商標拒絶査定不服審判
2024-019362
オーナーケンエヌエフテイ、オーナーケン、エヌエフテイ
- 審判番号
- 2024-019362
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-083972
- 請求日
- 2024年12月03日
- 審決日
- 2025年08月18日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】五味田 匡功
- 【請求人代理人】植田 吉伸
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .16 -Z (W3642)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-83972拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年7月28日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 2月 7日付け:拒絶理由通知書
令和6年 5月20日受付:意見書の提出
令和6年 9月 2日付け:拒絶査定
令和6年12月 3日 :審判請求書
令和7年 4月24日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「オーナー権NFT」の文字を標準文字で表してなり、第36類及び第42類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「オーナー権NFT」の文字を普通に用いられる方法(標準文字)で表してなるところ、その構成中の「オーナー」の文字は、「所有者」の意味を、「権」の文字は、「権利」の意味を、「NFT」の文字は、「複製・偽造の不可能な証明書を付与したデジタルデータ。非代替性トークン。」の意味をそれぞれ有する語であることからすれば、本願商標は、全体として「所有者の権利に係るNFT(複製・偽造の不可能な証明書を付与したデジタルデータ)」の意味合いを容易に理解させるものである。
また、何らかの事物に関する所有者の権利を、「オーナー権」と称している実情があるところ、昨今、「NFT」の使用は多岐に渡っており、このような「オーナー権」についてNFTを使用する事例も増えており、それらを、「オーナー権NFT」と称している例も少なからず認められる。
さらに、「NFT」で所有権の分散所有が、幅広く検討されており、すでに実現している分野も認められる。
そのため、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、そのオーナー権が具体的にどのようなオーナー権かまでは把握できないまでも、何らかのオーナー権に係るNFTに関する役務であることを表したものと理解するにとどまり、自他役務の識別標識であるとして、認識し得ないというのが相当である。
したがって、本願商標は、「需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標」に当たるので、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審における審尋
本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、当審の暫定的見解及び職権に基づく証拠調べの結果(別掲2及び別掲3)を請求人に通知し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号について
本願商標は、「オーナー権NFT」の文字を標準文字で表してなるものである。
本願商標の構成中の「オーナー」の文字は、「自分の所有物を人に委託・賃貸する場合の、その物の所有者。」の意味を、「権」の文字は、「権利」の意味を、「NFT」の文字は、「複製・偽造の不可能な証明書を付与したデジタルデータ」の意味(いずれも「デジタル大辞泉」小学館)を有する語である。
そして、別掲2のとおり、何らかの事物に関する所有権を「オーナー権」と称している実情があるところ、別掲3のとおり、オーナー権をNFT(証明書を付与したデジタルデータ)化したものについて、「オーナー権NFT」等と称し、広く取引されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定役務中、例えば、「デジタル資産に関する財務管理」等に使用しても、これに接する取引者・需要者は、デジタル資産の内容がオーナー権をNFT(証明書を付与したデジタルデータ)化したものであり、それを財務管理する役務であること、すなわち、「オーナー権をNFT(証明書を付与したデジタルデータ)化したものに関連する役務」であること程の意味合いを理解するにとどまり、自他役務識別標識として認識し得ないというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「オーナー権NFT」からは、「NFT(デジタルデータ)を保有する者の権利」及び「NFTを用いて唯一無二のものと証明される所有者の権利」という少なくとも2つの意味が解釈され、本願商標の意味が一義的に定まらないことにより、サービスの内容を具体的に特定できない旨を主張している。
しかしながら、上記(1)のとおり、何らかの事物に関する所有権を「オーナー権」と称している実情があるところ、オーナー権をNFT(証明書を付与したデジタルデータ)化したものについて、「オーナー権NFT」等と称し、広く取引されている実情があることからすれば、本願商標を本願指定役務に使用するときは「オーナー権をNFT(証明書を付与したデジタルデータ)化したものに関連する役務」であること程の意味合いを容易に理解するものであり、自他役務識別標識として認識し得ないというべきである。
イ また、請求人は、「オーナー権」と「NFT」の前後の順番を入れ替えたに過ぎない類似の商標「NFTオーナー権」(登録第6713848号)を取得している旨を主張している。
しかしながら、本願商標と請求人の主張する既登録商標とは、指定役務が異なるものであり、かつ、両商標の構成する語句に共通点があるとしても、語順が異なることによって、それぞれから生じる意味合いや取引の実情が当然に異なるものであって、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、上記(1)のとおりであるから、登録例があるからといって、その判断が左右されることはない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用できない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-019362