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商標無効審判

2024-890004

エニーシャープ、エニー、エイエヌワイ

審判番号
2024-890004
法域
商標
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
商願2020-108994
登録番号
6511541
請求日
2024年01月23日
審決日
2025年02月07日
公報発行日
2025年08月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】アイディア リミテッド
  • 【請求人代理人】長谷川 芳樹
  • 【請求人代理人】黒川 朋也
  • 【請求人代理人】魚路 将央
  • 【被請求人】テイクトゥーマーケティングアンドイベンツ ピーティーワイ エルティーディー
  • 【被請求人代理人】佐原 雅史
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T111 .18 -Y (W08) / T111 .22 -Y (W08) / T111 .222-Y (W08)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項商標法4条1項7号商標法4条1項19号商標法46条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項、商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第19号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第6511541号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6511541号商標(以下「本件商標」という。)は、「AnySharp」の文字を標準文字で表してなり、令和2年9月2日に登録出願、第8類「革砥,鋼砥,砥石,研磨用鉄砥,砥石ホルダー,ナイフ用鋼砥,刃研磨用具」を指定商品として、同3年8月19日に登録査定され、同4年2月10日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 請求人が、本件商標の登録の無効の理由において引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「AnySharp」の文字からなる商標である。 第3 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書及び令和6年5月28日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年12月6日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証(枝番号を含む。)を提出した。 以下、証拠の表示については、「甲第○号証」を「甲○」、「甲第○号証の1」を「甲○の1」のように、簡略して記載する場合があり、枝番号の全てを引用する場合は、枝番号を省略して記載する。 1 請求の理由 本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同項第19号に該当し、並びに、同法第3条第1項柱書の要件を具備しないから、同法第46条第1項に基づいて、その登録は無効とされるべきものである。 2 請求人適格について 請求人は、「AnySharp」の文字からなる商標をその製造・販売に係る「包丁研ぎ器」(以下「請求人商品」という場合がある。)等について使用し、当該「AnySharp」は、我が国及び世界各国で周知・著名な商標となっている。 かかる事情の下で、本件商標がその指定商品に使用された場合には、本件商標は、上記「AnySharp」商標と同一又は極めて類似し、その商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるから、請求人の営業活動に取り返しのつかない損害を与えるおそれがある。 よって、請求人は、本件商標を請求することに利害関係を有する。 3 請求人が本件商標に係る商標登録に対して無効審判を請求した背景について 請求人は、2008年8月に、「AnySharp」の商標の下、英国で最初に「包丁研ぎ器」の販売を開始し、その後現在に至るまで「AnySharp」商標を継続的に使用し、「AnySharp」商品の品質の高さが評判を呼んだ。 そして現在では、世界各国で販売されるに至っており、請求人のブランドである「AnySharp」は、商品「包丁研ぎ器」について、周知著名となっている。 また、請求人は、世界各国で「AnySharp」商品を販売するにあたり、各国で商標登録をしているところ、過去に被請求人が、オーストラリアにおいて、本件商標と同一の商標「AnySharp」を登録出願していたため、異議申立てとともに請求人と交渉し、被請求人が登録出願を取り下げた経緯がある。 しかも、被請求人は、請求人と同種の商品「包丁研ぎ器」を販売しており、本件商標の登録出願時の出願人である株式会社アズマ(以下「アズマ社」という。)及び株式会社ブランディングジャパン(以下「ブランディングジャパン社」といい、両社をまとめていうときには、以下「アズマ社ら」という。)