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商標取消審判

2024-300773

オオエムジイパートナーズ、オオエムジイ、パートナーズ

審判番号
2024-300773
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2005-120070
登録番号
4995140
請求日
2024年10月21日
審決日
2025年08月21日
公報発行日
2025年11月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 ケンジ
  • 【請求人代理人】烏田 あすみ
  • 【請求人代理人】家入 健
  • 【請求人代理人】東谷 幸浩
  • 【被請求人】株式会社GENKIDO
  • 【被請求人代理人】弁理士法人ITOH
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 豊瀬 京太郎
分類
T132 .1 -Y (Y44)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第2条第3項第3号、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第4号、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第4995140号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第4995140号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成17年12月21日に登録出願、第44類「アロマテラピーの提供,整体の施術・カイロプラクティック及びこれに関する情報の提供,人材の派遣によるアロマテラピー又はリフレクソロジーの提供,マッサージ及び指圧,美容,入浴施設の提供,健康診断,栄養の指導,医療用機械器具の貸与,美容院用機械器具の貸与,介護用リフトの貸与,介護用おむつの貸与,介護用移動リフトの貸与,介護用体位変換器の貸与,介護用便器の貸与,介護用歩行器の貸与,介護用補助つえの貸与,その他の介護用医療器具の貸与」のほか、第5類、第10類、第35類、第39類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同18年10月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 なお、本件審判の請求の登録日は、令和6年11月8日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の同3年11月8日から同6年11月7日までを以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定役務中、第44類「美容」の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書及び令和7年3月11日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年4月18日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)及び同年6月13日付け上申書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。以下、枝番号をまとめて引用するときは枝番号を省略する。)を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、その指定役務中、第44類「美容」(以下「請求に係る指定役務」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁及び上申 (1)被請求人が、本件商標を使用して、「美容」の役務を、要証期間に提供した事実はない。 ア 「美容」の役務について (ア)総務省告示の「日本標準産業分類」は、「美容業」について、「主としてパーマネントウエーブ、結髪、化粧などの美容サービスを提供する事業所をいう。」と定義しており、美容院、ビューティサロンが、当該項目に含まれるとする一方、美容学校(専修学校のもの)、美容師養成施設(各種学校のもの)、エステティックサロン等は含まれない、と明示している(甲3)。 また、「エステティック業」(「手技又は化粧品・機器等を用いて、人の皮膚を美化し、体型を整えるなどの指導又は施術を行う事業所」と定義する)を、「美容」とは異なる業種として、エステティックサロン、美顔術業、美容脱毛業、ボデイケア ハンドケア フットケア アロマオイルトリートメント ヘッドセラピー タラソテラピー(皮膚を美化して体型を整えるもの)が含まれるとする一方、あん摩マッサージ指圧師 はり師 きゅう師 柔道整復師の施術所 フィットネスクラブ 理容業 美容業等は、これに含まれないと説明する(甲3)。 (イ)美容師法 美容師法は、上記(ア)の日本標準産業分類の「美容業」の定義と軌を一にして、「「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。」(第2条)と定義し、規定を定めている(甲4)。 「美容」の役務は、我が国法上、免許を受けた「美容師」のみが提供できる、医師のみが医療行為を行える「医業」等と同様、いわゆる専権業務である。 (ウ)他方、上記(ア)の「エステティック業」については、営業者の職務、資格などに関して規定された業法はなく、そのため、エステシャンは、医師や薬剤師などの国家資格所有者ではないが、施術面では、医師法又は美容師法や理容師法など、免許がなければ行うことができない業種(医業、美容業、理容業、あん摩 鍼灸 マッサージ業等)の法律に触れることを避ける必要がある、と同業界の自主基準が設けられている(甲5)。「エステティック業」は、「日本においては業務独占の業である美容とも明確に区別されるサービスです。」との他の同業団体の説明も存在する(甲6)。 イ 商標法施行規則第6条別表(以下「省令別表」という。)第44類5及び特許庁類似商品役務審査基準(以下「審査基準」という。)における「美容」の役務 (ア)本件商標は、国際分類第8版に準拠し、省令別表及び審査基準にしたがって、その指定商品及び指定役務について出願され、商標登録された商標である。その第44類には、請求に係る指定役務「美容」を含んでいる。 (イ)国際分類第8版に対応して、審査基準(国際分類第8版)が設けられているが、「「類似商品 役務審査基準」作成の趣旨」として、「平成4年(1992年)4月1日のサービスマーク登録制度の導入を機に、国際分類を主たる体系として採用することとした。」、「商標法施行令第1条の別表に「役務の区分」(第35類~第42類)を追加し」、「省令別表の各区分(第35類~第42類)には「アルファベット順の一覧表」「各種業法」又は「日本標準産業分類」等を参考にして約400の役務(「アルファベット順の一覧表」)に掲載されている約900のサービスのうち、約600のサービスについて対応したものとなっている)を例示している。」、「サービスマークに係る関係団体又は各サービス業種ごとの事業者団体等の意見を広く聴取し、それを踏まえた上で各役務ごとに検討を行い、役務の類否を判定する一般的基準である役務の提供の手段、目的又は場所の同一性、需要者の範囲の同一性、業種又は事業者の同一性、規制する法律の関連性、役務の提供の用に供する物品の関連性等を総合的に考慮し、各役務と類似する役務の類似群を作成し「類似役務審査基準」として公表したものである。」と説明する(甲7)。 (ウ)上記の省令別表の制定趣旨及び審査基準の作成の趣旨を踏まえて、上記専権業務である「美容」(42C01)の役務が定められたとともに、業法の異なる、例えば、「あん摩 マッサージ及び指庄 カイロプラクティック きゅう 柔道整復 はり」(42V01)とは、非類似の役務と推定されている(甲7)。 (エ)また、平成4年(1992年)役務商標登録制度導入時の審査基準第7版に対応して発行された「商品及び役務区分解説」(特許庁商標課編)では、「美容」の役務について、「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくする役務である。」と、美容師法上の「美容」(甲4)の定義(言い換えれば、日本産業標準分類上の「美容業」(甲3))に全く一致する役務と説明する(甲8)。 なお、現在施行されている国際分類第12-2024版対応による、「商品及び役務の区分解説」においても、「美容」の役務の概念に変更はない(甲9)。 ウ 被請求人の主張する「美容」の役務 被請求人が、「fagunアルカキット錦糸町店」等の店舗で提供されたと主張する、「美容鍼」、「美容整体」、「アロマオイルトリートメント」、「美容パック」、「フェイシャルエステ」は、省令別表及び審査基準に定める「美容」の役務には該当しない。 「美容鍼」、「美容整体」は、自ら、「美容」と称しているにすぎず、これらの用語からは、それぞれ、「鍼」、「整体」の役務と解され得る。また、「アロマオイルトリートメント」、「美容パック」、「フェイシャルエステ」はいずれも、日本標準産業分類(甲3)に記載の「エステティック業」に含まれる「アロマオイルトリートメント」、「美顔術業」、「ボデイケア」等に当ると解される。なおこの点、「美顔エステ」、「全身美容」(甲5第9頁)というように、「美顔」や「美容」の言葉を冠した名称で、「エステティック業」が提供されている事実もあり、かかる事実は特許庁においても顕著な事実であると思料する。