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特許拒絶査定不服審判

2024-018375

害虫駆除方法

審判番号
2024-018375
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-004436
請求日
2024年11月18日
審決日
2026年07月08日
公報発行日
2026年09月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】フマキラー株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人前田特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 南 宏輔
  • 審判官 萩田 裕介
  • 審判官 藏田 敦之
分類
P18 .121-WZ (A01M)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021- 4436「害虫駆除方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 7月27日出願公開、特開2022-109092〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年 1月14日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和6年 5月24日付け:拒絶理由通知(最初) 同年 7月11日提出:意見書、手続補正書 同年 8月13日付け:拒絶査定 同年11月18日提出:審判請求書、手続補正書 令和8年 3月23日付け:拒絶理由通知(最初;以下「当審拒絶理由通知」という。) 同年 5月12日提出:意見書、手続補正書 第2 本願発明 本願の請求項1に係る発明は、令和8年 5月12日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「毒餌剤を使用した害虫駆除方法において、 3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意し、 少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程と、 前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程とを備えていることを特徴とする害虫駆除方法。」 第3 当審における拒絶の理由 当審拒絶理由通知により通知した拒絶理由は、概略以下の理由を含むものである。 ・理由(進歩性):令和6年11月18日提出の手続補正書により補正された本願の請求項1に係る発明は、下記引用文献2、3、6に記載された発明及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 引用文献2.特開2018-61450号公報 引用文献3.特開2002-249170号公報 引用文献6.米国特許出願公開第2010/0319239号明細書 第4 引用文献の記載、引用発明及び引用文献に記載の技術的事項 1 引用文献2について (1)当審拒絶理由で引用された本願の出願前に頒布された刊行物である特開2018-61450号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 ア 「【背景技術】 【0002】 例えば匍匐害虫等の駆除を目的として、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を毒餌剤容器に収容し、該毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用することが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。」 イ 「【0035】 図1は、本発明の実施形態に係る毒餌剤容器集合体Aを上方から見た斜視図である。毒餌剤容器集合体Aは、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤100(図3に仮想線で示す)を収容する複数の毒餌剤容器1、1、…が互いに連結されて一体化されてなるものである。毒餌剤容器1が殺虫対象とする害虫は、例えばムカデ、アリ、ゴキブリ、ダンゴムシ等の匍匐害虫を挙げることができるが、これらに限られるものではない。」 ウ 「【0054】 (毒餌剤容器集合体の構成) 毒餌剤容器集合体Aは、上述したように複数の毒餌剤容器1、1、…を備えるとともに、隣り合う毒餌剤容器1、1の支柱部30、30を分離可能に連結する第1連結部40及び第2連結部50も備えている。この実施形態では、図1及び図2に示すように、毒餌剤容器1が8個連結されることによって毒餌剤容器集合体Aとなっているが、これに限らず、図示しないが、毒餌剤容器1を2つ以上の任意の数だけ連結して毒餌剤容器集合体Aを構成することができる。また、毒餌剤容器1の並びについても任意に設定することができ、全体として細長い形状となるように毒餌剤容器1を並べてもよいし、正方向に近い形状となるように毒餌剤容器1を並べてもよい。」 エ 「【0060】 (毒餌剤容器の作用効果) 次に、毒餌剤容器1の作用効果について説明する。使用者は、毒餌剤容器集合体Aを例えば両手で持ち、第1連結部40及び第2連結部50を折る方向に力を加えると、第1連結部40及び第2連結部50が溝40a、50aの形成箇所において折れ、図8に示すように毒餌剤容器1、1、…が分離する。また、使用者によっては、第1連結部40及び第2連結部50を引きちぎるように力を加えることも考えられる。」 