商標拒絶査定不服審判
2024-014773
エルビイ
- 審判番号
- 2024-014773
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-058250
- 請求日
- 2024年09月17日
- 審決日
- 2026年01月22日
- 公報発行日
- 2026年04月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社シマノ
- 【請求人代理人】弁理士法人藤本パートナーズ
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 吉田 聡一
- 分類
- T18 .15 -Z (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項5号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第5号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-58250拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年5月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 1月17日付け:拒絶理由通知書
令和6年 3月 6日 :意見書の提出
令和6年 6月 3日付け:拒絶査定
令和6年 9月17日 :審判請求書の提出
令和6年10月21日 :手続補正書(方式)の提出
令和7年 9月24日付け:審尋
令和7年11月 5日 :意見書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第28類「釣り具,釣り用疑似餌,ルアー,釣り用ルアー,浮き(釣具),電子浮き(釣具),釣り用やな(わな),釣り用浮き,釣り用てぐす,釣り糸,リール,釣り用リール,釣りざお,運動用機械器具,おもちゃ,遊戯用器具,柄付き捕虫網,釣り用手袋」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きの「LB」の欧文字を横書きで配してなるものである。ところで、欧文字の2字は、商品の品番、型番、種別、型式、規格、等級等をした記号又は符号として一般的に使用される文字の一類型と認識されるものであるところ、本願商標の構成中の欧文字は、この類型に該当するものである。また、本願商標の構成中の欧文字は、デザイン化されてはいるものの、普通に用いられる方法による表示を脱しているとはいえないものである。そして、これらの文字を内包する角丸の長方形は、ありふれた図形と認められるものであり、このような図形の中に文字を配することも、普通に用いられる方法による表示を脱しているといえるものではない。そうすると、本願商標は、構成全体としてみても特殊な態様からなるものとはいい難く、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和7年9月24日付け審尋により、別掲2及び別掲3に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第5号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の意見(要旨)
前記4の審尋に対し、請求人は以下の意見を述べた。
(1)別掲3(1)ないし(3)及び(5)は、いずれも「黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号を表記した事例」に該当するものではなく、また別掲3(4)は、「黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号として用いられることがある欧文字2文字を表記した事例」に該当するものではないことから、これらの事例に基づいて、本願商標が自他商品等識別性を具備しないと判断することは妥当ではない。
(2)本願商標は、その構成態様からして、商品の品番・型番等を示すための記号、符号として理解されるというよりは、角丸の黒色横長長方形の図形と、その内部に白抜きで表記した「LB」の欧文字を一種独特の組み合わせでまとまりよく一体的に表した商標というべきものであり、このような構成態様からなる商標が、商品の品番・型番等を表示する記号、符号として取引上、普通に使用されているとはいえないことからすると、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれているとはいい難く、商品の品番等の記号、符号を表示するのに通常用いられる表示形態の範囲を脱したものと認識されると考えるのが相当である。
6 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きで一般的なセリフ体のフォントにて「LB」の欧文字を横書きで配してなるものである。
一般に、欧文字2字は、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号として用いられることがあるところ、別掲2のとおり、本願指定商品である釣り具に関わる業界においても、本願商標と同じ「LB」を含む欧文字2字が、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号として用いられている取引の実情がある。
また、別掲3のとおり、品番、個数、色、長さなどの商品に関する情報等を表示する際、当該情報を黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きの文字で表記されている実情が見受けられる。
そして、品番、型番、等級等と理解される「LB」の文字を、広く採用されている、黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きの文字で表記された本願商標も、これらとの比較において特段の差異、特徴があるとは認めらないものである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その構成態様から、型式、規格、等級等の管理のための符号の一類型を一般的に使用される態様で表示したもの程度に理解するにとどまり、自他商品の出所表示としては認識しないものというべきであるから、本願商標は極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「別掲3(1)ないし(3)及び(5)は、いずれも「黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号を表記した事例」に該当するものではなく、また別掲3(4)は、「黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に、商品の品番、型番、等級等を示す記号又は符号として用いられることがある欧文字2文字を表記した事例」に該当するものではないことから、これらの事例に基づいて、本願商標が自他商品等識別性を具備しないと判断することは妥当ではない。」とした上で、「本願商標は、その構成態様からして、商品の品番・型番等を示すための記号、符号として理解されるというよりは、角丸の黒色横長長方形の図形と、その内部に白抜きで表記した「LB」の欧文字を一種独特の組み合わせでまとまりよく一体的に表した商標というべきものであり、このような構成態様からなる商標が、商品の品番・型番等を表示する記号、符号として取引上、普通に使用されているとはいえないことからすると、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれているとはいい難く、商品の品番等の記号、符号を表示するのに通常用いられる表示形態の範囲を脱したものと認識されると考えるのが相当」である旨主張する。
しかしながら、別掲3に示した事実は、黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きの文字で、品番、個数、色、長さなどの商品に関する情報等を表記している事例を示し、このような表記方法が広く採用されていることを示したものである。そして、別掲2に挙げたとおり、品番、型番、等級等と理解される「LB」の文字を、一般的に採用されている、黒く塗りつぶした角丸の長方形の中に白抜きの文字で表記した本願商標は、これらとの比較において特段の差異、特徴があるとは認めらないものであるから、自他商品の出所表示としては認識し得ず、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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