は、被請求人の商品を取り扱っている。 これらの事情よりすれば、被請求人が請求人ブランドを全く知らなかったはずはなく、全くの偶然で本件商標を登録したとは、取引の経験則から到底考えられない。 そして、本件商標は、請求人ブランドと酷似しており、請求人ブランドと混同を生じるおそれがあるといわざるを得ず、不正な目的をもってひょうせつ的に登録出願されたというべきである。 加えて、このような目的をもって登録出願された本件商標は、その登録出願時及び登録査定時において、将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標とはいえない。 そのため、今般、請求人は本件無効審判を請求するに至ったものである。 4 商標法第4条第1項第19号該当性について (1)請求人ブランド「AnySharp」の著名性について ア 請求人にかかるブランド「AnySharp」の売上高等について 請求人にかかるブランド「AnySharp」商品は、2008年8月に最初に販売されたものであり、その後、ポーランド、フランス、デンマーク、ドイツなどのヨーロッパ各国の他、アメリカやメキシコなど、続々と販売を開始し、現在約30か国で販売するに至っている。 その態様としては、自社のオンラインショップや、Amazon、COSTCOなどの通信販売サイト、テレビショッピング、販売代理店等と多岐にわたっている(その一部として甲2)。 また、「AnySharp」ブランドの商品の2010年以降の売上数及び売上高は、甲第3号証に示すとおりであり(売上げ(Turmover)の通貨単位は英ポンドである)、本件商標の登録出願前3年(2017年~2019年)については、請求書の一部も合わせて提出する。 なお、2017年ないし2019の売上数及び売上高は、2017年、売上数342,627個売上高約1.5百万英ポンド(約2.8億円)、2018年、売上数283,559個売上高約1.2百万英ポンド(約2.2億円)、2019年、売上数322,909個売上高約1.4百万英ポンド(約2.6億円)である。 そして、2008年から現在に至るまでに、世界中で合計4百万個、約17.6百万英ポンド(約32.9億円)のばくだいな売上数と売上高を誇っている(甲4)。 これらの世界各国での膨大な売上数、売上高よりすれば、請求人の「AnySharp」ブランドは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、既に世界各国で周知著名となっているというべきである。 イ 請求人のブランド「AnySharp」の宣伝広告活動について 請求人の「AnySharp」ブランドが世界各国で周知著名となっていることは、請求人の宣伝広告活動によるものである(一例として、甲5)。 このように請求人は、世界各国で広告やカタログの頒布、展示会等を開催し、宣伝広告活動を行ってきた。 その結果、請求人ブランド「AnySharp」は、雑誌やウェブ上の記事などで紹介され、その品質を賞賛されるに至っている(甲6の1~22)。 例えば、2009年9月14日の記事(甲6の1)は、請求人にかかる「AnySharp」ブランドの「包丁研ぎ器」を紹介しており、また、英国の大手新聞である「The Guardian」の2009年12月9日付けの記事(甲6の2)は、請求人ブランド「AnySharp」商品が紹介されており、さらに、英国の雑誌「GoodHousekeeping」の2010年8月号(甲6の3)は、ここにおいても、請求人ブランド「AnySharp」が紹介されている。 また、我が国においても、本件商標の登録査定前の2020年8月10日付けの日刊工業新聞の記事で、請求人ブランドの商品「AnySharp」が紹介されており、クラウドファンディングによって、わずか18時間で目標金額を達成したことが報道されており、ここでは、請求人ブランドの商品が、世界的なデザインアワードを受賞したことも紹介されている(甲6の4)。 これらの請求人によるブランド「AnySharp」の宣伝広告活動によっても、請求人の「AnySharp」商品は世界各国の需要者に広く浸透しており、本件商標の登録出願時には、既に請求人にかかる商標「AnySharp」として周知著名になっていたものである。 ウ 請求人のブランド「AnySharp」商品の賞の受領歴について 上記イで述べたとおり、請求人にかかる「AnySharp」商品は、2019年にレッドドットデザインアワードを受賞した(甲6の4、甲7)。 レッドドットデザインアワードは、世界三大デザイン賞の一つで、国際的に権威のあるデザイン賞である。毎年世界70か国以上の企業、組織、デザイナーから18,000件を超える応募があり、その受賞結果についても、世界中に報道されている(甲8、甲9)。 このように、請求人のブランド「AnySharp」は、世界的な賞を受賞し、それが世界各国に報道されることによっても、周知著名となっている。 以上のとおり、本件商標は、本件商標の登録出願日には既に、我が国及び世界中で周知著名となっていたものである。 (2)本件商標と請求人ブランドの類否について 本件商標は、標準文字で「AnySharp」と書してなるものであり、一方、請求人ブランドは、「AnySharp」の欧文字を書してなるものである。 そうとすると、本件商標は、請求人ブランドとつづりが全く同じであり、当然ながら両者から生じる「エニーシャープ」の称呼も共通にする。 