オ 図1、図8「 [図:0001438792000001.jpg] [図:0001438792000002.jpg] 」 (2)上記(1)の「使用者は、毒餌剤容器集合体Aを例えば両手で持ち、第1連結部40及び第2連結部50を折る方向に力を加えると、第1連結部40及び第2連結部50が溝40a、50aの形成箇所において折れ、図8に示すように毒餌剤容器1、1、…が分離する」(【0060】より抜粋)の記載、図8、及び、毒餌剤容器集合体Aから毒餌剤容器1、1…を分離するためには、これに先立って、毒餌剤容器集合体Aが用意される必要があることから、引用文献2には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。 ア 使用者が、毒餌剤容器集合体Aより、毒餌剤容器1、1、…を分離するのに先立って、毒餌剤容器集合体Aが用意されること。 イ 毒餌剤容器集合体Aに力を加えると、溝の形成箇所において連結部を折り、互いに連結されたままの2個、及び、6個の毒餌剤容器に分離すること。 (3)引用発明2 上記(1)、(2)より、引用文献2には、次の発明が記載されているものと認められる(以下「引用発明2」という。)。括弧内に主な根拠箇所を示した。 「害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容した毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用する害虫の駆除方法であって(【0002】)、 害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容する複数の毒餌剤容器が分離可能に互いに連結されて一体化されてなる毒餌剤容器集合体Aを用意して(【0035】、【0054】、(2)ア)、 前記毒餌剤容器集合体Aに力を加えて、溝の形成箇所において連結部を折り、互いに連結されたままの2個、及び、6個の毒餌剤容器を分離させる((2)イ)、 害虫の駆除方法。」 2 引用文献3 (1)引用文献3には、次の記載がある。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴキブリやアリ等の匍匐害虫を駆除するための毒餌剤等を収納した容器を容易に切り離し可能に多数個連結して取り扱いやすい形にした容器集合体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の、例えば上記した毒餌剤用容器は、1個ずつ単体状にして包装したもの、あるいは多数個を連結して包装したものが実用化されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の容器で、1個ずつ単体にしたものは、1個ずつ取り扱うには便利であるが、複数個まとめて取り扱う場合でも個々に包装しなければならないという不具合があった。一方、多数個を連結したものは、包装には便利であるが、使用時に折りにくいことから、カッターを用いて切断しなければならないという商品上の不具合があった。 【0004】また、上記毒餌用容器は、複数個の同形状の容器であり、いろいろな使用箇所(置き場所)がある台所等で使用する場合、形状によっては置きにくい場所も多く不便であった。」 イ 「【0008】 【作 用】容器集合体を構成する個々の容器は、連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離される。このとき、複数の連結箇所が容器集合体の縦方向線あるいは横方向線のどちらか一方の線上にある部分で切断することにより、少なくとも一方が複数個の容器ごとまとめて切断され、その後、順次1個ずつ切断される。また蓋体側の連結片と、容器本体側の連結体とが平面方向に位置がずれていること、あるいは、連結片が、蓋体側と容器本体のいずれか一方にあることにより、容器相互は連結片を折り曲げることにより、容易に切断分離される。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図中1は3種類の異なる形状の第1・第2・第3の容器1a,1b,1cを9個集合させた容器集合体である。第1の容器1aは略長方形、第2の容器1bは略正方形、第3の容器1cは略三角形状であり、これらの各容器1a~1cは平面面積が小さくなるように、かつ平面形状が包装しやすい単純な形状、例えば略長方形になるように相互が連結してある。 【0010】すなわち、例えば、第1の容器1aの長辺の長さがLであるときに、第2の容器1bの各辺の長さが略L/2に、また、第3の容器1cの直角部両側の2辺の各長さが略L/2になっていて、長手方向両側に第1の容器1aを縦向きにして配置し、一方の第1の容器1a側に2個の第2の容器1bを、またこの第2の容器1bと他方の第1の容器1aとの間に、第3の容器1cのそれぞれの斜面を対向させて四角状に配置すると共に、この各斜面が対向する空間に第2の容器1bを配置する。これにより容器集合体1は図1に示すように、平面形状が第1の容器1aの長辺の長さを幅とする略長方形に構成される。そして各容器1a~1cの隣接するものの相互が連結されている。 【0011】上記容器集合体1を構成する各容器1a~1cは、例えばゴキブリやアリ等の匍匐害虫を駆除するための毒餌剤等を収納するようにした容器で、この各容器1a~1cは図4に示すように、蓋体3と容器本体4とが、それぞれの対向間に設けた脚部5にて離間されていると共に、容器本体4に毒餌剤等を置くための支持台6が周囲を開放した状態で設けてある。」 ウ 「【0014】上記各連結片2a,2bは容器を構成する部分より薄くして折り曲げることにより容易に切断できるようになっている。図5は図1に示した容器集合体1の各容器1a~1cを切断分離した状態を示す。」 エ 「【0016】すなわち、図1において、a,b,cの3個所において、連結片2a,2bが縦方向の線上にあり、この部分で切断することにより、少なくとも一方が複数となるようにまとめて切断されるようになっている。」 オ 図1「 [図:0001438792000003.jpg] 」 (2)認定事項 上記(1)の「【作 用】容器集合体を構成する個々の容器は、連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離される。」(【0008】より抜粋)、「【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図中1は3種類の異なる形状の第1・第2・第3の容器1a,1b,1cを9個集合させた容器集合体である。」