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特許拒絶査定不服審判

2024-016118

物品回収装置

審判番号
2024-016118
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2023-090575
請求日
2024年10月07日
審決日
2026年05月18日
公報発行日
2026年07月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社バンダイ
審判長/審判官
  • 審判長 柿崎 拓
  • 審判官 芝井 隆
  • 審判官 長馬 望
分類
P18 .121-WZ (B65F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2023- 90575「物品回収装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 6年12月12日出願公開、特開2024-172697〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和5年5月31日に出願された特願2023-90575号であり、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和 6年 1月24日付け:拒絶理由通知 令和 6年 4月 5日 :意見書、手続補正書の提出 令和 6年 6月28日付け:拒絶査定 令和 6年10月 7日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和 8年 1月26日付け:拒絶理由通知 令和 8年 4月 3日 :意見書、手続補正書(以下、この手続補正書による手続補正を「本件補正」という。)の提出 第2 本願発明 本願の請求項1~8に係る発明は、本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。 「【請求項1】 カプセル回収装置であって、 キャラクターを模し、前面側に形成された当該キャラクターの顔部の要素の下にカプセルを投入可能なカプセル投入口と、前記カプセル投入口から投入された前記カプセルを回収可能な回収部と、を含み、第1開口端部が形成されている第1外殻部、及び第2開口端部が形成されている第2外殻部から成り、中空構造の内部の少なくとも一部が曲面で、回収された前記カプセルを転動可能に構成されている本体部と、 前記本体部を移動可能に支持する移動部であって、前記本体部の水平方向の最大径よりもその水平方向の最大径が小さく構成されている移動部と、 を備え、 前記カプセル投入口は、前記回収部に回収された前記カプセルを外部から目視可能であってカプセル取出口を成し、前記第1開口端部、及び前記第2開口端部により開口のサイズが不変に形成され、前記第1開口端部の最前端は、前記第2開口端部の最前端より前方側に位置し、 前記第1開口端部は、水平線に対し前方に向かって下方に傾斜し、前記第2開口端部は、水平線に対し前方に向かって上方に傾斜するように構成されている、 カプセル回収装置。」 第3 拒絶の理由 令和 8年 1月26日付けで当審が通知した拒絶理由の理由1のうち、本願発明に対応する請求項1に係る発明に対するものは、次のとおりのものである。 請求項1に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1に掲載された発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:くまさん横浜ブログ 【ブイアートの制作】, [online], [text], 2020年12月11日, [取得日 2026年1月19日], 取得先 <https://www.kumasan-yokohama.com/blog/2020/12/11/%E3%80%90%E3%83%96%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%80%91/> (参考)<http://web.archive.org/web/20210121071859/https:/www.kumasan-yokohama.com/blog/2020/12/11/%E3%80%90%E3%83%96%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%80%91/> 引用文献2:特表2017-509968号公報 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献1 (1) 引用文献1に掲載された事項 引用文献1には、以下の事項が掲載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 ア 「くまさん横浜では、先日、ブイアートのコンテストに参加しました。