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商標無効審判

2024-890045

マイクロブタカフェ、マイクロブタ、マイクロ、ブタカフェ、カフェ

審判番号
2024-890045
法域
商標
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
商願2019-036064
登録番号
6254927
請求日
2024年08月13日
審決日
2026年05月14日
公報発行日
2026年08月28日
結論
請求成立(無効)
当事者
  • 【請求人】株式会社 pignic
  • 【請求人代理人】石下 雅樹
  • 【請求人代理人】江間 布実子
  • 【請求人代理人】永野 真理子
  • 【請求人代理人】益弘 圭
  • 【被請求人】株式会社 SaLaDa
  • 【被請求人代理人】弁理士法人白坂
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 濱田 佐代子
  • 審判官 浜岸 愛
分類
T112 .13 -Z (W3541)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法46条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第3条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第6254927号商標の商標登録無効審判事件についてされた令和7年7月8日付け審決に対し,知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和7年(行ケ)第10079号、令和7年12月23日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。

結論

結 論 登録第6254927号の指定役務中、第35類「カフェテリアの事業の管理」及び第41類「愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」についての登録を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6254927号商標(以下「本件商標」という。)は、「マイクロブタカフェ」の文字を標準文字で表してなり、平成31年3月11日に登録出願、第35類「カフェテリアの事業の管理,愛玩動物の売買に関する情報の提供,愛玩動物店で販売されている愛玩動物用商品の販売に関する情報の提供,愛玩動物に関する商品の販売に関する情報の提供,飲食料品の販売に関する情報の提供,愛玩動物用飼料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用の飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,広告業」及び第41類「愛玩動物に関する知識の教授,愛玩動物の飼育・手入れ・運動・世話・調教・繁殖・栄養又は美容に関する知識の教授,愛玩動物の調教,愛玩動物の調教に関する助言及び情報の提供,愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」を指定役務として、令和2年5月8日に登録査定、同月28日に設定登録されたものである。 第2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を審判請求書において要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第120号証(枝番号を含む。以下「甲第○号証」を「甲○」のように表記する。)を提出した。 1 無効事由 本件商標の指定役務中、第35類「カフェテリアの事業の管理」及び第41類「愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」(以下、まとめて「本件無効審判に係る指定役務」という場合がある。)については、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効にすべきものである。 2 無効原因 本件商標は、「マイクロブタカフェ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「マイクロブタ」の文字部分は、「サイズ、重量が一般的な豚より小さいため、愛玩目的として飼育されている種類の豚を示す名称」を表す語として一般的に知られている語である(甲1~甲70)。 (1)指定役務中、「カフェテリアの事業の管理」について 本件商標の後半の「カフェ」とは、「カフェテリアの事業の運営」という指定役務そのものを表示していることは明らかである。 そして、「マイクロブタ」は上記のとおり、通常より小さいため、愛玩目的として飼育されている豚を示す名称として一般的に知られている。 愛玩動物を示す語とカフェという語の組み合わせは、「猫カフェ」、「ドッグカフェ」、「ふくろうカフェ」、「鳥カフェ」、「ハリネズミカフェ」、「爬虫類カフェ」のように、当該愛玩動物と触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店や飲食店を示すものとして一般に認識されている。 