(【0009】より抜粋)、「上記容器集合体1を構成する各容器1a~1cは、例えばゴキブリやアリ等の匍匐害虫を駆除するための毒餌剤等を収納するようにした容器で、この各容器1a~1cは図4に示すように、蓋体3と容器本体4とが、それぞれの対向間に設けた脚部5にて離間されていると共に、容器本体4に毒餌剤等を置くための支持台6が周囲を開放した状態で設けてある。」(【0011】)の記載、図1、及び、容器集合体1の連結片を折り曲げてこれを切断するためには、これに先立ち、容器集合体1を用意される必要があることから、引用文献3には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。 「毒餌剤容器集合体Aの連結片を折り曲げてこれを切断することに先立って、害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器1a,1b,1cを、連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離されるように9個集合させた容器集合体1が用意されること。」(以下「認定事項」という。) (3)引用発明3 上記ア、イより、引用文献3には、次の発明が記載されているものと認められる(以下「引用発明3」という。)。括弧内に主な根拠箇所を示した。 「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を、いろいろな置き場所で使用する害虫の駆除方法であって(【0001】、【0004】)、 害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器1a,1b,1cを、容器を構成する部分より薄くした連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離されるように9個集合させた容器集合体1を用意し(【0014】、認定事項)、 容器集合体1の連結片2a,2bの部分で切断することにより、少なくとも一方の容器1a、1b、1cが複数となるようにまとめて切断する(【0008】、【0016】及び図1)、 害虫の駆除方法。」 3 引用文献6 (1)引用文献6には、次の記載がある。 「[0005] The sealed perimeter provides an impermeable barrier around the well so that no well is in any form of flow communication with any other well, and the only way for a pest to enter or exit a particular well is through the pest access aperture in the raised region over the well. Bait stations in accordance with the present disclosure may be configured to have one, two, three, four, or more, wells. The number of wells is not intended to be limiting in any way to the practice of the present invention. The present disclosure may provide bait stations suitable for the control of insect pests, such as ants or roaches, or larger pests such as rodents.」 (当審訳:[0005] 密閉された周縁部は毒餌収容部を囲む不浸透性のバリアを形成しており、いずれの毒餌収容部も他の毒餌収容部と流路による連通を一切持たない。そして、害虫が特定の毒餌収容部に出入りできる唯一の経路は、その毒餌収容部の上方に位置する隆起部に設けられた害虫用アクセス開口部である。本開示による毒餌容器は、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備えるように構成してもよい。毒餌収容部の数は、本発明の実施を何ら制限する意図を有するものではない。本開示は、アリやゴキブリなどの昆虫害虫、あるいは齧歯類などのより大型の害獣の駆除に適した毒餌容器を提供することができる。) 「[0038] Other possible configurations or combinations of the bait station wells not described explicitly herein are also intended to remain within the scope of the presently claimed disclosure. For example, embodiments having a larger liquid well and a smaller dry well, or vice versa, are also contemplated. In such embodiments, a large bait well may have at least two pest conveyance structures and corresponding raised regions without any subdivision or separation of the contents of the large well, in addition to a smaller bait well as described below, preferably with the wells containing different bait forms remaining separate. As a further example, the bait