審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標拒絶査定不服審判

2024-017649

ハナノドテンチャアメ、ハナノドテンチャ、ハナノド、ハナ、ノドテンチャアメ、ノドテンチャ、ノド

審判番号
2024-017649
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-054450
請求日
2024年11月05日
審決日
2025年08月21日
公報発行日
2025年10月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】森下仁丹株式会社
  • 【請求人代理人】松谷 道子
  • 【請求人代理人】川本 真由美
  • 【請求人代理人】市川 久美子
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 鯉沼 里果
分類
T18 .13 -Z (W0530) / T18 .17 -Z (W0530) / T18 .272-Z (W0530)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法3条2項商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第2項、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023- 54450拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年5月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和 6年 4月 8日付け:拒絶理由通知書 令和 6年 6月21日 :意見書の提出 令和 6年 7月30日付け:拒絶査定 令和 6年11月 5日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「鼻・のど甜茶飴」の文字を標準文字で表してなり、第5類「バラ科・アカネ科・ブナ科およびアジサイ科からなる群のすくなくとも1種以上の植物エキスを含有する薬飴」及び第30類「バラ科・アカネ科・ブナ科およびアジサイ科からなる群のすくなくとも1種以上の植物エキスを含有する飴」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、「鼻・のど甜茶飴」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「鼻」の文字は、「脊椎動物の嗅覚の受容器。」程の意味を有し、「のど」の文字は、「口の奥の部分」の意味を有し、「甜茶」の文字は、「中国南部の広西チワン族自治区の山岳地帯に自生する,バラ科の植物の葉を煮出した甘みのある茶」の意味を有し、「飴」の文字は、「もち米・サツマイモなどのでんぷんを麦芽や酸の作用によって糖化させた、粘りけのある甘い食品。」の意味を有するものである。 そして、本願の指定商品を取り扱う業界では、「はなのど飴」「鼻のど飴」の文字が、「鼻づまりや喉の不快感を緩和する効果を有する飴」程の意味合いで使用されている実情があり、また、「甜茶飴」の文字が、「甜茶エキスを配合した飴」程の意味合いで使用されている実情がある。 こうした事情を踏まえると、本願商標は、全体として、「甜茶エキスを配合した鼻づまりや喉の不快感を緩和する効果を有する飴」程の意味合いを、容易に理解、認識させるものといえる。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「甜茶エキスを配合した鼻づまりや喉の不快感を緩和する効果を有する飴」程であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しない。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、「鼻・のど甜茶飴」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「鼻」の文字は「哺乳類の顔の中央に隆起し、呼吸・嗅覚をつかさどり、発声を助ける器官。」を、「のど」の文字は「口腔の奥で食道と気道とに通ずる部分。」を、「甜茶」の文字は「中国原産の甘味のある茶。」を、「飴」の文字は「澱粉または米・甘藷かんしょなどの澱粉含有原料を麦芽・酸で糖化させた、甘味のある粘質の食品。」(いずれも出典:広辞苑 第七版 株式会社岩波書店)をそれぞれ意味する語である。 そして、原審で通知した証拠のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、「鼻」や「のど」の不快感を緩和する飴が取引されており、そのような飴が「はなのど飴」「鼻のど飴」と称されている実情や、「甜茶飴」の文字が、「甜茶エキスを配合した飴」程の意味合いで使用されている実情が確認できるものである。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者において、「甜茶エキスを配合した鼻やのどの不快感を緩和する飴」であること、すなわち商品の品質を表示したものと理解されるにとどまるといえることから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 また、本願商標を、その指定商品中、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 (2)商標法第3条第2項該当性について 請求人は、本願商標は、請求人の商品を表す商標として長年使用された結果、識別標識として機能している旨主張し、証拠方法として、当審において甲1ないし甲87を提出している。 ア 本願商標と使用商標の同一性について 本願商標は、上記2のとおり「鼻・のど甜茶飴」の文字を標準文字で表してなるものである。 他方、請求人が販売する「「鼻・のど甜茶飴」と称する飴」(以下「本件商品」という。)の包装等、本件商品に表示されている標章については、近年では、デザイン化された書体で「鼻・のど甜茶飴」の文字を横書きしたものが使用されており(別掲1 甲35、甲36等、請求人ウェブサイトより抜粋)、また、過去のものは、ややデザイン化された書体で「仁丹/鼻・のど/甜茶飴」(「/」は段表示又は列表示を表す。