「美容」の言葉を単に付したからといって、これらの「エステティック業」等の役務が、省令別表及び審査基準が定める、上述の業法が規制する「美容」に該当する理由はなく、「美容」の役務とは異なる役務である。 上述のとおり、「美容」の役務は、美容師法に規定される専権業務であり、その施術者は美容師に限り、かつ、その店舗は「美容所」として都道府県知事への届出義務が課されている。被請求人は、「美容」の役務を提供したと主張する上記各店舗について、何らそのような立証をしていない。 (2)被請求人による本件商標の使用の事実はない。 上述のとおり、被請求人は、「fagunアルカキット錦糸町店」等において、「美容」の役務が提供されており、かつ、被請求人は、「「fagun」のブランドにてサロンを展開している」と主張する。 しかしながら、その主張を裏付けるものとして提出する乙第2号証に記載の「fagun」の紹介及び広告文の後にリンクされている「fagunWEBサイト」においては、同店舗の運営会社は、被請求人ではなく、「株式会社OMGホールディングス」と表記されている(甲10の1、2)。 詳細に述べれば、上記サイトには、「美容鍼美容整体サロンfagun」の見出しがあり、言い換えれば、「美容」の役務が提供されている記載は一切なく、また、同サイトの運営会社として、「株式会社OMGホールディングス」の説明のページにリンクされ、同社名、代表者の氏名、会社住所、連絡先が表示されている(甲10の2)。 これらの記載は、役務提供事業者が、通信販売をする場合の役務の提供条件について広告する際に義務付けられる、特定商取引法第11条及び同主務省令8条が定める「役務提供事業者の氏名、名称、住所、電話番号」の記載と解されるが、「株式会社OMGホールディングス」の名称、住所、代表者名、電話番号が記載されており、被請求人の記載はない。かかる事実から、「美容鍼 美容整体サロン fagun」の運営会社は、上記行政法規の規制に照らしても、「株式会社OMGホールディングス」と解するのが合理的である。言い換えれば、被諸求人の株式会社GENKIDOが、当該店舗を運営し、これらの店舗内において役務を提供している主体と認定する事実はない。 (3)本件商標の広告的使用ほか使用(商標法第2条第3項第3号、同項第4号及び同項第8号)の事実はない。 被請求人は、「美容」の役務を提供する店舗において、店舗の入り口の看板ともいうべき位置に設置された、顧客が使用する受付カウンターに本件商標を付す行為は、商標法第2条第3項第3号に該当し、また、顧客が使用する受付カウンターに本件商標を付して「美容」の役務を提供する行為は、商標法第2条第3項第4号に該当する。」と主張する。 さらに、「本件商標を付したカウンターを「美容」の役務の提供の広告に用いてInstagram等に掲載し、電磁的方法により提供する行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する。」と主張する。 しかしながら、乙第3号証、同第4号証、同第6号証、同第8号証及び同第9号証の広告宜伝媒体には、これらにアクセスする看者が、本件商標と社会通念上同一の商標であると視認し得る商標は全く掲げられていない。 また、乙第7号証にはそもそも、本件商標と社会通念上同一と認識できる商標の掲載はない。 さらに、乙第5号証及び同第10号証の各店舗の写真と主張する写真はそれぞれ、その店舗と認め得る客観的証拠はなく、加えて、本件審判の予告登録日以後の2025年2月20日を撮影日とするものであり、本件商標がその要証期間に広告的使用等された事実を証するものではないことは明らかである。 (4)「美容」の役務の内容について、美容師法を所管する厚生労働省より以下の回答が発せられており、追加の書証として提出する(甲11~甲13)。 各回答に述べられているとおり、「美容」は、「パーマネントウェープ、結髪、化粧等の方法」によるものと限られており、かつ、「等」に含まれる方法も、「通常首から上の容姿を美しくするために用いられるものであり、多少拡張される場合にもマニキュア、ペディキュア程度にとどまるもの」との解釈が示されており、よって、全身に化粧品等を使用して、マッサージ等を行う「全身美容」と称する施術は、そもそも、「美容」には含まれるものではなく、著しく性質の異なる役務であること、また、「フェイシャルエステ」と称する「美顔施術」については、医療行為又は医療類似行為を除き、「容姿を整え、又は美しくするために化粧品又は医薬部外品を用いる等業を行うに当たって公衆衛生上一定の知識を必要とするような場合」に限っては、「美容」又は「理容」に当ること、言い換えれば、ア)「(首から上の)容姿を整え、又は美しくする」という目的で、イ)「化粧品又は医薬部外品」を用いる「化粧等の方法」によって、かつ、ウ)「公衆衛生上一定の知識を必要とする」施術に限り、「理容」又は「美容」に該当し、「簡易なマッサージ、膚の汚れ落し程度のものである場合には、いずれの対象ともならない。」との判断基準が述べられている。 