station may be configured as wells that may be separated into individual units, or separated into units having one or two wells per station. In another embodiment, the present disclosure may be configured as a bait station sheet containing a plurality of wells as described herein. The wells may be separated from the bait station sheet to provide individual bait stations having at least one, or two or more wells per bait station.」 (当審訳:[0038] ここで明示的に記載されていない他の毒餌収容部の構成や組み合わせも、本願の開示の範囲内に含まれることが意図されている。例えば、大きな液状毒餌収容部と小さな乾式毒餌収容部、またはその逆の構成も想定されている。そのような実施形態では、下記で説明する小型の毒餌収容部に加えて、大型の毒餌収容部は、内部を区画したり内容物を分離したりすることなく、少なくとも2つの害虫搬送構造およびそれに対応する隆起部を備えることができ、かつ異なる形態の毒餌を含む収容部同士は分離された状態に保たれることが好ましい。さらに別の例として、毒餌容器は、収容部を個々のユニットとして分離できるように構成したり、1つまたは2つの収容部を有する容器単位に分離できる構成とすることもできる。別の実施形態では、本開示は、複数の収容部を含む毒餌容器シートとして構成することができる。収容部はこの毒餌容器シートから分離され、各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供され得る。) 「[0040] With reference now to FIGS. 1-4, anon-limiting example of a pest control bait station 10, may include a cover member 20 and a base member 30.The cover member 20 may include at least two raised, or domed, regions 40formed therein and extending away from the outer surface of the cover member 20. Each raised region 40 is surrounded by a substantially planar cover region 50.」 (当審訳:[0040] 図1-4を参照すると、害虫駆除餌容器10の非限定的な例は、カバー部材20及びベース部材30を含むことができる。カバー部材20は、少なくとも2個の隆起した、又はドーム状に形成され、カバー部材20の外表面から離れる方向に延在する領域40を含むことができる。各隆起した領域40は、実質的に平坦なカバー領域50によって囲まれている。) 「[0044] The base member 30 may include at least two bait-containing w ells 70 formed therein, corresponding to and aligned with the domed regions 40 of the cover member 20.」 (当審訳:[0044] ベース部材30は、その中に形成された少なくとも2個の毒餌収容部70に対応して、カバー部材20のドーム型の領域40とを含むことができる。) 「[0055] The bait station 10 may be disposable. When an exterminator visits a house he or she may remove an old bait station 10, throw it away, and install afresh bait station 10 by securing it to the desired location with the tabs 160and the spikes 170. In another embodiment, the bait station may be refillable by the exterminator. In this case, the station may be refilled and reused many times.」 (当審訳:[0055] 毒餌容器10は使い捨てにできる場合がある。害虫駆除業者が家を訪れた際、古い毒餌容器10を取り外して廃棄し、タブ160とスパイク170を使って所定の位置に固定することで、新しい毒餌容器10を設置することができる。別の形態では、毒餌容器は業者によって再充填可能な場合もある。その場合、容器は充填して繰り返し何度も使用することができる。) 図1「 [図:0001438792000004.jpg] 」 (2)引用文献6に記載の技術的事項、及び、引用発明6 ア 上記(1)より、引用文献6には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。括弧内に主な根拠箇所を示した。 「3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備える毒餌容器を、害虫駆除業者が所定の位置に設置する害虫の駆除方法において([0005]、[0055])、 毒餌容器は、収容部を個々のユニットとして分離できるように構成したり、1つまたは2つの収容部を有する容器単位に分離できる構成とすることもでき、収容部は、複数の収容部を含む毒餌容器シートから分離され、各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供されること([0038])。」