「ブイアート」とは、各地の海岸に漂着したプラスチックのブイを集め、それをアート素材としてリサイクルしている活動です。」 イ 「この度、管理者の友人の斎藤様からご寄付いただき、くまさん横浜ではこのブイアートに挑戦しました。小学生と中高生でそれぞれ一個ずつ使い、小学生は「地球の形の花瓶」、中高生は「牛の形の牛乳パック入れ」をそれぞれ作りました。」 ウ 「みんな、こんな大きなプラスチックの球は見たことがなく、先生の指示に従って色を塗り、脚をつけたりしてみんなで一つの工作に一緒に取り組みました。」 エ 次のような写真が掲載されている(それぞれ「写真1」、「写真2」とする。)。 [図:0001436754000001.jpg] 「写真1」 [図:0001436754000002.jpg] 「写真2」 オ 「写真1」及び前記ウを参照すると、牛の顔部の要素(目など)が描かれていること、及び、前脚を備えていることが見て取れる。 カ 「写真2」及び前記ウを参照すると、牛の顔部の要素が描かれた位置の反対側(後ろ側)に牛乳パックを投入可能な投入口を備えていること、後ろ脚も備えており、前記前脚と後ろ脚とで本体部を支持していることが見て取れる。当該前脚及び後ろ脚は、「牛の形の牛乳パック入れ」の本体部の水平方向の最大径よりも内側に配置されていることが見て取れる。 キ 「写真2」には当該「牛の形の牛乳パック入れ」に空の牛乳パックが投入された状態が写っており、当該「牛の形の牛乳パック入れ」の本体の内部が回収部となっており、牛乳パックの回収等に用いられることは明らかである。 そして、投入された牛乳パックは外部から目視可能である。投入口から投入された牛乳パックが当該投入口から取り出されることは明らかであり、投入口は取出口でもあるといえる。牛乳パックを投入可能な投入口は、略水平な開口端部(以下、「水平側開口端部」という。)と略垂直な開口端部(以下、「垂直側開口端部」という。)により形成されている。投入口の開口の形状が固定されていることや、水平側開口端部の最外端が、垂直側開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置していることも見て取れ、これら水平側開口端部と垂直側開口端部とは、球状のブイに形成されている。 ク また、前記ア及び「写真2」から、本体部が球状のブイの一部分を切り欠いて形成されていることや、中空構造で、内部が曲面からなることは明らかである。 (2) 引用発明 引用文献1の前記(1)ア~クの事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が掲載されていると認められる。 (引用発明) 「牛乳パック入れであって、 牛を模し、牛の顔部の要素が描かれた位置の反対側に牛乳パックを投入可能な牛乳パック投入口と、前記牛乳パック投入口から投入された前記牛乳パックを回収可能な回収部と、を含み、水平側開口端部及び垂直側開口端部が形成されている球状のブイから成り、中空構造の内部が曲面で構成されている本体部と、 前記本体部を支持する前脚及び後ろ脚であって、前記本体部の水平方向の最大径よりも内側に配置されている前脚及び後ろ脚と、 を備え、 前記牛乳パック投入口は、前記回収部に回収された前記牛乳パックを外部から目視可能であって牛乳パック取出口を成し、前記水平側開口端部、及び前記垂直側開口端部により開口の形状が固定されており、前記水平側開口端部の最外端は、前記垂直側開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置し、 前記水平側開口端部は、略水平であり、前記垂直側開口端部は、略垂直である、 牛乳パック入れ。」 2 引用文献2に記載された事項 引用文献2には、以下の事項が記載されている。 (1) 「【0035】 発明の詳細な説明 ここで、より詳細に図面に移ると、図1Aでは、消費者300から資源ごみとして在庫アイテムを収集するために消費者300の所まで自己推進する機械可動商品100の一例が示されていることが分かる。例示的な実施形態では、消費者300は、モバイルデバイス500によって、消費者の場所まで来るように機械可動商品100に信号伝達することができる。