そうとすると、本件商標と請求人ブランドは、称呼が同一であり、外観もほぼ同一であることから、極めて類似性の高い商標といわざるを得ない。 また、本件商標の指定商品は、第8類「革砥,鋼砥,砥石,研磨用鉄砥,砥石ホルダー,ナイフ用鋼砥,刃研磨用具」であり、一方、請求人ブランドを使用している商品の主たるものは「包丁研ぎ器」であって、これらは、いずれも、類似群を13B03とするものであり、互いに類似する商品である。 加えて、「AnySharp」は、請求人が創作した標章であり、創作された標章であるがゆえに、請求人ブランドは、世の中に一般的に存在する言葉とは異なり、取引者・需要者に与える印象は強く、その印象に基づく印象作用により、一般に存在する言葉と比べて、混同のおそれが生じやすい。 さらに、請求人ブランドが周知著名であることを考慮すると、本件商標をその指定商品に使用した場合に、出所の混同を生じるおそれが極めて高いというべきである。 これらよりすれば、本件商標と請求人ブランドとは、極めて類似性が高いものであり、本件商標をその指定商品に使用するときは、請求人ブランドとの出所の混同を生じさせる可能性が高い商標である。 (3)不正の目的について 請求人は、上述のとおり、2008年より「AnySharp」を請求人のブランドとし、「包丁研ぎ器」等を販売してきたものであり、世界各国で当該商品を販売するにあたり、英国を始めとして、世界各国で「AnySharp」について商標権を取得してきた(甲10の1~6)。 また、請求人ブランドである「AnySharp」を守るために、世界各国で、「AnySharp」と同一又は類似する他社の商標出願について、常に監視しているところ、2011年4月19日付けで、オーストラリアにおいて、被請求人が、商標「AnySharp」を出願していることを発見したため、異議申立てを行うと共に、被請求人に対し交渉を申し込み、結果として、被請求人は、オーストラリアにおける出願を放棄した(甲11)。 なお、被請求人による当該オーストラリアの出願の経緯は、被請求人の代表者が、被請求人の顧客に対し、オーストラリア国内での「AnySharp」商品のディストリビューターになることについて打診したものの、被請求人の顧客がディストリビューターシップを提供できないと伝えたのちに、被請求人が、商標「AnySharp」を出願したものと推測される。 本件商標は、その登録出願時の出願人は、アズマ社らであるが、両者はいずれも、被請求人の取扱商品(商品名:KLEVASHARP)(甲12)であり、かつ請求人の商品と同じ「包丁研ぎ器」を販売している(甲13、甲14)。 また、本件商標の登録出願日は、2020年9月2日であるところ、請求人ブランドの商品が、我が国で発売されることが大々的に報じられたのは、2020年8月10日である(甲6の4)。 この時系列からしても、上記のオーストラリアにおける商標出願の経緯を考慮すると、本件商標の登録出願を行ったことは、到底偶然とは考えられない。 これらの事情からすれば、被請求人とアズマ社らが共同し、本件商標を登録出願し、商標登録に至ったものと考えるのが自然である。 そして、本件商標が、上記したとおり、請求人の創作による造語商標と同一のつづりであることも考慮すると、本件商標は、不正の目的をもって使用するために出願されたものといわざるを得ない。 (4)小括 以上より、本件商標は、我が国及び外国において周知著名である請求人ブランドと、極めて類似性の高い商標であり、不正の目的をもって使用するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 5 商標法第4条第1項第7号該当性について 上記4(3)で述べたとおり、本件商標は、世界的に周知著名である請求人のブランドが我が国において登録されておらず、また、請求人ブランド商品が日本市場において出回ることを想定し、請求人と同業者である被請求人及びアズマ社らが自ら「AnySharp」商標を取得するために、さらには、請求人ブランドの化体した信用、名声及び顧客吸引力にただ乗りする不正の目的で登録出願し商標登録を受けたものである。 このような本件商標は、先回りして不正の目的をもってひょうせつ的に登録出願されたものであり、もしくは不当な利益を得る等の目的をもって登録出願し商標登録を受けたものである。 そうとすると、本件商標は、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがある商標であり、商標法第4条第1項第7号に該当する。 6 本件商標は商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない 上記4(3)で述べたとおり、本件商標は、請求人ブランド商品が日本市場において出回ることを想定し、請求人と同業者である被請求人又は及び出願人らが自ら「AnySharp」商標を取得するために、さらには、請求人ブランドの化体した信用、名声及び顧客吸引力にただ乗りする不正の目的で出願し登録を受けたものである。 事実、アズマ社らは、「包丁研ぎ器」を販売しているものの、それは被請求人の商品「KLEVA SHARP」であり、商標「AnySharp」を付してなる商品を販売しておらず、請求人に対して、請求人ブランド商品の取り扱いについての連絡も全くない。 そうとすると、本件商標は、アズマ社ら、現に自己の業務にかかる商品に使用している商標に当たらない上、将来自己の業務に係る商品に使用する意思があったともいい得ない。 