商標拒絶査定不服審判
2024-014647
エフエヌローラ、ローラ
- 審判番号
- 2024-014647
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-098577
- 請求日
- 2024年09月12日
- 審決日
- 2025年07月10日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】伊東電機株式会社
- 【請求人代理人】藤田 隆
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 石塚 文子
- 分類
- T18 .16 -Z (W07)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 98577拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年9月4日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年3月1日付け :拒絶理由通知書
令和6年4月16日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年6月3日付け :拒絶査定
令和6年9月12日 :審判請求書の提出
令和7年3月13日付け:審尋
令和7年4月28日 :意見書の提出
2 本願商標
本願商標は、「FNローラ」の文字を横書きしてなり、第7類に属する願書記載の商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第7類「ローラーコンベヤーを利用した仕分け搬送機,ローラーコンベヤー並びにその部品及び附属品,ローラーコンベヤー用モーター内蔵ローラー並びにその部品及び附属品,上下又は左右に搬送方向を変更可能な機能を有するローラーコンベヤー並びにその部品及び附属品,その他のローラーコンベヤー装置並びにその部品及び附属品,ローラーコンベヤーを利用した自動倉庫,ローラーコンベヤーを利用した荷役機械器具」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「FNローラ」を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、「FN」のローマ字2字と、英語の「roller」の片仮名表記の一であって、「ローラー」と同じく円筒形の回転体の総称を表す「ローラ」の文字とを結合してなることは明らかである。また、本願商標の構成中の「FN」の文字は、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表すのに一般的に使用されるローマ字の2字であり、品番等を表すローマ字と「ローラー(ローラ)」の文字とを組み合わせた語が使用されている実情があることから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は「品番、型番、形式等がFNのローラー」又は「品番、型番、形式等がFNのローラーに関連する商品」であると認識するにとどまり、これを超えて、何人かの業務に係る商品であるか認識し得ないというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲1及び別掲2に掲げる証拠を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの暫定的見解を示し、相当の期間を指定した上で、請求人に対して意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、上記4の審尋に対し意見書を提出し、要旨以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。
(1)欧文字2字と指定商品又は指定役務の品質等を表す文字を結合した構成からなる商標について、商標法第3条第1項第6号には該当しない旨判断されている審決例や、欧文字と「ローラー」の文字を組み合わせた商標が「ローラーコンベヤー」を指定商品として商標登録されている例が確認できる。
(2)「欧文字2字と商品の普通名称等を結合させた文字が使用されている実情」として示された事例(別掲2)は少数例で、欧文字2字が商品の型番、形式等を表示する場合は語尾に表示するのが一般的であり、また、別掲2で提示された標章と同一の表示がされている商品が存在しないところからみて、別掲2で提示された標章は自他商品識別機能を果たしているものといえる。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「FN」の欧文字と「ローラ」の片仮名を、普通に用いられる書体で「FNローラ」と横書きしてなるものである。
そして、本願商標の構成中の「FN」の欧文字は、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表した記号又は符号として一般的に使用される欧文字2字からなる標章であるから、極めて簡単でかつありふれた標章であることは明らかである。
また、本願商標の構成中の「ローラ」の片仮名は、「ローラー」の異表記として一般に広く使用されており(別掲1参照)、本願の指定商品との関係では、商品の普通名称又は商品の部品を表す文字(語)と容易に理解されるものである。
そうすると、本願商標を構成する「FNローラ」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の品番、型番、規格等を表した記号又は符号として一般的に使用される、極めて簡単でかつありふれた標章である「FN」の欧文字2字と、商品の普通名称又はその部品を表す文字(語)と理解される「ローラ」の片仮名とを結合させたものといえるから、本願の指定商品の取引者、需要者は、これを単に指定商品の品番、規格等と商品の普通名称又は商品の品質を表したものと認識するというべきである。
さらに、別掲2のとおり、本願の指定商品に関係する業界においては、「SUローラーコンベヤ」や「SCコンベヤ」のように、欧文字2字と商品の普通名称等を結合させた文字が使用されている実情があることから、欧文字2字と商品の普通名称等を結合させた文字である本願商標に係る「FNローラ」の文字は、取引者及び需要者にとって、自他商品の識別標識として印象に残る特異な組合せからなるものとはいえないものといえる。
以上からすると、「FNローラ」の文字は、本願の指定商品の取引者、需要者において、他人の同種商品と識別するための標識であるとは認識し得ないものというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、欧文字2字と指定商品又は指定役務の品質等を表す文字を結合した構成からなる商標について、商標法第3条第1項第6号には該当しない旨判断されている審決例や、欧文字と「ローラー」の文字を組み合わせた商標が「ローラーコンベヤー」を指定商品として商標登録されている例を挙げ、本願商標についても、自他商品識別機能を有するものである旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる過去の審決例及び登録例は、本願商標とは、指定商品や査定時期が異なる点において、本願とは事案を異にするものというべきであり、また、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきである。
そして、本願商標は、上記(1)のとおり判断するのが相当であるから、当該審決例等の存在によって、上記(1)の判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、「欧文字2字と商品の普通名称等を結合させた文字が使用されている実情」として示された事例(別掲2)は少数例で、欧文字2字が商品の型番、形式等を表示する場合は語尾に表示するのが一般的であり、また、別掲2で提示された標章と同一の表示がされている商品が存在しないところからみて、別掲2で提示された標章は自他商品識別機能を果たしているものといえる旨主張する。
しかしながら、たとえ、商品の品番等を表す際に、欧文字等を標章の後に表示することが一般的に行われているとしても、上記(1)のとおり、本願の指定商品に関する分野において、欧文字2字を語頭に表し、商品の普通名称等と組み合わせた文字が使用されている実情が認められ、当該表示が自他商品識別標識として機能しているとの特段の事情は確認できないものである。
してみれば、本願商標に係る「FNローラ」の文字は、取引者及び需要者にとって、自他商品の識別標識として印象に残る特異な組合せからなるものとはいえないものといえる。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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