そのようなモバイルデバイス500は、特定の実施形態において必要であるおよび/または望ましいように、モバイルもしくはスマートフォン、ラップトップ、タブレットまたは他のモバイルデバイスであり得る。それに加えて、機械可動商品100は、感知センサ114または他のセンサアレイ118センサを使用して、消費者を特定し、消費者300が機械可動商品100と相互作用できるように自己推進によって消費者に近づくことができる。」 (2) 「【0036】 この例示的な実施形態では、消費者の場所が分かった時点で、資源ごみ容器126Aのモジュール式機能性(少なくとも図5に示される)を有するように構成された機械可動商品100は、リサイクル可能な廃棄物としての飲料パッケージ200など、ごみ収集として、使用済みのおよび/または空のパッケージ材料を消費者300から受け取ることができる。この関連で、機械可動商品は、消費者から資源ごみを収集するという目的を果たすことができる。」 (3) 引用文献2には、図1Aとして、次の図が記載されている。 「【図1A】 [図:0001436754000003.jpg] 」 第5 対比 本願発明と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。 引用発明の「牛乳パック入れ」は、牛乳パックを回収するものであるから、引用発明の「牛乳パック入れ」であることと本願発明の「カプセル回収装置」であることとは、物品回収装置である点で共通し、引用発明の「牛乳パック」と本願発明の「カプセル」は、回収される「物品」である点で共通する。 引用発明の「牛を模し」ている点は、本願発明の「キャラクターを模し」ている点に相当する。引用発明の「牛の顔部の要素が描かれた」ことは、本願発明の「キャラクターの顔部の要素」が「形成された」ことに相当する。引用発明の「牛乳パック投入口」と本願発明の「カプセル投入口」とは、物品投入口である点で共通する。引用発明の「水平側開口端部」は、本願発明の「第1開口端部」に相当し、引用発明の「垂直側開口端部」は、本願発明の「第2開口端部」に相当する。さらに、引用発明の「球状のブイ」と、本願発明の「第1外殻部」及び「第2外殻部」とを合わせた部分とは、外殻部である点で共通する。また、引用発明の「中空構造の内部が曲面で構成されている」ことは、本願発明の「中空構造の内部の少なくとも一部が曲面で」「構成されている」ことに相当する。したがって、引用発明の「牛を模し、牛の顔部の要素が描かれた位置の反対側に牛乳パックを投入可能な牛乳パック投入口と、前記牛乳パック投入口から投入された前記牛乳パックを回収可能な回収部と、を含み、水平側開口端部及び垂直側開口端部が形成されている球状のブイから成り、中空構造の内部が曲面で構成されている本体部」と、本願発明の「キャラクターを模し、前面側に形成された当該キャラクターの顔部の要素の下にカプセルを投入可能なカプセル投入口と、前記カプセル投入口から投入された前記カプセルを回収可能な回収部と、を含み、第1開口端部が形成されている第1外殻部、及び第2開口端部が形成されている第2外殻部から成り、中空構造の内部の少なくとも一部が曲面で、回収された前記カプセルを転動可能に構成されている本体部」とは、「キャラクターを模し、当該キャラクターの顔部の要素が形成され、物品を投入可能な物品投入口と、前記物品投入口から投入された前記物品を回収可能な回収部と、を含み、第1開口端部及び第2開口端部が形成されている外殻部から成り、中空構造の内部の少なくとも一部が曲面に構成されている本体部」である点で共通する。 また、引用発明の「前記本体部を支持する前脚及び後ろ脚」は、本願発明の「前記本体部を移動可能に支持する移動部」と、本体部を支持する支持部である点で共通している。そして、引用発明の「前記本体部の水平方向の最大径よりも内側に配置されている前脚及び後ろ脚」は、本願発明の「前記本体部の水平方向の最大径よりもその水平方向の最大径が小さく構成されている移動部」と、本体部の水平方向の最大径よりもその水平方向の最大径が小さく構成されている支持部である点で共通している。 さらに、引用発明の「牛乳パック取出口」と本願発明の「カプセル取出口」とは、物品取出口である点で共通し、引用発明の「前記水平側開口端部、及び前記垂直側開口端部により開口の形状が固定されて」いる点は、本願発明の「前記第1開口端部、及び前記第2開口端部により開口のサイズが不変に形成され」ている点に相当し、引用発明の「前記水平側開口端部の最外端は、前記垂直側開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置し」ている点と、本願発明の「前記第1開口端部の最前端は、前記第2開口端部の最前端より前方側に位置し」ている点とは、前記第1開口端部の最外端は、前記第2開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置するように構成されている点で共通する。 