したがって、本件商標は、その登録出願時及び登録査定時において、出願人が自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標に行われたものとはいえず、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。 7 弁駁書による主張の要旨 (1)被請求人は、オーストラリアにおける商標出願の放棄に関する判断は、日本国における商標登録出願の不正の目的とは全く無関係であると主張する。 しかしながら、オーストラリアにおける事案は、被請求人が、本件商標の登録出願日より前に、請求人にかかる「包丁研ぎ器」等に関するブランド「AnySharp」について既知であることの証左である。 (2)被請求人の意見によれば、本件商標の出願時の出願人である、アズマ社らは、被請求人の日本国内代理人であり、被請求人が本件商標の出願人と連携し、本件商標と商標「KLEVA」に関する商標を行っていることが説明されている。 この点、上記(1)で述べたように、被請求人は、本件商標の出願時において、本件商標の登録出願日より前に、請求人にかかる「包丁研ぎ器」等に関するブランド「AnySharp」について既知である。 また、本件商標は、辞書等に記載のない造語であり、その独創性は高いものであり、さらに、本件商標の指定商品は、請求人の「AnySharp」ブランド商品である「包丁研ぎ器」等と共通する。 これらの事実よりすれば、本件商標は、全くの偶然に採択され、出願されたとは、到底認め難い。むしろ、被請求人とその日本国代理人である本件商標の出願時の出願人が互いに連絡を取り協力し、商標「KLEVA」を隠れみのとし、請求人ブランドである「AnySharp」が我が国において登録されていないことを奇貨として、本件商標を先取り的に出願し、不正の利益を得る目的をもって登録を得たものであるといざるを得ない。 (3)被請求人は、請求人の包丁研ぎ器と被請求人の商品の外観形状が完全同一であり、出所混同を防ぐために本件商標を使用すると説明されている。 しかしながら、同一の用途や機能を持つ商品であるならば、商品そのものの形状が外観的に似ていることは、一般的なことである。そして、そのような外観的には区別しがたい商品を区別する手段の一つとして、商標制度が存在する。その識別標識である商標として、被請求人が、すでに請求人の商標として世界的に知られている「AnySharp」を使用することは、かえって、出所の混同を生じさせるおそれが極めて高い。そのため、請求人は、このような出所混同が生じないよう、本件無効審判を請求した次第である。 (4)また、ブランディングジャパン社による「AnySharp」の使用計画の写し(乙4)について、請求人が調査したところ、乙第4号証に記載された参考URLは確認できるものの、URLを直接アドレスバーに入力しなければ見ることができないウェブサイトであることが確認できた。 具体的には、当該URLの「https://bjnetworks.co.jp/」の部分については、株式会社ブランディングジャパンのホームページを指すドメイン名であるところ、当該URLの「brands・・・」以降については、当該ホームページの「BRANDS」に記載された各ブランド名をクリックすることで見ることができる、各ブランドの商品等を紹介するページを表すものである。例えば、甲第15号証の2は、甲第15号証の1の「BRANDS」に記載されている「ノルディックトラック」をクリックすると移行するページであるが、このページのURLは、https://bjnetworks.co.jp/brands/nordictrack.htmlである。そして、当該ホームページの「BRANDS」の中に「AnySharp」は存在しない(甲15の1)ため、乙第4号証に記載の参考URLを当該ホームページから参照することは不可能である。 また、インターネットの検索エンジンGoogleで検索しても、乙第4号証を検索することができなかった。 さらに、乙第4号証に記載された参考URLで確認できるPDFファイルの作成日や更新日を調べたところ、2024年5月28日であることが確認できた(甲16)。2024年5月28日は、被請求人により本件審判の答弁書が提出された日付である。 これらの事実よりすれば、乙第4号証は実際には頒布されていないと推認するのが自然であり、証拠として不自然で不十分であるといわざるを得ない。 (5)結論 以上、答弁書における被請求人の主張は失当である。本件商標は、商標法第3条第1項柱書の規定に違反するものである。また、本件商標は、商標法第4項第1項第7号及び同項第19号に該当するものである。 したがって、本件商標は、その登録を無効とするべきである。 第4 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。 以下、証拠の表示については、「乙第○号証」を「乙○」のように、簡略して表記する場合がある。 1 商標法第4条第1項第19号の「不正の目的」について (1)請求人は、被請求人は2011年4月19日にオーストラリアで商標「AnySharp」を出願しており、その後、被請求人が当該出願を放棄したと主張するが、オーストラリアにおける商標出願の放棄に関する個別の判断は、我が国における商標登録出願の不正の目的とは全く無関係である。 (2)請求人は、本件商標について、出願時の出願人は、アズマ社らであり、両者は、被請求人の取扱商品(商品名:KLEVA SHARP/商品「包丁研ぎ器」)を販売しているが、本件商標の登録出願日は2020年9月2日であるところ、請求人ブランド(AnySharp)の商品が、我が国で販売されることが大々的に報じられたのは同年8月10日であり、両者の関係が到底偶然だとは考えられないと主張するが、本件商標の登録出願時の出願人である、アズマ社らは、2020年9月2日において、本件商標の権利者の日本国内代理店として、本件商標「AnySharp」に関する商標出願(商願2020-108994)の他、商標「KLEVA」に関する商標出願(商願2020-109400)、商標「KLEVA SHARP」に関する商標出願(商願2020-108995)を同日に行っている。つまり、アズマ社らは、これらの3つのブランドについて、本件商標権者と連携して、現在又は将来において使用意思を有した上で、同日に登録出願したものである。また、アズマ社らは、請求人ブランド(AnySharp)の商品が、2020年8月10日において請求人によって我が国で本件商標(AnySharp)に関する製品が販売されることについて、大々的に報じられたとする事実は、全く、認知していない。 もし、仮に、請求人が主張するような関係性(2020年8月10日の請求人の告知と2020年9月2日の本件商標の出願が紐づいている関係)が事実だったとすれば、被請求人は、本件商標に関する商標出願(商願2020-108994)のみを、単独で、いち早く出願していたはずである。 さらにいえば、請求人が、我が国で大々的に報じられたと主張するクラウドファンディング「Makuake」(甲2の32)は、同社ウェブサイトに説明のとおり、「新商品・サービスのための注目を集めづらい」、「売れるかどうかわからないため市場に出す判断がしづらい」、「新商品を取り扱ってくれる販路が見つからない」等の場合に、テストマーケティング的に販売を試みるウェブサイトであり、同ウェブサイトにおいて新プロジェクト(製品)が日々、公開・更新されている状況は、請求人が主張する「日本で大々的に報じられた」という説明からかい離している。 そもそも、「Makuake」に興味を有していないアズマ社らが、2020年8月10日の請求人の「Makuake」での告知から、同年9月2日に本件商標の登録出願を完了させるまでの約20日間において、その告知情報をウェブ検索等で見つけ出し、それを起点として商標登録出願を準備し、出願するに至ったとする主張に、違和感がある。 (3)その他の被請求人の意見 世界累計700万個販売されてきた被請求人の包丁研ぎ器「KLEVA SHARP」は、2008年から、日本国内において、当時の著名なテレビ通販企業「株式会社CJプライムショッピング」によって大々的に代理店販売が開始され(10年前の証拠としての乙1参照)、現在は、ブランディングジャパン社が国内代理店を引き継ぎ、累計40万個以上販売してきた。実績の参考として、アジア地域において本件権利者の依頼により包丁研ぎ器「KLEVA SHARP」の製造を受託しているB.MARLBOROS INTERNATIONAL H.K. LTD.の累計200万個を輸出してきたとする宣誓書(乙2)、及び、2017年から日本国での販売代理店を引き継いでいるブランディングジャパン社の輸入実績の宣誓書(乙3)を添付する。 つまり、包丁研ぎ器「KLEVA SHARP」は、日本国内で極めて著名なブランドとなっているともいえる。 以上のとおり、被請求人は、自力で、日本国内において包丁研ぎ器を輸入・販売する能力を保有しているため、請求人の包丁研ぎ器「AnySharp」について、請求人からの日本国内での代理店契約を強要する目的・動機が存在しないのは明らかである。また、被請求人は、本件商標「AnySharp」について自らの使用意思を有しているため、請求人に対して、本件商標を高額で買い取らせるような意向がないことを約束する。 更に、日本国内において、本件商標「AnySharp」が“請求人のもの”として著名となっている事実が存在しないため、被請求人は、その被請求人の出所表示機能を希釈化させたり、名声を毀損させたりするような動機も有していない。 また、請求人が2020年8月10日から販売しようとする、甲第2号証の1の包丁研ぎ器「AnySharp」は、その特徴的な外観形状が、2008年から日本国内で販売している被請求人の包丁研ぎ器「KLEVA SHARP」と完全同一である。結果、請求人の包丁研ぎ器「AnySharp」と、被請求人の包丁研ぎ器「KLEVASHARP」が、同一店舗で併存した場合、需要者が視覚的に認知する差異点は「Any」と「KLEVA」に限られてしまい、被請求人による15年以上の継続販売努力によって著名化させた商標「KLEVA SHARP」ブランドが、消費者(需要者)の出所混同によって希釈化されることを懸念する。そこで本件権利者は、本件商標(AnySharp)について、日本国内代理店を介して自ら正しく使用することで、消費者(需要者)の出所混同を回避させる意向である(乙4)。このような本件商標の使用意思は、商標法の立法趣旨の沿っているものと考える。 2 商標法第4条第1項第7号について 請求人は、本件商標の出願が、先回りによって不正の利益を得るためのものであると主張するが、上記1のとおり、そのような事実やそのおそれもないことから、適用の余地がないこと明白である。 