商標拒絶査定不服審判
2024-014562
エイブンオキナワ、エイブン、エーブン
- 審判番号
- 2024-014562
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-085614
- 請求日
- 2024年09月11日
- 審決日
- 2025年05月07日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】中村 栄文
- 【請求人代理人】貝塚 亮平
- 審判長/審判官
- 審判長 高橋 幸志
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-WY (W30) / T18 .262-WY (W30) / T18 .263-WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 85614拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年8月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年12月18日付け:拒絶理由通知書
令和6年 2月28日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年 6月 6日付け:拒絶査定
令和6年 9月11日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類、第29類、第30類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
そして、本願の指定商品は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に第30類「沖縄県で製造又は販売される茶,沖縄県で製造又は販売されるコーヒー,沖縄県で製造又は販売されるココア,沖縄県で製造又は販売される菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),沖縄県で製造又は販売されるパン,沖縄県で製造又は販売されるサンドイッチ,沖縄県で製造又は販売される中華まんじゅう,沖縄県で製造又は販売されるハンバーガー,沖縄県で製造又は販売されるピザ,沖縄県で製造又は販売されるホットドッグ,沖縄県で製造又は販売されるミートパイ,沖縄県で製造又は販売される調味料,沖縄県で製造又は販売される香辛料,沖縄県で製造又は販売される穀物の加工品,沖縄県で製造又は販売される即席そばの麺,沖縄県で製造又は販売されるそばの加工品,沖縄県で製造又は販売されるそばの麺,沖縄県で製造又は販売されるめん類,沖縄県で製造又は販売されるぎょうざ,沖縄県で製造又は販売されるしゅうまい,沖縄県で製造又は販売されるすし,沖縄県で製造又は販売されるたこ焼き,沖縄県で製造又は販売される弁当,沖縄県で製造又は販売されるラビオリ,沖縄県で製造又は販売される即席菓子のもと,沖縄県で製造又は販売される食用粉類」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5242166号商標(以下「引用商標」という。)は、「えいぶん」の文字を標準文字で表してなり、平成20年12月1日登録出願、第30類「茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,調味料,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,食用グルテン」を指定商品として、同21年6月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、青色に塗られ黒い線で縁取られた笠形の図形(以下「図形部分」という。)を配し、その下に太い黒色の線で「EIBUN」の文字を横書きし、さらにその下に小さく「OKINAWA」の文字を黒色で横書きしてなり(以下「文字部分」という。)、これらはいずれも手書き風に表されているものである。
そして、図形部分は、これが何を表したものか判然とせず、文字部分と観念的に結合しているということはできないのであって、また、図形部分と文字部分とは、異なる色彩で、重なり合うことなく配置されており、視覚上、分離して看取し得るものである。
次に、文字部分についてみるに、そのうち「EIBUN」の文字は、これ自体は一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、何らか特定の成語を直ちに想起させるものというべき事情も見当たらないことからすると、特定の意味を理解させない造語というべきものである。他方、同文字より圧倒的に小さく表されている「OKINAWA」の文字は、「日本最南端の県。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)である「沖縄」の読みをローマ字で表したといえるものであって、また、上記2のとおり、本願の補正後の指定商品がいずれも「沖縄県で製造又は販売される」ものであることからすると、その商品の製造地又は販売地を表示した文字といえるものであるから、その指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、同機能が極めて弱いものというのが相当である。
以上のことからすると、本願商標は、それを構成する図形及び文字をそれぞれ分離看取することが不自然といえるほどに結合しているとはいえないものであるから、その構成中、自他商品の識別標識としての機能を有すると考えられる図形部分や「EIBUN」の文字が、それぞれ独立して要部たり得るものといえるのであって、簡易迅速を尊ぶ取引の実情においては、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中の中央に大きく表された造語である「EIBUN」の文字部分(以下「本願要部」という。)に着目し、これをもって取引に当たる場合もあるというのが相当である。
そして、「EIBUN」のような欧文字からなる造語については、これを称呼する場合、我が国において親しまれているローマ字の読み又は英語の読みに倣って称呼するのが自然であるところ、「EIBUN」の文字は、まずローマ字の読みとして「エイブン」と称呼することが考えられる。また、英語において、例えば「eight」を「エイト」、「either」を「アイザー」又は「イーザー」、「bun」を「バン」と発音することに倣えば、英語風の読みとして「エイバン」「アイバン」「イーバン」などと称呼することが考えられる。
そうすると、本願商標よりは、構成文字全体に相応した「エイブンオキナワ」などの称呼のほか、本願要部に相応した「エイブン」「エイバン」「アイバン」「イーバン」といった称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「えいぶん」の文字を標準文字で表してなるところ、これ自体は一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、何らか特定の成語を直ちに想起させるものというべき事情も見当たらないことからすると、特定の意味を理解させない造語というべきものである。
そうすると、引用商標よりは、その構成文字に相応して「エイブン」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては図形の有無などによって明らかに異なるものであり、また、本願要部と引用商標との比較においても、書体や文字種、文字数が異なり、互いに異なる語を表してなると容易に理解できるものであって、明確に区別できるものである。
そして、称呼においては、「エイブン」を共通にするものの、それと本願商標より生じるその他の称呼である「エイブンオキナワ」や「エイバン」「アイバン」「イーバン」とでは、いずれも語調、語感等が異なり、明瞭に聴別できるものである。
また、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないものであり、本願商標より複数生じる称呼の一において共通するとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであって、外観においては明確に区別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品又は指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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