よって、本件商標たる「マイクロブタカフェ」についても、マイクロブタと触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店・飲食店という意味を持つにすぎず、「カフェテリアの事業の運営」という指定役務に関し、「役務の提供の・・質、提供の用に供する物・・、態様、・・提供の方法」を「普通に用いられる方法で表示する標章」であると評価でき、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)指定役務中、「愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」について 本件商標に係る指定役務中の「愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」を取り扱う業界においては、愛玩動物を示す語とカフェという語の組み合わせは、単に喫茶や飲食のみを目的とする施設ではなく、当該愛玩動物を見たり、愛玩動物と触れ合ったりすることを主要な目的とするものとして一般に認識されている。 よって、本件商標たる「マイクロブタカフェ」についても、マイクロブタを供覧したり、またはマイクロブタと触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供という意味を持つにすぎず、「愛玩動物の供覧、動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」という指定役務に関し、「役務の提供の・・質、提供の用に供する物・・、態様、・・提供の方法」を「普通に用いられる方法で表示する標章」であると評価でき、商標法第3条第1項第3号に該当する。 3 請求人の弁駁 (1)被請求人は、「マイクロブタ」という語の使用例について、甲各号証は、豚の種類を表す語として一般的に知られていたことを証明するに足るものではない旨主張する。 しかしながら、請求人が提出した甲各号証にかかるウェブサイトや動画といったコンテンツは、まさに需要者の「マイクロブタ」という語に対する認識を示している立証資料であって、甲各号証は、文脈から明らかなとおり、「マイクロブタ」という語が特定の出所を表示する標識として使用されているものではなく、「サイズ、重量が一般的な豚より小さいため、愛玩目的として飼育されている種類の豚を示す名称」として使用されていることを明らかに読み取ることができる。よって、この点についての被請求人の主張は全く的外れであるといえる。 (2)被請求人は、本件商標の登録査定時において「マイクロブタ」の存在が一般的とはいえなかったことから、本件商標を構成要素に分離した場合、「マイ」、「クロブタ」及び「カフェ」の構成要素や、「マイクロ」、「ブタ」及び「カフェ」の構成要素からなると捉えることが自然ともいえ、本件商標が特定の観念を生じさせない造語であるとして、直接的に役務の特徴等を表示しているものとはいえない旨主張する。 しかしながら、本件商標の登録査定時において「マイクロブタ」が豚の種類を表す語として一般的に知られていたことは甲各号証から十分に知ることができることから、被請求人の前記主張は、そもそも前提から誤っているといえる。 さらに、甲各号証に示された用例(甲1~甲3、甲6、甲9、甲10、甲13、甲l9、甲21、甲23、甲27、甲35、甲42、甲46、甲49、甲51、甲57、甲59、甲65、甲66)を見ると、少なくないケースで「マイクロブタ」と「ミニブタ」が比較対照されて併記されていることから、「マイクロブタ」の語からは、需要者が「ミニ」よりも更に小さいという意味を有する「マイクロ」という語を読み取って認識することは、極めて自然であって、一般の需要者が、「マイクロ」をあえて「マイ」と「クロ」とに分離し、「クロ」と「ブタ」を結合させて、「マイ」と「クロブタ」という要素を読み取るということは、不自然極まりなく、この点における被請求人の主張は極めて不合理である。 また「マイクロブタ」を、「マイクロ」と「ブタ」を分離して別個の構成要素と捉えることができるという被請求人の主張についても、甲各号証にあるとおり、「マイクロブタ」が常に一体として使用されており、さらに、「マイクロ」という語は、基本的には単独で使用される語ではなく、「微小」という意味の接頭語として他の語と組み合わせて使用されるものであることからすれば、「マイクロブタ」について、需要者が、接頭語である「マイクロ」をあえて「ブタ」から分離して別個の構成要素として見るということは、およそ考えにくいというべきであるから、この点の被請求人の主張についても合理性に欠ける。 以上から、本件商標が特定の観念を生じさせず、複数の意味を需要者に想起させる造語であるという被請求人の主張には何ら根拠がないというべきである。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証から乙第3号証を提出した。 1 請求人の主張について 請求人は、上記第2の1のとおり、本件商標は、本件無効審判に係る指定役務について、商標法第3条第1項第3号に該当する旨主張している。また上記第2の2のとおり、(1)第35類「カフェテリアの事業の管理」との関係では、「マイクロブタ」は愛玩目的として飼育されている豚を示す名称として一般的に知られており、愛玩動物を示す語とカフェの組み合わせは当該愛玩動物と触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店や飲食店を示すものとして一般に認識されること、また、(2)第41類「愛玩動物の供覧,動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」との関係では、当業者において、愛玩動物を示す語とカフェの組み合わせは、当該愛玩動物を見たり触れ合ったりすることを目的とする施設として認識されるものであることから、本件商標は当該指定役務との関係において、「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章」である旨主張している。 