翻って、被請求人の主張するところの「フェイシャルエステ」が「美容」に当るのであれば、被請求人の同施術は、上記の「美容」の該当要件(ア)~ウ))を満たしている説明及び厚生労働大臣の免許を受けた美容師によって施術されていた事実、並びに、「美容所」としての届け出のなされた美容院において施術が行われていたことの立証がなされなければならない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると主張し、その理由を答弁書において要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第11号証を提出した。 1 本件商標の商標権者について 本件商標は、2024年(令和6年)12月5日に合併による商標権移転登録手続が行われ、権利者は株式会社OMG(以下「OMG社」という。)から株式会社GENKIDO(以下「GENKIDO社」という。)へ移転されたものである。本件商標の権利者は、2017年(平成29年)8月1日にOMG社がGENKIDO社に吸収合併された時点で一般承継によりGENKIDO社となっている(乙1)ため、要証期間におけるGENKIDO社の本件商標の使用を証明する。 2 本件商標と商標権者(被請求人)の業務 被請求人は、整骨院 鍼灸院 整体院 トータルボデイケアサロン リラクゼーションサロン スパといったサービスを提供しており、「げんき堂整骨院・鍼灸院」「骨盤メディカル整骨院」「Raxia」「re1ax」「fagun」「Natural Wave」「MAHALO」等のブランドにて全国にサロンを展開している(乙2)。このうち、特に「fagun」ブランドのサロンでは、「美容」の役務を提供している。 3 商標権者による本件商標の使用 以下に示すとおり、被請求人は、本件商標を、要証期間に、請求に係る指定役務について使用している。そしてこれらの使用は、商標法第2条第3項第3号、同項第4号及び同項第8号の使用行為に該当する。 (1)被請求人が営業するサロン「fagun」における商標の使用 被請求人は、サロン「fagun」に設置された受付カウンターにおいて、本件商標を付して営業している。また、本件商標を付したカウンターを広告に用いて提供している。 ア fagunアルカキット錦糸町店は、2021年(令和3年)6月1日より営業開始しており、営業開始から現在(2025年(令和7年)2月20日)に至るまで本件商標を受付カウンターに付して役務を提供している(乙3~乙5)。 また、Instagramの「fagun」公式アカウント「fagun.officia1」に2022年(令和4年)2月14日に投稿された広告宣伝用の記事には、fagunアルカキット錦糸町店の本件商標の付された受付カウンターの写った店舗の外観写真と共に「おすすめメニューランキング」として、「美容鍼」「美容整体」「アロマオイルトリートメント」等の記載があり、「美容」の役務を提供していることがわかる(乙6)。「美容鍼」とは、美容を目的とした鍼施術である。「美容整体」とは、美容を目的とした整体施術である。「アロマオイルトリートメント」は、アロマオイルを使用した全身トリートメントを主とするエステティック美容である。 さらに、Instagramの「fagunアルカキット錦糸町店」公式アカウント「fagun_kinshicho」に2024年2月10日に投稿されたfagunアルカキット錦糸町店の広告宣伝用の記事には、「フェイシャルソワンエステ」の記載があり、施術の内容として「美容パック」の記載があり、同日時点で当該店舗において「美容」の役務を提供していることがわかる(乙7)。「フェイシャルソワンエステ」とは、顔のエステティック美容である。 イ fagunイオン札幌桑園店は、少なくとも2023年(令和5年)8月26日より、現在(2025年(令和7年)2月20日)に至るまで本件商標を受付カウンターに付して営業している(乙8~乙10)。 また、Instagramの「fagunイオン札幌桑園店」公式アカウント「fagun_souen」に2023年(令和5年)8月26日に投稿された広告宣伝用の記事には、「どんなことができる?/お客様一人一人のお悩みに合わせたメニューの組み合わせが可能です。」として、「フェイシャルエステ」等の記載があり、「美容」の役務を提供していることがわかる(乙8)。「フェイシャルエステ」とは、顔のエステティック美容である。 ウ したがって、被請求人が営業するサロン「fagun」において、「美容」の役務を提供する店舗において、店舗の入り口の看板ともいうべき位置に設置された、顧客が使用する受付カウンターに本件商標を付す行為は、商標法第2条第3項第3号にいう「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為」に該当し、また、顧客が使用する受付カウンターに本件商標を付して「美容」の役務を提供する行為は、同項第4号にいう、「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付したものを用いて役務を提供する行為」に該当する。