商標拒絶査定不服審判
2024-015106
レー
- 審判番号
- 2024-015106
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-107750
- 請求日
- 2024年09月20日
- 審決日
- 2025年05月13日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ドリームデン
- 【請求人代理人】田村 祐一
- 【請求人代理人】鈴木 良和
- 審判長/審判官
- 審判長 高橋 幸志
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W33) / T18 .262-Z (W33) / T18 .263-Z (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-107750拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年9月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 3月 5日付け:拒絶理由通知書
令和6年 8月19日付け:拒絶査定
令和6年 9月20日 :審判請求書の提出
令和6年 9月25日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類、第14類、第15類、第16類、第18類、第24類、第25類、第33類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
そして、本願の指定商品は、上記1の手続補正書により、第33類「アルコール飲料(ビールを除く。)」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4245644号商標(以下「引用商標」という。)は、「玲」の文字を標準文字で表してなり、平成9年9月10日登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同11年3月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、中央に「玲」の漢字を筆文字様の書体で大きく表し(以下「文字部分」という。)、その周囲に、複数の円や点、曲線などからなる幾何学的な図形(以下「図形部分」という。)を表してなるものである。
そして、文字部分を構成する「玲」の漢字は、その意味合いが広く一般的に認識されているとまではいえないものの、「玉のなる音。」(出典:「新選漢和辞典 第八版」株式会社小学館)を意味するものである。他方、図形部分については、これが何をモチーフとしたものであるか判然とせず、これより特定の読み及び意味合いが生じ得るというべき事情が見当たらないことからすれば、文字部分と図形部分とが、称呼及び観念において結合する事情があるとはいえないものである。
また、文字部分と図形部分とは、重なり合うことなく配置されており、線の太さも異なるものであるから、視覚上、分離して看取し得るものである。
以上のことからすると、本願商標は、その構成中の一部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではないところ、同構成中の文字部分は、中央に目立つ態様で表示されており、出所識別標識としての称呼や観念を生じ得るものであるから、出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえるものであるのに対し、同構成中の図形部分からは、出所識別標識としての称呼及び観念は生じない。
そうすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、本願商標に接する取引者、需要者において、中央にはっきりと表されている「玲」の漢字(以下「本願要部」という。)をもって取引に当たる場合もあるものというのが相当である。
したがって、本願商標よりは、本願要部に相応した「レイ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないか、若しくは、「玉のなる音」ほどの観念が生じ得るものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「玲」の文字を標準文字で表してなるものであり、これは、上記アと同様、「玉のなる音。」を意味する漢字である。
したがって、引用商標よりは、その構成文字に相応した「レイ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないか、若しくは、「玉のなる音」ほどの観念が生じ得るものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては図形の有無などによって異なるものであるが、本願要部と引用商標との比較においては、文字の書体を異にするものの、「玲」の漢字一字からなる点で共通しており、相当程度近似した印象を与えるものといえる。
そして、称呼においては、「レイ」で同一であり、また、観念においては、「玉のなる音」を共通にし得るものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において相当程度の共通性があり、称呼を同一にするものであって、また、観念を共通にし得るものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
引用商標の指定商品「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」は、いずれもアルコール飲料であって、本願の指定商品「アルコール飲料(ビールを除く。)」に含まれるものといえることから、これらは同一又は類似する商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、引用商標と併存して登録されている、「レイ」の称呼を生じると考えられる登録商標の事例を挙げ、本願商標と引用商標とは、称呼において同一であるものの、音数が2音と極めて短いものであること等から、商標の類否判断においては重視されないと考えられるものであって、また、観念においては比較することができず、外観における相違が極めて大きいことからすれば、商標全体としては誤認混同が生じるおそれはなく、類似しないものである旨主張する。
しかしながら、商標の類否の判断は、出願された商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断すべきものであり、また、請求人の挙げる登録例は、「玲」の漢字一字からなるものではない点において、本件とは事情を異にするものであるから、当該登録例によって、直ちに本願商標に係る判断が左右されるものではない。
そして、本願商標は、その構成中の「玲」の漢字が要部として認識され得るものであって、これと「玲」の文字を標準文字で表してなる引用商標とが類似するものであることについては、上記(1)アないしウのとおりである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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