3 商標法第3条第1項柱書について 請求人は、本件商標が、被請求人が自己の商品について使用する意思がないと主張する。 しかし、乙第4号証のとおり、現在、代理店を通じて使用計画を立案している最中であることから、適用の余地がないこと明白である。 4 結論 上記のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものであって、並びに、同法第4条第1項第7号及び同項第19号のいずれにも該当するものではなく、本件審判の請求は、成り立たない。 第5 当審の判断 1 本件審判の請求の利益 請求人が本件審判を請求することについて、被請求人は利害関係について争っておらず、また、当審は請求人が本件審判を請求する利害関係を有するものと認める。 よって、本案に入って審理し、判断する。 2 商標法第4条第1項第19号該当性について (1)引用商標の周知性について ア 請求人の主張及び同人の提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。 請求人は、「AnySharp」の文字をデザイン化したロゴ(別掲参照)を表示した「包丁研ぎ器」を、2008年8月に英国で販売を開始し、ヨーロッパ各国の他、アメリカやメキシコなど、現在約30か国で販売しており(請求人の主張)、その態様としては、通信販売のウェブサイト(甲2の1~31)等であることがうかがえる。 請求人は、請求人商品について、バナーや雑誌、チラシ等による広告、展示会における展示を通じて宣伝広告を行い(甲5)、同商品は雑誌やウェブ記事で紹介されている(甲6)。 「AnySharp」ブランドの商品の売上数及び売上高は、2017年の売上数342,627個、売上高約1.5百万英ポンド(約2.8億円)、2018年の売上数283,559個、売上高約1.2百万英ポンド(約2.2億円)、2019年の売上数322,909個、売上高約1.4百万英ポンド(約2.6億円)であり、そして、2008年から現在に至るまでに、世界中で合計約400万個、約1億7600万英ポンド(約32.9億円)(甲3、甲4)であることはうかがえる。 請求人にかかる「AnySharp」商品は、2019年にレッドドットデザインアワードを受賞し(甲6の4、甲7)、当該賞は、1955年に創設され、デザイナーと製造業者に応募資格があり、毎年1回開催されている世界三大デザイン賞の一つに数えられているデザインに関する賞である(甲8、甲9)。 イ 判断 上記アからすれば、請求人の業務に係る請求人商品は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国における、「包丁研ぎ器」の分野における関係者等の間で、ある程度知られているとしても、請求人の主張する当該商品の売上数及び売上高については、他の同業者のそれと比較して判断することができないため、この売上数及び売上高の多寡について確認することができず、また、引用商標を使用した商品の市場占有率(シェア)などの事実や、引用商標に係る広告宣伝の費用、回数及び期間など、引用商標の使用事実を量的に把握することができる具体的な証拠の提出はないから、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 さらに、請求人は、「レッドドットデザインアワード」を受賞しており、この受賞が各国で報道されることによっても、引用商標が著名となっている旨主張するが、当該受賞について世界各国において、どの程度報道され、それによって具体的に周知度が高まったのかについては、具体的な証拠の提出はないから、これの受賞歴をもって、引用商標が、本件商標の登録出願前に周知であったと認めることはできない。 その他、請求人の提出に係る全証拠を総合してみても、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間で、請求人の業務に係る商品として、広く認識されていたと認めるに足りる事実は見いだせない。 したがって、請求人が提出した証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているものと認めることができない。 (2)本件商標と引用商標との類否について 本件商標は、上記第1のとおり、「AnySharp」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は「どんな・・・でも」などの意味を有する英語「Any」の文字と、「鋭い」などの意味を有する英語「Sharp」の文字(いずれも「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」株式会社大修館書店)を、字間なく結合してなるもので、構成文字全体としては具体的な意味合いを有する成語ではない。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「エニーシャープ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。 また、引用商標は、上記第2のとおり、「AnySharp」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字は「どんな・・・でも」などの意味を有する英語「Any」の文字と、「鋭い」などの意味を有する英語「Sharp」の文字(いずれも前掲書)を、字間なく結合してなるもので、構成文字全体としては具体的な意味合いを有する成語ではない。