してみると、本願発明と引用発明とは、 「物品回収装置であって、 キャラクターを模し、当該キャラクターの顔部の要素が形成され、物品を投入可能な物品投入口と、前記物品投入口から投入された前記物品を回収可能な回収部と、を含み、第1開口端部及び第2開口端部が形成されている外殻部から成り、中空構造の内部の少なくとも一部が曲面で構成されている本体部と、 前記本体部を支持する支持部であって、前記本体部の水平方向の最大径よりもその水平方向の最大径が小さく構成されている支持部と、 を備え、 前記物品投入口は、前記回収部に回収された前記物品を外部から目視可能であって物品取出口を成し、前記第1開口端部、及び前記第2開口端部により開口のサイズが不変に形成され、前記第1開口端部の最外端は、前記第2開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置するように構成されている、 物品回収装置。」の点で一致し、以下の点で相違する。 ・相違点1 外殻部に関し、本願発明では、本体部を成す外殻部が、「(第1開口端部が形成されている)第1外殻部」と「(第2開口端部が形成されている)第2外殻部」とから成るのに対して、 引用発明では、本体部を成す外殻部について、そのような特定がされていない点。 ・相違点2 支持部を備えていることに関し、本願発明では、本体部を「移動可能に」支持する「移動部」を備えているのに対して、 引用発明では、本体部を支持する前脚及び後ろ脚を備えてはいるものの、当該前脚及び後ろ脚は本体部を「移動可能に」支持するものではない点。 ・相違点3 本願発明のカプセル投入口は、「前面側に形成された当該キャラクターの顔部の要素の下に」設けられ、「第1開口端部は、水平線に対し前方に向かって下方に傾斜し、第2開口端部は、水平線に対し前方に向かって上方に傾斜」し、「第1開口端部の最前端は、前記第2開口端部の最前端より、前方側に位置」するのに対して、 引用発明の牛乳パック投入口は、顔部の要素が描かれた位置の反対側(後ろ側)に設けられ、水平側開口端部は、略水平であり、垂直側開口端部は、略垂直であり、水平側開口端部の最外端は、垂直側開口端部の最外端より、水平方向において本体部の中心から離れて位置している点。 ・相違点4 回収する物品に関し、本願発明は「カプセル」を回収する「カプセル回収装置」であり、「カプセル投入口」を本体部が含み、カプセル投入口は「カプセル取出口」を成しており、本体部の中空構造の内部は、「回収された前記カプセルを転動可能に構成されている」のに対して、 引用発明は「牛乳パック」を回収する「牛乳パック入れ」であり、「牛乳パック投入口」を本体部が含み、牛乳パック投入口は、「牛乳パック取出口」を成しており、本体部の中空構造の内部は、回収された牛乳パックを転動可能に構成されてはいない点。 第6 判断 1 相違点について (1) 相違点1について 引用発明において、外殻部の下半分の水平側開口端部を含んだ領域を第1外殻部、牛の顔が描かれている垂直側端部を含んだ領域を第2外殻部とした場合、外殻部は、(第1開口端部が形成されている)第1外殻部と(第2開口端部が形成されている)第2外殻部とから成るといえる。 してみると、相違点1は実質的な相違点ではない。 (2) 相違点2について 引用文献2(特に、段落[0035]-[0036]、図1A(前記第4 2(1)~(3))参照。)には、飲料パッケージ200などの資源ごみを収集する装置である機械可動商品100が記載されている。当該機械可動商品100は自己推進する機能を有しており、図面の記載も考慮すると、当該自己推進する機能は、装置の本体部の底部に備えられた移動部(車輪を有するように図示されている部分)によって構成されていることが見て取れる。また、当該移動部によって装置の本体部を移動可能に支持しているといえる。 そして、引用発明の牛乳パック入れと引用文献2に記載された機械可動商品100は、ともに、消費者に対して供給された物(牛乳、飲料等)のうち一部分(牛乳パック、飲料パッケージ等)を資源として回収するためのものであり、この点で課題や技術分野が共通している。 すると、引用発明において、牛乳パックを効率的に回収することを目的として、自己推進する機能により収集して回れるように、引用文献2に記載された底部に移動部を備える構成を適用し、牛乳パック入れの本体部を移動可能に支持する移動部を備える構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。