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商標拒絶査定不服審判

2024-014670

オトコキモノノカトーショーテン、オトコキモノノ、オトコキモノ、カトーショーテン、カトー

審判番号
2024-014670
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-106084
請求日
2024年09月13日
審決日
2025年06月05日
公報発行日
2025年08月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】丸染工株式会社
  • 【請求人代理人】本田 史樹
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 大塚 正俊
分類
T18 .16 -Z (W35)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023-106084拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年9月22日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年4月3日付け:拒絶理由通知書 令和6年5月7日:意見書、手続補正書の提出 令和6年6月7日付け:拒絶査定 令和6年9月13日:審判請求書の提出 令和7年3月4日付け:証拠調べ通知書 令和7年4月15日:意見書の提出 2 本願商標 本願商標は、「男着物の加藤商店」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願され、その後、本願の指定役務については、前記1の手続補正書により、第35類「和服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,巾着・和装用バッグ・ふろしき・半えり・帯締め・帯揚げ・羽織紐・帯留の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帯(和服)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帽子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服用アクセサリーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スマートフォンケースの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,キーホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,フランチャイズ事業の運営及び管理,フランチャイズ事業に関する指導及び助言,フランチャイズに関する事業の診断,フランチャイズの事業に関する情報の提供,販売戦略に関するコンサルティング,広告に関するコンサルティング,企業の経営に関するコンサルティング,企業の人事管理に関するコンサルティング,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,広告業,トレーディングスタンプの発行,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「男着物の加藤商店」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「男着物」の文字は、「男性用の着物」を表す語であることを容易に理解させるものであり、また、「加藤商店」の文字は、ありふれた氏と商号や屋号に慣用的に付される文字とを結合したありふれた名称であることを容易に理解させるものである。そうすると、本願商標は、役務の対象や取扱商品を表す語である「男着物」の文字とありふれた名称である「加藤商店」の文字とを助詞「の」を介して組み合わせたものであって、その構成全体としても、自他役務の識別標識として認識することができないものとみるのが相当である。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2(1)ないし(8)に示したとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。 5 証拠調べに対する請求人の意見の要点 証拠調べ通知書に提示されている証拠は、「男着物」及び「加藤商店」の使用例であり、「男着物の加藤商店」の使用例ではない。 「男着物の加藤商店」の文字は、出願人以外には使用されておらず、「男着物の加藤商店」の文字が、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、取引上一般に使用されている事実を発見することができない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号について 商標法は、「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」ものであるところ(同法第1条)、商標の本質は、自己の業務に係る商品又は役務と識別するための標識として機能することにあり、この自他商品又は役務の識別標識としての機能から、出所表示機能、品質保証機能及び広告宣伝機能等が生じるものである。同法3条1項6号が、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは、同項1号ないし5号に例示されるような、識別力のない商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他商品・役務の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(平成21年(行ケ)第10270号、平成22年1月27日知財高裁判決)。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、前記2のとおり、「男着物の加藤商店」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「男」の文字は、「男子。男性。」(株式会社岩波書店、広辞苑第七版)等の意味、「着物」の文字は、「身体に着るもの。衣服。特に、洋服に対して、和服の称。」(前掲書)等の意味それぞれ有することから、その構成中の「男着物」の文字は、「男性用の着物」を表す語であることを容易に理解させるものであり、本願の指定役務の分野に関連する分野において、「男着物」の文字が、「男性用の着物」を表すものとして広く採択、使用されている事実(別掲1)が認められる。 そして、構成中の「加藤」の文字は、別掲2のとおり、我が国においてありふれた氏の一つであり「加藤」を表したものと認められ、「商店」の文字は、「商品を売る店。」(出典:株式会社小学館「デジタル大辞泉」)の意味を有する語であり、「加藤商店」の文字が店名などに採択、使用されている事実(別掲3)が見受けられる。 そうすると、上記のとおりの「男着物」の文字と「加藤商店」の文字とを助詞の「の」を介して組み合わせた本願商標は、全体として、「ありふれた氏である加藤の姓を有する者による男性用の着物を取り扱う商店」程の意味合いを認識させるものである。 してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ありふれた氏である加藤の姓を有する者による男性用の着物を取り扱う商店」であることを理解するにとどまり、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと判断するのが相当であるから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、「男着物の加藤商店」の文字は、請求人以外には使用されておらず、「男着物の加藤商店」の文字が、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、取引上一般に使用されている事実を発見することができない旨主張する。 しかしながら、前記(2)のとおり、本願の指定役務の分野に関連する分野において、「男着物」の文字が、「男性用の着物」を表すものとして広く採択、使用されている事実に加え、「加藤商店」の文字が店名などに採択、使用されている事実を考慮すれば、「男着物の加藤商店」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ありふれた氏である加藤の姓を有する者による男性用の着物を取り扱う商店」であることを理解するにとどまるから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 イ 請求人は、過去における登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定商品及び指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、前記(2)のとおりであるから、登録例があるからといってその判断が左右されることはない。 ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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