(以下「引用文献6に記載の技術的事項」という。) イ 上記(1)より、引用文献6には、次の発明が記載されているものと認められる(以下「引用発明6」という。)。括弧内に主な根拠箇所を示した。 「3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備える毒餌容器を、害虫駆除業者が所定の位置に設置する害虫の駆除方法であって([0005]、[0055])、 毒餌容器は、収容部を個々のユニットとして分離できるように構成したり、1つまたは2つの収容部を有する容器単位に分離できる構成とすることもでき、収容部は、複数の収容部を含む毒餌容器シートから分離され、各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供される([0038])、 駆除方法。」 4 引用例7 (1)本願出願前に電気通信回線を通じて公開されたウェブページ(ミナトキョウコ,「シロアリハンターの仕組みが知りたい ! 設置手順と効果的な使い方」,「マイナビ子育て」,[online],[text], 2019年01月23日更新,https://kosodate.mynavi.jp/articles/5756,[2026年6月16日取得]、以下「引用例7」という。)には、次の記載がある。 「シロアリハンターを効果的に使うには 日本に多いとされるイエシロアリは巣がとても大きいのが特徴。そのため、巣ごと完全に駆除しようとする場合は、1箇所にシロアリハンターを6個ほど置いておくことが推奨されています。もしシロアリハンターをおいても効果があらわれないと感じるようなら、設置場所を変えるよりもまずシロアリハンターの数を増やしてみてください。エサ効いていないのではなくエサが足りないため、十分に駆除できていない可能性があります。」 (2)次のものは、上記(1)のスクリーンショットである。 「 [図:0001438792000005.jpg] [図:0001438792000006.jpg] 」 (3)引用例7に記載の技術的事項 上記(1)より、引用例7には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。上記(1)(2)の「シロアリハンター」(登録商標)は、シロアリを駆除対象とした毒餌容器である。 「巣がとても大きいイエシロアリを、巣ごと完全に駆除しようとする場合は、1箇所に毒餌容器を6個ほど置いておくことが推奨されており、効果があらわれないと感じる場合には、エサが足りないため、毒餌容器の数を増やすことが推奨されていたこと。」(以下「引用例7に記載の技術的事項」という。) 第5 引用文献2を主引例として 1 対比 請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)と引用発明2とを対比する。 (1)引用発明2における「害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤」、「毒餌剤容器」、「『連結部』における『溝の形成箇所』」及び「『溝の形成箇所において連結部を折』ることで、『複数の毒餌剤容器が分離可能に互いに連結されて一体化されてなる毒餌剤容器集合体』」は、それぞれ、本願発明における「毒餌剤」、「容器」、「薄肉部」及び「容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体A」に相当する。 また、引用発明2において、「互いに連結されたままの2個、及び、6個の毒餌剤容器」が分離する前の「毒餌剤容器集合体A」は、本願発明における「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」に相当する。 (2)上記(1)より、引用発明2における「害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容した毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用する害虫の駆除方法」、「『害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容する複数の毒餌剤容器が』『連結部』の『溝の形成箇所』により『分離可能に互いに連結されて一体化されてなる毒餌剤容器集合体Aを用意』」すること、及び、「前記毒餌剤容器集合体Aに力を加えて、溝の形成箇所において連結部を折り、互いに連結されたままの2個、及び、6個の毒餌剤容器を分離させる」ことは、それぞれ、本願発明における「毒餌剤を使用した害虫駆除方法」、「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意」すること、及び、「少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程」に相当する。 (3)引用発明2は、「害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容した毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用する」ものであるから、「害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容した毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用する工程」を備えていることは明らかであり、毒餌剤容器を置く「地面や床面等」は、所望の箇所といえるから、引用発明2の当該工程は、本願発明の「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程」と、「容器を、所望の箇所に設置する設置工程」である点で共通する。 (4)以上のとおりであるから、本願発明と引用発明2との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点1> 「毒餌剤を使用した害虫駆除方法において、 3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意し、 少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程と、 容器を、所望の箇所に設置する設置工程とを備えている害虫駆除方法。」 <相違点1> 「容器を、」「所望の箇所に設置する設置工程」に関して、本願発明は、「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま」設置すると特定されるのに対して、引用発明2では、そのように特定されない点。 2 判断 上記相違点1について、検討する。 (1)分離可能に接続されているものについて、使用態様に応じて、あえて分離せず、まとめて使用することは、毒餌容器の技術分野を含め、技術分野を問わず慣用されている技術(以下「慣用技術」という。)である(例えば、毒餌容器に関する引用文献6に記載の技術的事項、切手シート、トイレットペーパーなどの使用態様を参照すると、分離可能であるにも関わらず、あえて分離せず、複数分をまとめて使用することが一般的に行われている。)。また、引用文献6に記載の技術的事項より、毒餌容器を設置する害虫の駆除方法において、「各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供」されていたことから、また、引用例7に記載の技術的事項より、毒餌容器を設置する害虫の駆除方法において、「巣がとても大きいイエシロアリを、巣ごと完全に駆除しようとする場合は、1箇所に毒餌容器を6個ほど置いておくことが推奨されており、効果があらわれないと感じる場合には、エサが足りないため、毒餌容器の数を増やすことが推奨されていた」ことから、本願の出願前、毒餌剤を使用した害虫駆除方法において、2つ以上の容器を一つの場所に設置する場合があったことは明らかであり、引用発明2において、2つ以上の毒餌剤容器を一つの場所に設置する場合に、上記慣用技術を適用し、毒餌剤容器集合体より分離した「互いに連結されたままの複数の毒餌剤容器」をあえて、それ以上は分離させずにまとめて使用するものとし、相違点1に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (2)請求人は、審判請求の理由において、「毒餌剤容器を1つだけ設置して1つの毒餌剤容器による効力を得たい場合と、2つ以上の毒餌剤容器をまとめて集中的に設置して2つ以上の毒餌剤容器による高い効力を得たい場合とのいずれの場合にも容易に対応できるという格別の効果を奏することができる。」、「複数の毒餌剤容器を一体化したままで一か所に集中的に設置し、1つの毒餌剤容器を設置した場合と比較して毒餌剤の効力を高めることができ、例えばコロニーに集中的に毒餌剤を配置することも容易に行うことができるのに加えて、高い即効性を得ることができる。また、複数の毒餌剤容器が一体化されたままなので、例えば隙間での使用において毒餌剤容器が不適切な配置になったりすることがないだけでなく、使用終了時に複数の毒餌剤容器を個別に回収する手間も省くことができる。」と主張する(審判請求書4頁4~11行、同7頁23~末行)。 この点について検討すると、「分離可能に接続されているもの」は、1つずつに分離して使用されることが想定されている一方、技術分野を問わず慣用されているところの、あえて分離せず、まとめて使用することにより、1つより、複数の方が効果が高いことは通常想定されることである。また、1つずつに分離されていないことから、使用時、使用後も含めて、まとめて取り扱うことが可能であることにより、設置が容易になったり、その回収の手間が省かれるといったことは、当業者であれば使用の際に通常想定し得る程度の事項である。 してみると、請求人の主張するものも含めて、本願発明の奏する効果が、引用発明の有する効果とは異質な効果であり、この効果が出願時の技術水準から当業者が予測することができたものではないとも、引用発明の有する効果と同質の効果であるが、際だって優れた効果を有し、この効果が出願時の技術水準から当業者が予測することができたものでないとも認められない。 (3)請求人は、令和8年 5月12日提出の意見書において、如何に当業者といえども、「複数の毒餌剤容器を分散させて設置したいというニーズと、集中的に設置したいというニーズのいずれにも対応可能な毒餌剤容器集合体及びそれを使用した害虫駆除方法を提供する」という本願請求項1の発明の課題を示唆すらしていない引用文献2に基づいて本願請求項1の発明に容易に想到し得るものではないと主張している。 この点について検討すると、本願発明の容易想到性については、上記(1)で説示したとおりであり、本願発明の構成は、引用発明2、引用文献6の記載事項、及び慣用技術に基づいて容易に想到するとの判断を示したものである。そして、引用文献2における「複数の毒餌剤容器を分散させて設置したいというニーズと、集中的に設置したいというニーズのいずれにも対応可能な毒餌剤容器集合体及びそれを使用した害虫駆除方法を提供する」との課題の記載や示唆の有無によって当該判断は左右されるものではない。 (4)さらに、請求人は、同意見書において、「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程」は、多数の害虫が発生するような場所で、毒餌剤の害虫に対する即効性を高めることができると主張している。 本願発明の効果に係る主張については、上記(2)で説示したとおりであり、害虫に対する即効性については、1つより、複数の方が効果が高いことは通常想定されることである。そして、容器が連結されたままであるか否かによって、効果の予測性についての当該判断は左右されない。 (5)以上のとおりであるから、引用発明2において、上記相違点1に係る本願発明の構成となすことは、当業者が慣用技術、引用文献6に記載の技術的事項に基づいて容易になし得たことである。 