さらに、本件商標を付したカウンターを「美容」の役務の提供の広告に用いてInstagram等に掲載し、電磁的方法により提供する行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当する。 (2)被請求人の使用する商標について 上述した被請求人が使用する商標の態様は、緑色に塗られた角を丸めた四角形を背景に、黄色のラクダの図形が配され、その上に白色の文字で「OMG」「PARTNERS」と2段書きで記載され、当該文字の下に白い横線が配されている。 一方、本件商標は、薄い黄色に塗られた四角形を背景に、オレンジ色のラクダの図形が配され、その上に黒色の文字で「OMG」「PARTNERS」と2段書きで記載され、当該文字の下に黒い横線が配されている。被請求人が使用する商標と本件商標の違いは、色彩の違い及び背景の四角形の図形の形状に若干の違いがあるのみであり、識別標識としての機能には異なるところがないといえるため、これらは社会通念上同一の商標といえる(乙11)。 第4 当審の判断 1 被請求人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙第2号証は、株式会社OMGホールディングスのウェブサイトであるところ、「グループ事業」として、商標権者の名称及び住所の記載、並びに青色の「fagun」の文字を掲げた店舗の写真とともに「fagun」「美容から健康までのトータルビューティーサロン」の記載がある。 (2)乙第5号証は、2025年(令和7年)2月20日を撮影日とする「fagunアルカキット錦糸町店の店舗外観の写真」とされる書証は、青色の「fagun」の文字を掲げた店舗の写真であり、当該店舗の受付カウンターには別掲2のとおりの構成からなる標章(以下「使用商標」という。)が表示されている。 (3)乙第4号証は、Instagramにおける「genkido.recruit」のアカウントサイトであるところ、当該サイトの上部に「株式会社GENKIDO採用担当」の記載がある。また、2023年(令和5年)11月6日の投稿において、「本日はfagunアルカキット錦糸町をご紹介」の文字とともに店舗の写真が掲載され、当該写真上部には「fagunアルカキット錦糸町」の文字が表され、壁面には青色の「fagun」の文字が掲げられており、受付カウンターには、青緑色の角の丸い四角形を背景としオレンジ色の左向きのラクダの図形を描き、当該図形に重なるように白色の「OMG」の文字等を視認することができる標章が付されている。 (4)乙第6号証は、Instagramにおける「fagun.official」のアカウントサイトであるところ、2022年(令和4年)2月14日の投稿において、青色の「fagun」の文字を掲げた店舗の写真が掲載され、受付カウンターには、青緑色の角の丸い四角形を背景としオレンジ色の動物と考えられる図形を描いた標章が表示されている。また、「アルカキット錦糸町」「fagun.officialおすすめメニューランキング」として「第3位 アロマオイルトリートメント」、ハッシュタグとして「美脚アロマエステ」の記載がある。 (5)乙第7号証は、Instagramにおける「fagun_kinshicho」とされるアカウントサイトであるところ、上部に「fagunアルカキット錦糸町店」の記載がある。また、2024年(令和6年)2月10日の投稿において、「fagun_kinshicho NEWフェイシャルメニュー」として「フェイシャルソワンエステ」の項目中に「美容パック」の記載がある。 2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。 本件商標は、別掲1のとおり、薄黄色の四角形を背景とし、オレンジ色の左向きのラクダの図形が配され、当該図形に重なるように黒色の文字で「OMG」「PARTNERS」の欧文字(「O」の文字は、ラクダの図形における首部分にぶら下がるように表されている。)を2段で表し、当該「PARTNERS」の文字の下に黒い横線図形が配された構成からなるものであるところ、「OMG」は一般の辞書等に載録のない造語であり、「PARTNERS」は「配偶者、恋人」(「新英和中辞典 第7版」研究社)を意味する「partner」の複数形である。 そうすると、本件商標からは、「オーエムジーパートナーズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 これに対して使用商標は、別掲2のとおり、青緑色の角の丸い四角形を背景とし、オレンジ色の左向きのラクダの図形が配され、当該図形に重なるように白色の文字で「OMG」「PARTNERS」の欧文字(「O」の文字は、ラクダの図形における首部分にぶら下がるように表されている。)