商標拒絶査定不服審判
2024-018096
イチリューマンバイ、ヒトツブマンバイ
- 審判番号
- 2024-018096
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-032280
- 請求日
- 2024年11月12日
- 審決日
- 2025年01月23日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】TANAKAホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】久我 貴洋
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 滝口 裕子
- 審判官 小田 昌子
- 分類
- T18 .261-WY (W14) / T18 .262-WY (W14) / T18 .263-WY (W14)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 32280拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年3月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年5月22日付け :拒絶理由通知書
令和6年7月4日 :意見書の提出
令和6年8月7日付け :拒絶査定
令和6年11月12日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「一粒万倍」の文字を標準文字で表してなり、第14類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、上記1の手続補正により、「貴金属,貴金属製コイン」(以下「補正後指定商品」という。)に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6711338号商標(以下「引用商標」という。)は、「一粒万倍石」の文字を標準文字で表してなり、令和4年12月2日に登録出願され、別掲の商品を指定商品として同5年6月26日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「一粒万倍」の文字を標準文字で表してなるところ、当該構成文字に相応して、「少しのものもふえて多くの数になる。少しだからといって粗末にはできない。」(「広辞苑 第七版」岩波書店)の観念を生じ、「イチリューマンバイ」の称呼を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「一粒万倍石」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字が同書同大で間隔なく表されており、全体として外観上まとまりよく一体的に表されているものである。
また、「一粒万倍」の語が「少しのものもふえて多くの数になる。少しだからといって粗末にはできない。」(前掲書)の意味を、「石」の語が「宝石、または特定の鉱物加工品。」(前掲書)等の意味を有するとしても、これらの語を組み合わせて一体的に表した引用商標については、補正後指定商品との関係において、「石」の文字部分のみが出所識別標識としての機能を果たし得ないという特段の事情は見いだせず、かつ、上記意味を有する「一粒万倍」の文字部分と、当該「石」の文字部分との間に出所識別標識としての著しい軽重の差があるとはいい難いから、全体が一体の商標であるといえ、構成文字全体として具体的な意味合いを認定することまではできないものである。
さらに、引用商標の構成全体から生じる「イチリューマンバイセキ」「イチリューマンバイゴク」及び「イチリューマンバイイシ」の各称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、前記のとおり、まとまりよく一体的に表された引用商標の構成から、引用商標が、補正後指定商品との関係において、殊更、「石」の文字部分を捨象し、「一粒万倍」の文字部分のみをもって取引に資されるものと認めることはできず、引用商標に接する需要者は、引用商標を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であるから、引用商標は、その構成文字に相応して「イチリューマンバイセキ」「イチリューマンバイゴク」及び「イチリューマンバイイシ」の称呼が生じ、構成文字全体として特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体の構成態様及び構成文字等において明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標から生じる「イチリューマンバイ」の称呼と、引用商標から生じる「イチリューマンバイセキ」「イチリューマンバイゴク」及び「イチリューマンバイイシ」の各称呼は、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
さらに、観念においては、本願商標からは「少しのものもふえて多くの数になる。少しだからといって粗末にはできない。」の観念が生じるのに対し、引用商標からは特定の観念は生じないことから、相紛れることはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれがないものであるから、これらの外観、観念及び称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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