第6 引用文献3を主引例として 1 対比 (1)引用発明3における「害虫を駆除するための毒餌剤」、「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器」、「容器を構成する部分より薄くした連結片」及び「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器1a,1b,1cを、容器を構成する部分より薄くした連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離されるように9個集合させた容器集合体1」は、それぞれ、本願発明における「毒餌剤」、「容器」、「薄肉部」及び「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」に相当する。 (2)上記(1)より、引用発明3における「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を、いろいろな置き場所で使用する害虫の駆除方法」、「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器1a,1b,1cを、容器を構成する部分より薄くした連結片を折り曲げてこれを切断することにより1個1個分離されるように9個集合させた容器集合体1を用意」すること、及び、「容器集合体1の連結片2a,2bの部分で切断することにより、少なくとも一方の容器1a、1b、1cが複数となるようにまとめて切断する」ことは、それぞれ、本願発明における「毒餌剤を使用した害虫駆除方法」、「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意」すること、及び、「少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程」に相当する。 (3)引用発明3は、「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を、いろいろな置き場所で使用する害虫の駆除方法」であるから、「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を、いろいろな置き場所で使用する」工程を備えていることは自明であり、「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を」置く場所は、「所望の箇所」といえるから、引用発明3が備えていることが自明な「害虫を駆除するための毒餌剤を収納した容器を、いろいろな置き場所で使用する」工程は、本願発明の「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程」と、「容器を、所望の箇所に設置する設置工程」である点で共通する。 (4)以上のとおりであるから、本願発明と引用発明3との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点1’> 「毒餌剤を使用した害虫駆除方法において、 3つ以上の容器が分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意し、 少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程と、 容器を、所望の箇所に設置する設置工程とを備えている害虫駆除方法。」 <相違点1’> 「容器」を「所望の箇所に設置する設置工程」に関して、本願発明は、「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま」設置すると特定されるのに対して、引用発明3では、そのように特定されない点。 2 判断 上記相違点1’について検討する。 相違点1’は、上記「第5 2 判断(1)」で判断した相違点1と実質的に同じものであるから、上記「第5 2 判断 ア」にて述べたのと同様の理由により、引用発明3において、上記相違点1’に係る本願発明の構成となすことは、当業者が慣用技術、引用文献6に記載の技術的事項、及び引用例7に記載の技術的事項に基づいて容易になし得たことである。 第7 引用文献6を主引例として 1 対比 (1)引用発明6の、「3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備える毒餌容器を、害虫駆除業者が所定の位置に設置する害虫の駆除方法」は、本願発明における「毒餌剤を使用した害虫駆除方法」に相当する。 (2)引用発明6における「毒餌収容部」及び「『複数の収容部を含』み、『収容部』を『分離』して、『各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供』できる『毒餌容器シート』」は、それぞれ、本願発明における「容器」及び「容器が分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」に相当する。 また、引用発明6において、「毒餌容器」は、「3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備える」ものであるから、「毒餌容器シート」が含む「収容部」の数は、3つ以上である。 そして、引用発明6において、「複数の収容部を含む毒餌容器シートから」「収容部」を分離することから、引用発明6において、これ(毒餌容器シートからの収容部の分離)に先立ち、「複数の収容部を含む毒餌容器シート」が用意されることは明らかであり、引用発明6は、本願発明の「3つ以上の容器が」「分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意」することを備えている。 (3)引用発明6では、3つ以上の「収容部を含む毒餌容器シートから」、「収容部」が「分離され、各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供される」ところ、「毒餌容器シートから」「分離され」た「2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器」は、本願発明における「『互いに分離することなく、他の容器から分離』された『少なくとも2つの容器』」に相当する。 