を2段で表し、当該「PARTNERS」の文字の下に白い横線図形が配された構成からなるものであるところ、「OMG」は一般の辞書等に載録のない造語であり、「PARTNERS」は「配偶者、恋人」(「新英和中辞典 第7版」研究社)を意味する「partner」の複数形である。 そうすると、引用商標からは、「オーエムジーパートナーズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 してみれば、本件商標と使用商標とは、背景、文字及び横線図形に施された色彩等が相違するものの、ラクダの図形並びに構成文字のつづり、文字種及び文字構成を共通にするものであるから、使用商標は本件商標と社会通念上同一の商標といえる。 そして、乙第4号証及び乙第6号証における店舗は、その外観から、乙第5号証における店舗と同一の店舗、すなわちfagunアルカキット錦糸町店であると認められることから、乙第4号証及び乙第6号証における店舗の受付カウンターに表示された標章は、その色彩及び構成中の図形の形状等も合わせ考察すれば、使用商標とみるのが自然である。 また、被請求人が使用すると主張する役務は「アロマオイルトリートメント」、「美脚アロマエステ」及び「美容パック」(以下「使用役務」という。)であるところ、これら役務は一般にエステサロン等においてエステティシャンにより施術される「エステティック美容」であると認められるから、請求に係る指定役務「美容」に含まれる役務である。 さらに、商標権者の店舗であるfagunアルカキット錦糸町店における受付カウンターに使用商標を表示して、2022年(令和4年)2月14日、2023年(令和5年)11月6日及び2024年(令和6年)2月10日に使用役務を提供するための宣伝広告を行ったものといえる。 そうすると、使用商標を表示して使用役務に関する広告を展示したのは、要証期間であり、その広告の展示も日本国内で行われていること明らかである。 したがって、商標権者は、要証期間に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、請求に係る指定役務「美容」に関する広告に付して展示したということになる。 そして、商標権者による上記行為は、「役務に関する広告に標章を付して展示する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当する。 3 請求人の主張について 請求人は、使用役務は、省令別表及び審査基準に定める「美容」の役務には該当せず、日本標準産業分類に記載の「エステティック業」に含まれると解される旨主張し、また、「美容」の役務は、美容師法に規定する美容師の専権業務であり、かつ、その店舗は「美容所」として都道府県知事への届出義務が課されているところ、被請求人は、何ら立証をしていない旨主張する。 ところで、第44類「美容」については、「「美容」は,容姿を美しくする役務であって,パーマネントウェーブ,結髪,化粧がその例として挙げられるが,それらに限られるものではなく,社会通念上,容姿を美しくするものとして,「美容」ということができるものであれば,広く含まれると解される」「「パーマネントウェーブ,結髪,化粧」が例として挙げられるからといって,本件商標の指定役務である「美容」の対象が首から上部に限られると解する理由はなく・・・」と判示されている(平成18年(行ケ)010349号(平成18年12月25日 知財高裁判決参照))。 上記判示を踏まえて、使用役務について検討するに、使用役務は、「アロマオイルトリートメント」、「美脚アロマエステ」及び「美容パック」であるところ、「アロマオイルトリートメント」及び「美脚アロマエステ」はアロマオイルを用いたマッサージと解されるものであり、また、「美容パック」は美容成分が含まれたシートを肌に貼付けて行う美容ものであることからすれば、いずれの役務も顔や脚等の容姿を美しくするために行う施術であり、一般に容姿を美しくするものとして認識されているものであることから、第44類「美容」の範ちゅうに含まれる役務であると解するのが相当である。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。 4 むすび 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定役務「美容」に含まれる「アロマオイルトリートメント」、「美脚アロマエステ」及び「美容パック」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用した事実を証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-300773

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