2 無効理由への反論 被請求人は、上記1の請求人の主張に対し、以下のとおり反論する。 (1)「マイクロブタ」が一般的に知られている語であるという主張について 請求人は、本件商標の構成中「マイクロブタ」の文字部分は「サイズ、重量が一般的な豚より小さいため、愛玩目的として飼育されている種類の豚を示す名称」を表す語として一般的に知られている語である旨主張し、その根拠として「マイクロブタ」の使用例について、証拠物件を用いて示している。しかし、当該使用例は、膨大な情報が存在するインターネット上で「マイクロブタ」という語を意図的に選択、検索した結果検出されたウェブページ及びYouTubeの一覧であり、「マイクロブタ」という語がインターネット上のウェブページ及びYouTubeにおいて「使用年月日」において存在していたことを単に示すにとどまるものである。しかしてインターネット上で特定の語を検索した結果、当該語を含む情報が複数検出されることは、当該語が一般的に知られていなくてもあり得ることから、本件商標の登録査定時である令和2年5月8日時点において、「マイクロブタ」が「サイズ、重量が一般的な豚より小さいため、愛玩目的として飼育されている種類の豚を示す名称」を表す語として一般的に知られていたことを証明するに足るものではない。更に、本件商標は「マイクロブタ」ではなく「マイクロブタカフェ」であるところ、本件商標に関わる使用例が、請求人において提出されていないことは、本件商標がその登録査定時である令和2年5月8日時点において一般的に知られていたことを証明する使用例を示すことができないからといわざるを得ない。請求人は、愛玩動物を示す語とカフェという語の組み合わせは当該愛玩動物と触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店や娯楽施設を示すものとして一般に認識される旨主張しているが、当該主張と「マイクロブタカフェ」が「マイクロブタと触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店や娯楽施設」として一般に認識されていたことは同義ではない。「マイクロブタカフェ」が「マイクロブタと触れ合う時間を提供することを特徴とする喫茶店や娯楽施設」として一般に認識されていたことの根拠が十分に示されない限り、本件商標の無効理由が存在することは肯定されるべきではない。 そもそも、本件商標は、審査において商標法第3条の要件を具備するものとして独占使用権たる商標権を付与されており、被請求人は設定登録から4年間以上当該商標を自己の提供する役務についての識別標識として使用している。請求人の主張は、本件商標が査定時において商標法第3条第1項第3号に該当することを十分に示すものではなく、このような主張に基づき登録商標を無効とすることは、市場における混同を招き、需要者の利益をも著しく損なうものであり、商標法の法目的にもとるものである。 (2)商標法第3条第1項第3号の判断基準について 特許庁編の商標法第3条第1項第3号の商標審査基準(乙1)では「商標が、その指定商品又は指定役務に使用されたときに、取引者又は需要者が商品又は役務の特徴等を表示するものと一般に認識する場合、本号に該当すると判断する」としたうえで、「(2)商標が、商品又は役務の特徴等を間接的に表示する場合は、商品又は役務の特徴等を表示するものではないと判断する。」と定めている。本件商標に照らして考えるに、本件商標は、以下の点で「商標が、役務の特徴等を直接的表示していない」といえる。 本件商標は「マイクロブタカフェ」の標準文字からなり、カナ文字が一連一体に表されている造語ではある。これをあえて構成要素を分離した場合、請求人が主張する「マイクロブタ」及び「カフェ」の構成要素への分離が想定できるだけでなく、「マイ」(英単語「my」のカナ表記であり、「私の、私に関する」の意味を生じる。乙2)、「クロブタ」及び「カフェ」の構成要素からなると捉えることもでき、また「マイクロ」(英単語「Micro」のカナ表記であり、「小、微少」の意味を生じる。乙3)、「ブタ」及び「カフェ」の構成要素からなると捉えることもできる。「マイクロブタ」の存在が一般的とはいえなかった本件商標の登録査定時においては、後二者として捉えることが自然ともいえる。このように本件商標は、カナ文字を用いて一連一体に表すことにより、特定の観念を生じさせず、需要者に本件商標の意味するところを複数想起させ、当該商標の意味や示すものを自問させることで、当該商標と需要者の接点を構築することを意図した造語であり、「直接的に役務の特徴等を表示している」ものとはいえない。よって、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。 3 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号には該当しないことは明らかである。よって、答弁の趣旨どおりの審決を求める。 第4 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号は、「・・その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」については、商標登録を受けることができない旨を規定する。これは、このような商標は、役務の態様、提供の方法その他の特徴を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他役務識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(最高裁昭和53年(行ツ)第129号同54年4月10日第三小法廷判決・裁判集民事126号507頁参照)。 