商標取消審判
2024-300324
ユメヤ、ユメ
- 審判番号
- 2024-300324
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2015-023690
- 登録番号
- 5783090
- 請求日
- 2024年05月21日
- 審決日
- 2025年10月16日
- 公報発行日
- 2026年01月30日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】相川 和信
- 【被請求人】株式会社 夢屋
- 【被請求人代理人】弁理士法人綾田事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T131 .1 -Z (W36) / T131 .11 -Z (W36)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5783090号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5783090号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5783090号商標(以下「本件商標」という。)は、「夢屋」の文字と「YUMEYA」の欧文字を2段に書してなり、平成27年3月17日に登録出願され、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同年7月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和6年6月5日であり、その請求の登録前3年以内の同3年6月5日から同6年6月4日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
1 本件商標は、その指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
第3 被請求人の主張
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出している。
1 令和6年8月20日付け審判事件答弁書
乙第1号証~乙第6号証に示すように、不動産業務に関して登録商標である英文字の「YUMEYA」又は「Yumeya」を商標登録後継続的に使用している。
第4 審尋及び被請求人の回答
1 審判長は、令和7年3月27日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人が提出した証拠によっては、本件商標権者が商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実を証明したものとは認めることができない旨の合議体の暫定的見解を示した。
2 被請求人は、上記1の審尋に対し何らの応答もしていない。
第5 当審の判断
1 被請求人提出の証拠の内容
(1)乙第1号証
乙第1号証は、パンフレット収容カバーであり、表面及び裏面に、別掲1の使用商標1が表示されている。
乙第1号証には、使用商標1をいずれの役務についていつ使用したかに係る表示は見当たらない。
(2)乙第2号証及び乙第3号証
乙第2号証及び乙第3号証は、本件商標権者のパンフレットであり、乙第2号証には、別掲2の使用商標2が表示されており、乙第3号証には、使用商標2と別掲3の使用商標3が表示されている。また、乙第3号証には、本件商標権者の名称を含む使用商標2とともに「お客様に満足頂ける不動産の専門家として、快適な生活空間のご提案を行っております。」と記載されている。
乙第2号証及び乙第3号証には、使用商標2及び使用商標3をいつ使用したかに係る表示は見当たらない。
(3)乙第4号証
乙第4号証は、ファクシミリ送信の際に用いられると思われる送付状であり、その左上に別掲4の使用商標4が表示されている。また、企業名、部署名、担当、郵便番号、住所、TEL及びFAXの項目を有する送り主を示す欄中の企業名として「株式会社 夢屋」の表示がある。
乙第4号証には、使用商標4をいずれの役務についていつ使用したかに係る表示は見当たらない。
(4)乙第5号証
乙第5号証は、封筒であり、その表面の下側に別掲5の使用商標5が表示されている。
乙第5号証には、使用商標5をいずれの役務についていつ使用したかに係る表示は見当たらない。
(5)乙第6号証
乙第6号証は、本件商標権者発行のインターネット広告の写しであり、左上に別掲6の使用商標6が表示されている。また、本件商標権者が「新築分譲マンション事業」「新築一戸建分譲事業」「中古物件再生事業」を行う旨が記載されている。
乙第6号証には、使用商標6をいつ使用したかに係る表示は見当たらない。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)本件商標の使用について
ア 使用商標1、使用商標3及び使用商標5について
本件商標は、「夢屋」と「YUMEYA」を2段に書したものであるところ、下段の「YUMEYA」は、上段の「夢屋」の称呼を欧文字により示したものと理解され得る。
