商標拒絶査定不服審判
2024-650043
ザガンナ、ザギャンナ、ガンナ、ギャンナ
- 審判番号
- 2024-650043
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1679267
- 請求日
- 2024年06月06日
- 審決日
- 2025年07月02日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ARITZIA LP
- 【請求人代理人】弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 板谷 玲子
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .261-WY (W25) / T18 .262-WY (W25) / T18 .263-WY (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
国際登録第1679267号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。
結論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
1 手続の経緯
本願は、2022年(令和4年)5月18日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2023年(令和5年)5月30日付け:暫定拒絶通報
2023年(令和5年)8月7日 :意見書の提出
2024年(令和6年)2月19日付け:拒絶査定
2024年(令和6年)6月6日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「THE GANNA」の欧文字を横書きしてなり、第25類に属する日本国を指定する国際登録において指定された別掲のとおりの商品を指定商品として、2021年11月19日にUnited Kingdomにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、国際商標登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6275617号商標(以下「引用商標」という。)は、「GUNNA」の欧文字を標準文字で表してなり、2019年7月11日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、令和2年1月14日登録出願、第9類「音楽の演奏を特徴とする録音済み及び録画済み記録媒体,デジタル記録媒体,音楽の演奏を特徴とするダウンロード可能な音楽ファイル及びダウンロード可能な録音済み及び録画済み記録媒体」、第16類「ステッカー」、第25類「被服,帽子」及び第41類「生の音楽の演奏に関する娯楽の提供,娯楽の提供,ミュージシャン本人の出演による娯楽の提供,音楽アーティストによる視覚及び音響のパフォーマンスに関する娯楽の提供,演奏し録音する音楽アーティストに関するダウンロードできない音楽の演奏・ニュース・記事・批評・写真・その他の情報及びダウンロードできない写真とビデオクリップのマルチメディア素材を特徴とするウェブサイトを提供する娯楽の提供,会員制による娯楽の提供」を指定商品及び指定役務として、同年7月31日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「THE GANNA」の欧文字を横書きしてなるところ、「THE」と「GANNA」の間に1文字程度の間隔を有しているとしても、構成各文字が同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表されているものである。
また、本願商標構成中の前半の「THE」の文字は、英語の定冠詞(「新英和中辞典(第7版)」株式会社研究社)であったとしても、その構成中の後半の「GANNA」は、我が国における一般的な辞書に載録がないものであるから、指定商品の取引者、需要者において、特定の意味合いを認識、理解させない一種の造語であるといえ、本願商標は特定の観念は生じないものである。
そして、造語からなる欧文字にあっては、ローマ字読み風又は英語読み風に発音するのが一般的であるから、本願商標からはその構成文字に相応した、ローマ字読み風の「ザガンナ」、英語読み風の「ザギャンナ」の称呼を生じ、これらは無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、前記のとおり、まとまりよく一体的に表された本願商標の態様から、本願商標が、殊更、「THE」の文字部分を捨象し、「GANNA」の文字部分のみをもって取引に資されるものと認めることはできず、本願商標に接する需要者は、本願商標を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であり、「GANNA」の文字部分のみが出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとはいえない。
ほかに、本願商標の構成中の「GANNA」の文字部分が取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。
以上よりすれば、本願商標の構成中、「GANNA」の文字部分を分離抽出し、この部分だけを引用商標と比較して、本願商標と引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。
したがって、本願商標の構成中の「GANNA」の文字部分を分離抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
なお、本願商標の構成中「GANNA」の文字に着目する場合があるとしても、当該文字と引用商標とは、外観において、5文字という短い構成における2文字目の「A」と「U」の差異が与える影響は大きく、明確に区別できるものであり、称呼において、上記「GANNA」のローマ字読み風の「ガンナ」の称呼と引用商標のローマ字読み風の「グンナ」の称呼、あるいは、前者の英語読み風の「ギャンナ」の称呼と後者の英語読み風の「ガンナ」の称呼とは、全体が3音という構成における1音の差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、明瞭に聴別し得るものである。そして、いずれも特定の観念は生じないものであるから、観念上、比較できない。そうすると、上記の比較においても、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似する商品について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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