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商標取消審判

2024-300908

タベルン

審判番号
2024-300908
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2014-075561
登録番号
5741277
請求日
2024年12月03日
審決日
2025年12月18日
公報発行日
2026年08月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】イートウェル 株式会社
  • 【請求人代理人】森 博
  • 【被請求人】東都生活協同組合
  • 【被請求人代理人】米屋 崇
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 大島 康浩
  • 審判官 小林 裕子
分類
T132 .1 -Y (W35)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条、商標法第2条第3項第7号、商標法第2条第3項第3号、商標法第2条第3項第4号、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5741277号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5741277号商標(以下「本件商標」という。)は、「たべるん」の文字を横書きしてなり、平成26年9月8日に登録出願、第35類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として、同27年2月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、令和6年12月17日である。 なお、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である令和3年(2021年)12月17日から同6年(2024年)12月16日までを、以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「請求に係る役務」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書及び審判事件弁駁書において、その理由を要旨以下のように述べた。 1 請求の理由 本件商標は、請求に係る役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 (1)被請求人は、被請求人のウェブサイト(以下「本件ウェブサイト」という場合がある。)や冊子(広報誌)における「たべるん」のキャラクターの使用を、指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」における登録商標「たべるん」(文字)の使用であると主張している。 しかしながら、被請求人が提出した証拠における「たべるん」の表示態様は、以下の理由により商標法上の「使用」には該当せず、その主張は失当である。 (2)被請求人が主張するように、被請求人が提出するウェブサイトや冊子には、キャラクター(ロゴ)とともに、文字「たべるん」が表示されてはいる。 しかしながら、上記ウェブサイト及び冊子における文字「たべるん」の表示態様を検討すると、当該文字はキャラクター図の直下あるいは説明文中において、専ら当該キャラクターの名称として用いられているにすぎず、出所識別標識としての機能を有していない。被請求人自身も、答弁書及び乙第5号証において、「たべるん」がキャラクター名であることを明示しており、上記ウェブサイト及び冊子における文字「たべるん」がキャラクターの愛称として使用されていることを自認している。 (3)さらに、被請求人が提出した証拠の一部には、キャラクター図のみが表示され、「たべるん」という文字が一切登場しないものも含まれている。この点は、当該文字自体が、需要者に役務の出所を表示する識別標識として認識される態様で使用されていないことを強く示唆する。 (4)また、文字が表示されている場合であっても、それが「キャラクターの名前」として記載されているにすぎず、当該表示に商標としての使用意図が希薄であることは明白である。これらの使用態様において、「たべるん」の文字は、ブランド名として顕著に表示されているわけではなく、顧客が当該文字を見て、特定の事業者が提供する役務の出所を直ちに識別できる状態にはない。 (5)加えて、提出された証拠全体を通じて、本件商標が単独でサービス表示として用いられている例は見当たらない。いずれも「たべるん」という名称がキャラクターに付随する補足的・装飾的な役割を担っているにとどまり、本件商標が自他役務の識別標識として単独で顕著に表示されている例は一切存在しない。 (6)なお、被請求人の主張には、文字「たべるん」の表示が登録商標と「同一」であることが前提とされているが、提出された証拠における表記にはフォントや構成に一定の相違も見られ、厳密には同一といえない部分も認められる。この点は商標の「同一性」判断において補足的要素として参照し得る。 (7)以上のとおり、被請求人が提出するウェブサイトや冊子における文字「たべるん」の使用態様は、指定役務との関係において自他役務の識別標識としての機能を果たしておらず、商標法上の使用には該当しないものである。したがって、その余の点について検討するまでもなく、「本件商標は請求登録前3年以内に日本国内で、指定役務に含まれる形態で使用されている」ということはできないことから、本件は商標法第50条に基づく不使用取消事由が成立することは明白である。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を審判事件答弁書及び令和7年7月10日付け審尋に対する同年8月9日付け回答書において要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 答弁の理由 被請求人である東都生活協同組合は、要証期間に日本国内において本審判の請求に係る指定役務に、本件商標と同一の商標を使用しており、以下において証拠を提示するとともにその使用態様を具体的に述べる。 (1)本件商標と同一の商標を、被請求人である東都生活協同組合のウェブサイトに使用していること。 ア 本件商標を、被請求人のウェブサイトに使用している証拠として、東都生活協同組合のウェブサイトである「わたしのこだわり」(乙第1号証)を提示する。 イ 東都生活協同組合のウェブサイトである「わたしのこだわり」について (ア)ウェブサイトの中段において、「「わたしのこだわり」調査隊。」と称する東都生活協同組合が販売する商品等の情報を紹介するキャラクター(ロゴ)とともに、本件商標と同一の商標「たべるん」(キャラクター名)の文字が表示されている。 (イ)上記キャラクター(ロゴ)の画像を含む現在のウェブサイトの内容と同一の内容を表示するファイルが、2021年12月15日にサーバーにアップロードされており、それ以降は本件答弁書提出時(令和7年3月10日)までウェブサイトの内容が変更されていない(乙2)。なお、上記ウェブサイトの掲載期間は、要証期間と重なるものである。 (ウ)「わたしのこだわり」のウェブサイトには、東都生活協同組合が販売するプライベートブランド「わたしのこだわり」が紹介されている。具体的には、現在、東都生活協同組合が販売するプライベートブランド商品に対する「理念、政策、考え方を基本にした7つの約束」や、その商品の「品質」、「包装デザイン」などの詳細な情報について、「「わたしのこだわり」調査隊。」と称するキャラクター(ロゴ)とともに、そのキャラクター名「たべるん」(本件商標)の文字を使用することにより紹介している。 (エ)上記掲載記事の内容は、東都生活協同組合が販売する商品について興味を有する東都生活協同組合の組合員をはじめとする消費者に対し、その販売する商品を購入するか否かの判断を行うのに役に立つ有用な情報(販売商品(飲食料品)の詳細な説明等)を提供するものである。 (オ)一方、本審判の請求に係る指定役務は「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等であり、具体的には「顧客に対して小売業者や卸売業者などが行う飲食料品に関するサービス」を指し、「販売商品(飲食料品)の詳細な説明の提供」はそれに含まれる。 (カ)よって、「わたしのこだわり」のウェブサイトにおいては、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されているということができる。 ウ したがって、東都生活協同組合の上記ウェブサイトにおいては、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されており、またそのウェブサイトに本件商標と同一の商標が表示されていることから、商標法第2条第3項第7号に該当する行為が行われたものといえる。 (2)本件商標と同一の商標を、被請求人である東都生活協同組合が、その組合員(消費者)に対し情報提供をするための冊子に使用していること。 ア 本件商標と同一の商標を、東都生活協同組合の組合員に対し情報提供をするための冊子に使用している証拠として、広報誌である「私たちの願い」(乙3)を提示する。 イ 冊子「私たちの願い」について (ア)表表紙の下部の中央において、東都生活協同組合に関する情報を紹介するキャラクター(ロゴ)とともに、本件商標と同一の商標「たべるん」(キャラクター名)の文字が表示されている。また、表表紙の最下段の中央には冊子の発行者(東都生活協同組合)、右下には発行年月(2024年4月)が記載されている。なお、上記冊子「私たちの願い」は、要証期間内に発行されたものである。 (イ)冊子「私たちの願い」は、東都生活協同組合の全組合員に対し情報を提供するために年1回(毎年4月)配布されている機関誌であり、約26万部が発行されている(乙4)。 (ウ)「私たちの願い」の冊子において、表表紙の中段に「組合員の声に応えて、商品・サービスにつなげていきます」との見出しがあり、東都生活協同組合のインターネッ卜注文サイトの商品選択や、東都生活協同組合が販売する商品の供給等について、組合員から寄せられた声(意見・要望)と、その声に対する応答の内容が掲載されている。 (エ)上記掲載記事の内容は、被請求人である東都生活協同組合が、その組合員(消費者)等に対し、「商品の品揃え」や「商品の販売サイト」等に関する情報を提供するものである。 (オ)一方、本審判の請求に係る指定役務は「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等であり、具体的には「顧客に対して小売業者や卸売業者などが行う飲食料品を販売する際のサービス」を指し、「商品の品揃え」や「商品の販売サイト」に関する情報の提供はそれに含まれる。 (カ)よって、冊子「私たちの願い」においては、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されているということができる。 ウ したがって、冊子「私たちの願い」は、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務を提供するための機関紙であって、その冊子に本件商標と同一の商標が表示されていることから、商標法第2条第3項第3号に該当する行為が行われたものといえる。さらに、冊子「私たちの願い」は、東都生活協同組合の組合員に対して配布されることから、商標法第2条第3項第4号に該当する行為が行われたものといえる。 (3)本件商標と同一の商標を、被請求人である東都生活協同組合が、その組合員(消費者)に対し情報提供をするための冊子に使用していること。 ア 本件商標と同一の商標を、東都生活協同組合の組合員に対し情報提供をするための冊子に使用している証拠として、広報誌である「ラッキー7」(乙5)を提示する。 イ 冊子「ラッキー7」について (ア)第2頁の最下段左側において、東都生活協同組合に関する情報を紹介するキャラクター(ロゴ)とともに、本件商標と同一の商標「たべるん」(キャラクター名)の文字が表示されており、第1頁の中央にもキャラクター(たべるん)が表示されている。また、第1頁の最上段右側には、冊子の発行者(東都生活協同組合)とともに発行年月日(2023年5月8日)が記載されている。なお、上記冊子「ラッキー7」は、要証期間内に発行されてものである。 (イ)冊子「ラッキー7」は、第7地域(乙6)に在住の東都生活協同組合の全組合員に対し情報を提供するために定期的に配布されている機関誌である。 (ウ)「ラッキー7」の冊子において、東都生活協同組が実施するイベントや組合員活動(サークル)等、東都生活協同組合に関する情報が掲載されている。そして、第1頁の上段には「東都生協 商品学習会\東都マスターになろう!&おしゃべり会」との見出しがあり、東都生活協同組合が販売する「東都トマトケチャップ」についての商品学習会が開催されるとともに、申込者には事前に「東都トマトケチャップ」が試食品として自宅に送られてくることが掲載されている。 (エ)上記掲載記事の内容は、東都生活協同組合が販売する商品について興味を有する東都生活協同組合の組合員である消費者に対し、その商品を購入するか否かの判断を行うのに役に立つ有用な情報(販売商品(食料品)の詳細な説明等)を提供するものである。また、東都生活協同組合が販売する商品についての認知度向上や消黄者の購買意欲を高めるために、その商品を試食品として提供するものである。 (オ)一方、本審判の請求に係る指定役務は「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等であり、具体的には「顧客に対して小売業者や卸売業者などが行う飲食料品に関するサービス」を指し、「販売商品(食料品)の詳細な説明の提供」や「商品の試食の提供」はそれに含まれる。 (カ)よって、冊子「ラッキー7」においては、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されているということができる。 ウ したがって、冊子「ラッキー7」は、本審判の請求に係る指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務を提供するための機関紙であって、その冊子に本件商標と同一の商標が表示されていることから、商標法第2条第3項第3号に該当する行為が行われたものといえる。さらに、冊子「ラッキー7」は、東都生活協同組合の組合員に対して配布されることから、商標法第2条第3項第4号に該当する行為が行われたものといえる。 2 審尋に対する回答書 (1)「わたしのこだわり」のウェブサイトについて ア 本件ウェブサイトが要証期間内に存在していた証拠として、乙第7号証を提出する。この乙第7号証は、本件ウェブサイトが過去にどのように表示されていたかを、日付ごとに確認できるWEBツールである「Wayback Machine」を利用して、要証期間内である令和5年12月10日時点における本件ウェブサイトの内容を表示したものである。 イ 乙第7号証の内容は、その最上段の「Wayback Machine」のロゴや上記日付等の表示以外は、乙第1号証の内容と変わらないものであり、具体的には、被請求人である東都生活協同組合が現在販売するプライベートブランド商品に対する「理念、政策、考え方(7つの約束)」や、その商品の「品質」、「包装デザイン」などの詳細な情報について、「わたしのこだわり調査隊」と称する3つのキャラクター図形(以下「本件キャラクター図形」という場合がある。)