商標拒絶査定不服審判
2024-019202
サイレコ、シレコ
- 審判番号
- 2024-019202
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-059733
- 請求日
- 2024年11月29日
- 審決日
- 2025年10月08日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社サイバーレコード
- 【請求人代理人】弁理士法人秀和特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .261-WY (W3642) / T18 .262-WY (W3642) / T18 .263-WY (W3642)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-59733拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続経緯
本願は、令和5年5月31日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年11月20日付け:拒絶理由通知書
令和5年12月26日 :意見書の提出
令和6年 2月15日付け:手続補正指示書
令和6年 8月28日付け:拒絶査定
令和6年11月29日 :審判請求書の提出
令和7年 7月 9日付け:審尋
令和7年 8月20日 :回答書及び手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「CYRECO」の欧文字を横書きしてなり、第35類、第36類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願され、その後、本願の指定役務については、当審における上記1の手続補正書により、第36類及び第42類に属する別掲1のとおりの役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の引用商標1ないし引用商標3をまとめて「引用商標」という場合がある。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第6034448号(以下「引用商標1」という。)
商標:「サイレコ」の片仮名を横書きしてなる商標
登録出願日:平成29年5月15日
設定登録日:平成30年4月13日
指定役務:第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(2)登録第6147765号(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成30年6月27日
設定登録日:令和 元年5月31日
指定役務:第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)登録第6483130号(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:令和2年12月25日
設定登録日:令和3年12月 9日
指定役務:第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「CYRECO」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。
そして、特定の意味を有しない造語にあっては、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は類似の英単語の読みにならって称呼されるのが自然であるところ、「CYRECO」の文字の構成中「CY」の文字は、「cymbal(シンバル)」「cynical(シニカル)」等の英単語に照らせば「シ」と、「policy(ポリシー)」「juicy(ジューシー)」等の英単語に照らせば「シー」と、「cyber(サイバー)」「cycle(サイクル)」等の英単語に照らせば「サイ」と称呼されるものといえ、それに続く「RECO」の文字を合わせれば、その構成文字全体からは、「シレコ」、「シーレコ」又は「サイレコ」の称呼が生じ得る。
したがって、本願商標は、「シレコ」、「シーレコ」又は「サイレコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は、「サイレコ」の片仮名を横書きしてなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。
したがって、引用商標1は、「サイレコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2は、別掲2のとおり、灰色で「sai」の欧文字及び「reco」の欧文字(「sai」に比して「reco」が太く書されている。以下、合わせて「両欧文字部分」という。)を書し、両欧文字部分の間に、橙色の放射状の図形(以下「引用2図形部分」という。)を配した構成からなるところ、両欧文字部分と引用2図形部分とは、異なる色彩で、重なり合うことなく配置されており、視覚上、分離して看取し得るものである。
そして、引用2図形部分は、特定の事物を表すものとして認識されているものではないから、これよりは特定の観念は生じない。
また、両欧文字部分の「saireco」の文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。
そうすると、引用2図形部分と両欧文字部分の間には、観念上のつながりもなく、両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえず、引用商標2は、その構成中顕著に表された両欧文字部分が、独立して出所識別機能を有する要部となり得るものである。
したがって、引用商標2は、その要部である「saireco」の文字に相応して、「サイレコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 引用商標3は、別掲3のとおり、灰色で「サイ」の片仮名及び「レコ」の片仮名(「サイ」に比して「レコ」が太く書されている。以下、合わせて「両片仮名部分」という。)を書し、両片仮名部分の間に、橙色の放射状の図形(以下「引用3図形部分」という。)を配した構成からなるところ、両片仮名部分と引用3図形部分とは、異なる色彩で、重なり合うことなく配置されており、視覚上、分離して看取し得るものである。
そして、引用3図形部分は、特定の事物を表すものとして認識されているものではないから、これよりは特定の観念は生じない。
また、両片仮名部分の「サイレコ」の文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。
そうすると、引用3図形部分と両片仮名部分の間には、観念上のつながりもなく、両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえず、引用商標3は、その構成中顕著に表された両片仮名部分が、独立して出所識別機能を有する要部となり得るものである。
したがって、引用商標3は、その要部である「サイレコ」の文字に相応して、「サイレコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観においては、両商標は、図形の有無の差異や構成文字の差異により、明確に区別できる。
また、称呼においては、本願商標から生じ得る複数の称呼のうちの一つである「サイレコ」の称呼を共通にする場合があるが、その他の称呼は、構成音が相違し、構成音数も異なるなど、明瞭に聴別できる。
また、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないものであり、本願商標より複数生じ得る称呼の一において共通するとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであって、外観においては明確に区別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、役務の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定役務について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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