したがって、本件商標が、本件無効審判に係る指定役務(第35類「カフェテリアの事業の管理」、及び、第41類「愛玩動物の供覧、動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」)との関係で、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、登録査定時(令和2年5月8日)において、これが当該指定役務に使用された場合に、取引者、需要者によって、役務の態様、提供の方法その他の特徴を表示記述するものとして一般に認識されるものであったか否かにより判断すべきである。 2(1)そこで検討すると、本件商標は「マイクロブタカフェ」の文字を標準文字で表してなり、いずれも片仮名からなる「マイクロ」の文字部分、「ブタ」の文字部分、「カフェ」の文字部分の各語が結合したものである。 そして、本件商標の構成中、「マイクロ」の文字部分は、「微小な、超小型の、の意を表す」語であり(甲77)、「ブタ」の文字部分は、いわゆる「豚」を表する語であって、上記各語が結合した文字部分からは、「マイクロブタ」の称呼と「超小型の豚」の観念が生ずる。 また、本件商標の構成中、片仮名からなる「カフェ」の文字部分は、「主としてコーヒーなどの飲み物を供する店、喫茶店」の意味を有する語であり、同文字部分からは、「カフェ」の称呼と「主としてコーヒーなどの飲み物を供する店、喫茶店」の観念が生ずる。 (2)加えて、請求人の主張及び提出された証拠によれば、本件商標の構成中、「マイクロブタ」の文字部分、及び、動物の名称を冠した「カフェ」の文字部分について、次の各事実が認められる。 ア 「マイクロブタ」は、2008年(平成20年)頃から、イギリスを中心に、ペットとして販売されるようになった。 平成22年に、海外の著名人が「マイクロ・ピッグ」(成長しても体長30~40cm、体重30kg程度にとどまる豚)をペットとして飼育していることが(甲80)、平成24年に、イギリスでペット用の小型の豚である「マイクロブタ」が人気となっていることや、「マイクロブタは、一般にペットとして飼われているミニブタよりさらに小さく、成長しても体重は18~30kg、体長も30~40cmほどまでにしか成長」しないことが(甲1)、平成26年に、「「マイクロブタ」はミニブタの数多くのニックネームの一つで、ティーカップブタ、ポケットブタなどという呼び名もある」ことが(甲3)、平成27年に、「最近イギリスで人気を集めているという「マイクロブタ」は「ミニブタ」よりも小さい手のりサイズというブタ」であることが(甲6)、また、平成28年には、「マイクロブタはイギリスを中心として出回っているよう」であるが、「日本ではお目見えして」いないこと(甲10)や、「今イギリスで話題急上昇のペットは」マイクロブタであり、マイクロブタは「大人のブタでも、体長が30~40cm、体重は18~30kg程度と、かなり小さ」いこと(甲11)が、日本において紹介されている。 イ 「マイクロブタ」は、平成27年頃以降、日本においても、ペットとして注目されるようになった。 平成27年のウェブサイトの記事には、「近年ペットとして注目を浴びているミニブタやマイクロブタ。」、「ミニブタとは家畜に比べて「ミニ」なブタのことで、成長すると100キロを超える場合もある。」、「最近流行っているマイクロブタに関しては18キロ~30キロ程で2歳までで成長が止まるので人気である。」(甲5)、平成28年のウェブサイトの記事には、「海外で人気が爆発し、日本でも近年注目されているマイクロブタ。体長30~40センチと本当に小さくて可愛いブタさん」(甲8)、「ミニブタよりも小さな「マイクロブタ」がむちゃくちゃ可愛い!!」、「ペットとしてひそかな人気を誇るミニブタ。」、「そしてさらに人気が出そうなのが、ミニブタよりも小さな「マイクロブタ」です。」、「はっきりと定義はされていませんが、体重は15~40kgくらいのブタがマイクロブタとされています。ちなみにミニブタは、…体重は40~70kgぐらいのようです」(甲9)との記載がある。 ウ 平成28年のウェブサイトの記事には、日本で「マイクロブタ」を購入することは困難である旨の記載があり(甲10、甲11、甲13)、また、「ミニブタ」は、体長約50~100cm、体重約30~100kgであり、ペットショップやブリーダー経由で入手可能であるのに対し、「マイクロブタ」は、体長約30~50cm、体重約15~40kgであり、現状、日本国内での流通はほとんどなく、イギリスから個人輸入するなどして入手する旨の記載がある(甲13)。 エ 平成30年7月、イギリスから初めてマイクロブタの親豚が日本に輸入されたことが報じられた(甲22)。「マイクロブタ」について、平成30年のウェブサイトの記事には、「ミニブタよりさらに小さい品種で「マイクロブタ」という豚がいます。最近では、ペットとしても人気です」(甲21)との記載があり、また、「マイクロブタは、大人になってもそこまで大きくならないブタのことです。犬や猫と同じように、自宅で飼育できるペットとして近年人気が高まっています」、「マイクロブタとは、その名前の通り非常に体が小さいブタのことです。大人になっても、40kgを超えることはほとんどありません。」(甲24)との記載がある。 さらに、令和2年2月24日付けのウェブサイトの記事には、「マイクロブタは長年の海外のブリーダーによって品種改良されたブタですが、ミニブタとの違いは調べたところ・・無い!ということがわかりました」、「それは・・そもそもブタの種類には、ミニブタやマイクロブタという区分けが無いからです。」