの事実を量的に把握することができる証拠の提出はない。 したがって、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 (2)本件商標と引用商標との類否について 本件商標は、別掲1のとおり、上方がやや丸みをおびた逆五角形状の輪郭図形内に、「Z」の欧文字を、その一部が輪郭図形に接するように配置した構成からなるものである。 一方、引用商標は、別掲2及び別掲3のとおり、いずれも逆五角形状の輪郭図形内に、「S」の欧文字を、その一部が輪郭図形に接するように配置した構成からなるものである。 そこで、本件商標と引用商標との類否について検討すると、両商標は、上記のとおりの構成からなるところ、逆五角形状の輪郭図形内に顕著に表された「Z」と「S」の文字は、異なる欧文字を表したものと容易に認識、理解できるものであり、その相違が商標全体の印象に与える影響は大きいものというべきであるから、両者は外観上、判然と区別できるものである。 次に、本件商標と引用商標の構成中の顕著に表された「Z」と「S」の文字部分から生じる称呼を比較すると、それらは「ゼット」と「エス」という構成音の相違により、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念については、本件商標と引用商標からは、いずれも特定の観念を生じないから、両者は、観念上、比較することができないものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができず、外観において判然と区別し得るものであり、称呼においても相紛れるおそれはないものであるから、これらを総合的に勘案すると、両商標は、非類似の商標であると判断するのが相当である。 (3)引用商標の独創性について 引用商標は、逆五角形状の輪郭図形内に「S」の欧文字1字を配したものであって、輪郭図形は頂点を逆さにしたとしてもありふれた多角形の一であり、欧文字1字とを組み合わせたとしても、その独創性は、高いとまではいえない。 (4)本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品の関連性、需要者の共通性について 申立人は、引用商標の使用についての主張及び具体的な証拠は何ら提出していないから、本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品の関連性は明らかではなく、その需要者も共通するとはいえない。 (5)出所の混同のおそれについて 上記(1)のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることができないものである。 また、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標は、非類似の商標であり、その類似性の程度は低いことからすると、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。 2 申立人の主張について 申立人は、本件登録異議の申立ての理由において、本件商標の商標権者と交渉し、本件異議申立てを友好的に解決する方法を模索し、当該交渉がまとまるまでの審理の猶予をされたい旨を主張しているところ、本件異議申立て時から相当の期間が経過するも、申立人からは交渉の進捗等について何らの連絡もないから、これ以上、本件の審理を遅延させるべき合理的な理由はないものと判断し、審理を進めることとした。 3 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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