とともに、それら本件キャラクター図形の名称である「くばるん」、「たべるん」(本件商標)、「つくるん」の文字を使用して紹介することにより、被請求人である東都生活協同組合が販売する商品について興味を有する東都生活協同組合の組合員をはじめとする消費者に対し、その商品を購入するか否かの判断を行うのに役に立つ有用な情報(販売商品(飲食料品)の詳細な説明等)を提供するものである。 ウ 一方、請求指定役務は「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等であり、具体的には「商品の説明」や「商品販売に関するサイトの提供」など「顧客に対して小売業者や卸売業者などが行う飲食料品に関するサービス」を指す。 よって、本件ウェブサイトにおいては、「販売商品(飲食料品)の詳細な説明等」が掲載されているため、請求指定役務である「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されているということができる。 エ したがって、本件ウェブサイトにおいては、本件商標が表示され、請求指定役務である「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務が提供されていることから、商標法第2条第3項第7号に該当する行為が行われたものといえる。 (2)請求人の主張に対する反論について ア 請求人は、弁駁書において、本件ウェブサイトにおいて使用されている「たべるん」の文字は、キャラクターの名称として用いられているにすぎず、出所識別標識としての機能を有していないため、その使用態様は、商標法上の使用には該当しない旨を主張している。 イ そこで、本件ウェブサイトにおける「たべるん」の文字の商標法上の使用について検討すると、乙第1号証の本件ウェブサイトの中段には、橙色の太線の四角形枠内の左側に「「わたしのこだわり」調査隊。みんなの疑問に答えます!」との2行書きの赤色の文字列が、右側の上段には3つの本件キャラクター図形が、その中段には「くばるん」、「たべるん」、「つくるん」の文字が、その下段には「さんぼんすぎキャラクター「るんるんズ」」の黒色の文字列の記載がある。 なお、ここでいう「さんぼんすぎ」とは、被請求人である東都生活協同組合が組合員に対して毎週定期的に発行する、被請求人が販売する商品の商品案内紙「さんぼんすぎ」(乙8)のことを指す。 そのため、上記四角形枠内の部分から、上記3つの本件キャラクター図形は、被請求人である東都生活協同組合が組合員に対して発行する商品案内紙「さんぼんすぎ」で使用している被請求人のキャラクターであり、それら3つの本件キャラクター図形の名称がそれぞれ「くばるん」、「たべるん」、「つくるん」であって、それらの3つのキャラクターのグループ名が「るんるんズ」であると認識することができる。 ウ そして、本件ウェブサイトから「たべるん」の文字を抽出し、これを商標として認識できるかについて検討すると、本件ウェブサイトの中段において目立つように、橙色の太線の四角形枠内に、3つの本件キャラクター図形とともに、「くばるん」、「たべるん」、「つくるん」の文字がそれらの図形の直下にまとまりよく配置されていることが認められるから、3つの本件キャラクター図形はそれぞれ「くばるん」、「たべるん」、「つくるん」の名称であるとして、本件ウェブサイトに接した看者の注意をひくものといえる。そうすると、「たべるん」の文字について、本件ウェブサイトの他の部分から分離して観察し、文字商標として認識できるものと考える。 エ また、本件ウェブサイトの中段の橙色の太線の四角形枠の上部には、「「どこが新しいの?」組合員に疑間に答えるべく、「るんるんズ」が徹底調査。2013年10月にデビューした東都生協のプライベートブランド「わたしのこだわり」の秘密に迫ります。」との2行書きの黒色の文字列が記載されており、本件ウェブサイトに接した看者は、上記2行書きの文字列から、本件キャラクター図形は、被請求人である東都生活協同組合のプライベートブランド商品である「わたしのこだわり」商品を広告宣伝するためのキャラクターであって、その商品に関する小売等役務の出所識別標識として用いられていることを認識することができるから、本件キャラクター図形の名称である「たべるん」の文字についても、「わたしのこだわり」商品に関する小売等役務の出所識別標識として認識することができる態様で使用されているものといえるため、上記のような「たべるん」の文字の使用は、本件商標の商標法上の使用に該当するものといえる。 第4 当審の判断 1 被請求人の主張及び提出された証拠によれば、以下のとおりである。 (1)被請求人である商標権者のウェブサイトの2023年12月10日付けアーカイブの写し(以下「本件ウェブサイト」という。)において、「わたしのこだわり」の見出しの下、「東都生協の新プライベートブランド「わたしのこだわり」には、みんなのお気に入りが大集合」、「新PB「わたしのこだわり」のコンセプトは、「いつまでも、安心で、おいしく、楽しい食卓のために、作る人と食べる人が一緒に考え、あなたの食のこだわりに応える商品」です。」等の記載があり、商標権者に係る新しいプライベートブランドとして「わたしのこだわり」が紹介されている(乙7)。 (2)本件ウェブサイトの「新しくなった東都生協のプライベートブランド商品が食卓をおいしく、幸せにします!」の見出しの下には、「「どこが新しいの?」組合員の疑問に答えるべく、「るんるんズ」が徹底調査。/2013年10月にデビューした東都生協プライベートブランド「わたしのこだわり」の秘密に迫ります。」、「「わたしのこだわり」調査隊。みんなの疑問に答えます!」の記載とともに、「るんるんズ」と称する3人のキャラクターのイラストが、それぞれ「くばるん」「つくるん」及び「たべるん」の名称とともに表示されている(乙7)。 (3)本件ウェブサイトにおいては、上記(2)の内容に続き、例えば「Q 「プライベートブランド」は安物というイメージがあるけど、「わたしのこだわり」は?」「A 一言で言うと「ちょっといいもの」。ベーシック商品の「原料・製法・味」などに、より品質を高めたハイスタンダード商品を中心に構成されます。」のように、Q&A形式で「わたしのこだわり」ブランドの商品の紹介がされ、それぞれのQ&A欄に、「るんるんズ」のキャラクターのイラストとコメントが表示されている(乙7)。 2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用時期について 本件ウェブサイトは、要証期間である2023年12月10日付けのアーカイブであって、本件ウェブサイトにおいて、「るんるんズ」と称するキャラクターの1人の名称として「たべるん」の文字(以下「使用商標」という。)が表示されているから、要証期間内に使用商標が使用されたといえる。 (2)使用者について 本件ウェブサイトは、商標権者に係るウェブサイトであるから、本件ウェブサイトにおいて使用商標を使用しているのは、商標権者である。 (3)使用役務について 本件ウェブサイトにおいては、商標権者に係るプライベートブランドである「わたしのこだわり」の概要について説明されているとともに、Q&A形式で、同ブランドの商品についての紹介がなされている。 そして、「新しくなった東都生協のプライベートブランド商品が、食卓をおいしく、幸せにします!」や、「新PB「わたしのこだわり」のコンセプトは、「いつまでも・・・あなたの食のこだわりに応える商品」です。」の記載からすると、「わたしのこだわり」ブランドの商品は、少なくとも飲食料品を含む商品であると推認できる。 そうすると、本件ウェブサイトにおいては、「わたしのこだわり」と称するプライベートブランドに係る、飲食料品の小売の業務の業務において行われる顧客に対する便益の提供(以下「使用役務」という。)について、Q&A等の形式で広告が行われているといえる。 そして、使用役務は、請求に係る役務の範ちゅうに属する役務である。 (4)使用商標について 本件商標は、「たべるん」の文字を横書きしてなり、使用商標も「たべるん」の文字を横書きしてなるところ、両者はつづりを同一にするから、社会通念上同一の商標といえる。 (5)使用行為について 上記1(2)及び(3)のとおり、本件ウェブサイトにおいて、「「るんるんズ」が徹底調査・・・「わたしのこだわり」の秘密に迫ります。」の記載があること、及び、「わたしのこだわり」ブランドの商品に関するQ&Aが「るんるんズ」のキャラクターのイラストやコメントとともに表示されていることからすれば、「たべるん」を含む「るんるんズ」と称するキャラクターは、「わたしのこだわり」ブランドの商品の宣伝広告を行う役割のものとして表示されているとみるのが相当である。 そうすると、使用商標(たべるん)は、本件ウェブサイトにおいて、使用役務に関する広告について使用されているといえる。 してみれば、商標権者は、本件ウェブサイトにおいて、使用役務に関する広告を内容とする情報に使用商標を付したということができ、この行為は、商標法第2条第3項第8号の「役務に関する広告を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当する。 また、当該行為は、日本国内において行われたことが明らかである。 3 請求人の主張について 請求人は、使用商標は、専ら当該キャラクターの名称として用いられているにすぎず、出所識別標識としての機能を有していない旨主張する。 しかしながら、上記2(5)のとおり、本件ウェブサイトにおいては、「たべるん」を含む「るんるんズ」と称するキャラクターが、Q&A形式で商品の宣伝広告を行う役割のものとして表示されているとみるのが相当であるから、使用商標は、出所識別標識としての機能を有するものといえる。 したがって、請求人の上記主張は採用することができない。 4 まとめ 以上のとおり、被請求人は、要証期間に、日本国内において、通常使用権者が、本件商標と社会通念上同一の商標を、本件商標の指定役務中、請求に係る役務について使用していたことを証明したものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、その請求に係る役務について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。

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