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「エニーシャープ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。 そこで、本件商標と引用商標を比較すると、外観においては、構成文字を共通にし、称呼においては、構成音を共通にするから、いずれも相紛らわしく、また、観念においては、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。 したがって、本件商標は、引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において相紛らわしいから、同一又は類似の商品について使用するときは、出所の誤認混同を生じるおそれがあり、同一又は類似する商標と認められる。 (3)本件商標の商標法第4条第1項第19号該当性について 商標法第4条第1項第19号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもって使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されている。 そして、本件商標は、上記(2)のとおり、引用商標とは類似の商標であるとしても、上記(1)のとおり、引用商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているとは認めることはできないから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号を適用するための要件を欠くものといわざるを得ない。 また、請求人は、英国を始めとして、世界各国で「ANYSHARP」について商標権を取得し(甲10)、ブランドを守るために、世界各国で、引用商標と同一又は類似する他社の商標出願について、常に監視しているところ、2011年4月19日付けで、オーストラリアにおいて、被請求人が、商標「AnySharp」を出願していることを発見したため、異議申立てを行うと共に、被請求人に対し交渉を申し込み、結果として、被請求人は、オーストラリアにおける出願を放棄した(甲11)と主張するが、請求人が提出した、オーストラリアにおける被請求人が出願人であった商標登録出願の経過情報とする書面は、商標「anysharp」について、「Withdrawn」の記載があるものの、請求人と被請求人との交渉を示す証拠などは提出されておらず、具体的な事情が不明であることから、これをもって本件商標の登録出願が不正の目的をもってされたものと判断することはできない。 さらに、仮に本件商標権者が、本件商標の登録出願時において、引用商標を含めた請求人の使用に係る商標や商品を認識していたとしても、先願主義を採用する商標制度の下においては、そのように他人の商標を認識しながら先んじて商標登録出願をすること自体が、不正な行為とまでは直ちに評価できない。 その他、請求人提出の証拠によっては、本件商標権者が本件商標を不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他の不正の目的をもって使用をするものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第7号該当性について (1)商標法第4条第1項第7号の解釈について 商標法第4条第1項第7号にいう「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」には、ア その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合、イ 当該商標の構成自体がそのようなものでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合、ウ 他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合、エ 特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合、オ 当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合、などが含まれるというべきである(知財高裁平成17年(行ケ)第10349号)。 (2)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について 本件商標は、上記2(3)のとおり、引用商標のもつ顧客吸引力(名声・信用・評判)にただ乗り(フリーライド)することや、信用・名声・顧客吸引力等を毀損(希釈化)するなどの不正の目的をもって使用するものであると認めることもできないものである。 また、請求人の提出に係る証拠及び同人の主張からは、本件商標の登録出願の経緯に著しく社会的妥当性を欠く等の事実は認められないものであって、本件商標をその指定商品について使用することが、社会の一般的道徳観念に反し、商取引の秩序を乱すものともいえず、その他、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標であると認めるに足りる具体的事実も見いだせない。 