そうすると、引用発明6において、3つ以上の「収容部を含む毒餌容器シートから」、「収容部」を「分離」して、「2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供」することは、本願発明における「少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程」に相当する。 (4)引用発明6は、「3つ、4つ、またはそれ以上の毒餌収容部を備える毒餌容器を、害虫駆除業者が所定の位置に設置する害虫の駆除方法であって、・・・収容部は、複数の収容部を含む毒餌容器シートから分離され、各々が少なくとも1つ、あるいは2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器として提供される」ものであるから、上記(3)の3つ以上の収容部を含む毒餌容器シートから、収容部を分離して提供される「2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器」は、「害虫駆除業者」により「設置」されるものと認められる。 そうすると、引用発明6は、3つ以上の収容部を含む毒餌容器シートから、収容部を分離して提供される2つ以上の収容部を有する個別の毒餌容器を害虫駆除業者が設置する工程を有することが明らかであり当該工程は、本願発明における「前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程」に相当する。 (5)以上のとおりであるから、本願発明と引用発明6との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点2> 「毒餌剤を使用した害虫駆除方法において、 3つ以上の容器が分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意し、 少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程と、 前記少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程とを備えている害虫駆除方法。」 <相違点2> 毒餌剤容器集合体において、分離可能に連結される3つ以上の容器について、本願発明では、「薄肉部を介して」連結されると特定されているのに対して、引用発明6では、そのように特定されていない点。 2 判断 上記相違点2について、検討する。 (1)「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」は、本願の出願前に周知である(例えば、引用発明2、3参照。以下「周知技術」という。)。 引用発明6において、「収容部」を「複数の収容部を含む毒餌容器シートから分離」できるようにするための具体的な構造として上記周知技術を適用し、「毒餌容器シート」の「収容部」間の分離される部分を、薄肉部を介して連結されたものとし、上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (2)請求人は、令和8年5月12日提出の意見書において、引用文献6の発明は、1つまたは2つの収容部を有する容器単位として使用することについて具体的な開示がなく、「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」を備えている本願請求項1の発明と引用文献6の発明とは相違しており、別の発明であると主張している。 当該主張について検討する。 「3つ以上の容器が薄肉部を介して分離可能に連結された毒餌剤容器集合体」は、本願の出願前に周知であり、引用発明6において「毒餌容器」を「収容部を個々のユニットとして分離できるように構成」するのに際して、当該周知技術を適用することは、当業者であれば適宜なし得たことである。 したがって、当該主張により、本願発明の進歩性を肯定することはできない。 (3)さらに、請求人は、同意見書において、如何に当業者といえども、「複数の毒餌剤容器を分散させて設置したいというニーズと、集中的に設置したいというニーズのいずれにも対応可能な毒餌剤容器集合体及びそれを使用した害虫駆除方法を提供する」という本願請求項1の発明の課題を示唆すらしていない引用文献6に基づいて本願請求項1の発明に容易に想到し得るものではないと主張している。 当該主張について検討する。 複数の毒餌剤容器を分散させて設置したいというニーズと、集中的に設置したいというニーズのいずれにも対応可能な毒餌剤容器集合体及びそれを使用した害虫駆除方法を提供する」という本願請求項1の発明の課題は、「3つ以上の容器が分離可能に連結された毒餌剤容器集合体を用意し、少なくとも2つの容器を互いに分離することなく、他の容器から分離させる分離工程と、少なくとも2つの容器を、連結されたまま所望の箇所に設置する設置工程」という構成によって解決するものであるところ、引用発明6はこの構成を全て有する発明であり、引用文献6に接した当業者であれば、当該文献は、この発明が「分散設置・集中設置ニーズ」に対応するものであることを示唆しているものと理解すると言える。 よって、当該主張により、本願発明の進歩性を肯定することはできない。 (4)以上のとおりであるから、引用発明6に周知技術を適用して、上記相違点2に係る本願発明の構成となすことは、当業者が容易になし得たことである。 第8 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明2、引用文献6に記載の技術的事項、引用例7に記載の技術的事項、及び慣用技術に基づいて、引用発明3、引用文献6に記載の技術的事項、引用例7に記載の技術的事項、及び慣用技術に基づいて、又は、引用発明6及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の理由について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-018375

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