、「マイクロブタは当然個体差はありますが・・大きさでは18kg~40kgと言われていますね。ちなみに・・ミニブタの場合は、40kg~100kgと言われています。」、「最大40kgとなるマイクロブタですので・・・飼育を希望される方はその辺の可能性を十分に考慮されて検討されることをおススメします」(甲65)との記載がある。 そのほか、「マイクロブタ」については、平成31年から登録査定時までの間に、「マイクロブタを一週間飼ってみた感想」、「マイクロブタと散歩してみました」、「大阪からもすぐ!関西でマイクロブタに会えるカフェならココ」などと題して、マイクロブタの特徴、飼育の様子、マイクロブタと触れ合うことのできる施設等を紹介する記事や動画がウェブサイトに相当数投稿されている(甲29~甲32、甲34、甲36~甲41、甲43~甲46、甲50、甲52~甲56、甲60~甲62、甲64、甲66、甲67、甲69)。 オ 特定の動物と触れ合うことのできる喫茶店は、動物の名称を冠して「○○カフェ」などと呼称され、登録査定時までに、猫カフェ、ヤギカフェ、爬虫類カフェ、うさぎカフェ、バードカフェ、フクロウカフェ等が、既に開店し存在していた(甲114~甲119)。 マイクロブタと触れ合うことのできる喫茶店についても、平成31年春、東京都目黒区において開店したのを初めとして、登録査定時までに、神戸市、東京都武蔵野市、横浜市、岡山県倉敷市などでも、同様の形態の喫茶店が開店している(甲46、甲48、甲55、甲68、甲82)。 (3)本件無効審判に係る指定役務の取引者、需要者は、第35類「カフェテリアの事業の管理」については、当該事業を運営する事業者であり、第41類「愛玩動物の供覧、動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供」については、当該娯楽施設を利用する一般消費者であると認められる。 (4)ア 以上を踏まえて検討すると、本件商標の構成中、いずれも片仮名からなる「マイクロ」の文字部分と「ブタ」の文字部分が結合した「マイクロブタ」の文字部分については、前記(1)のとおり、「マイクロブタ」の称呼と「超小型の豚」の観念が生ずるところ、(ア)ミニブタより更に小型の豚である「マイクロブタ」は、2008年(平成20年)頃から、イギリスなどで、ペットとして販売されるようになり、遅くとも平成24年頃には、イギリスで「マイクロブタ」が人気となっていることが、日本において紹介されていたこと、(イ)「マイクロブタ」は、平成27年頃以降、日本においても、ペットとして注目されるようになり、イギリスから初めてマイクロブタの親豚が日本に輸入されたことが報じられた平成30年から登録査定時までの間に、マイクロブタの特徴、飼育の様子等を紹介する記事や動画がウェブサイトに相当数投稿されるなどしてきたこと、(ウ)この間、「マイクロブタ」は、ミニブタより更に小型の豚とされ、当初は、ミニブタと異なり、日本国内での流通がほとんどないとされるなど、家畜として飼育される普通の豚はもとより、「ミニブタ」とも区別されていたことは、前記(2)のとおりである。 そうすると、登録査定時である令和2年5月8日において、「マイクロブタ」は、「ミニブタ」より更に小型の「超小型の豚」を意味する語として、一般に認識されるに至っていたものと認めるのが相当である。 イ また、本件商標の構成中、片仮名からなる「カフェ」の文字部分については、前記(1)のとおり、「カフェ」の称呼と「主としてコーヒーなどの飲み物を供する店、喫茶店」の観念が生ずるところ、登録査定時である令和2年5月8日において、既に、種々の動物の名称を冠した、特定の動物と触れ合うことのできる喫茶店が存在し、平成31年春には、マイクロブタと触れ合うことのできる喫茶店も開店していたことは、前記(2)のとおりであって、前記アの事情も併せ考慮すると、登録査定時において、「マイクロブタカフェ」は、「超小型の豚」である「マイクロブタ」と触れ合うことのできる喫茶店を意味する語として、本件無効審判に係る指定役務の取引者、需要者に一般に認識されるに至っていたものと認めるのが相当である。 ウ そして、このような本件商標を構成する文字の語義及び本件無効審判に係る指定役務の取引の実情に照らすと、本件商標「マイクロブタカフェ」は、「超小型の豚である「マイクロブタ」と触れ合うことのできる喫茶店」という、役務の態様、提供の方法その他の特徴を普通に用いられる方法で表示記述する標章のみからなるものであり、本件無効審判に係る指定役務の取引に際し、必要適切な表示として、何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他役務識別力を欠き、商標としての機能を果し得ないものというべきである。 3 以上によれば、本件商標は、役務の態様、提供の方法その他の特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであり、商標法第3条第1項第3号に該当するというべきである。 4 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、その指定役務中「結論掲記の指定役務」について商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、同法第46条第1項の規定により、当該役務についての登録を無効とすべきである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-890045

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