商標拒絶査定不服審判
2024-015269
ミミナリチリョーシエンアプリ、ミミナリチリョーシエン
- 審判番号
- 2024-015269
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-008400
- 請求日
- 2024年09月25日
- 審決日
- 2025年06月12日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】杏林製薬株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大島 康浩
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第10条第1項、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-8400拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年5月10日に登録出願された商願2023-55430に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同6年1月30日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年3月13日付け:拒絶理由通知書
令和6年5月14日受付:意見書
令和6年6月19日付け:拒絶査定
令和6年9月25日 :審判請求書
令和7年1月15日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「耳鳴治療支援アプリ」の文字を標準文字で表してなり、第9類「耳鳴りに関する医療機器としてのソフトウェア(SaMD)(ダウンロード可能なもの),耳鳴りに関する治療用アプリケーションソフトウェア」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「耳鳴治療支援アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「耳鳴」の文字は、「外部からの音の刺激がないのに耳または頭蓋内に音が感じられる状態。多くは難聴に伴い、中耳性難聴では低音の、内耳性難聴では高音の雑音を感じる。」の意味を有する「耳鳴り」の語を認識させるものであり、また、「治療」の文字は、「病気やけがをなおすこと。また、そのために施す種々のてだて。」の意味を、「支援」の文字は、「ささえ助けること。援助すること。」の意味を、「アプリ」の文字は、「アプリケーションの略。特に、スマートフォンなどで用いるソフトウェア。」の意味を有する語として、それぞれ知られている。
そして、本願に係る指定商品を取り扱う業界において、耳鳴りの治療を支援するためのアプリケーションソフトウェアが取引されており、医療機関では、そのようなアプリケーションソフトウェアを利用して耳鳴りの治療が行われている事実がある。
以上を踏まえると、本願商標は、構成文字全体として「耳鳴りの治療を支援するアプリケーションソフトウェア」ほどの意味合いを認識させるから、これを本願に係る指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が、「耳鳴りの治療を支援するアプリケーションソフトウェア」に係る商品であることを認識するにすぎないから、本願商標は、商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「耳鳴治療支援アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「耳鳴」の文字部分は「外部からの音の刺激がないのに耳または頭蓋内に音が感じられる状態」を意味する「耳鳴り」の語を認識させるものであり、「治療」の文字部分は「病気やけがをなおすこと」の意味を、「支援」の文字部分は「ささえ助けること。」の意味を、「アプリ」の文字部分は「アプリケーションの略」を意味するものであり(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店参照)、いずれも意味の理解が容易な語であるから、構成文字全体として「耳鳴りの治療を支援するアプリケーション」の意味合いを容易に理解させる。
そして、別掲1のとおり、病気の治療を支援するアプリケーションが利用・開発等されており、それを「治療支援アプリ」と称している実情があり、また、別掲2のとおり、耳鳴りの治療にアプリケーションが利用されており、それを「耳鳴治療アプリ」等と称して取引している実情がある。
そうすると、本願商標は、その構成文字の語義及び取引の実情を踏まえると、これをその指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、その商品が、耳鳴りの治療を支援するアプリケーションであるといった、単に商品の品質(内容)を表示するものと認識、理解されるものである。
したがって、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「耳鳴りの治療を支援するためのアプリケーションソフトウェア」を「耳鳴治療支援アプリ」と称して取引が行われている実情はない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、「治療支援アプリ」と称する、病気の治療を支援するアプリケーションが利用・開発等されており、また、請求人が認めるように医療機関で、「耳鳴りの治療を支援するアプリケーションソフトウェア」が取引されているところ、それを「耳鳴治療アプリ」等と称していることからすれば、本願商標は、構成文字全体として「耳鳴りの治療を支援するアプリケーション」程の意味合いを容易に認識、理解させるものであるから、本願商標は、単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものというべきである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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