商標拒絶査定不服審判
2024-021108
カオ、ガン
- 審判番号
- 2024-021108
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-023886
- 請求日
- 2024年12月27日
- 審決日
- 2025年04月04日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社いいなSTORES
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W30) / T18 .262-Z (W30) / T18 .263-Z (W30) / T18 .264-Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 23886拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年2月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 5月 7日付け:拒絶理由通知書
令和6年 6月13日 :意見書の提出
令和6年 9月24日付け:拒絶査定
令和6年12月27日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「顔」の文字を表してなり、第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,コーヒー豆,穀物の加工品」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6844954号商標(以下「引用商標」という。)は、「顔。」の文字を標準文字で表してなり、令和6年1月11日登録出願、第35類「飲食料品(「サプリメント、食餌療法用飲料、食餌療法用食品、乳幼児用飲料、乳幼児用食品」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のほか第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同年9月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、全体にやや丸みを帯びた書体で「顔」の文字を書してなるものであって、同文字は「目・鼻・口がある、頭部の前面。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などの意味を有する平易な語である。
そうすると、本願商標よりは、その構成文字に相応した「カオ」の称呼が生じ、「目・鼻・口がある、頭部の前面」ほどの観念が自然に生じるものといえる。
イ 引用商標について
引用商標は、「顔。」の文字を標準文字で表してなるものであり、これは「顔」の文字に「文の切れ目に打つ記号。」(出典:同上)である句点を結合してなるものといえる。
したがって、引用商標よりは、その構成文字に相応した「カオ」の称呼が生じ、「目・鼻・口がある、頭部の前面」ほどの観念が自然に生じるものといえる。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、「。」の有無及び書体が相違するものの、「顔」の文字を中心に構成されている点を共通にし、一定程度近似した印象を与えるものといえる。
そして、称呼においては、「カオ」で同一であり、また、観念においても、「目・鼻・口がある、頭部の前面」で同一である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において一定程度近似するものであり、また、称呼及び観念を同一にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
本願の指定商品である第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,コーヒー豆,穀物の加工品」は、引用商標の指定役務中、第35類「飲食料品(「サプリメント、食餌療法用飲料、食餌療法用食品、乳幼児用飲料、乳幼児用食品」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似する役務である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定役務と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、特徴的にデザインされた「顔」の文字からなるものであり、また、本願商標には「。」はないのであって、これらの点は需要者には外観上における大きな違いとして認識される旨主張する。
しかしながら、本願商標は、全体にやや丸みを帯びた書体で「顔」の文字を書してなるものではあるものの、一般に、商品又は役務に標章等を使用する際に、様々なデザイン化が行われている現状にあっては、当該デザイン化が格別に特徴的なものであるとはいえず、これに接する取引者、需要者に対し、それが「顔」の文字を表したものであるという以上に、何らか特別な印象を与えるものとはいえない。
そして、本願商標が、「顔」の文字を表したものであるのに対し、引用商標は、「顔」の文字と「。」の記号(句点)とを結合したものであり、そのうち句点は小さな円にすぎず、構成の大部分を「顔」の文字が占めていることからすれば、上記(1)ウのとおり、本願商標と引用商標とは、その外観において、一定程度近似した印象を与えるものというのが相当である。
イ 請求人は、引用商標よりは、その構成中に句点が存在することによって、「顔」の文字に相応した観念のほか、「顔の区切り」や「顔で終わる」のような観念も生じ、また、「カオマル」、「ガンマル」、「カオクテン」、「ガンクテン」の称呼が生じる旨主張する。
しかしながら、句点は、文の切れ目を表す役割を有する、補助的に用いられる記号にすぎないものであって、それ自体が具体的な意味合いを示すものではなく、また、それを「マル」や「クテン」などと称呼することもないものであると、広く一般に認識されているものというのが相当である。
したがって、上記(1)イのとおり、引用商標よりは、「カオ」の称呼が生じ、「目・鼻・口がある、頭部の前面」ほどの観念が自然に生じるものといえる。
ウ 請求人は、引用商標は小売等役務を指定役務とするのに対し、本願は商品を指定商品とするものであるから、その商標の使用の場面において混同は生じ難い旨主張する。
しかしながら、小売等役務とその取扱商品という関係にあるものは、一般的に同一の事業者に係るものが少なからずあり、その商品の販売場所と役務の提供場所、及び、取引者、需要者の範囲を共通にするものである。
そして、引用商標の指定役務中、上記(1)エに記したものは、「飲食料品(「サプリメント、食餌療法用飲料、食餌療法用食品、乳幼児用飲料、乳幼児用食品」を除く。)」を取扱商品とする小売等役務であるのに対し、本願の指定商品は、当該取扱商品に含まれると考えられる食料品であることからすれば、これらに同一又は類似の商品を使用するときは、それぞれの商品と役務の間に出所の混同を生じるおそれがあるものといえる。
エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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