以下同じ。)と横書きしたもの(別掲2 甲9、甲13、甲28等より抜粋)、あるいは明朝体で「仁丹の/鼻・のど甜茶飴」と縦書きしたもの(別掲3 甲10、甲12及び甲13等より抜粋)が使用されており(以下これらの標章をまとめて「使用商標」という。)、その使用時期等により構成文字や書体等において相違するものである。 そして、本願商標と使用商標を比較すると、請求人の出所に係る商品であることを表示する「仁丹」又は「仁丹の」の文字の有無、構成文字の書体やデザイン化の程度等において本願商標とは相違するものである。 そうすると、使用商標は、本願商標とは、その構成態様や構成文字の有無等において明確な差異を有するものであり、別異の商標といわざるを得ないことから、本願商標と同一の範ちゅうの商標とは認められない。 なお、本件商品の広告、紹介記事のほとんどには、別掲1のとおりのデザイン化された書体よりなる「鼻・のど甜茶飴」の文字が使用された本件商品の包装の画像が表示されており、一般的な書体による「鼻・のど甜茶飴」の使用例は、請求人によるSNSへの投稿(甲53)において確認できるものの、当該使用例においても、請求人の出所に係る商品であることを表示する「森下仁丹」の文字と共に使用されている。 イ 商品の同一性について 本件商品は、請求人のプレスリリース記事において「甜茶エキス」を配合した「食品」、「キャンディ」の記載があることから(甲12、甲28~甲32)、第30類「菓子」に含まれる「飴」であり、本願の指定商品中、第30類「バラ科・アカネ科・ブナ科およびアジサイ科からなる群のすくなくとも1種以上の植物エキスを含有する飴」とは実質的に同一の商品と認められる。 しかしながら、本件商品は、「薬飴」すなわち第5類「飴状の薬剤」であることが確認できないことから、本願の指定商品中、第5類「バラ科・アカネ科・ブナ科およびアジサイ科からなる群のすくなくとも1種以上の植物エキスを含有する薬飴」と同一の商品とは認められない。 したがって、請求人は、使用商標を本願の指定商品の全てについて使用しているとは認められない。 ウ 本件商品の販売実績について 請求人は、本件商品を2007年に販売開始し(甲12)、一時中断時期があったものの、現在においても販売を行っており(甲13)、2022年の販売個数は約48万個であり、近年増加傾向にある(甲40)。そして、本件商品は、自社のウェブサイト及び主要なECサイトを通じて販売されており(甲7、甲8、甲37~甲40)、楽天市場では「あめ・ミント・ガム部門」において「グルメ大賞2019」を受賞している(甲21)。また、本件商品は、2015年から大手テレビ通販を通じた販売が行われ(甲41~甲43)、ドラッグストアやコンビニエンスストア、スーパーマーケット等の店舗においては、全国規模で販売されている(甲40、2023年度時点)。 エ 本件商品の広告宣伝の方法 請求人は、本件商品について、大手テレビ通販番組における放送、チラシや注文はがきの配付、新聞、雑誌への広告出稿、ラジオ広告、音楽イベントや落語、映画等への協賛を通じた宣伝広告を行った(甲14、甲15、甲34、甲35、甲40~54、甲87)。 オ 第三者による紹介 本件商品は、インターネット記事、雑誌、新聞、SNS、テレビ番組において紹介されている(甲16~甲20、甲55~甲86)。 カ 判断 上記アないしオによれば、本件商品は、「甜茶エキス」を配合した「食品」「キャンディ」として、2007年に販売開始され、一時中断時期を挟むものの、現在においてインターネット、テレビ通販、実際の店舗等において全国規模で販売されているものである。 しかしながら、上記アのとおり、実際に商品の包装等に使用されている標章(使用商標)は、販売時期等により異なり、いずれの使用商標も本願商標とは、その構成態様を異にするものであるから、本願商標を使用しているとは認められない。また、「仁丹」、「仁丹の」、「森下仁丹」のように、請求人を表示する文字と共に表示されている場合も多いことから、本願商標のみが、取引者、需要者をして、独立した識別標識として認識されるものともいい難い。 また、上記イのとおり、本願の指定商品には、使用商標の使用が確認できない商品(薬飴)が含まれている。 さらに、請求人が主張する本件商品の売り上げ個数は、請求人による陳述書(甲40)による記載の他は、これを客観的に裏付ける証拠の提出はなく、その他、本件商品の売上金額や市場占有率等を示す証拠の提出はないことから、本件商品の販売実績の多寡について評価することはできない。また、宣伝広告の程度や第三者による紹介についても、その期間、回数などからすれば、我が国の全国の需要者に広く認識されていることが推認できるほどに、頻繁に又は大規模に行われていたとは認められない。 そして、需要者の認識度を客観的に示す証拠(アンケート結果など)は提出されていない。 以上のことからすると、請求人の主張及び提出された証拠をもってしては、本願商標が、その指定商品との関係において、使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているとは認められないから、本願商標は、商標法第3条第2項に規定する要件を具備しない。 (3)請求人の主張について 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標もそれらと同様に判断されるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品との関係や、その商品の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきである。また、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の上記(1)及び(2)のとおりの判断が左右されるものではない。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、また、同法第3条第2項に規定する要件を具備するものともいえないから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2024-017649

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存