そしてその際、引用発明の前脚及び後ろ脚が本体部の水平方向の最大径よりも内側に配置されていることを踏まえると、前記移動部の水平方向の最大径が本体部の水平方向の最大径よりも小さくなるようにすることは、当業者が適宜設計し得たことである。 (3) 相違点3について 引用発明の牛乳パック入れは、海岸に漂着したブイ(浮き)をリサイクルして制作したものである。具体的には、ブイの一部分を切り欠いて牛乳パック投入口とし、下部に脚を取りつけたり、牛乳パック投入口と反対側に牛の顔を描いたりして制作している。 ここで、牛の顔の要素の配置や、牛乳パック投入口の向き、傾斜角、開口角等については、牛乳パックの投入のし易さや全体的なデザインを考慮しつつ適宜設計し得たことである。 よって、引用発明において、ブイを切り欠く位置や形状、顔を描いたり脚を取りつけたりする位置、デザイン上の牛乳パック投入口の配置方向(前方、後方等)等を適宜変更し、牛乳パック投入口の配置を顔部の要素の下の位置にするとともに、水平側開口端部が水平線に対し前方に向かって下方に傾斜し、垂直側開口端部が水平線に対し前方に向かって上方に傾斜するような構成とすることや、水平側開口端部の最前端が、垂直側開口端部の最前端より、前方側に位置するような構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (4) 相違点4について 物品回収の対象として、カプセルを回収対象とすることは、本願出願前において周知技術である(例えば、特開2022-14343号公報(特に、第1ページの[解決手段]欄、段落[0002]等参照。)や、「【カプセルラボ(プラサカプコンミッテン府中店)】配膳ロボットの『ラボくん』が期間限定で導入」についての記事(2022年7月22日付け),取得先 <https://www.capcom.co.jp/amusement/game/other/5626/> 等参照。)。 そして、引用発明の牛乳パック入れは、牛乳パックを資源として回収するものであると理解でき、その構成からみて、種々の物品の回収にも用いることができるものである。してみると、引用発明の牛乳パック入れにおいて、上記周知技術を適用して、回収する物品をカプセルとすることは、当業者が容易に想到し得たことである。また、引用発明は、本体部の中空構造の内部が曲面で構成されているから、カプセルを回収対象とした際には、カプセルが転動可能となることは自明である。 2 効果について 相違点1から4に係る本願発明の発明特定事項を一体にみても、本願発明が奏する効果は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び周知技術から当業者が予測し得る範囲のものであり、格別なものとはいえない。 3 請求人の主張について 請求人は、本件補正に係る手続補正書と同日付けの意見書において、 「本補正により、「キャラクターを模し、前面側に形成されたキャラクターの顔部の要素の下にカプセルを投入可能なカプセル投入口を含むこと」及び「カプセルを転動可能に回収する回収装置であること」を特定したことにより、キャラクターとの対面状態にて(キャラクターの顔を見ながら)カプセルを投入できると共に、投入後におけるカプセルの転動状態を視認できるので、カプセルの投入意欲の向上を図ることができるという効果を奏します。これらの点については、各引用文献には記載も示唆もないものと考えます。」と主張している。 しかし、引用発明の牛乳パック入れにおいても、キャラクター(牛)を見ながら牛乳パックを投入できると共に、投入後における牛乳パックの状態を視認できるものである。また、物品を回収する装置において、投入意欲の向上を図ることは当業者が当然考慮すべき事項であるから、該投入意欲の向上は、前記「1(3)」で示したように、牛の顔の要素の配置や、牛乳パック投入口の向き、傾斜角、開口角等について、適宜設計する際にも、当然考慮されるものである。このことは、前記「1(4)」で示したように、回収する物品をカプセルとした際も同様であり、引用発明は、本体部の中空構造の内部が曲面で構成されているから、カプセルが投入されると、カプセルの転動状態を視認できるものとなることは自明である。 よって、請求人の上記主張は、採用できない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び周知技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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