これに対し、使用商標1、使用商標3及び使用商標5は、三角形と「Y」の欧文字を含む四角形の組み合わせからなる図形部分、「YUMEYA」の欧文字及び「株式会社 夢屋」の漢字からなるものであり、欧文字と漢字は、図形部分から分離して認識され得るものとなっている。また、「YUMEYA」の欧文字は、漢字部分のうち「夢屋」の称呼を欧文字により示すものであり、さらに、漢字部分のうち「夢屋」以外の部分である「株式会社」の文字は、「夢屋」の法人の種類を単に示すものとして、「夢屋」より小さいフォントで「夢屋」と区別される態様で表示されているものであって、自他役務の識別標識としての機能を有しない部分といえる。
これらを踏まえると、使用商標1、使用商標3及び使用商標5は、「YUMEYA」の欧文字と「夢屋」の漢字を他の部分から分離して識別できる態様で表示したものといえ、本件商標と称呼を同じくし、観念においても異なるところはないから、本件商標と社会通念上同一の商標である。
イ 使用商標2について
使用商標2は、「Yumeya」の欧文字及び「株式会社 夢屋」の漢字からなるものであるところ、このうち「Yumeya」の欧文字は、「YUMEYA」の先頭文字以外を小文字にしたものであり、「夢屋」の称呼を欧文字により示すものである。さらに、漢字部分のうち「夢屋」以外の部分である「株式会社」の文字列は、「夢屋」の法人の種類を単に示すものとして、「夢屋」より小さいフォントで「夢屋」と区別される態様で表示されているものであって、自他役務の識別標識としての機能を有しない部分といえる。
これらを踏まえると、使用商標2は、「YUMEYA」の先頭文字以外を小文字にした「Yumeya」の欧文字及び「夢屋」の漢字を他の部分から分離して識別できる態様で表示したものといえ、本件商標と称呼を同じくし、観念においても異なるところはないから、本件商標と社会通念上同一の商標である。
ウ 使用商標6について
使用商標6は、使用商標1と同様、三角形と「Y」の欧文字を含む四角形の組み合わせからなる図形部分、「YUMEYA」の欧文字及び「株式会社 夢屋」の漢字からなるものであり、欧文字と漢字は、図形部分から分離して認識され得るものとなっている。また、「YUMEYA」の欧文字は、漢字部分のうち「夢屋」の称呼を欧文字により示すものである。さらに、漢字部分のうち「夢屋」以外の部分である「株式会社」の文字列は、「夢屋」の法人の種類を単に示すものであり、自他役務の識別標識としての機能を有しない部分といえることに加え、「株式会社」と「夢屋」の間のスペースにより、「夢屋」と区別される態様で表示されている。
これらを踏まえると、使用商標6は、「YUMEYA」の欧文字と「夢屋」の漢字を他の部分から分離して識別できる態様で表示したものといえ、本件商標と称呼を同じくし、観念においても異なるところはないから、本件商標と社会通念上同一の商標である。
エ 使用商標4について
使用商標4は、三角形と「Y」の欧文字を含む四角形の組み合わせからなる図形部分及び「YUMEYA」の欧文字からなるものであり、欧文字と図形部分は、互いに分離して認識され得るものとなっており、「夢屋」の漢字を含んでいない。上記1(3)のとおり、ファクシミリの送り主を示す欄中の企業名として「株式会社 夢屋」の表示があるものの、この表示は、使用商標4の一部ではない。
そして、本件商標における「夢屋」は、辞書類に掲載されている語ではないが、「夢」と「屋」を組み合わせたものであり、本件商標は、屋号の一種を表したものと理解される場合があり得るのに対し、使用商標4の構成中の「YUMEYA」の文字は、常に「夢」と「屋」の漢字に置き換えられるものといえず、屋号の一種を表したものと理解されるとも言い難いものである。
してみると、使用商標4は、本件商標とは称呼が共通する場合があるものの、外観及び観念において同一とはいえないから、本件商標と社会通念上同一の商標の使用とは認められない(審判便覧53-01の「2.(2)」のア(エ)及びイ(ウ)を参照。)。
(2)要証期間内の使用について
上記1(1)~1(5)のとおり、各乙号証には、使用商標1~使用商標6をいつ表示したかを示す表示が見当たらず、使用商標1~使用商標6のいずれについても、要証期間内の使用を認定できない。
(3)小括
したがって、使用商標4は、本件商標と同一の商標(本件商標と社会通念上同一の商標を含む。以下同様。)とはいえず、また、使用商標1~使用商標6のいずれについても、被請求人が提出した証拠から要証期間内の使用を認定することができない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人が提出した証拠からみて、使用商標4は、本件商標と同一の商標とはいえず、また、使用商標1~使用商標6のいずれについても要証期間内の使用を認定することができない。そして、他に要証期間内に本件商標と同一の商標を要証期間内に本件審判の請求に係る本件商標の指定役務について使用したことを証明するものはない。
よって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る本件商標の指定役務のいずれかについての本件商標(社会通念上同一のものを含む。)の使用をしていることを証明したものということはできない。
また、本件商標を請求に係る本件商標の指定役務について使用していないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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