商標拒絶査定不服審判
2024-014475
パパドプロスカプリス、パパドプロス、カプリス、デリシャスウエハーロールズウイズヘーゼルナットアンドココアクリーム、デリシャスウエハーロールズ、ウイズヘーゼルナットアンドココアクリーム
- 審判番号
- 2024-014475
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-105263
- 請求日
- 2024年09月10日
- 審決日
- 2025年05月30日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】イー.ジェー.パパドプロス エス.エー.
- 【請求人代理人】弁理士法人浅村特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W30) / T18 .262-WY (W30) / T18 .263-WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-105263拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年9月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 3月 1日付け:拒絶理由通知書
令和6年 4月12日 :意見書の提出
令和6年 6月13日付け:拒絶査定
令和6年 9月10日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第30類「ウエハース,洋菓子」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6358946号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、令和元年12月6日に登録出願、第30類「洋菓子,パン,サンドイッチ,弁当,コーヒー,茶」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、同3年3月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、赤色に塗りつぶした正方形内の上部に2本の白抜きの横線を配し、その間に白線の円形を、その内部に一種の幾何図形と思しき図形とその円形上部に冠をモチーフとしたと思しき図形を配し、その右側に「PAPADOPOULOS」の文字を、その下に「Caprice」(「p」の文字の下部に接するように白抜きの横線を描き、全体を筆記体風に表されている。)の文字を白抜きでそれぞれ表し、正方形内の下部にチョコのロール状のウエハースと思しき写実的な図形を配し、その図形内に小さく「DELICIOUS WAFER ROLLS」及び「WITH HAZELNUT AND COCOA CREAM」の文字を白抜きで上下二段に横書きした構成よりなる図形と文字の結合商標である。
そして、その構成中、「Caprice」の文字部分は、正方形内の枠内中央に大きく目立つように表されており、他の文字や図形とも明らかに分離して配置されているものであるから、外観上、看者の注意を引きやすいものといえる。
また、該「Caprice」の文字は、「気まぐれ,むら気,気まま」等(出典:「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)を意味する語であるところ、他の文字や図形部分と観念的に結合しているものであるともいえない。
そうすると、本願商標は、その構成全体として捉えられる場合のほか、「Caprice」の文字部分が取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるから、当該部分に着目し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その要部である「Caprice」の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に相応して、「カプリース」の称呼を生じ、「気まぐれ」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、上段に黄色の「鶏」をモチーフとしたと思しき図形(以下「引用図形部分」という。)を配し、下段に「caprices」(各文字を渦巻き風にデザイン化して表されている。)の文字(以下「引用文字部分」という。)を表してなるところ、その構成中、上段の引用図形部分と、下段の引用文字部分は、それぞれ重なり合うことなく、独立して表されていることから、視覚上、明確に分離して看取し得るものである。
そして、引用文字部分の「caprices」の文字は、上記(1)のとおり、「気まぐれ」等を意味する「caprice」の複数形であることから、引用商標の指定商品及び指定役務との関係で、自他商品役務の識別標識としての機能を有しないという理由は見いだせず、また、これが同構成中の「鶏」をモチーフにしたと考えられる図形と観念的に結合しているともいえない。
そうすると、両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないから、引用商標は、その構成中の引用図形部分と引用文字部分が、それぞれ独立して出所識別機能を有する要部となり得るものであり、引用文字部分の「caprices」の文字部分に着目し、当該部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その要部である「caprices」の文字部分(以下「引用商標の要部」という。)に相応して、「カプリセズ」の称呼を生じ、「(複数の)気まぐれ」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては明らかに相違するものであり、本願商標の要部と引用商標の要部との対比においては、「Caprice(caprice)」のつづり字を共通にするものの、引用商標の要部は著しくデザイン化されており、また、語尾の「s」の字の有無や文字の書体及び色彩も異なり、十分に区別し得るものである。
そして、称呼においては、本願商標から生じる「カプリース」と、引用商標から生じる「カプリセズ」とは、「カプリ」の音を共通にするとしても、語尾の2音において異なるものであり、ともに5音という短い構成においては、これらを一連に称呼した場合、全体の語調語感が異なり、明瞭に聴別できるものである。
また、観念においては、「気まぐれ」の観念を共通するものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念を共通にするとしても、外観において十分に区別し得るものであり、称呼において明瞭に聴別できるものであるから、両者は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品及び指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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