さらに、本件商標は、その構成自体が非道徳的、きょう激、卑わい、差別的又は他人に不快な印象を与えるようなものではなく、その構成自体がそのようなものでなくとも、それを指定商品に使用することが社会公共の利益に反し社会の一般的道徳観念に反するものともいえない。 そして、本件商標は、他の法律によって、その商標の使用等が禁止されているものではないし、特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反するものでもない。 してみると、本件商標は、その登録を維持することが商標法の予定する秩序に反し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標に該当するとまではいえないものであり、また、不正の目的をもって使用するものとはいえないものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号にいう「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当するというべき事情は見いだせないから、商標法第4条第1項第7号に該当しない。 4 商標法第3条第1項柱書の要件充足性について 商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」とは、少なくとも登録査定時において、現に自己の業務に係る商品又は役務に使用をしている商標、あるいは将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標と解される(知財高裁平成24年(行ケ)第10019号同年5月31日判決)。 そうすると、本件商標の登録査定時における登録出願人が、その登録査定時において、本件商標を自己の業務に係る指定商品に現に使用していなくても、将来においてその使用をする意思があれば、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているといえる。 ところで、請求人は、本件商標は請求人ブランドの化体した信用、名声及び顧客吸引力にただ乗りする不正の目的で出願し登録を受けたものであって、被請求人及びアズマ社らは、「包丁研ぎ器」を販売しているものの、商標「AnySharp」を付してなる商品を販売していないから、本件商標は、その登録出願時及び登録査定時において、出願人が自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標に行われたものとはいえず、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない旨主張する。 しかしながら、請求人の当該主張及び同人の提出に係る証拠によっては、本件商標は、その登録査定時において、商標権者がその指定商品について使用をしているか又は使用する意思があるかについて合理的疑義があったものとは認められず、他にこれを認めるに足りる事情も見いだせない。 また、被請求人が現在、代理店を通じて使用計画を立案している最中であると主張する証拠(乙4)について、請求人は、提出された証拠に記載されたURLは、当該URLを直接アドレスバーに入力しなければ見ることができず、検索サイトにおいて検索することができないものであって、かつ、当該URLで確認できるPDFファイルの作成日や更新日は答弁書の提出日であることが確認できたから(甲16)、実際には頒布されていないといわざるを得ない旨主張するが、本件商標は、その登録査定時において、将来においてその使用をする意思があれば、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているといえるものであり、請求人の主張は採用することができない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものとはいえない。 5 請求人の主張について 請求人は、オーストラリアにおける被請求人が行っていた商標出願の放棄に関する事案は、被請求人が、本件商標の登録出願日より前に、請求人にかかる「包丁研ぎ器」等に関するブランド「AnySharp」について既知であることの証左であって、その経緯を考慮すると本件商標登録出願は偶然に行われたものとは考えられず、本件商標の登録出願は不正の目的をもって出願されたものである旨主張する。 しかしながら、請求人が提出した、オーストラリアにおける被請求人が出願人であった商標登録出願の経過情報とする書面(甲11)は、商標「anysharp」について、「Withdrawn」の記載があるものの、請求人と被請求人との交渉を示す証拠などは提出されておらず、具体的な事情が不明であることから、これをもって本件商標の登録出願が不正の目的をもってされたものと判断することはできない。 したがって、請求人の上記主張は採用することができない。 その他、請求人の主張は、いずれも採用することができない。 6 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第7号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する

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2024-890004

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