商標拒絶査定不服審判
2024-015723
ヒトツブデナンドモオイシイ、ヒトツブデナンドモオイシー
- 審判番号
- 2024-015723
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-091254
- 請求日
- 2024年10月01日
- 審決日
- 2025年09月17日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】SK弁理士法人
- 【請求人代理人】SK弁理士法人
- 【請求人代理人】奥野 彰彦
- 【請求人代理人】伊藤 寛之
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .16 -Z (W36414245)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 91254拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年8月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 3月 8日付け:拒絶理由通知書
令和6年 4月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年 6月26日付け:拒絶査定
令和6年10月 1日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和7年 6月 9日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「一粒で何度も美味しい」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第36類、第41類、第42類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に、第36類「工業所有権・著作権等の知的所有権に関する財産的価値の評価」、第41類「知的財産に関する翻訳」、第42類「商標のデザインの考案」及び第45類「工業所有権及び著作権の活用に関する法律業務,工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,不正競争に関する仲裁事件の手続(当該手続に係る「和解の手続」を含む。)についての代理,特許及び意匠出願用図面の作成,特許・実用新案・意匠・商標の先行調査,内外国の特許・実用新案・意匠・商標の調査および資料の蒐集」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「一粒で何度も美味しい」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「一粒」の文字は、「ひとつの粒。」の意味を、「何度」の文字は、「多くの回数。」等の意味を、「美味しい」の文字は、「自分にとって都合がよい。具合いがよい。好ましい。」等の意味を有する語として、それぞれ知られているものである。そして、本願の指定役務と関係する分野を含む、様々な分野において、「一粒で何度も美味しい」の文字やこれと同趣旨の「一粒で何度もおいしい」等の文字が、「一つの事柄から二つ以上の利益や効果が得られる」程度の意味合いで、例えば、商品・サービスの特性・優位性、商品・サービスの開発・提供方針、企業の事業戦略等を端的に表す際に使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標の構成全体から、上記意味合いを想起し、役務の特性・優位性等を表した宣伝広告、又は事業方針等を表示した語句の一種として認識するにすぎないから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否か、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1(1)ないし(9)及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 証拠調べに対する請求人の意見
請求人は、上記4の証拠調べに対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「一粒で何度も美味しい」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「一粒」の文字は、「ひとつの粒。」の意味を、「何度」の文字は、「どれほどの回数。また、多くの回数。何回。」等の意味を、「美味しい」の文字は、「自分にとって都合がよい。具合いがよい。好ましい。」等の意味を有する語である(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)。
そして、別掲1のとおり、様々な業界において、「一粒で何度も美味しい」等の文字が、「1つの事柄から2つ以上の利益や効果を得る」ほどの意味合いにおいて、役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実が見受けられる。
また、別掲2のとおり、本願の指定役務に関連する業界を含む様々な業界において、「一粒で○度おいしい」(○には数字が入る。)等の文字が、「1つの事柄から○つの利益や効果を得る」ほどの意味合いにおいて、役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実も見受けられる。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「1つの事柄から2つ以上の利益や効果を得る」ほどの意味を理解し、役務の特性又は優位性等を効果的に表現するための宣伝広告の語句として認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないものである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願の指定役務からマーケティングや教育等の分野に関する指定役務を削除する補正を行ったことにより、本願商標は、その補正後の指定役務との関係において、商標法第3条第1項第6号に該当するものではなくなった旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、様々な業界において、「一粒で何度も美味しい」等の文字が役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実、また、本願の補正後の指定役務に関連する業界を含む様々な業界において、「一粒で○度おいしい」(○には数字が入る。)等の文字が、役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実が見受けられることからすれば、本願商標は、その補正後の指定役務との関係においても、役務の特性又は優位性等を効果的に表現するための宣伝広告の語句として認識されるにすぎないものであるといわざるを得ない。
したがって、請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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